とにかく無茶苦茶、雪が降ってる…/原ゆみこのマドリッド
2021.01.09 22:00 Sat
「これからが面白くなるところだったのに」そんな風に私が溜息をついていたのは金曜日、コパ・デル・レイ32強対決組み合わせ抽選でバルサと当たったコルネジャやレアル・マドリーと当たったアルコジャノら、2部Bチームの選手たちが大喜びしているシーンをTVで見た時のことでした。いやあ、スペイン・スーパーカップ参加による1、2回戦免除により、マドリッドの1部チームがまだ1つ残っているのは有難いんですけどね。まさか今週開催された2部B相手の2回戦で敗退した1部4チームのうち、その半分がマドリッド勢って、一体どういうこと?
逆に優秀だったのは2部の弟分チームたちで、レガネス(vsソクエジャモス、0-2)、ラージョ(vsアロ、1-3)、フエンラブラダ(vsマジョルカ、2-2、延長戦を経て、PK戦で勝利)、アルコルコン(vsサラゴサ、2-1)は同カテゴリー対決になった2チームも含め、全て突破。16or17日にはそれぞれ、セビージャ、エルチェ、レバンテ、バレンシアら、1部チームをホームに迎えての一発勝負に挑むことになりましたが、どこより健闘したのはラス・パルマス(2部)を破った2部Bのナバルカルネーロだったかと。
ええ、木曜の夜には午後中、暴風雨フィロメナ来襲の前触れとして降った雪が早くも積もり、同じ2部Bグループのラス・ロサスのクラブスタッフが超特急で除雪した市営総合スポーツ施設の凍てつくグラウンドで、武藤嘉紀選手の先制点を皮切りにキケ・ガルシア、ペドロ・レオンがゴールを挙げ、後半23分までに0-3とリードしながら、そこから追いつかれて同点に。レギュラー選手を投入した延長戦でエンリッチが決勝点を入れて、冷や汗ものの勝利を掴んだエイバルと32強対決を戦うことになったんですが、うーん。このカテゴリーのクラブはキャパ制限はあるものの、観客を入れてくれるんですが、ラス・ロサス同様、ナバルカルネーロもマドリッド市内からはバスに乗って、遥々行った郊外にスタジアムがあるため、とてもコロナによる夜間外出禁止が始まる午前零時までに戻って来れそうにないのがネックなんですよねえ。
まあ、そんなことはともかく、このミッドウィークのコパでヘタフェとアトレティコがどのようにダメダメだったか、お話ししていくことにすると。火曜に先陣を切ったのは弟分の方だったんですが、前半5分にはウィリーのヘッドでコルドバに先制点を奪われる始末。ハーフタイムまで経過してもまったく追いつける気配がなかったため、「Hemos dado entrada a jugadores no habituales para que se reivindicaran/エモス・ダードー・エントラーダ・ア・フガドーレス・ノー・アビトゥアレス・パラ・ケ・セ・レイビンディカラン(アピールできるよう、レギュラーじゃない選手をスタメンに起用した)」というボルダラス監督も後半にはククレジャ、アランバリ、ポルティージョ、マタ、ジェネと次々、投入していったものの、まったく今季のヘタフェのゴール日照りは根が深い。
結局、最後までその1点が返せず、1-0で負けてしまったんですが、え、現在、彼らは降格圏と勝ち点差1の16位とリーガで下位に低迷。前節もバジャドリーに0-1で負け、ここ3試合白星なしなんだから、却って、早めにコパとお別れできて助かったんじゃないかって?うーん、まだ4試合の出場停止処分を消化中、かつ負傷のリハビリをしているクーチョもまだ戻れませんし、昨年最後のアトレティコ戦でケガをしたウナルもハムストリングの肉離れが発覚。2月末まで戦列を離れるとあって、FWも30代のマタとアンヘルしか残っていませんからね。
日曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)からのエルチェ戦はスペイン南東部にあるマルティン・バレロでのキックオフなので、今のところ、雪の影響はないようですが、果たして土曜に久保選手が加わるだろう、前日練習が実施できるかは不明。そうなると、遠征に連れて行ってもらえるかも定かではないんですが、まだ1月には岡崎慎司選手のいる、やはりコパで敗退したウエスカ、アスレティック、アラベスとのリーガ戦が控えていますからね。エルチェも18位で現在、10試合白星なしとはいえ、あちらは水曜にコパでラ・ヌシア(2部B)に0-1と勝ち、32強対決に進出できて、意気が上がっているかもしれませんし、とにかくrival directo/リバル・ディレクト(直接ライバル)とのガチンコ勝負では意地を見せてくれるといいのですが。
そして水曜にバルセロナでコルネジャと対戦したアトレティコはというと、こちらもシメオネ監督の「Es un gran oportunidad mañana para que se muestren los que juegan menos/エス・ウン・グラン・オポルトゥニダッド・マニャーナ・パラ・ケ・セ・ムエストレン・ロス・ケ・フエガン・メノス(明日はあまり出場していない選手たちが実力を披露するビッグなチャンスだ)」という期待を叶えることはできなかったんですよ。そう、展開的にも弟分と似ていて、前半7分、FKからアドリアン・ヒメネスのシュートが決まって、コルネジャが先制。それも原因はヒメネスが自陣で犯したファールでイエローカードをもらった上、自傷してピッチ外で待機していた間のことだったともなると、どこに突っ込んでいいのか、私もわからないぐらいなんですが、でも相手は2部Bですからね。
1点ぐらい、ジョアン・フェリックスやコレアもいるし、簡単に逆転できるだろうと思っていたら、とんでもない。先日のカルダサル(3部)戦に続き、人工芝のピッチが苦手なのか、それからも意味不明なボールロストから、敵にチャンスを作られたアトレティコはいつまで経ってもゴールが決まらず。前半こそ、サウールのシュートがバーを直撃したり、オフサイドだったものの、コレアがparadon(パラドン/スーパーセーブ)されたり、フェリペのヘッドが枠を外れたりと攻めていた時もあったんですが、ハーフタイムまでに同点に追いつくことはできません。
そしていよいよ後半、何せ、こちらはレギュラーを入れようにも、シメオネ監督が過密日程の選手たちの働きすぎを懸念して、ルイス・スアレス、カラスコ、マルコス・ジョレンテ、レマル、コケらをお留守番にしていましたからね。そこへ17分にはカンテラーノ(アトレティコBの選手)の右SB、リカルドが2枚目のイエローカードをもらって退場という逆境にも見舞われ、結局、ビトロをサポンジッチに、そして足を敵に踏まれて腫らしたジョアンを18才のソリアーノに代えただけとなれば、そのまま1-0で負けてしまったのも仕方ない?
何せ、彼らは昨季、最初のコパの試合となった32強対決のクルトゥラル・レオネサ(2部B)戦でもジョアン、コレア、ビトロ、サウール、フェリペを中心にスタメンを組んで、見事1-2で敗退していますからね。そこから、まったく学んでいなかった選手たちも選手たちですが、それだけに試合後、シメオネ監督が、「Buscaremos soluciones si estamos el ano que viene/ブスカレモス・ソルシオネス・シー・エスタモス・エル・アーノ・ケ・ビエネ(もし来季も私たちがいるなら、解決策を探すことになる)」と絶対、マスコミが喰いつくだろう、曰くあり気な発言。自分に注目を集めていたのはもしや、部下たちの至らなさから、世間の目を逸らす目的があったのかも。
でもそれはムリです。だってえ、いくら控えとは言ったって、ピッチに立っていたのはコルネジャの選手の何十倍ものお給料をもらっているトップチームの選手たちなんですよ。この日、キャプテンを務めたサウールが最近、ベンチを温めることが多くなった自身の不調に「Tengo que mejorar y estar bien, sobre todo mentalmente/テンゴ・ケ・メホラール・イ・エスタル・ビエン、ソブレ・トードー・メンタルメンテ(ボクはもっと良くならないと。とにかくメンタル的にね)」と言っていたのには、私生活で何かあったんじゃないかと心配になったものの、どんな言い訳もききませんって。
