レーティング:リバプール 0-2 エバートン《プレミアリーグ》
2021.02.21 05:00 Sun
プレミアリーグ第25節、リバプールとエバートンによるマージーサイド・ダービーが20日にアンフィールドで行われ、アウェイのエバートンが0-2で勝利した。超WSの選手採点結果と寸評は以下の通り。
▽リバプール採点

GK
1 アリソン 5.5
失点はノーチャンス。コールマンの決定機をビッグセーブで阻止し、ヘンダーソン離脱後は急造CBコンビを気遣いながら落ち着いた対応を続けた
DF
66 アレクサンダー=アーノルド 5.5
比較的プレッシャーが少ない中で攻撃時はビルドアップ、崩しの一歩手前の場面で貢献。守備では相手のカウンターに対してアラートな状態を維持したが、PK献上場面は不運だった
19 オザン・カバク 5.0
失点場面は難しい対応だったが、リシャルリソンに背後を取られた。強い風の影響は多分にあったが、ハイボールや戻りながらの対応で危うさも散見
14 ヘンダーソン 5.5
苦境の中のダービーでいつも以上のリーダーシップが期待されたが、前半半ばに右足ハムストリングを痛めて無念の負傷交代
キャプテンの離脱を受けてスクランブル投入。チームが押し込み続けていたことで難しい対応が少なかった中、PKに繋がる場面では軽い対応で入れ替わられてしまった
26 ロバートソン 5.5
高い位置を取ってマネを後方支援。守備の切り替えを意識しながら二次攻撃の起点に。一度コールマンに背後を取られたが、守護神の好守に救われる
MF
6 チアゴ 5.0
C・ジョーンズと立ち位置を入れ替えながらパスワークの中心に。ただ、局面を変えるプレーを見せられず、攻撃面では物足りない出来に
(→オリジ -)
5 ワイナルドゥム 5.5
アンカーで中盤のバランスを取りつつ、要所で持ち場を離れてフィニッシュの局面に顔を出した
17 C・ジョーンズ 5.5
地元っ子らしくダービーで攻守に気迫のこもったプレーを見せた。チアゴに比べて仕掛けのパスなどリスクを冒したプレーを多く見せた
(→シャキリ 5.5)
一度サラーの決定機に絡んだが、流れを変えるような存在感は放てず
FW
11 サラー 5.5
アレクサンダー=アーノルドと共に攻撃の起点となったが、ディーニュら相手の集中した守備をこじ開けられず
9 フィルミノ 5.0
密集地帯でのチャンスメークに加え、積極的にシュートを放ったが、プレミア通算200試合目で決定的な仕事はできなかった
10 マネ 5.0
後半立ち上がりは決定機に絡んだが、以降は相手守備のタイトな寄せに苦しんでフラストレーションが溜まる一戦に
監督
クロップ 5.0
試合内容自体は決して完敗ではなかったが、攻撃面での手詰まり感を解消する手立てが求められる。ヘンダーソンの離脱は更なる苦境を招くことに
▽エバートン採点

GK
1 ピックフォード 7.0
再三の好守を見せて勝利の立役者に。前回対戦の因縁を考えれば、そのハートの強さも賞賛に値する
DF
23 コールマン 6.5
ダービーでのゴールこそ逃したが、持ち味の献身的な守備でクリーンシートに貢献
4 ホルゲイト 6.5
持ち味の機動力を生かしてマネに粘り強く対応。危険なスペースをきっちり埋めた
5 M・キーン 7.0
最終ラインの要としてソリッドな対応を続けた。後半の押し込まれた時間に繊細かつ大胆なプレーでピンチを凌ぎ続けた
22 ゴッドフリー 6.5
ディーニュとの距離感を意識しながら中に入ってくるサラーやアレクサンダー=アーノルドにうまく対応。空中戦でも強さを発揮
12 ディーニュ 6.5
サラーに対して幾度か際どい対応はあったが、90分間を通して決定的な仕事はさせず。攻撃面でも幾度か精度の高いボールでチャンスを演出
MF
16 ドゥクレ 5.5
イージーなパスミスも多かったが、屈強なフィジカルを生かしたダイナミックなプレーを90分間続けた
26 トム・デイビス 6.5
持ち味の機動力と球際の粘りで中盤のフィルター役として奔走。ボールロストも少なくなかったが、全体を通しては素晴らしい出来だった
21 アンドレ・ゴメス 5.5
持ち味の展開力やキープ力など攻撃面の貢献は限定的も、守備では献身的に味方をサポート
(→シグルドソン 6.0)
プレッシャーがかかるPKをきっちり決め切ってダメ押しゴールを記録
FW
19 ハメス・ロドリゲス 6.5
値千金の絶妙なスルーパスで決勝点をアシスト。それ以外は自身の得意とする試合ではなかったが、無難に守備をこなしつつ攻撃時はボールを落ち着かせて休む時間を作った
(→キャルバート=ルーウィン 6.0)
やや幸運な判定だったが、PK奪取という決定的な仕事を果たした
7 リシャルリソン 6.5
前回対戦は終盤に一発退場も、その悔しさを晴らす決勝点を記録。PK奪取の起点にもなった
(→イウォビ -)
監督
アンチェロッティ 6.5
粘り強い戦いでエバートンに歴史的なアンフィールドでのダービー勝利をもたらす。直近失点が続いていた中できっちり守備を立て直した
★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ!
ピックフォード(エバートン)
ファン・ダイクとの一件を受けて、難しい精神状態で敵地に乗り込んだが、その一戦で見事なゴールキーピングを披露。とりわけ、後半半ばのサラーの決定機阻止は流れを引き寄せるビッグプレーだった。
リバプール 0-2 エバートン
【エバートン】
リシャルリソン(前3)
シグルドソン(後38[PK])
▽リバプール採点

(C)CWS Brains,LTD.
GK
1 アリソン 5.5
失点はノーチャンス。コールマンの決定機をビッグセーブで阻止し、ヘンダーソン離脱後は急造CBコンビを気遣いながら落ち着いた対応を続けた
DF
66 アレクサンダー=アーノルド 5.5
比較的プレッシャーが少ない中で攻撃時はビルドアップ、崩しの一歩手前の場面で貢献。守備では相手のカウンターに対してアラートな状態を維持したが、PK献上場面は不運だった
失点場面は難しい対応だったが、リシャルリソンに背後を取られた。強い風の影響は多分にあったが、ハイボールや戻りながらの対応で危うさも散見
14 ヘンダーソン 5.5
苦境の中のダービーでいつも以上のリーダーシップが期待されたが、前半半ばに右足ハムストリングを痛めて無念の負傷交代
(→フィリップス 5.5)
キャプテンの離脱を受けてスクランブル投入。チームが押し込み続けていたことで難しい対応が少なかった中、PKに繋がる場面では軽い対応で入れ替わられてしまった
26 ロバートソン 5.5
高い位置を取ってマネを後方支援。守備の切り替えを意識しながら二次攻撃の起点に。一度コールマンに背後を取られたが、守護神の好守に救われる
MF
6 チアゴ 5.0
C・ジョーンズと立ち位置を入れ替えながらパスワークの中心に。ただ、局面を変えるプレーを見せられず、攻撃面では物足りない出来に
(→オリジ -)
5 ワイナルドゥム 5.5
アンカーで中盤のバランスを取りつつ、要所で持ち場を離れてフィニッシュの局面に顔を出した
17 C・ジョーンズ 5.5
地元っ子らしくダービーで攻守に気迫のこもったプレーを見せた。チアゴに比べて仕掛けのパスなどリスクを冒したプレーを多く見せた
(→シャキリ 5.5)
一度サラーの決定機に絡んだが、流れを変えるような存在感は放てず
FW
11 サラー 5.5
アレクサンダー=アーノルドと共に攻撃の起点となったが、ディーニュら相手の集中した守備をこじ開けられず
9 フィルミノ 5.0
密集地帯でのチャンスメークに加え、積極的にシュートを放ったが、プレミア通算200試合目で決定的な仕事はできなかった
10 マネ 5.0
後半立ち上がりは決定機に絡んだが、以降は相手守備のタイトな寄せに苦しんでフラストレーションが溜まる一戦に
監督
クロップ 5.0
試合内容自体は決して完敗ではなかったが、攻撃面での手詰まり感を解消する手立てが求められる。ヘンダーソンの離脱は更なる苦境を招くことに
▽エバートン採点

(C)CWS Brains,LTD.
