延長戦2人退場で自滅のローマを破ったスペツィアが番狂わせ起こし8強進出!《コッパ・イタリア》

2021.01.20 08:10 Wed
Getty Images
コッパ・イタリア5回戦、ローマvsスペツィアが19日にスタディオ・オリンピコで行われ、延長戦までもつれ込んだ一戦を2-4で制したスペツィアが準々決勝進出を決めた。
PR
ナポリが待つ準々決勝進出を懸けてセリエA4位のローマと13位のスペツィアが対峙した一戦。前節、ラツィオとのデルビーで屈辱的な0-3の大敗を喫したローマは、ジェコやスモーリング、ヴェレトゥら一部主力を温存も主力クラスを送り込んでバウンスバックを図った。試合の入りこそ押し込んだローマだったが、デルビー敗戦のショックを引きずるかのように拙守から続けてゴールを許す。まずは5分、ボックス内でG・マンチーニがマッギオーレを後方から倒してPKを献上。これをガラビノフに決められる。
さらに、15分には自陣深くでクンブラのミスパスを拾われてショートカウンターを浴びると、ガラビノフの丁寧なラストパスをサポナーラが見事な右足のダイレクトシュートで決めた。

格下相手に2点のビハインドを負ったローマはすぐさま反撃を開始。ここから相手を完全に自陣深くに押し込んで波状攻撃を仕掛ける。だが、ペドロやペッレグリーニ、マジョラルと再三の決定機をフイにしてしまう。それでも、前半終了間際の42分にはペッレグリーニがボックス内で倒されて得たPKを自ら決めて点差を1点に縮めて試合を折り返した。
後半も立ち上がりから相手を押し込むが、マジョラルが右サイドを突破したペドロからの再三の決定的なクロスを押し込むことができず、同点ゴールが遠いローマ。69分にはビジャール、スピナッツォーラを下げてヴェレトゥとカルスドルプを同時投入。

そして、直後の73分にはマジョラルとの鮮やかなパス交換でゴール前に抜け出したムヒタリアンが冷静にGKとの一対一を決め切った。残り時間を考えれば、このまま押し切って90分間で逆転まで持ち込むことが予想されたが、追いついて以降は相変わらず相手を仕留めきれず。

すると、再三の決定機を逃し続けて延長戦まで持ち込まれたローマはこの延長戦で再び自滅。延長前半の立ち上がりにマンチーニが不用意なアフターチャージで2枚目の警告を受けて退場に。さらに、直後には裏へのボールに対して飛び出したGKパウ・ロペスがボールに触れず、相手FWピッコリと交錯。このファウルが決定機阻止と判断され、パウ・ロペスが退場となった。

これで一気に9人での戦いを強いられたローマはGKフザートと共にイバニェスをピッチに送り込む、専守防衛でPK戦まで持ち込む戦い方にシフト。何とか延長前半は相手の猛攻に耐え抜いたが、延長後半立ち上がりの107分には古巣対戦のヴェルデにヘディングシュートを叩き込まれて万事休す。その後、試合終了間際にもサポナーラに鮮やかなループシュートを叩き込まれたローマはホームで2-4の惨敗。

格下スペツィア相手に屈辱の敗退となり、デルビーに続く大失態を受けてフォンセカ監督の首がいよいよ怪しくなってきた。

PR

ローマの関連記事

セリエA第13節、ナポリvsローマが24日にスタディオ・ディエゴ・アルマンド・マラドーナで行われ、ホームのナポリが1-0で勝利した。 前々節アタランタ戦での敗戦によって連勝が「5」でストップし、前節のインテル戦もドローで終え2戦未勝利でインターナショナルマッチウィークの中断に入った首位のナポリ。代表戦明けで3戦ぶ 2024.11.25 04:01 Mon
代表ウィーク前の前節はインテルとナポリによる首位攻防戦が行われ、1-1の引き分け決着となりナポリが首位をキープした。迎える第13節、ナポリvsローマ、ミランvsユベントスのビッグマッチ2試合が組まれている。 まずは日曜開催の首位ナポリ(勝ち点26)vs12位ローマ(勝ち点13)。ナポリは敵地でのインテル戦、MFマ 2024.11.23 07:30 Sat
ローマのスポーツ・ディレクター(SD)、フローラン・ギゾルフィ氏が巻き返しへ意欲。イタリア『カルチョメルカート』が伝える。 2024-25シーズンのローマは、ダン・フリードキン体制のもとで迷走。 開幕直後に誰ひとり納得しない形でダニエレ・デ・ロッシ監督を切り、これを主導したCEOが身の危険を感じて辞任し、イ 2024.11.21 16:26 Thu
サウジアラビア代表DFサウード・アブドゥルハミド(25)のローマ移籍について、代理人がいきさつ、そして信念を語った。国内の関係者からは反対されていたのだという。 アブドゥルハミドはサウジ代表の主力右SBで、22年W杯も全3試合に先発出場。昨季はスター選手乱獲によりサウジ代表選手のプレータイムが激減したアル・ヒラル 2024.11.19 22:16 Tue
アルゼンチン代表FWパウロ・ディバラ(31)はいつまでローマ、ひいてはカルチョの舞台でプレーするか。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。 振り返れば、パレルモ、ユベントスで長く輝き、カルチョの象徴たる存在となったディバラ。セリエB優勝1回、セリエA優勝5回、コッパ・イタリア優勝1回、セリエA最優秀選手賞1 2024.11.19 21:50 Tue