ただ、もうこうなったら、同じ水曜にシーズン当初に延期されていたアスレティック戦に2-3と競り勝ち、消化試合は2試合多いものの、勝ち点差7の3位に上昇。首位争いにバルサが加わる姿勢を見せてきたこともありますし、勝ち点差2で2位のお隣さんが追ってきているリーガの首位固めに専念するしかないんですが、木曜はコパ留守番組を中心に何とか、雪が本格的に降り出す前に練習を終えたアトレティコも、金曜の午前中にマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場に集まってみれば、一面雪景色。
いえ、土曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)からのアスレティック戦に備え、ワンダ・メトロポリターノも周辺は積雪に覆われていたものの、ピッチは暖房設備を使って万全の準備を整えているんですけどね。さすがに練習グラウンドの雪かきをする人手までは得られなかったか、試合前日がジムセッションという異例の事態に。幸い、ジョアンとヒメネスはほぼ回復いているとシメオネ監督は言っていましたが…金曜も暴風雨フィロメナのせいで午後から雪となり、夜になっても止まらず、マドリッドの交通網がどんどん麻痺していく中、とんでもない情報が。
何と、マルセリーノ新監督の下、首都前泊を予定していたアスレティックがビルバオ(スペイン北部)ではまだ雪が降っていなかったため、飛行機はマドリッドに着いたものの、積雪によるバラハス空港閉鎖でUターン。夜いっぱい雪は続く予定のため、バス移動も難しく、土曜の試合前に到着できるか、今の時点ではまったく不明なのだとか。同様にアトレティコの選手たちも前日合宿のため、自宅から車でワンダに集合するのも雪深くて危険と、取り止めになってしまいましたしね。正直、朝になってもすぐ道の除雪ができる訳ではありませんし、いくらピッチが完璧でも、プレーする主役たちがスタジアムに辿り着けないのでは試合開催なんて、ムリなのでは?(その後、延期が決定)
え、悲惨なことになっているのはお隣さんも同じじゃないかって?その通りで、まだコパ免除のため、今週はミッドウィークにじっくり調整できたマドリーは動員できるスタッフが多いんでしょうかね。木曜にはコロナ陽性者と濃厚接触があったとして、用心のため、翌朝、PCR検査陰性がわかるまで、チームの指揮を執らなかったジダン監督も晴れて復帰。夕方のセッションだったにも関わらず、何とか、ピッチを綺麗にしたバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で雪の中、トレーニングしていたんですが、土曜午後9時(日本時間翌午前5時)開催予定のオサスナ戦のため、ラリーガの忠告もあり、夕方にはパンプローナ(スペイン北部)に向かうことに。
それが何と、午後7時に離陸というのが裏目に出たか、バラハス空港の滑走路除雪が済むまで、延々と機内で出発を待たされた挙句、ようやく飛び立てたのは午後11時近くだったとか。いえ、皮肉にもまだパンプローナは晴れており、おそらく着陸には問題ないと思うんですけどね。あちらの降雪開始は金曜深夜で、土曜は1日中雪という予報。試合の時刻にも止みそうになく、キックオフまでに除雪できるかも降る量次第だとか。もし延期になった場合は日曜正午にキックオフすることになっていますが、ホント、大丈夫なんでしょうか。
ちなみにこの試合、マドリーの欠場者は長期離脱のロドリゴと累積警告となるカルバハル、そして直前に筋肉痛で招集リストを外れたヨビッチの3人。まあ、オサスナもリーガ19位と降格圏にいる不調のチームですが、水曜にはコパでオロット(2部B)に0-3と快勝していますからね。雪の影響についてはジダン監督など、「El temporal no va a marcar la alineación/エル・テンポラル・ノー・バ・ア・マルカル・ラ・アリネラシオン(悪天候がスタメンを左右することはない)。アザールとか、ロンドンでプレーしてたから、慣れているしね」と言っていましたが、いやいや。こんなに雪が降っては、私の行きつけのバル(スペインの喫茶店兼バー)だって、土曜は開くかわかりませんし、何はともあれ、どのチームも事故に遭うことなく、無事にこの豪雪禍を切り抜けてくれるといいのですが。
