アジア2次予選の是非と日本代表が示すべきもの、残り4試合への期待/日本代表コラム

2021.05.30 21:50 Sun
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◆世界と肩を並べることが目標
Getty Images

その理由を吉田は「W杯で結果を残せなければどんどん枠を減らされていくと思うので、そこが一番アジアが変えなきゃいけないところだと思います」と語っていた。

W杯の出場国増加という話題がかつて上がったが、それが実現した場合はなおさらこの問題が大きく取り上げられることになるだろう。

2018年のロシアW杯では、ベスト16に勝ち上がったアジアの国は日本だけ。2014年のブラジルW杯はアジアからベスト16はゼロ。2010年の南アフリカW杯は日本と韓国の2カ国だ。

アジアは現在「4.5」の枠をもらっているが、世界で戦えないという決断が下されれば、「4」になる可能性も「3.5」になる可能性もある。アジアからW杯に出場させるより、ヨーロッパや南米からもう1枠増やそうと考えられてもおかしくないだろう。

日本代表はカタールW杯でこれまで到達していないベスト8以上を目指して戦っている。森保監督も「我々はもっと高いところに目標があることをしっかり考えなければいけない」と語ったが、アジア2次予選で手こずっていてはダメということだ。

それでも、実力差がある相手に、ホームアドバンテージもあった中でこの2試合で残した結果は褒められるべきもの。今までの日本代表では、きっと残すことはできなかった結果であり、その変化は選手の能力が成長したこと以上に、メンタリティの変化が大きいと言える。それは、世界の強豪と戦う時に必要なものだろう。





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経験と反省を生かして掴んだスペイン撃破、同じベクトルを加速させた指揮官の決断

「自分たちができるということを信じ続けてチーム一丸となって最後まで戦ってくれたことが良かった」 試合後にそう語ったのは森保一監督。日本代表がスペイン代表に逆転勝利し、世界中を驚かせた試合の直後だった。 カタール・ワールドカップ(W杯)は日本にとって、7大会連続7度目の出場となった大会。1993年にアメリカW杯予選を戦う日本の一員として森保監督はピッチに立ち、「ドーハの悲劇」と呼ばれる苦い経験をしている。 それから29年。厳密にはドーハではないが、近郊のライヤーンにあるスタジアムで2度の歓喜を味わうこととなった。 4月1日、カタールW杯の組み合わせ抽選会が行われ、2014年のW杯王者ドイツ代表、2010年のW杯王者スペイン代表との対戦が決定した。その後、大陸間プレーオフを勝ち上がったコスタリカ代表とも同居することが決定。コスタリカは2014年のブラジル大会でベスト8に入っており、日本よりも良い結果を残している。 誰もが非常に苦しいグループに入ったと感じ、世界の風潮もドイツとスペインの勝ち上がりを信じて止まない声が多数。“新しい景色”としてベスト8以上の結果を残すと4年間言い続けて来た中、戦前から日本国民には暗いムードがどこかに漂っていたのは事実だろう。 さらにメンバー発表がされた11月1日、長年エースとして支えたFW大迫勇也(ヴィッセル神戸)やMF原口元気(ウニオン・ベルリン)の名前はなし。メンバー選考に関しても、様々な議論が起きていた。加えて、9月にDF板倉滉(ボルシアMG)、FW浅野拓磨(ボーフム)が重傷を負ったかと思えば、メンバー発表後にDF中山雄太(ハダースフィールド・タウン)がアキレス腱断裂の重傷でプレー不可能になるなど、多くの困難が大会前に待ち受けていた。 しかし、その苦難を乗り越えたのが日本。世界を驚かせたが、日本人の多くも驚いたに違いない。その驚きを2度も与えたのは、国民が無理だと諦めかけた“新しい景色”を選手と監督、スタッフは諦めていなかったからに他ならない。 <span class="paragraph-subtitle">◆同じ過ちを繰り返さなかった指揮官の判断</span> では、スペイン代表にいかにして勝利したのか。もちろん、選手たちのメンタリティは重要であり、第2戦のコスタリカ戦で敗れたことが、良い方向に転んだとも言える。やるべきことがハッキリしたこと、余計なことを考えずに選手、スタッフ全てが同じ意識を持って戦えたことは何よりも大きいはずだ。 一方でスペインも負ければ敗退の危機さえある状況。1位通過を避けたという憶測も出ているが、そんな悠長なことは言っていられるはずがない。結果的に、もし同時開催の試合でコスタリカがドイツに勝っていたとしたら、スペインも敗退だったのだ。 ただ、前半の戦いを見て、スペインの選手たちにはどこか余裕があったとは思える。先制に成功し、日本には立ち上がりこそゴールに迫られたが、ほとんどの時間を自分たちが支配していた。ハーフタイムに気を引き締められたとは言え、ドイツに勝った日本はまぐれだったのではないかという思いが、無意識のうちに1ミリでもあったのかもしれない。 一方で、勝利しか目指していない日本としては、2点を取るという明確な目的が生まれた。そして、指揮官は堂安律(フライブルク)と三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)を後半頭から投入。結果として、この交代策がハマり、堂安の同点ゴール、堂安のパスをラインギリギリで三笘が折り返し、田中碧(デュッセルドルフ)が詰めるというゴールに繋がった。 焦ったスペインはその後は前半同様に支配していくが、日本の勢いに面食らった部分が大きく、効果的な攻撃は出せていなかった。