セリエAの関連記事

セリエA第13節、ナポリvsローマが24日にスタディオ・ディエゴ・アルマンド・マラドーナで行われ、ホームのナポリが1-0で勝利した。 前々節アタランタ戦での敗戦によって連勝が「5」でストップし、前節のインテル戦もドローで終え2戦未勝利でインターナショナルマッチウィークの中断に入った首位のナポリ。代表戦明けで3戦ぶ 2024.11.25 04:01 Mon
パルマは23日、セリエA第13節でアタランタをホームに迎え、1-3で完敗した。パルマのGK鈴木彩艶はフル出場している。 代表ウィーク前の前節ヴェネツィアとの昇格組対決を制して2勝目を挙げた13位パルマ(勝ち点12)は、日本代表でも好守を見せていた彩艶が引き続きスタメンとなった。 6連勝中の2位アタランタ(勝 2024.11.24 06:39 Sun
セリエA第13節、ミランvsユベントスが23日に行われ、0-0で引き分けた。 代表ウィーク前の前節カリアリ戦を3-3の引き分けに持ち込まれた7位ミラン(勝ち点18)は、古巣対決となる負傷明けのモラタが先発に復帰した。 一方、前節トリノとのダービーを2-0で快勝した6位ユベントス(勝ち点24)は、代表ウィーク 2024.11.24 04:03 Sun
インテルは23日、セリエA第13節でヴェローナとのアウェイ戦に臨み、5-0で圧勝した。 代表ウィーク前の前節ナポリとの首位攻防戦を勝ちきれなかった4位インテル(勝ち点25)は、代表戦で負傷したチャルハノールとインフルエンザに感染したラウタロが欠場となった中、アスラニと今季初先発のコレアが代役を務めた。 14 2024.11.24 00:53 Sun
代表ウィーク前の前節はインテルとナポリによる首位攻防戦が行われ、1-1の引き分け決着となりナポリが首位をキープした。迎える第13節、ナポリvsローマ、ミランvsユベントスのビッグマッチ2試合が組まれている。 まずは日曜開催の首位ナポリ(勝ち点26)vs12位ローマ(勝ち点13)。ナポリは敵地でのインテル戦、MFマ 2024.11.23 07:30 Sat

ローマの人気記事ランキング

1

イタリア復帰が報じられるキエーザ、インテルも獲得レースに参戦か

インテルがリバプールのイタリア代表FWフェデリコ・キエーザ(27)の獲得レースに参戦するようだ。イタリア『トゥットスポルト』が報じている。 今夏にユベントスから1200万ユーロの移籍金でリバプールに加入したキエーザだったが、コンディションが整わずここまで公式戦3試合の出場、プレミアリーグでは18分、チャンピオンズリーグ(CL)では1分の出番に留まっている。 現在は負傷もあって戦列を離れているキエーザに対し、リバプールは早くも見限り、ローマとミランが1月の移籍市場で獲得に乗り出すと報じられていた。 そんな中、インテルのジュゼッペ・マロッタ会長がキエーザのレンタル移籍を強く求めていると『トゥットスポルト』は主張。セリエAとチャンピオンズリーグ制覇を視野に入れるネラッズーロがFWラウタロ・マルティネス、FWマルクス・テュラムに次ぐFWとしてキエーザを迎え入れたいようだ。 750万ユーロの高額な年俸に関してはリバプールが一部負担する見込みでインテルとしては悪くない取り引きになると言えそうだ。 2024.11.18 07:30 Mon
2