逆に優秀だったのは2部の弟分チームたちで、レガネス(vsソクエジャモス、0-2)、ラージョ(vsアロ、1-3)、フエンラブラダ(vsマジョルカ、2-2、延長戦を経て、PK戦で勝利)、アルコルコン(vsサラゴサ、2-1)は同カテゴリー対決になった2チームも含め、全て突破。16or17日にはそれぞれ、セビージャ、エルチェ、レバンテ、バレンシアら、1部チームをホームに迎えての一発勝負に挑むことになりましたが、どこより健闘したのはラス・パルマス(2部)を破った2部Bのナバルカルネーロだったかと。
ええ、木曜の夜には午後中、暴風雨フィロメナ来襲の前触れとして降った雪が早くも積もり、同じ2部Bグループのラス・ロサスのクラブスタッフが超特急で除雪した市営総合スポーツ施設の凍てつくグラウンドで、武藤嘉紀選手の先制点を皮切りにキケ・ガルシア、ペドロ・レオンがゴールを挙げ、後半23分までに0-3とリードしながら、そこから追いつかれて同点に。レギュラー選手を投入した延長戦でエンリッチが決勝点を入れて、冷や汗ものの勝利を掴んだエイバルと32強対決を戦うことになったんですが、うーん。このカテゴリーのクラブはキャパ制限はあるものの、観客を入れてくれるんですが、ラス・ロサス同様、ナバルカルネーロもマドリッド市内からはバスに乗って、遥々行った郊外にスタジアムがあるため、とてもコロナによる夜間外出禁止が始まる午前零時までに戻って来れそうにないのがネックなんですよねえ。
結局、最後までその1点が返せず、1-0で負けてしまったんですが、え、現在、彼らは降格圏と勝ち点差1の16位とリーガで下位に低迷。前節もバジャドリーに0-1で負け、ここ3試合白星なしなんだから、却って、早めにコパとお別れできて助かったんじゃないかって?うーん、まだ4試合の出場停止処分を消化中、かつ負傷のリハビリをしているクーチョもまだ戻れませんし、昨年最後のアトレティコ戦でケガをしたウナルもハムストリングの肉離れが発覚。2月末まで戦列を離れるとあって、FWも30代のマタとアンヘルしか残っていませんからね。
そういう意味では試合数が減るのはラッキーなんですが、水曜にバルサからのレンタルが決まったアレニャに続いて、いよいよ金曜には久保建英選手がビジャレアルから河岸を変え、マドリーからのレンタル移籍として、シーズン後半をヘタフェで過ごすことが発表されましたからね。今年はヨーロッパの大会にも出ておらず、コパももうないとなると、プレーできるのはリーガだけになってしまいますが、その辺は大丈夫?ちなみにヘタフェはこの2日間、雪の降る中、何とか、練習はできたようですが、金曜の午後にはコリセウム・アルフォンソ・ペレスも見事に白化粧。
日曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)からのエルチェ戦はスペイン南東部にあるマルティン・バレロでのキックオフなので、今のところ、雪の影響はないようですが、果たして土曜に久保選手が加わるだろう、前日練習が実施できるかは不明。そうなると、遠征に連れて行ってもらえるかも定かではないんですが、まだ1月には岡崎慎司選手のいる、やはりコパで敗退したウエスカ、アスレティック、アラベスとのリーガ戦が控えていますからね。エルチェも18位で現在、10試合白星なしとはいえ、あちらは水曜にコパでラ・ヌシア(2部B)に0-1と勝ち、32強対決に進出できて、意気が上がっているかもしれませんし、とにかくrival directo/リバル・ディレクト(直接ライバル)とのガチンコ勝負では意地を見せてくれるといいのですが。
そして水曜にバルセロナでコルネジャと対戦したアトレティコはというと、こちらもシメオネ監督の「Es un gran oportunidad mañana para que se muestren los que juegan menos/エス・ウン・グラン・オポルトゥニダッド・マニャーナ・パラ・ケ・セ・ムエストレン・ロス・ケ・フエガン・メノス(明日はあまり出場していない選手たちが実力を披露するビッグなチャンスだ)」という期待を叶えることはできなかったんですよ。そう、展開的にも弟分と似ていて、前半7分、FKからアドリアン・ヒメネスのシュートが決まって、コルネジャが先制。それも原因はヒメネスが自陣で犯したファールでイエローカードをもらった上、自傷してピッチ外で待機していた間のことだったともなると、どこに突っ込んでいいのか、私もわからないぐらいなんですが、でも相手は2部Bですからね。
1点ぐらい、ジョアン・フェリックスやコレアもいるし、簡単に逆転できるだろうと思っていたら、とんでもない。先日のカルダサル(3部)戦に続き、人工芝のピッチが苦手なのか、それからも意味不明なボールロストから、敵にチャンスを作られたアトレティコはいつまで経ってもゴールが決まらず。前半こそ、サウールのシュートがバーを直撃したり、オフサイドだったものの、コレアがparadon(パラドン/スーパーセーブ)されたり、フェリペのヘッドが枠を外れたりと攻めていた時もあったんですが、ハーフタイムまでに同点に追いつくことはできません。
そしていよいよ後半、何せ、こちらはレギュラーを入れようにも、シメオネ監督が過密日程の選手たちの働きすぎを懸念して、ルイス・スアレス、カラスコ、マルコス・ジョレンテ、レマル、コケらをお留守番にしていましたからね。そこへ17分にはカンテラーノ(アトレティコBの選手)の右SB、リカルドが2枚目のイエローカードをもらって退場という逆境にも見舞われ、結局、ビトロをサポンジッチに、そして足を敵に踏まれて腫らしたジョアンを18才のソリアーノに代えただけとなれば、そのまま1-0で負けてしまったのも仕方ない?
何せ、彼らは昨季、最初のコパの試合となった32強対決のクルトゥラル・レオネサ(2部B)戦でもジョアン、コレア、ビトロ、サウール、フェリペを中心にスタメンを組んで、見事1-2で敗退していますからね。そこから、まったく学んでいなかった選手たちも選手たちですが、それだけに試合後、シメオネ監督が、「Buscaremos soluciones si estamos el ano que viene/ブスカレモス・ソルシオネス・シー・エスタモス・エル・アーノ・ケ・ビエネ(もし来季も私たちがいるなら、解決策を探すことになる)」と絶対、マスコミが喰いつくだろう、曰くあり気な発言。自分に注目を集めていたのはもしや、部下たちの至らなさから、世間の目を逸らす目的があったのかも。
でもそれはムリです。だってえ、いくら控えとは言ったって、ピッチに立っていたのはコルネジャの選手の何十倍ものお給料をもらっているトップチームの選手たちなんですよ。この日、キャプテンを務めたサウールが最近、ベンチを温めることが多くなった自身の不調に「Tengo que mejorar y estar bien, sobre todo mentalmente/テンゴ・ケ・メホラール・イ・エスタル・ビエン、ソブレ・トードー・メンタルメンテ(ボクはもっと良くならないと。とにかくメンタル的にね)」と言っていたのには、私生活で何かあったんじゃないかと心配になったものの、どんな言い訳もききませんって。
ただ、もうこうなったら、同じ水曜にシーズン当初に延期されていたアスレティック戦に2-3と競り勝ち、消化試合は2試合多いものの、勝ち点差7の3位に上昇。首位争いにバルサが加わる姿勢を見せてきたこともありますし、勝ち点差2で2位のお隣さんが追ってきているリーガの首位固めに専念するしかないんですが、木曜はコパ留守番組を中心に何とか、雪が本格的に降り出す前に練習を終えたアトレティコも、金曜の午前中にマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場に集まってみれば、一面雪景色。
いえ、土曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)からのアスレティック戦に備え、ワンダ・メトロポリターノも周辺は積雪に覆われていたものの、ピッチは暖房設備を使って万全の準備を整えているんですけどね。さすがに練習グラウンドの雪かきをする人手までは得られなかったか、試合前日がジムセッションという異例の事態に。幸い、ジョアンとヒメネスはほぼ回復いているとシメオネ監督は言っていましたが…金曜も暴風雨フィロメナのせいで午後から雪となり、夜になっても止まらず、マドリッドの交通網がどんどん麻痺していく中、とんでもない情報が。
何と、マルセリーノ新監督の下、首都前泊を予定していたアスレティックがビルバオ(スペイン北部)ではまだ雪が降っていなかったため、飛行機はマドリッドに着いたものの、積雪によるバラハス空港閉鎖でUターン。夜いっぱい雪は続く予定のため、バス移動も難しく、土曜の試合前に到着できるか、今の時点ではまったく不明なのだとか。同様にアトレティコの選手たちも前日合宿のため、自宅から車でワンダに集合するのも雪深くて危険と、取り止めになってしまいましたしね。正直、朝になってもすぐ道の除雪ができる訳ではありませんし、いくらピッチが完璧でも、プレーする主役たちがスタジアムに辿り着けないのでは試合開催なんて、ムリなのでは?(その後、延期が決定)
え、悲惨なことになっているのはお隣さんも同じじゃないかって?その通りで、まだコパ免除のため、今週はミッドウィークにじっくり調整できたマドリーは動員できるスタッフが多いんでしょうかね。木曜にはコロナ陽性者と濃厚接触があったとして、用心のため、翌朝、PCR検査陰性がわかるまで、チームの指揮を執らなかったジダン監督も晴れて復帰。夕方のセッションだったにも関わらず、何とか、ピッチを綺麗にしたバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で雪の中、トレーニングしていたんですが、土曜午後9時(日本時間翌午前5時)開催予定のオサスナ戦のため、ラリーガの忠告もあり、夕方にはパンプローナ(スペイン北部)に向かうことに。
それが何と、午後7時に離陸というのが裏目に出たか、バラハス空港の滑走路除雪が済むまで、延々と機内で出発を待たされた挙句、ようやく飛び立てたのは午後11時近くだったとか。いえ、皮肉にもまだパンプローナは晴れており、おそらく着陸には問題ないと思うんですけどね。あちらの降雪開始は金曜深夜で、土曜は1日中雪という予報。試合の時刻にも止みそうになく、キックオフまでに除雪できるかも降る量次第だとか。もし延期になった場合は日曜正午にキックオフすることになっていますが、ホント、大丈夫なんでしょうか。
ちなみにこの試合、マドリーの欠場者は長期離脱のロドリゴと累積警告となるカルバハル、そして直前に筋肉痛で招集リストを外れたヨビッチの3人。まあ、オサスナもリーガ19位と降格圏にいる不調のチームですが、水曜にはコパでオロット(2部B)に0-3と快勝していますからね。雪の影響についてはジダン監督など、「El temporal no va a marcar la alineación/エル・テンポラル・ノー・バ・ア・マルカル・ラ・アリネラシオン(悪天候がスタメンを左右することはない)。アザールとか、ロンドンでプレーしてたから、慣れているしね」と言っていましたが、いやいや。こんなに雪が降っては、私の行きつけのバル(スペインの喫茶店兼バー)だって、土曜は開くかわかりませんし、何はともあれ、どのチームも事故に遭うことなく、無事にこの豪雪禍を切り抜けてくれるといいのですが。
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ラ・リーガ第19節、アトレティコ・マドリーvsオサスナが12日にリヤド・エア・メトロポリターノで行われ、ホームのアトレティコが1-0で勝利した。 2024年最終戦となったバルセロナとの頂上決戦を劇的な2-1の逆転勝利で飾った2位のアトレティコ。さらに、新年初戦となったコパ・デル・レイ3回戦では3部のマルベーリャ相手に苦戦も、きっちりウノセロ勝利。白星で2025年をスタートするとともに公式戦13連勝とした。 直近6戦未勝利で10位のオサスナをホームで迎え撃った前半戦ラストマッチではバルセロナ戦から先発2人を変更。ジョレンテとヒメネスに代えてモリーナ、ル・ノルマンを起用。前線には引き続きアルバレスとグリーズマンが並んだ。 