GK
1 ピックフォード 7.0
再三の好守を見せて勝利の立役者に。前回対戦の因縁を考えれば、そのハートの強さも賞賛に値する
DF
23 コールマン 6.5
ダービーでのゴールこそ逃したが、持ち味の献身的な守備でクリーンシートに貢献
4 ホルゲイト 6.5
持ち味の機動力を生かしてマネに粘り強く対応。危険なスペースをきっちり埋めた
5 M・キーン 7.0
最終ラインの要としてソリッドな対応を続けた。後半の押し込まれた時間に繊細かつ大胆なプレーでピンチを凌ぎ続けた
22 ゴッドフリー 6.5
ディーニュとの距離感を意識しながら中に入ってくるサラーやアレクサンダー=アーノルドにうまく対応。空中戦でも強さを発揮
12 ディーニュ 6.5
サラーに対して幾度か際どい対応はあったが、90分間を通して決定的な仕事はさせず。攻撃面でも幾度か精度の高いボールでチャンスを演出
MF
16 ドゥクレ 5.5
イージーなパスミスも多かったが、屈強なフィジカルを生かしたダイナミックなプレーを90分間続けた
26 トム・デイビス 6.5
持ち味の機動力と球際の粘りで中盤のフィルター役として奔走。ボールロストも少なくなかったが、全体を通しては素晴らしい出来だった
21 アンドレ・ゴメス 5.5
持ち味の展開力やキープ力など攻撃面の貢献は限定的も、守備では献身的に味方をサポート
(→シグルドソン 6.0)
プレッシャーがかかるPKをきっちり決め切ってダメ押しゴールを記録
FW
19 ハメス・ロドリゲス 6.5
値千金の絶妙なスルーパスで決勝点をアシスト。それ以外は自身の得意とする試合ではなかったが、無難に守備をこなしつつ攻撃時はボールを落ち着かせて休む時間を作った
(→キャルバート=ルーウィン 6.0)
やや幸運な判定だったが、PK奪取という決定的な仕事を果たした
7 リシャルリソン 6.5
前回対戦は終盤に一発退場も、その悔しさを晴らす決勝点を記録。PK奪取の起点にもなった
(→イウォビ -)
監督
アンチェロッティ 6.5
粘り強い戦いでエバートンに歴史的なアンフィールドでのダービー勝利をもたらす。直近失点が続いていた中できっちり守備を立て直した
★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ!
ピックフォード(エバートン)
ファン・ダイクとの一件を受けて、難しい精神状態で敵地に乗り込んだが、その一戦で見事なゴールキーピングを披露。とりわけ、後半半ばのサラーの決定機阻止は流れを引き寄せるビッグプレーだった。
リバプール 0-2 エバートン
【エバートン】
リシャルリソン(前3)
シグルドソン(後38[PK])
エバートンの関連記事
プレミアリーグの関連記事
|
エバートンの人気記事ランキング
1
謎に包まれたキャリア中断から2年…シグルドソンが853日ぶりに公式戦復帰へ
元アイスランド代表MFギルフィ・シグルドソン(33)が853日ぶりに公式戦復帰する。イギリス『サン』が伝えている。 小国アイスランドの大躍進を支えたシグルドソン。ユーロ2016のイングランド代表撃破とベスト8進出、さらにロシア・ワールドカップ(W杯)出場の立役者となった司令塔は、クラブキャリアでは2017-18シーズンからエバートンに所属していた。 しかし、選手キャリアは2021年7月にストップ。当時、「プレミアリーグでプレーする31歳に未成年者への性的暴行嫌疑がかけられている」との情報が流れ、時を同じくしてエバートンが個人名を避けつつ、自クラブの選手が当局の捜査対象になっていると公表した。 これがシグルドソンであると断定できる材料は一切なく、逮捕・起訴されたという情報もなし。ただ、それ以来、2年以上にわたって表舞台から姿を消し、2021-22シーズン終了後にはエバートン退団が発表された。 今夏まで行方不明状態が続いていたわけだが、先月31日、デンマーク・スーペルリーガのリンビーBKがシグルドソンとの1年契約締結を発表。加入に際し、「シグルドソンはここ数年サッカーをしていない。コンディション回復をゆっくり待つ方針だ」と声明を発表している。 エバートン時代に最後にプレーしたのは2021年5月のマンチェスター・シティ戦。リンビーでは現在までに出場がないものの、23日に行われるスーペルリーガ第9節のヴェイレBK戦でデビューする見通しだという。 シグルドソンの同胞であり、リンビーを率いるフレイヤー・アレクサンダーソン監督は地元メディアの取材に対し、「23日の試合で間違いなく出場する。とてもコンディションが良い」と初のメンバー入り・起用を明言。エバートン時代以来、853日ぶりの公式戦復帰が確実となっている。 2023.09.19 16:13 Tue2