選手交代で流れを変えに行ったが、それでもこじ開けられなかったのだ。 森保監督はこの試合で2つの大きな決断を過去の失敗から学んで行ったように思う。1つは後半頭の堂安と三笘の投入だ。 その反省というのは第2戦のコスタリカ戦。日本はこの日のスペインのように押し込み続けていたが、ゴールを奪えず。後半に伊藤洋輝(シュツットガルト)、浅野を投入し、その後に三笘、伊東純也(スタッド・ランス)、南野拓実(モナコ)と攻撃のカードを切った。 ゴールをこじ開けに行きたいが故に、個人で突破できる三笘と伊東、前線でボールを終える浅野、そして3バックに変更することも考慮して伊藤を入れた。ただ、伊藤は同サイドの三笘をうまく使うことができず、またゲームを組み立てる選手がいないことで、攻撃の形を作れなかった。三笘や伊東の仕掛けはあったが、単発に終わることが多く、結果としてミスから失点して敗れていた。 一方で、スペイン戦は、前半なんとか耐えた中、久保建英(レアル・ソシエダ)に代えて堂安、長友佑都(FC東京)に代えて三笘を選択。システムを変えず、ゴールを奪わなければいけない展開で、よりゴールに直結できる選手を投入した。それが後半立ち上がりの連続ゴールに繋がったと言える。 加えて、スペインが攻撃に出るためにアンス・ファティとジョルディ・アルバのバルセロナコンビを入れたタイミングで、鎌田大地(フランクフルト)を下げ、冨安健洋(アーセナル)を投入。その冨安は、期待に応えスペインの左サイドを完璧に封じ、最後の手として打ったルイス・エンリケ監督の策を潰すこととなった。極め付けは、田中に代えて遠藤航(シュツットガルト)を投入し試合をクローズしに行く冷静な判断。全ての交代カードが、ポジティブに働いた。 強豪国との真剣勝負という点では、森保監督は4年前のロシアW杯のラウンド16・ベルギー代表戦もコーチとして経験しており、流れを選手交代で変えるというものを目の当たりにし、悔しい思いを味わった。その経験も、しっかりと生かしているような気がしてならない。 <span class="paragraph-subtitle">◆1年半前の苦い記憶を払拭</span> そしてもう1つが、スペインというチームに対する準備だ。 記憶に新しいところではあるが、2021年の東京オリンピックで、日本代表は準決勝まで駒を進め、メダル獲得に近づいたことで大いに湧いた。その相手はスペイン。このW杯にも多くの選手が出場しているが、そのチームを率いていたのは森保監督であり、吉田麻也(シャルケ)、遠藤、酒井宏樹(浦和レッズ)はオーバーエイジとして戦った。 この試合と同様にスペインの攻撃にさらされながらも耐えていた日本。そして90分をゴールレスで終え、延長戦に入っても粘っていたが、マルコ・アセンシオの一撃に沈んだ。結果、3位決定戦ではメキシコに敗れてメダルを逃すことになり、あと一歩のところでどん底に落とされることとなっていた。 ちなみに、その大会前にもスペインと親善試合を行なっており、世代別のチームであったとはいえ、1年半で3度目の対戦となったのだ。 まさかW杯で同じグループになるとは想像していなかったが、組み合わせが決定してからのスペイン対策は長い間練っていたはずだ。そして、吉田が試合後に明かしたように、「3バック、5バックでしっかりハメに行って、後ろは我慢するというプランでした」とコメント。それまでの2試合とは異なり、3バックのシステムで最初から戦えたことは、大きな一手だったと言える。 [4-3-3]というスペインのシステムに対し、今大会で採用していた[4-2-3-1]はシステムの噛み合わせが悪い。前線の3枚に対して4枚で守るといえば1人多くなりそうだが、実際には5人を4人で守るという形に変わる。そのため、どうしても選手が足らず、攻撃の選手が下がり、6枚にして守る形になってしまうことが多い。 一方で、3バックにすれば、前の3枚に対して3バックがつき、サイドの選手をウイングバックが見て、インサイドをボランチの2枚が見ると言う形に。そうすることで、ボール奪取から攻撃に転じる時に前線に3枚残る可能性があり、ウイングバックも高い位置にいるために、攻撃参加しやすいと言うことがある。 堂安のゴールもそれが生きた形であり、前線からのプレスに対してスペインが繋いだところを伊東が競り合うと、こぼれ球を堂安が拾ってシュートした。2点目も堂安のパスを折り返した三笘はウイングバックの選手であり、後ろにポジションを取っていたら、あそこにはいなかっただろう。準備はしていたものの、これまで実戦ではほとんどやってきていない3バックのシステムを決断して採用し、それまでの準備に選手が応えた結果が、2つ目の金星となったと言える。 <span class="paragraph-subtitle">◆クロアチアにはどう戦うべきか?</span> ではクロアチア戦はどう戦うのか。クロアチアは[4-3-3]のシステムで、中盤のボール奪取力が高い上に、攻撃時には非凡なパスセンスを持つルカ・モドリッチ、マテオ・コバチッチ、マルセロ・ブロゾビッチが揃っている。加えて、イバン・ペリシッチのように、サイドから切れ味鋭い個人技を見せる選手もいるだけに、ドイツともスペインとも全く違う難しさが生まれるはずだ。 システムで考えれば、スペイン戦と同じような形をとることも考えられる。ただ、アジア最終予選を戦ったより守備を意識した[4-1-4-1]というシステムにすることも考えられるだろう。中盤を3枚同士で戦わせ、遠藤、守田、田中を並べる形。ウイングに伊東を置き、中でもプレーできる鎌田、南野、久保の誰かが左に入る形になるだろう。 ただ、4バックといえど、3バックにできるメンバーを選択することになるはず。板倉が出場停止となるため、吉田と谷口彰悟(川崎フロンターレ)がセンターバックに。左が長友、そして右サイドバックに冨安を置きたいところだ。 冨安は右サイドバックをやりながらも、3バックの右としてプレー。守備時と攻撃時でシステムを変える形が出せれば、プレスをかけながら、ボールを握って試合を支配していくという戦い方もできるはずだ。 クロアチアとの対戦経験は過去3回。うち2回は1998年のフランス大会、2006年のドイツ大会とW杯で戦ったのみ。もう1回は1997年のフレンドリーマッチと、今に生かせる情報はほとんどないと見て良い。 ただ、4年前には決勝にまで進んだ実績があり、その経験値がある選手が大量にいる。決して楽な相手とは言えないクロアチア。森保監督は何を用意するだろうか。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2022.12.04 22:45 Sun