立ち上がりからエンジン全開のホームチームが攻勢を仕掛けていく。7分には右のポケットを取ったモリーナの折り返しをニアに飛び込んだグリーズマンが身体ごとボールに合わせてゴールネットを揺らすが、ここはやや意図的に肘でボールにアタックした感もあってオンフィールド・レビューの末にノーゴールの判定に。 さらに、13分にはジュリアーノ・シメオネが快足を飛ばしてボックス右に持ち込んで正確な折り返しを入れるが、中央のアルバレスのワンタッチシュートは力なくGKにキャッチされた。 前半20分を過ぎた辺りからオサスナに押し返されてクロスやセットプレーで際どい場面も作られたアトレティコだったが、試合の主導権は渡さない。28分にはデ・パウルの浮き球パスに反応したアルバレスのヘディングシュートでゴールに迫るが、これはGKの好守に阻まれた。 前半終盤にかけて膠着状態に陥った試合はゴールレスのまま後半に折り返した。シメオネ監督はギャラガーを下げてハーフタイム明けにリーノを投入。両サイドにドリブラーを配置し、攻勢を強めていく。 流れの中では決定機まであと一歩という状況は変わらずも、セットプレーからゴールをこじ開ける。55分、右CKの場面でショートコーナーからグリーズマンがファーサイドへ絶妙なクロスを入れると、競り勝ったラングレの丁寧なヘディングでの落としを、ゴール前のアルバレスが抑えの利いたボレーシュートで突き刺した。 後半立ち上がりに先制したホームチームはオサスナの出方を窺いつつ、よりゲームコントロールを優先した戦い方にシフト。カウンターを軸に追加点を狙う一方、相手が攻撃的なカードを切って布陣を変更すると、ジョレンテやアンヘル・コレアと献身的な守備とカウンター時の推進力に優れるタレントをピッチに送り出した。 攻撃面ではその狙いは嵌らずも、安定したゲームクローズでオサスナの終盤の攻撃を冷静に撥ね返し続け、代名詞のウノセロで逃げ切った。この結果、クラブ新記録となる公式戦14連勝を達成したコルチョネロスはレアル・マドリーを抜き前半戦を首位でフィニッシュした。 アトレティコ・マドリー 1-0 オサスナ 【アトレティコ】 フリアン・アルバレス(後10) 2025.01.13 02:29 Mon4
誉れ高き背番号14、名手グティがマドリー時代を回想「…へ移籍する可能性もあった」
元レアル・マドリーのグティ氏が現役時代を振り返った。スペイン『Relevo』が伝えている。 エル・ブランコのレジェンド、グティ氏。ほぼ左足一本での優雅なプレー、決定的なスルーパスの数々がファンを魅了し、そのルックスも女性人気を博した、比類なきスター選手だった。 引退から12年、現役フットボーラーにも多くのファンを持つ氏は、スペイン『El Chiringuito』へのゲスト出演で現役時代を振り返り、2006年に宿敵へ移籍する可能性もあったと明かす。 「アトレティコ・マドリーに行くことができた時期もあった。そうだよ、これは真実だ。ヒル・マリン(アトレティコCEO)が僕のファンでね。彼と何度も協議した」 「マドリーもアトレティコからパブロ・イバニェス(※1)を欲しがっていてね。ケガをしていた私には手術を受けさせようとしていて、だが結局パブロはマドリーに来ず、私も手術しなかった」 (※1)元スペイン代表DF。2006年ドイツW杯に出場したセンターバック パブロ・イバニェス氏と自身の実質的なトレード案がクラブ間で存在したと明かしたグティ氏。「実現しなくてよかった」と当時を振り返る。 「私はマドリーの一員として、ビセンテ・カルデロン(アトレティコの旧本拠地)での試合でタイトルを獲ったこともあるしね。あの素晴らしい夜を今でもよく覚えている。パブロがマドリーへ、私がアトレティコへ。そんなことがあれば、どちらのファンも嫌な思いをしたはずだ」 マドリーからアトレティコへ移籍した近年の代表格は、スペイン代表MFマルコス・ジョレンテ。ジョレンテはマドリーの下部組織出身だが、トップチームで成功を掴む前の移籍であり、少年時代はアトレティコ所属。 2006年当時、すでにマドリーを象徴する1人だったグティ氏がアトレティコへ移籍すれば、世紀の大事件だっただろう。 2024.05.02 19:30 Thu5