リシャルリソンが真っ先にリバプールを煽る「ライバルはこういうもの」「自分のチームの状況を見るべき」と賛否集まる
エバートンのブラジル代表FWリシャルリソンが最後まで宿敵を煽った。 22日、プレアミリーグの最終節が一斉に開催。マンチェスター・シティとリバプールによる熾烈な優勝争いはシティの2連覇という結末を迎えたが、これをほくそ笑んだのが他でもないリシャルリソンだ。 ブラジル代表FWはアーセナルとの最終節を欠場したものの、試合直後に自身のツイッターを更新。元フランス代表FWティエリ・アンリ氏がニヤリと笑みを浮かべる動画を投稿した。 これは、エバートンにとっての永遠のライバルであるリバプールが優勝を逃したことを揶揄するもので、その意図を理解しているファンからは大きな反響が生まれ、14万を超える「いいね」など反応が殺到した。 「ライバルはこういうもの」、「最高のリアクション」、「こうじゃなきゃね」といったコメントがある一方、「ダサすぎる」、「どこまで最低なやつなんだ」、「恥ずかしいツイートだな」、「自分のチームの状況を見るべき」とリバプールファンからの怒りの声も寄せられている。 リシャルリソンはその後、今シーズンを振り返る内容の投稿もしているが、それより先にこの煽り投稿をしているのだから、よほど嬉しかったと見てとれる。 また、リバプールが優勝できなかったことを喜んだのはリシャルリソンだけでなく、アーセナル戦のスタンドに赴いたエバートンのファンたちは、チームが5-1と大量ビハインドの展開ながら、シティの優勝を知ると歓喜していた。 今シーズンは苦しみながらも何とか残留を決めたエバートン。リシャルリソンの去就は不透明だが、来シーズンもバチバチのやり合いが見られそうだ。 <span class="paragraph-title">【動画】これは腹立つ…!リシャルリソンが投稿したアンリのニヤケ</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="und" dir="ltr"><a href="https://t.co/qsTyioLRJR">pic.twitter.com/qsTyioLRJR</a></p>— Richarlison Andrade (@richarlison97) <a href="https://twitter.com/richarlison97/status/1528425342008020993?ref_src=twsrc%5Etfw">May 22, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2022.05.23 20:45 Mon3
エバートンがセネガル代表FWイリマン・エンディアイエをマルセイユから獲得! 今夏3人目の契約に
エバートンは3日、マルセイユからセネガル代表FWイリマン・エンディアイエ(24)を完全移籍で獲得したと発表した。 契約期間は2029年6月末までの5年。移籍金は非公開となっているが、移籍市場に精通するジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏は、1850万ユーロ(約32億2000万円)+アドオン150万ユーロ(約2億6000万円)と伝えている。 フランス出身で2019年にシェフィールド・ユナイテッドの下部組織へ加わったエンディアイエ。2022-23シーズンにチャンピオンシップ(イングランド2部)で14ゴール11アシストの好成績を残すと、2023年夏にユース時代を過ごしたマルセイユへ完全移籍した。 前線の複数ポジションをこなせるアタッカーは、マルセイユでも主力として活躍し、リーグ・アンで30試合3ゴール5アシストを記録。ヨーロッパリーグ(EL)でも14試合に出場し、1ゴールを記録した。 トフィーズ入りが決まったエンディアイエは、クラブメディア『エバートンTV』で「エバートンの選手になれてとても嬉しい」と第一声。移籍の経緯についても語った。 「入団を希望した主な理由は、クラブの偉大さやその歴史、そしてチームを前に進むのを助けるために自分が役割を果たせることだ。とても興奮しているし、待ち切れないよ」 「(ディレクターの)ケビン(・テルウェル)や監督が僕に話してくれて、必要とされていると感じた。セネガル代表のチームメイト、イドリサ(・ゲイエ)も一役買っていて、クラブを高く評価していたし、良いことをたくさん話してくれたんだ」 「とても興奮している。昨シーズンのチームの流れを引き継いでいきたい。チームに貢献できる準備はできているし、このクラブを上位に導くために全力を尽くしたい」 また、ショーン・ダイチ監督も加入を歓迎。攻撃面にプラスをもたらすと語った。 「イリマンは我々の攻撃オプションに多様性をもたらし、昨シーズンチームとして進歩したチャンスメイクの部分をさらに発展させ、前線を強化してくれるだろう」 「彼はまだ若いが、ヨーロッパや国際レベルでの経験があるし、我々のチームにとって本当にプラスになると感じている」 なお、エンディアイエはアストン・ビラから完全移籍のU-20イングランド代表MFティム・イローグブナム(21)、リーズ・ユナイテッドからレンタル期間延長のイングランド人FWジャック・ハリソン(27)に続く、今夏3人目の新契約選手となる。 2024.07.03 22:00 Wed4