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世界を驚かせたドイツ&スペイン相手の金星を達成したスタジアム、日本代表に歓喜をもたらすのはなんと3回目…1回目は伝説のボレーで決着

カタール・ワールドカップ(W杯)で2つの金星を挙げた日本代表。スペイン代表戦では決勝ゴールの判定が世界中で議論され、大きな話題となっている。 ただ、初戦のドイツ代表戦、そして1日のスペイン戦と2つのW杯優勝国を下したのは初のこと。さらに、2試合もアップセット(番狂わせ)を起こしたことはW杯の歴史を見ても珍しい出来事だった。 世界も注目する日本の快進撃だが、スタジアムにも大きな秘密があった。 日本がドイツ相手に逆転勝利を収めたのは、ハリファ国際スタジアム。GK権田修一がPKを与え、イルカイ・ギュンドアンにPKを決められてスタートした中、猛攻を受けながらも耐える展開に。すると、後半に左サイドから崩して堂安律が同点ゴール。さらに板倉滉のロングフィードを受けた浅野拓磨が持ち込んでニアサイドを撃ち抜いて逆転。2-1で勝利した。 そして1日、スペイン代表との決勝トーナメント進出をかけて戦ったグループ最終戦。その舞台もハリファ国際スタジアムだった。 3バックでスペインに臨んだ日本だったが、アルバロ・モラタにクロスからヘディングで決められてしまい失点。またしても強豪相手に先制を許したが、後半早々に堂安の強烈なミドルシュートで追いつくと、三笘薫の粘りの折り返しを田中碧が詰めて逆転。その後はスペインの猛攻を受けたが、しっかりと耐えきり、またしても2-1で勝利していたのだ。 W杯優勝国を相手にグループステージで2勝。首位での通過に加え、初の2大会連続ベスト16入りというまさに偉業を成し遂げている日本。その2試合が同じ舞台で行われていたというのは運命を感じるところだ。 1993年に「ドーハの悲劇」と呼ばれるアメリカW杯予選の最後での出場権逸は、日本サッカーにとっては忘れられない出来事の1つ。悲しい思い出だったなか、今回は「ドーハの歓喜」とも言われ、およそ30年ぶりに良い思い出に塗り替えることができた。 厳密に言えば、このハリファ国際スタジアムはドーハではなく、カタール第2の都市・ライヤーンにあるため、「ライヤーンの歓喜」という方が正しいだろう。ただ、この歓喜はドイツ戦、スペイン戦だけではなかったのだ。 実はこのハリファ国際スタジアムでは、11年前にも歓喜を味わっている。 2011年のアジアカップ決勝。アルベルト・ザッケローニ監督が率いた日本代表は決勝に駒を進めると、対戦相手はオーストラリア代表。ここまでで何かを思い出した方もいるかもしれないが、延長戦で長友佑都からのクロスを李忠成が豪快にダイレクトボレーで叩き込み、優勝を果たした試合が行われたスタジアムなのだ。 日本にとっては3度も歓喜を味わった良い思い出の詰まったスタジアム。しかし、今大会で日本がこのスタジアムを使えるのは残り1回。それは3位決定戦しかない。スタジアムの恩恵はないが、再びこのスタジアムに戻ることがあるとすれば、それは“新しい景色”を見たということの証明にもなる。 <span class="paragraph-title">【動画】ドーハの歓喜1回目、長友佑都のクロスを李忠成が豪快ボレーで優勝決定</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr"> <a href="https://t.co/pnFsuwYOUc">pic.twitter.com/pnFsuwYOUc</a></p>&mdash; #AsianCup2023 (@afcasiancup) <a href="https://twitter.com/afcasiancup/status/1355029744346132480?ref_src=twsrc%5Etfw">January 29, 2021</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> <span class="paragraph-title">【動画】ドーハの歓喜2回目、板倉滉のフィードから浅野拓磨の逆転弾</span> <span data-other-div="movie2"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr"><a href="https://twitter.com/hashtag/GER?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#GER</a> 1-2 <a href="https://twitter.com/hashtag/JPN?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#JPN</a><a href="https://twitter.com/hashtag/daihyo?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#daihyo</a><br>改めて <a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%B5%85%E9%87%8E%E6%8B%93%E7%A3%A8?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#浅野拓磨</a> の逆転ゴール! 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常に口にする連係連動は? 個の打開力に懸けた交代カード、コスタリカの堅守を崩すアイデアで足りなかったピース/日本代表コラム

カタール・ワールドカップ(W杯)の初戦で、ドイツ代表相手の劇的な逆転劇から一転、コスタリカ代表戦では多くのチャンス、多くのシュートを放ちながら、一発でコスタリカにゴールを許し、敗戦となった。 大金星から4日、連勝を目指し、グループステージ突破へと大きく前進すべく日本はコスタリカと戦った。 激闘だったドイツ戦からは6名が継続して先発出場。5人の選手を入れ替え、ドイツ戦でゴールを決めた堂安律(フライブルク)、初のW杯出場となる守田英正(スポルティングCP)、山根視来(川崎フロンターレ)、相馬勇紀(名古屋グランパス)、上田綺世(セルクル・ブルージュ)が先発に名を連ねた。 スペイン代表相手に7失点の大敗を喫していたコスタリカ。それもあり、必ず勝利を収める必要があった中、前半からパワーをかけてプレーをしてくる。 それでも、日本が上回り、試合をコントロール。コスタリカも5バックにシステムを変えて、ブロックを敷いて失点をしないような戦いにシフトしていった。 日本は多くのチャンス、多くのシュートを放った中でゴールを奪えず。堅い守備が売りのコスタリカの前に、決定機はほとんど迎えられていなかった中、前半途中から3バックにシステムを変え、右サイドバックの山根に高い位置を取らせて攻撃に厚みをもたらせにいった。 ゴールレスで迎えた後半は、よりシンプルな形にするために伊藤洋輝(シュツットガルト)がW杯デビュー。ドイツ戦勝利の立役者である浅野拓磨(ボーフム)も投入して臨み、立ち上がりから積極性を増していったが、ゴールは奪えないまま試合が進んだ。 結果として、三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)、伊東純也(スタッド・ランス)と交代カードで攻撃の枚数を増やしていくも、上手く機能させられず、オープンな展開となり徐々に仕掛けていったが、最後は連係ミスも出て攻撃が実らず。一方で、単調なペースとなった中でミスが出始めると、守備の連係ミスでワンチャンスを決められて失点。0-1でまさかの敗戦となった。 <span class="paragraph-subtitle">◆気になった交代カード</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221128_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> 負けてはいけない試合展開を見せていた中、ミスを突かれての敗戦。まるで、4日前のドイツ戦の逆の立場になったような状況だった。常にボールを握り、攻撃を仕掛けていながらも得点を奪えず、最後はワンチャンスで仕留められてしまうという、なんとも残念すぎる敗戦となった。 堅守のコスタリカに対し、確かに攻撃で崩すのは容易ではない。スペインが7点を取ったからといって、日本が大量得点を取れるという保証はどこにもなかったが、それでも攻撃のバリエーションが乏しかったといえる。 この試合、森保一監督はハーフタイムに浅野、その後、三笘、伊東、南野拓実(モナコ)をピッチに送り出した。 日本はボールを握り、攻める時間が長かったが、それでも効果的な崩しはあまり見られていなかった中、森保監督のチョイスは一対一で仕掛けられる三笘と伊東、スピードで背後を取れる浅野。そして、最後は南野を投じた。 ただ、この試合で日本が困っていたのは相手の守備を崩すアイデア。一対一の勝負で相手を突破して崩すことはもちろん有効打だったが、それを左右で行うというのはあまり効果的とは言い難い。なぜなら、前半も相馬が突破を見せていたが得点にはならず、相手も5枚で守るとサイドのスペースは埋められてしまい、使い切ることは難しくなるからだ。 現に、失点をするまでは三笘にボールをなかなか預けられず、個の勝負をさせられなかった。右の伊東も数えるほどしかボールをもらえず、突破という武器はほとんど見られなかったと言って良い。2人が悪かったという訳ではなく、2人の良さを生かすための攻撃の組み立てができていなかったのだ。 その理由は、アタッカーだけになったこと。前進させる力は手にしたが、局面を見て相手を打開するというパスと、局面を読んで崩す目を持つ選手、そして、いみじくも森保監督が常に口にする連係連動が生まれにくかった。結果として、伊東も三笘も完全に力を発揮することはなかった。 <span class="paragraph-subtitle">◆久保や柴崎という選択肢はなかったのか</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221128_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> もちろん結果論であり、三笘の突破から鎌田大地(フランクフルト)がシュートを決めていれば違っただろう。伊東の仕掛けがファウルにならなければゴールが入っていたかもしれない。あくまでも、結果として負けたからの話にはなるが、局面を変えるというカードに久保建英(レアル・ソシエダ)や柴崎岳(レガネス)がなかったのかは気になるところだ。 連係連動という意味では、パスの引き出し役として久保はうってつけだ。焦りもあったからか、前に選手が集まりすぎて、ボールを引き出す動きが明らかに減った日本。結果、後ろでパスを回して様子を伺う時間が増えてしまった。しかし、久保であれば、間に顔を出してパスを受けにきたはず。そして、そこからの連係プレーでマークを外せた可能性は高い。局面は打破できただろう。 そして柴崎もパスで局面を変えられる。遠藤航(シュツットガルト)、守田が攻守に奮闘していたことは間違いなく、彼らの守備のおかげでコスタリカのカウンターを止めていたことは事実だ。しかし、局面を打開するパスを出すという点では、柴崎の方が優れている。ゲームメーカーとしての役割を果たせる柴崎こそ、堅くて崩せなかったコスタリカの守備には有効だったように思えてならない。 何より、相手が仕掛けてこない時間が長い中で、大胆な策をとることができなかった采配には疑問だ。三笘、伊東とこれまで頼りにしたアタッカーに懸けたことはわかるが、冷静に局面を見られれば、崩す手をもう1つでもピッチに置けておけば、相手も混乱させられたかもしれないのだ。 そして、三笘と伊東を起用したのであれば、とにかく彼らにボールを預けて攻撃を組み立てる形を植え付けられていないことも問題だ。何とかできるかもしれない個の力を持っている2人だけに、もっと仕掛ける回数を与えれば、状況は変わったかもしれない。仕掛けのパスを入れられなかったことも残念だったといえる。ポゼッションをするメンバーをピッチに送り込めなかった采配は疑問だ。 <span class="paragraph-subtitle">◆強いメンタリティで戦えるか</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221128_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> この結果、日本は最終戦のスペイン代表戦で勝ち点を獲得しなければいけない状況になってしまった。勝ち点6にできていればというタラレバは、勝つのが困難だと言われていたドイツを下しただけに、誰もが思うところだ。絶好のチャンスを逸したことは、選手や監督が一番堪えているはずだ。自らの手でチャンスを逃したのだから、後悔の念もないわけがない。ただ、もう結果は変わらない。 最初から第3戦で手を抜くことなど考えているはずもなく、やるべきことは何一つ変わっていない。逆に、自力でなんとかできる状況にいるだけポジティブに捉えるべきでもある。 ドイツに挑んだ強いメンタリティを再び持つことができるのか。中3日で訪れる大一番。ドイツ相手にできたことは、スペイン相手にできないとは言えない。日本がどれだけ新しい景色を見たいかに全ては懸かっている。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 <span class="paragraph-title">【動画】日本の武器となっている三笘薫のカットイン</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr"><a href="https://twitter.com/hashtag/JPN?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#JPN</a> 0-1 <a href="https://twitter.com/hashtag/CRC?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#CRC</a><a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BB%A3%E8%A1%A8?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#日本代表</a> がビッグチャンスも決まらず<a href="https://twitter.com/hashtag/Qatar2022?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#Qatar2022</a> <a href="https://twitter.com/ABEMA?ref_src=twsrc%5Etfw">@ABEMA</a> で視聴中 <a href="https://t.co/kARaERpdF7">https://t.co/kARaERpdF7</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%82%A2%E3%83%99%E3%83%9E?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#アベマ</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/FIFA%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97%E5%85%A8%E8%A9%A6%E5%90%88%E7%84%A1%E6%96%99%E7%94%9F%E4%B8%AD%E7%B6%99?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#FIFAワールドカップ全試合無料生中継</a> <a href="https://t.co/fVzSZrHeLU">pic.twitter.com/fVzSZrHeLU</a></p>&mdash; 超ワールドサッカー (@ultrasoccer) <a href="https://twitter.com/ultrasoccer/status/1596832745199898626?ref_src=twsrc%5Etfw">November 27, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2022.11.28 07:15 Mon
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強いメンタリティでドイツを上回った日本代表、改めて感じる歴史を動かした日常の積み重ねとプラン遂行力

23日、カタール・ワールドカップ(W杯)の初戦で日本代表はサプライズを起こした。2014年のブラジルW杯の王者であり、歴代2位の4度のW杯優勝を成し遂げているドイツ代表を下したのだ。 W杯に参加していないのは過去2度、優勝4回、準優勝4回、3位も4回という言うまでもなく世界屈指の強豪国だ。 日本はといえば、今大会の目標がベスト8以上、"新しい景色"を見ることを目標に掲げている通り、ベスト16に3度輝いただけ。ドイツが出場した20回の大会のうち、17回は日本が見たい景色に該当する。 これだけの実績の差があれば、当然世界が予想したのはドイツの勝利。日本が勝つと本気で考えていた人は、日本人を除けばほとんどいないと言って良いだろう。いや、日本人ですら勝てるはずがないと思っていた人も多いに違いない。 そんな中での勝利。さらに前半にかなり押し込まれていた展開での逆転勝利を予想できた人はいないはずだ。ただ、選手たちはそのサプライズを起こした。 「ドイツは俺らに負けるなんて1ミリも思ってないぞ」試合前のドレッシングルームで口に出したのはキャプテンを務めるDF吉田麻也。今シーズンからブンデスリーガでプレーする吉田が、選手たちに発破をかけた。日本代表の選手たちだけは、ドイツに勝てると信じてプレーを続けてきたはずだ。抽選で組み合わせが決まり、初戦で当たると決まった時から、勝利を想像して半年以上、準備をしてきたはずだ。 <span class="paragraph-subtitle">◆勝因の1つは選手たちのメンタリティ</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221126_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> では、日本はなぜ勝てたのか。1つは吉田の言葉にも表れているメンタルの部分だ。自分たちは勝てるという思いを持ち、相手に怯むことなく挑んだこと。そして、その裏付けとして、日頃のプレー環境も大きく影響しているといえる。 森保一監督が選んだ11人の先発メンバーのうち、Jリーガーは3名。ただし、GK権田修一(清水エスパルス)、DF長友佑都(FC東京)、DF酒井宏樹(浦和レッズ)の3名は、ヨーロッパでのプレー経験がある。権田こそあまり経験はないが、長友、酒井はチャンピオンズリーグ(CL)でもプレーし、長友はイタリア、トルコ、フランス、酒井はドイツとフランスでプレー。十分な経験値を持っている。 また、途中出場の5名に関しても、すべて海外組。つまり、16名全員がヨーロッパでのプレー経験を持つ選手だ。さらに、板倉滉(ボルシアMG)、吉田麻也(シャルケ )、遠藤航(シュツットガルト)、鎌田大地(フランクフルト)、田中碧(デュッセルドルフ)の先発5名、堂安律(フライブルク)、浅野拓磨(ボーフム)の途中出場2名は全員ドイツでプレー中。ハノーファーに在籍していた酒井も合わせると8名がドイツのサッカーを知っていることになる。 加えて、ブンデスリーガの中でもデュエルキングとして名を馳せる遠藤、フランクフルトで絶好調のシーズンを過ごす鎌田はドイツ代表の選手をも上回るプレーを普段からしていることが数字にも表れており、負け理由は実績のみとなる。 ゴールを決めたのも堂安と浅野のブンデスリーガー。強豪国を恐れる時代ではもうない。試合後に鎌田は「間違いなく彼らの方が実力があって、クオリティもありますが、僕たちは勝てると思っていました」と語った。その気持ちこそが勝利への一歩だったはずだ。 <span class="paragraph-subtitle">◆狙いを持って動き、初戦の恐ろしさをドイツに味わわせる</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221126_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> そして2つ目は、森保監督の決断力、そしてそれに応えた選手たちの積み上げてきた準備と言える。 明らかに前半はドイツの試合。PKの1点でよく抑えられたと言ってもいいが、あそこで失点を重ねていれば、この勝利はなかったと言える。 攻め続けられれば焦れてくるものだが、吉田と板倉、そしてボランチの遠藤を中心に、落ち着いて守り続けたことは大きい。PKは残念だったが、1-0はほぼプラン通りだっただろう。 そしてハーフタイムに森保監督は決断。システムを変更し、3バックを採用。それを実現可能にしたのは冨安健洋(アーセナル)の存在だ。 クラブでは右サイドバックと左サイドバックでプレーし、代表ではセンターバックでプレーする冨安。守備のユーティリティプレーヤーが間に合ったことが奏功し[3-4-2-1]のシステムに変更した。