サウジアラビア代表DFのローマ移籍について代理人「国内でかなり反対された」「他の代表選手も欧州移籍へ意欲を」

サウジアラビア代表DFサウード・アブドゥルハミド(25)のローマ移籍について、代理人がいきさつ、そして信念を語った。国内の関係者からは反対されていたのだという。 アブドゥルハミドはサウジ代表の主力右SBで、22年W杯も全3試合に先発出場。昨季はスター選手乱獲によりサウジ代表選手のプレータイムが激減したアル・ヒラルでも定位置を守り、今季からローマへ4年契約で完全移籍した。 ただ、ケガしているわけではないが、ここまでセリエA出場ゼロ。12試合全てでベンチスタートとなり、全てをベンチのまま終えている。 そんななか、代理人を担うアーメド・アルムアリン氏がサウジ『アラブ・ニュース』に登場。 ローマ移籍のいきさつを明かしたうえで、国内リーグの待遇が良く、相対的に国外移籍に消極的とされるサウジ選手へ、欧州移籍への意欲を見せてほしいと語った。 「フローラン・ギゾルフィ(※)が5月に関心を寄せてくれてね。当時彼はニースだったが、ローマのSDに任命され、話を続けてくれたんだ。イタリア首都の彼から電話がきたんだよ」 (※)昨季までニースSD、今季からローマSD 「ローマとの契約直前には、スタッド・レンヌも頻繁に連絡をくれた。最後はサウード自身がローマを選んだが、レンヌにも感謝しなければならない」 「この移籍がサウジサッカーに寄与することを願っている。他のサウジ選手にも欧州でプレーしてほしい。現状で言えば、今回のディールは国内で多くの人から反対されたという現実がある。サウジ選手の新たな扉を開くために、私自身も自腹を切る形となったのだ」 最後に、ここまでEL2試合しか出場していないサウードの出場機会増加に期待。 「ベンチスタートはあらかじめギゾルフィから説明されていて、サウードも受け入れたことと思う。メンタル的な準備は問題ないだろう。ここから、他に類を見ない“イタリア”への適応が大事になる。その間に代表戦でプレーしているのは悪いことじゃない」 2024.11.19 22:16 Tue
3

好調ラツィオ牽引のペドロが年明けデルビーへ早くも臨戦態勢…「ラツィオに売却してくれたことに感謝している」

好調ラツィオを牽引する元スペイン代表FWペドロ・ロドリゲスが、年明けに控える古巣対戦へ早くも闘志を燃やしている。 イゴール・トゥドールからマルコ・バローニへの指揮官交代に、重心チーロ・インモービレ、ルイス・アルベルト、フェリペ・アンデルソンらと袂を分かつ、大刷新を敢行して今シーズンに臨んだラツィオ。 開幕時点での下馬評は低かったが、ここまでは首位のナポリと1ポイント差のセリエA5位に加え、ヨーロッパリーグでは唯一の4連勝と、クラウディオ・ロティート会長の賭けは見事に成功している。 その新生ビアンコチェレスティを牽引する37歳のベテランアタッカーは、ここまでの公式戦12試合6ゴール2アシストと衰え知らずのパフォーマンスを披露している。 その絶好調の元バルセロナFWは、イタリア『Il Messaggero』のインタビューで来年1月5日に控える古巣ローマとのデルビー・デッラ・カピターレへの熱い思いを語った。 2020年夏にチェルシーからローマへのフリートランスファーでセリエAでのキャリアをスタートしたペドロだが、翌年に当時の指揮官ジョゼ・モウリーニョから構想外を言い渡された末、宿敵のラツィオへフリートランスファーで電撃移籍。 その際にポルトガル人指揮官とジャッロロッシへの憤りを示し、初の古巣対戦ではチームをデルビー勝利に導く痛烈な恩返し弾も挙げていた。 移籍から3年が経過したこともあり、「ローマとモウリーニョについてすでに話した詳細を繰り返したくない」と当時に比べて怒りの感情は薄れつつあるものの、改めて古巣に関してコメントを求められると、痛烈な皮肉を交えて対抗意識を燃やしている。 「それらは過去のことであり、実際、彼らは当時最良の決断を下した。首都のトップチーム、つまりラツィオに自分を売却してくれたことに感謝しているよ」 「僕は競争の激しいセリエAでプレーを続けたかったし、その願いが叶ったよ」 さらに、好対照の序盤戦を過ごす両者が対峙する年明けの大一番に向けては「次のデルビーで得点を挙げたい。いつも複雑な試合だ。今はイベントの感情と情熱も味わっている。試合の意味をより深く理解していて、すでに得点していてもさらに難しくなる」と、その意気込みを語っている。 2024.11.18 08:15 Mon
4