エバートンのクラブ買収が完了…ローマ保有の『フリードキン・グループ』が新オーナーに
エバートンは19日、『フリードキン・グループ』の傘下企業である『ラウンドハウス・キャピタル・ホールディングス・リミテッド』へのクラブ売却を発表した。 エバートンの現オーナーであるファルハド・モシリ氏はクラブの売却を進めており、アメリカの投資会社『777パートナーズ』に株式の94%を売却することで合意に達していた。 しかし、クラブの売却期限までに取引が行われず。クラブ売却は成立せず。その後、ローマのオーナーであるフリードキン・ファミリーが入札に参加し、独占での交渉権を獲得。しかし、クラブの新スタジアム建設への投資計画への協力は継続も、『777パートナーズ』がクラブに提供した2億ポンド(約396億円)の融資に対する懸念から、最終的に買収交渉から撤退。 しかし、その後の粘り強い交渉の末、今年9月に『フリードキン・グループ』による株式94%の取得が合意に至っていた。 そして、今回プレミアリーグ、女子プロリーグ・リミテッド、イングランドサッカー協会、金融行為監視機構から必要な規制承認を得たことで、クラブ売却が正式に完了した。 『ラウンドハウス』出身でエバートンの新会長となるマーク・ワッツ氏は今回の発表に際して以下のコメントを残している。 「本日は、フリードキン・グループにとって、この象徴的なフットボールクラブの管理者となるという記念すべき日であり、誇らしい日です。私たちは、ピッチ内外でエバートンを刺激的な新時代へと導くことに全力を尽くします。クラブに即時の財政的安定をもたらすことは重要な優先事項であり、これを達成できたことを嬉しく思います。エバートンをプレミアリーグの順位表で正当な地位に戻すには時間がかかりますが、本日はその第一歩です」 一方、クラブを売却した前オーナーのモシリ氏は以下の声明を発表している。 「フリードキン・グループとの取引は、クラブと将来の成功にとって最良の結果であると心から信じています。この段階に至るまでには、多大なチームワークがありました。取締役会の同僚であるジョン・スペルマンとコリン・チョン、そしてケイティ、ジェームズ、リチャード、そしてもちろんケビンとショーンを含む上級管理職チーム全員に、クラブへの多大な貢献に個人的に感謝したいと思います」 「困難な地政学的背景にもかかわらず、新しいスポーツ部門の設立、財政の安定化、象徴的な新スタジアムの建設など、過去数年間で多くの成果が達成されました。私は今、クラブの見通しに自信を持って新しいオーナーに引き継ぎ、素晴らしいファンがピッチ上で当然の成功を目にすることになると信じています」 なお、フリードキン・グループの会長兼CEOであるダン・フリードキン氏が取締役会長に就任する予定で、同氏は、クラブの経営を担当するエグゼクティブ・チェアマンとしてマーク・ワッツ氏を任命。フリードキン・グループのの最高財務責任者であるアナ・ダンケル氏とクラブの暫定CEOであるコリン・チョン氏も取締役会のメンバーとなる。 また、新オーナーグループは新たなクラブ運営計画として、持続可能で成功する未来を築くことに重点を置いており、主な優先事項を以下のように示している。 ・思慮深く戦略的な投資を通じて男子ファーストチームの選手層を強化 ・エバートンのアカデミーを通じて地元出身のスーパースター育成 ・女子チームのために独自のピッチ内および商業戦略の育成 ・クラブの伝統を尊重し、エバートンをコミュニティの中心に据える ・リバプール市に利益をもたらす長期的な商業パートナーシップやイベントを通じて、新スタジアムの可能性を最大限に引き出す ・世界のサッカー界におけるユニークで歴史ある名前としてのエバートンの評判を高める 『フリードキン・グループ』は、イタリアのASローマと、フランスのASカンヌを保有し、アメリカにおける『トヨタ自動車』のメジャーディーラーの1つ、『Gulf States Toyota Distributors』を経営するコンソーシアム。ダン・フリードキン氏の純資産は57億ポンド(約1兆1286億円)と言われている。 2024.12.19 20:10 Thu5