【ユーロ2020/グループC総括】オランダが全勝突破! オーストリアとウクライナも決勝Tへ

2021.06.25 19:00 Fri
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ユーロ2020のグループステージが6月23日に終了した。実力拮抗と見られたグループCはタレントの質で頭一つ抜き出ていたオランダが3戦全勝で余裕の首位突破。また、三つ巴の争いを制したオーストリア、接戦続きの中で勝ち点3を手にしたウクライナが決勝トーナメント進出を果たした一方、初出場の北マケドニアは善戦も勝ち点0で敗退となった。

■順位表■
1.オランダ(勝ち点9)
2.オーストリア(勝ち点6)
3.ウクライナ(勝ち点3)
4.北マケドニア(勝ち点0)

■試合結果■
▽第1節
オーストリア 3-1 北マケドニア
オランダ 3-2 ウクライナ
▽第2節
ウクライナ 2-1 北マケドニア
オランダ 2-0 オーストリア

▽第3節
北マケドニア 0-3 オランダ
ウクライナ 0-1 オーストリア
◆想定外の充実ぶりで全勝突破~オランダ~
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2大会ぶりの本大会出場となったオランダは、初戦のウクライナ戦で2点差を追いつかれる拙い試合運びがあったものの、攻守に安定した戦いぶりで順当に首位通過を決めた。デ・ブール監督の手腕や守備陣に若干の不安を抱えて今大会に臨んだが、相手の個人技にやられたウクライナ戦を除き[3-5-2]の守備はまずまず安定。ゲームコントロールの部分では八面六臂のMFフレンキー・デ・ヨング、主将MFワイナルドゥムがきっちり仕事を果たした。

攻撃陣ではエースのFWデパイが2ゴールと普段通りの活躍をみせ、課題の2トップの相棒では最終節でスタメン起用されたFWマレンが好パフォーマンスをみせ、決勝トーナメントでのキーマンとして台頭。さらに、右ウイングバックで起用されたDFダンフリースが2ゴール1アシストを記録するなど、持ち味の推進力とフィジカルを武器に躍動。一躍、ビッグクラブからの関心を集める存在としてブレイクを果たしている。なお、ラウンド16ではグループDを3位通過したチェコと対戦する。

◆接戦制して2勝挙げる~オーストリア~
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2大会連続3度目の出場となるオーストリアは、本選初勝利と共に初のグループリーグ突破を決める望外の結果を手にした。北マケドニアとの初戦ではDFライナーの圧巻のダイレクトボレーによる先制点やDFアラバ、MFザビッツァーと主力がきっちり仕事を果たし、3-1の快勝で大会初白星を挙げた。第2戦ではオランダに力の差を見せつけられたが、最終節ではライバルのウクライナを新星バウムガルトナーのゴールによって1-0で勝ち切り、自力での2位通過を決めた。

アラバらを中心に複数のポジションをこなせる戦術理解度の高い選手の存在もあり、[3-5-2]と[4-2-3-1]の2つの布陣を使い分けるなど、戦い方の幅広さはラウンド16で対戦するグループA首位のイタリア戦でも番狂わせのキーとなるはずだ。

◆2敗喫するも3位通過~ウクライナ~
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2大会連続3度目の出場となったウクライナは、オランダとオーストリアに競り負けたが、北マケドニアを退けて辛くも3位通過となった。初戦のオランダ戦ではFWヤルモレンコの圧巻のミドルシュートなどで2点差を追いつく底力をみせ、敗れたオーストリア戦でも試合内容に関しては悲観すべきものはなかった。

MFジンチェンコにやや硬さが見受けられたが、MFマリノフスキーはアタランタ同様の輝きを披露し、北マケドニア戦で勝利の立役者となった191cmの長身FWヤレムチュクはそのパワフルなプレーでビッグクラブの注目を集める存在感を見せている。オーストリアに競り負けて3位通過となったが、ラウンド16ではグループE首位のスウェーデンという首位通過チームでは最も与しやすい相手との対戦となっており、ベスト8進出の可能性は十分にあるはずだ。

◆英雄パンデフのラストダンス~北マケドニア~
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待望の本大会初出場を果たした北マケドニアは、グループリーグを通して善戦を見せたが、勝ち点を獲得できぬまま大会を去ることになった。3試合を通して粘り強い守備からFWパンデフを起点としたカウンターで幾度か良い場面を作り出したが、経験不足のチームは勝負どころで粘れず。ややあっさりとした失点を含め、勝負強さを欠いたことが勝ち点0での敗退に繋がった印象だ。その中で同国初の本大会でのゴールを挙げるなど、さすがの存在感を示したパンデフだったが、代表122キャップ目となったオランダ戦で代表引退を発表。今後はMFバルディやMFエルマスといった後輩たちの活躍に期待したいところだ。

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