ドイツの左サイドバックであるダビド・ラウムが常に高い位置をとり続け、3バック気味でドイツが攻撃をしてきたことで、日本の両サイドハーフが低い位置になっていた。 しかし、ドイツが攻撃時にこの形になることは予測できたことであり、日本は後半からミラーゲームに近い形を取ることに。その結果、相手の3バックの脇にあるスペースを使うことが可能となった。 加えて、押し込み続けることができた前半の流れから、ドイツは極端にハイラインを敷くことを継続。その結果、広大なスペースが背後にでき、GKマヌエル・ノイアーがカバーする予定も、前田大然(セルティック)や伊東純也(スタッド・ランス)、三笘薫(ブライトン・&ホーヴ・アルビオン)、浅野とスピードある選手が背後を突き始めて日本はチャンスを作って行った。 後半もドイツペースではあったが、イルカイ・ギュンドアンを下げたことで攻撃が回らなくなり、日本が中盤でも優位に立つことに成功。結果、左の三笘が持ち上がった流れから同点ゴールを決め、一発のロングボールから浅野がゴールを決めることに。狙い通りと言っても良い形でゴールを2つも奪い、勝利することができた。 ドイツとしては押し込み続けられた結果、慢心も少なからずあっただろう。浅野の2点目も完全に後手に回ったが、ブンデスリーガでノーゴールの選手であれば、抑えられると慢心が生まれても仕方なかったかもしれない。いずれにしても、ドイツは初戦の強さを2大会連続で痛感する羽目になった。 <span class="paragraph-title">◆一喜一憂せず、次もプラン遂行を</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221126_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> 試合前の段階で、プランを遂行することが重要としたが、1つはプレス、1つは決定力だった。プレスに関して言えば、前半はいつものハイプレスで先にネットを揺らしたがオフサイドに。その後は、ドイツが組み立てを変え、まずは遠藤に近づかずにサイドでプレーしたこと、そして遠藤を誘い、逆サイドを空けさせてボールを送り込むことにした。 要所を締めるという守備はできたが、隙を突かれた結果がPKとなり、試合中の対応力という点ではドイツが上回ったのが前半だった。 しかし、後半はシステム変更により選手の立ち位置が変わり、ドイツの攻撃に変化が生まれなかったこともあってプレスが効き始めるようになった。その結果が、多くのチャンスに繋がり、ゴールへと繋がって行った。 そして決定力という部分でも、少ない決定機を2つ決め切ったといのは日本にとって大きい。これまではなかなか格上相手にチャンスは作れてもゴールを決めることができずにいた。それがしっかりと決まったことが勝利に繋がった。 ただ、コスタリカ代表は全く別のチーム。同じ戦い方がハマる相手ではない。間違いなくスペースは与えられず、浅野や前田を背後に走らせるような形は通用しないと言って良い。一喜一憂せず、しっかりと積み上げたものを出すこと、そしてそのプランを遂行することが、勝利に近づくことになる。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 <span class="paragraph-title">【動画】感動!ドイツ撃破の裏にあったキャプテン・吉田麻也のロッカーでの鼓舞</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="XTO6HSyrMrg";var video_start = 1020;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2022.11.27 08:30 Sun
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アキレス腱負傷で中山雄太がW杯欠場、森保監督は誰を追加招集すべき? 左SB、FWは必要なし…原口元気か旗手怜央を推薦

4日、ハダースフィールド・タウンに所属する日本代表DF中山雄太(25)の負傷状況が発表され、アキレス腱の負傷と診断。手術が必要な重傷であるとクラブが発表した。 1日に森保一監督によって発表されたカタール・ワールドカップ(W杯)に臨む日本代表メンバー26名。その中に中山の名前があり、4日には背番号「20」が与えられていた。 しかし、発表翌日の2日に行われたチャンピオンシップ(イングランド2部)第19節のサンダーランド戦に出場した中山は、猛烈な雨が降る試合の中で負傷交代。担架でピッチを後にするほどのケガとなっていた。 その結果が冒頭のアキレス腱の負傷。クラブによれば、W杯の欠場はもちろんのこと、今シーズン中の復帰もできないほどだという。 W杯に行く切符を手にしてすぐに起きてしまった悲劇。どの選手にも当てはまることであり、全ての国の全ての選手が気をつけていたことだったが、換気からあまりにも早すぎる絶望となってしまった。 オランダのズヴォレで3シーズン半を戦い、今シーズンからハダースフィールドに完全移籍。イングランドでW杯に出場することを目指して経験を積んできた。東京オリンピック世代ではキャプテンも務めており、最後はオーバーエイジのDF吉田麻也に託すことにはなったが、キャプテンシーを持ち、自身を磨くことも忘れずに積み上げてきたが、大会前にその道を絶たれることとなった。 中山にはしっかりとケガを治し、4年後を目指してスタートを切ってもらいたいところだが、森保監督としては発表からわずか3日でプランが狂うこととなってしまった。そして、代わりの選手を招集しなければいけないという状況にも陥ることに。そこで、誰を呼ぶべきなのかを考察してみた。 <span class="paragraph-title">◆左サイドバックを招集する必要はない</span> 中山はクラブでは3バックの一角や4バックのセンターバック、さらには左サイドバック、左サイドハーフでもプレーしていた。 しかし、日本代表では左サイドバックを主戦場としており、DF長友佑都(FC東京)とのポジション争いをしている状況だった。 その中山が抜けたとなれば、そのまま左サイドバック候補のDF佐々木翔(サンフレッチェ広島)が招集されるのかといえば、決してそうではないと考える。 今回選出されたメンバーでいえば、まずDF冨安健洋(アーセナル)が、今季はクラブで左サイドバックとしてプレーしており、ミケル・アルテタ監督の中で現在は本職のスコットランド代表DFキーラン・ティアニーよりも序列は上ということになる。 アーセナルの場合は、冨安を起用することで高さを与え、相手のサイドアタッカーへの守備対応、そして同サイドの味方であるブラジル代表FWガブリエウ・マルティネッリに攻撃をさせるため、背後の守備を託すという狙いがある。 そのため、冨安が左サイドバックでもプレーが可能に。また、DF伊藤洋輝(シュツットガルト)も代表歴は浅いが、これまでの試合では左サイドバックでもセンターバックでもプレーしている、この2人がいれば、中山の穴埋めは可能。そのため、左サイドバックの選手を代わりに招集する必要性はあまり感じないと言える。 <span class="paragraph-title">◆ハードワークとユーティリティ性を求めるべき</span> そうなれば、センターバックの代わりを呼ぶべきかという話にもなるだろう。現状、DF吉田麻也(シャルケ)、DF谷口彰悟(川崎フロンターレ)、DF板倉滉(ボルシアMG)が招集されており、冨安、伊藤を入れると5名になる。 グループステージ3試合を全て同じメンバーで戦うことはまず不可能。ベスト8を目指す上では、選手たちを入れ替えて戦うだけに、5人いれば2人が左サイドバックを務めても人数としては足りている。 では、ディフェンスライン以外でどこの選手を呼ぶべきか。候補として上がりそうなのは、驚きの落選となったFW大迫勇也(ヴィッセル神戸)やMF原口元気(ウニオン・ベルリン)、FW古橋亨梧(セルティック)あたりと言えるだろう。 ただ、大迫を外した時点で、森保監督の中の対戦シミュレーションでは戦い方が決まっているはず。そして古橋に関しては、前線からのプレスをかける仕事、そしてゴールを奪う仕事という点では戦い方にハマるはずだが、単純にFW浅野拓磨(ボーフム)、FW前田大然(セルティック)に序列で負けたと言える。そのため、このタイミングでも招集されないと考えられる。 そうなればやはり中盤に1人呼ぶ方が得策。そこで候補に上げたいのが原口、そしてMF旗手怜央(セルティック)だ。 原口に関してはブンデスリーガで首位に立つチームで徐々にパフォーマンスを上げ、出場機会を掴み、レギュラーになりかけているところ。一方の旗手は、成長著しく、チャンピオンズリーグ(CL)でもトップクラスの相手と対戦。力をつけている状況だ。 原口はロシアW杯も経験しており、攻守でチームに貢献できるだろう。また、[4-2-3-1]、[4-1-4-1]、[3-4-2-1]とどのシステムでもプレーが可能な選手だ。旗手もどのシステムでも起用ができる選手であり、特にプレー強度や判断力は攻守にわたって伸びている印象が強い。 つまり、この2人に共通するのは、ユーティリティ性と献身性、そして豊富な運動量。原口は左サイドやトップ下、ボランチでもプレーが可能。3バック時にウイングバックでもプレーはしたことがある。旗手は川崎フロンターレ時代に左サイドバックとしてプレーしており、最初は不安視された守備対応も能力を上げた。 旗手怜央は、徐々にポジションが前になり、現在はインサイドハーフやボランチでプレーすることが多いが、高いレベルで色々なポジションでプレーできるユーティリティ性を持っていると言える。サイドバックとしての経験も生きるだろう。 ドイツ、コスタリカ、スペインと相手によってシステムを変える可能性もあり、試合中にシステム変更も考えられる状況。その中で、連戦で高いレベルで選手を揃える必要があると考えれば、この2人のどちらかが適していると言える。 <span class="paragraph-title">◆いきなり試練が訪れた森保ジャパンは更なる想定を</span> 中山のケガは完全にアウトであり、欠場は致し方ない。しかし、現在招集した日本代表の選手にはケガ人が大量にいる状況。9月に重傷を負った板倉、浅野は実戦から遠ざかっており、すでにボールを使ったトレーニングをしているようだが、コンディション面、試合に関わる体力や感覚は不安材料と言える。 さらに、MF久保建英(レアル・ソシエダ)は肩の脱臼、MF守田英正(スポルティングCP)はふくらはぎ、そしてMF田中碧(デュッセルドルフ)もヒザを負傷し、それぞれ試合出場が減ることとなる。 それぞれがどの程度でプレーが可能になるか、そしてどれだけベストなパフォーマンスを出せるのかは不明。結果、回復しない可能性もあり、そうなれば初戦の24時間前までは選手を入れ替えられるため、その想定も必要となる。 とにかく、残り期間でのケガはW杯出場を断念せざるを得なくなる可能性が高いだけに、選手たちには気をつけてプレーしてもらいたいところだ。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2022.11.04 06:45 Fri
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