ローマOBペロッティはラニエリ体制での巻き返し確信「すでに勝った賭けで、彼がチームを再びトップに押し上げる」

先日に現役を引退した元アルゼンチン代表FWディエゴ・ペロッティが、古巣ローマの現状について語った。 セビージャやジェノア、ローマ、フェネルバフチェといった名門でプレーしたペロッティは、2021-22シーズン終了後にサレルニターナを退団。以降はフリーの状況が続いていたなか、今年9月に36歳での現役引退を発表した。 現在はディエゴ・タバーノ氏が代表を務めるエージェンシー『BSM Sport』で代理人兼スカウトとしてのセカンドキャリアをスタートしている。 2016年2月から4シーズン半に渡って在籍し、前線の準主力を担ったドリブラーは、ロマニスタの間でPKの名手や重要なゴールを決めた記憶に残る選手として好印象を持たれているクラブOBの一人だ。 そのペロッティはイタリア『コリエレ・デッロ・スポルト』のインタビューで、2019年に指導を受けたクラウディオ・ラニエリ監督が率いる新生ジャッロロッシについて自身の考えを語った。 「私は決してゴールスコアラーとして優れているわけではなかったが、トッティとデ・ロッシのラストマッチでゴールを決めたこと、それは感情的にもスポーツ的にも非常に重要だったが、それがローマとそのファンとの永遠の絆を私に与えてくれた」 さらに、元同僚である前指揮官デ・ロッシ、再び火中の栗を拾う形で3度目の指揮を執ることになった老将についても言及。「再出発のための正しい解決策であり、最も具体的で適している」と、修理屋の異名を持つ指揮官が必ずやチームを良い方向に導くと確信している。 「ラニエリ? 彼はこの微妙な時期にうってつけの人物だ。彼は場所や環境、そしてデ・ロッシのことも知っている。私の意見では、デ・ロッシはチームをまとめるのにもっと時間を与えられるべきだった」 「今、クラウディオが加わったことでローマは安全策をとった。私にとっては、これはすでに勝った賭けであり、チームを再びトップに押し上げるはずだ」 「彼は完璧な人物だ。自分の肩に何を背負っているかわかっているし、ファンの支持も得ているし、経験から年長のプレーヤーや若手プレーヤーと関係を築くことができる」 「ラニエリは、怒鳴ることなく平静を保ちながらエネルギーを与えてくれる。誰もができるわけではない。彼は集中力を保ち、ジェスチャーや叫び、侮辱で何千もの指示を与えることなく、プレーヤーたちの根性と意地悪さを引き出す」 「彼は明快さを伝え、常にプレーヤーの近くにいて、ドレッシングルームの父親のような存在だ。プレッシャーと緊張がドレッシングルームを包んでいる今回のように微妙な瞬間に、ラニエリは冷静さ、明晰さ、試合への集中力を取り戻し、ピッチで何をすべきかだけに集中させる方法を心得ている」 「私の意見ではこのチームは非常に強く、ラニエリはそれを強化できるはずだ」 また、自身を含め伝統的にアルゼンチン出身選手が多くプレーするなか、同じ前線でプレーするFWパウロ・ディバラ、FWマティアス・スーレの後輩2選手にも言及。 前者に関しては「ディバラについて言うことはほとんどない。おそらく多くの人は1つのことを過小評価している。彼はワールドチャンピオンであり、決勝でPKを決め、素晴らしい資質を持っている。彼に疑問の余地はないし、ローマの付加価値であり、今シーズンもチームを牽引する」と太鼓判を押している。 一方、新加入で適応に苦戦する後者に関しても「マティアスは私にとって非常に強いプレーヤーだ。ユベントスが彼を手放したことには驚いた。個人的にチャンピオンになれると思っている。質と創造性の点で違いを生めるプレーヤーだ」とその才能を高く評価。 その上で「彼は難しい状況にあるが、彼は隠れることなく、ボールを求め続け、この状況から抜け出すために精神的に自由にプレーする。彼が浮上するには、2、3試合の好プレーが必要だ」と助言も送っている。 2024.11.19 11:45 Tue
5

順当ならローマと契約延長も…それでも去就不透明? イタリア在住10年を超えるディバラ

アルゼンチン代表FWパウロ・ディバラ(31)はいつまでローマ、ひいてはカルチョの舞台でプレーするか。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。 振り返れば、パレルモ、ユベントスで長く輝き、カルチョの象徴たる存在となったディバラ。セリエB優勝1回、セリエA優勝5回、コッパ・イタリア優勝1回、セリエA最優秀選手賞1回…イタリア在住歴は10年を超える。 気づけば31歳だが、現所属ローマでも存在感は健在。このたび再登板したクラウディオ・ラニエリ新監督は、ディバラの起用法について、特段クラブから何も言われておらず、初陣でもスタートから使うという見通しだ。 また、今季は3年契約の最終年も、順当なら出場時間次第の契約延長オプションも発動すると考えられている。 ただ、1年延長なら、年俸も大幅アップ。クラブに愛着のないフリードキングループが本格的に「ローマ売却」を検討するカギとして、ディバラの延長云々がここで挙げられているのだ。 詰まるところ、ディバラが25-26シーズンも100%ローマでプレーするとは断言できず。本人の手元には、アメリカ、サウジアラビア、アルゼンチン復帰という選択肢があるとされる。 2024.11.19 21:50 Tue

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly