主将ラモスのPK弾など敵地で3発のマドリーが今季最初のクラシコ制す! バルサはファティ最年少弾も今季初の連敗…《ラ・リーガ》  

2020.10.25 01:08 Sun
Getty Images
ラ・リーガ第7節、バルセロナとレアル・マドリーによる“エル・クラシコ”が24日にカンプ・ノウで行われ、アウェイのマドリーが1-3で勝利した。
PR
バルセロナは前節、ヘタフェ相手に0-1で惜敗し今季初黒星を喫した。それでも、リーグ2戦未勝利の中で臨んだチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ初戦ではフェレンツヴァローシュを相手に5-1で快勝し、今回のビッグマッチに弾みを付けた。注目のクラシコの先発メンバーには負傷明けのジョルディ・アルバが復帰し、セルジ・ロベルトに代わってデストが右サイドバック、前線ではグリーズマンがベンチスタートとなり、フェレンツヴァローシュで加入後初ゴールを挙げたペドリが右ウイングに抜擢される。また、コウチーニョが左ウイング、メッシがトップ下、アンス・ファティが1トップと並びに変化を加えた。
対するマドリーは、リーグ3連勝で臨んだ前節、昇格組のカディスを相手にこちらも0-1で敗れて今季初黒星。さらに、CLではシャフタール相手に2-3で敗れてホームでの痛恨の公式戦連敗となった。この不振により、ジダン監督の去就が騒がしくなり始めた中、必勝が求められる敵地での一戦ではシャフタール戦を欠場したセルヒオ・ラモス、ナチョに加え、同試合で途中出場したクロース、ベンゼマ、ヴィニシウスが先発に復帰し、[4-3-3]の布陣で臨んだ。

コロナ禍によって史上初の無観客開催となった全世界注目の一戦は、互いに過密日程を考慮してか、前から圧力をかけずに中盤以降で守備ブロックを構築する形を取ったことで比較的静かな入りに。だが、その展開とは裏腹にゴールを奪い合う。

先手を奪ったのはアウェイのマドリー。開始5分、最後尾のセルヒオ・ラモスからサイドチェンジを受けた右サイドのナチョがライン間に落ちたベンゼマに斜めのパスを通す。このまま縦に運んだ背番号9が、対峙したDFピケの背後をスプリントしたバルベルデへ絶妙なスルーパス。ボックス右でGKと一対一となったバルベルデが冷静にゴール左隅へシュートを突き刺した。
これで一気にマドリーペースになるかに思われたが、バルセロナがすぐさま反撃。8分、相手陣内中央左でボールを受けたメッシが左サイドのスペースへ飛び出したアルバへ絶妙な浮き球のパスを通す。このままボックス内に侵入したアルバの丁寧な折り返しを、ゴール前に飛び込んだアンス・ファティがワンタッチで流し込み、17歳359日でのクラシコ最年少ゴールを記録すると共に、クラブにとって対マドリー通算400点目となった。

バルベルデとアンス・ファティにクラシコ初ゴールが生まれ、1-1の振り出しに戻った試合は、その後も互いに後方からスムーズにビルドアップができるため、比較的シュートシーンが多い展開が続く。

24分にはバルセロナが相手CKからGKネトのロングスローを受けたアンス・ファティがボックス付近まで持ち運び、ボックス右で浮いていたメッシへパスを通す。ここでメッシはDFセルヒオ・ラモスを深い切り返しでかわしてニア下を狙った右足のシュートを放つが、ここはGKクルトワが見事な反応でセーブ。

すると、直後にはマドリーのカウンターから左サイドのスペースに抜け出したクロースからの正確な折り返しを、ボックス中央のベンゼマが右足ダイレクトシュート。しかし、今度はGKネトの好守に阻まれた。

前半半ばから終盤にかけてはボールの支配率こそマドリーが上回ったものの、最前線のベンゼマらに効果的にボールを入れる場面は少なく、カウンターやセットプレー以外でチャンスを作れず。さらに、43分には序盤から足を気にしていたナチョがプレー続行不可能となり、ルーカス・バスケスのスクランンブル投入を余儀なくされる。

一方のバルセロナはメッシ、ペドリ、コウチーニョがライン間やギャップでボールを引き出しつつ、両サイドバックを絡めた分厚い攻めからよりゴールに迫る場面を作り出したが、相手の水際の集中した守備を上回るまでには至らず。

1-1のイーブンで折り返した試合は後半も拮抗した入りとなる。互いに前半に比べて攻撃がよりスムーズになった中、52分にはボックス右で仕掛けたアンス・ファティが枠のわずか左に外れる惜しいシュートを放つと、54分には再びボックス右でボールを受けたアンス・ファティの浮き球のクロスをファーでフリーのコウチーニョが頭で合わすが、これを枠の左に外してしまう。

このピンチを凌いだマドリーは前半に比べて前線の立ち位置に微調整を施したことで、遅攻の場面でもフィニッシュまで持ち込めるようになると、思わぬ形から勝ち越しに成功する。59分、デストのハンドで得た相手陣内左サイドのFKの場面でクロスがゴール前に入った際、DFラングレと競り合ったセルヒオ・ラモスがユニフォームを引っ張って倒される。ここでVARによるレビューが入り、マドリーにPKが与えられる。これをキッカーのセルヒオ・ラモスがきっちり左隅へ蹴り込み、63分のゴールとした。

再びビハインドを追うことになったバルセロナは全体を押し上げてここからリスクを冒して攻勢を仕掛けていく。一方のマドリーはより重心を後方に置いて相手の攻撃を受け止めつつ、ヴィニシウスらのスピードを生かしたカウンターで追加点を狙う。

その後は一進一退の攻防が続く中、バルセロナは80分を過ぎてトリンコン、グリーズマン、デンベレの3枚替えを敢行するなど、勝負に出る。だが、前線で人が重なる場面や連係がしっくり来ず、逆に攻撃が停滞してしまう。

一方、負傷したバルベルデに代えてモドリッチ、疲労困憊のアセンシオに代えてロドリゴを投入したマドリーは、効果的なカウンターから3点目に迫る。クロースやセルヒオ・ラモスのビッグチャンスはGKネトのビッグセーブに阻まれたが、90分に試合を決める。ボックス右に抜け出したロドリゴの突破はネトの飛び出しに阻まれるが、こぼれ球を回収したモドリッチが冷静にGKをかわして相手DFのゴールカバーを外す右足アウトサイドのシュートを突き刺した。

そして、試合はこのままタイムアップを迎え、決勝点となったPKを巡るVAR判定に関しては物議を醸すも攻守両面で勝負強さを発揮したマドリーが敵地でのクラシコを3-1で制し、公式戦連敗をストップ。敗れたバルセロナは今季初の連敗となり、クーマン新体制にとって最初の正念場を迎えることになった。

PR
関連ニュース

「後悔することは何もない」ロドリはCL準々決勝敗退に落胆も「明日にはまた立ち上がらなければ…」

マンチェスター・シティのスペイン代表MFロドリが、チャンピオンズリーグ(CL)での敗退を嘆いた。クラブ公式サイトが伝えている。 ロドリは17日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグのレアル・マドリー戦で先発した。 1stレグは3-3のドローに終わり、勝者がベスト4入りを果たす状況で12分に失点を許したシティだったが、76分にMFケビン・デ・ブライネのゴールで同点。その後は互いにスコアを動かせずPK戦に突入したが、MFベルナルド・シウバ、MFマテオ・コバチッチのシュートがストップされたことで3-4の敗戦となった。 CLベスト4へあと一歩及ばなかったロドリは落胆を露わにしつつも、すぐにこの挫折から立ち直る必要があると強調している。 「あまり言うことはない。レアル・マドリーやチームメイトの努力を祝福するよ。 僕たちはすべてを出し尽くした」 「後悔することは何もない。これがフットボールさ。これはこの大会での優勝がいかに難しいかを示していると思う。僕たちは昨シーズンにそれを達成できたけど、今日起きてしまったことは正直言って悔しい」 「時には説明が難しいこともあると思う。それでも明日には、この負けを消化しなければならない。明日にはまた立ち上がらなければならないんだ。なぜなら、まだ2つの大会が残っているからね」 「僕たちにはポジティブなメンタリティが必要だ。今は見つけるのが難しい野望をここから探さなければならない。そして、明日にはそれが見つかるだろう」 2024.04.18 13:25 Thu

「本当に誇り」シティとの激闘制したマドリー、ベリンガムもCL準決勝進出に喜び爆発「ハードワークする必要があったけど…」

レアル・マドリーのイングランド代表MFジュード・ベリンガムが、チャンピオンズリーグ(CL)準決勝進出に満足感を示した。『UEFA.com』が伝えている。 ベリンガムは17日に敵地で開催されたCL準々決勝2ndレグのマンチェスター・シティ戦で先発。1stレグを3-3で終え勝利が必要な一戦はFWロドリゴ・ゴエスのゴールで先制するも、後半に追いつかれるとその後はスコア動かず決着はPK戦へ。マドリーは1人目のMFルカ・モドリッチが失敗となったが、アンドリー・ルニンが2本のシュートをストップするとその後はベリンガム含む全員が成功し、CL準決勝進出を決めた。 加入初年度からCL準決勝進出を経験することになったベリンガムは、強敵を下したパフォーマンスに誇りを示している。 「試合には多くのことを注ぎ込んでいたから、ホッとしたよ。以前に僕がシティと対戦したときは、あと一歩で何かを手に入れられると思ったところから、突然それを奪われたことがあった。彼らに勝つためには、本当にハードワークしなければならない。試合に勝てたことは大きな収穫だ」 「信じられない気分だよ。こうした瞬間は魔法のようなものだ。細部を正しく理解して、PKのような瞬間も冷静さを保っていた。今日は弟がここにいて、マドリーでプレーする僕を初めて見てくれたんだ。本当に誇りに思う」 「マドリーで自分のキャリアが始まっていくなんて、夢にも思っていなかった。このクラブにいられて感謝しているし、この先もずっと続いていくことを願っているよ」 2024.04.18 12:25 Thu

「素晴らしい経験だった」PK戦の末にCL準決勝進出のマドリー、大仕事のルニンは「すべてうまくいった」

レアル・マドリーのウクライナ代表GKアンドリー・ルニンが、チャンピオンズリーグ(CL)で勝ち抜けに貢献したことを喜んだ。クラブ公式サイトが伝えている。 GKティボー・クルトワの長期離脱もあり今季多くの試合でゴールマウスを守るルニンは、17日に敵地で開催されたCL準々決勝2ndレグのマンチェスター・シティ戦でも先発。1stレグを3-3で終え勝利が必要な一戦は両者譲らず、1-1のスコアでPK戦へ。マドリーは1人目のMFルカ・モドリッチが失敗となったが、ルニンが2本のシュートをストップするとその後は全員が成功し、激闘に終止符を打った。 CL準決勝進出の立役者となったルニンは、チーム全員で掴み取った勝利だと強調しつつ、大舞台での活躍を喜んでいる。 「CLのアウェイマッチで120分もプレーするのは初めてで、疲れたよ。勝利のため本当に頑張る必要があったけど、チームは一生懸命走り、準決勝進出のため戦っていた」 「PK戦ではピッチに残っていた選手全員が準備できていたから、そのうちの一つに賭けるしかなかった。幸運にも、うまくいったね。ベルナルド・シウバのシュートを止めるため、僕は中央に留まっている必要があった」 「時には、自分の力を出し切って戦い抜かなければならない試合がある。常にボールを持ってプレーしたり、ピッチ上で最高のチームになったりすることはできないんだ。僕にとって素晴らしい経験であり、チームは120分間信じられないほど努力していた」 「今日のマン・オブ・ザ・マッチはチーム全体だよ。僕たち選手は常に一緒に話し、コーチングスタッフもみんなを助けてくれた。僕らはうまい選択ができたし、すべてうまくいったんだ」 2024.04.18 11:40 Thu

PK戦までもつれ込む激闘制してCL準決勝進出のマドリー、アンチェロッティ監督「このシャツに求められる姿勢と献身を見せた」

レアル・マドリーのカルロ・アンチェロッティ監督が、チャンピオンズリーグ(CL)での激闘を制したことを喜んだ。クラブ公式サイトが伝えている。 17日、敵地で開催されたCL準々決勝2ndレグにおいてマンチェスター・シティと対戦したマドリー。1stレグを3-3で終え勝利が必要な一戦、12分にFWロドリゴ・ゴエスのゴールで先制するとその後はリードを守りハーフタイムへ。しかし後半に失点を許すとその後はスコア動かずPK戦までもつれ込んだが、GKアンドリー・ルニンが2本のシュートをストップしたことで勝利を掴んだ。 死闘を制してCL準決勝進出を決めたアンチェロッティ監督は、最後まで献身的な姿勢を見せたチームを称えている。 「ここから生きて帰る方法は一つだけだった。序盤に得点できたのは良かったし、その後はリードを守るため献身的なプレーを見せていたと思う。よく守り、粘り強く戦う必要があった。より良いプレーができたと思うが、守備は見事だった」 「このシャツに求められる姿勢と献身を見せたと思う。この大会は我々にとって特別であり、いつもみんなが期待していないようなものを見せてくれる。誰もが我々を見限っていたと思うが、チームはまだここにいる」 「とても嬉しいが、とても疲れてもいる。準決勝進出は非常に重要で、今は祝わなければならないが、明日からは日曜日の試合に向けてしっかり準備する必要があるだろう。クラシコはリーグにとって極めて重要だからね」 2024.04.18 10:55 Thu

「後悔はない」CL連覇ならずのシティ、グアルディオラ監督はPK戦での敗戦に「ベストを尽くしたが十分ではなかった」

マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督が、レアル・マドリー戦を振り返った。クラブ公式サイトが伝えた。 17日、チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグが行われ、シティはホームでマドリーと対戦した。 1stレグは3-3のドローに終わっており、勝利した方がベスト4入りを果たす中、試合は12分にロドリゴ・ゴエスのゴールでマドリーが先制する。 リードを許したシティだったが、76分にケビン・デ・ブライネが同点ゴール。その後は互いにスコアを動かせず、延長戦も戦ったのちにPK戦へ。しかし、GKアンドリー・ルニンにベルナルド・シウバ、マテオ・コバチッチのシュートがセーブされ、3-4で敗戦。連覇の夢が潰えることとなった。 シティが優勢に進めていた試合だったが、マドリーの堅い守備を崩すことができず。試合後、グアルディオラ監督はマドリーを祝福し、自分たちはやりきったと語った。 「レアル・マドリーにおめでとうと言いたい。彼ら信じられないほどの団結力で、非常に深く守っていた」 「我々は全てをやった。やってきたことに後悔はない」 「監督として、我々は常に全ての試合でより多くの得点を生み出し、失点を少なくしようと努めている。それが勝利につながるからだ。我々は守備でも攻撃でも全てやり遂げた」 「彼らは良いゴールを決めた。2、3、4回のトランジションがあったが、彼らのクオリティを考えれば、このレベルでは正常だ」 「我々は全てのところで素晴らしいプレーをした。残念ながら勝つことはできなかったが、それが現実だ」 PK戦は今シーズン3度目。コミュニティシールドのアーセナル戦では敗れ、UEFAスーパーカップのセビージャ戦では勝利。3度目はまたも敗れることとなった。 グアルディオラ監督はPK戦はそういうものと割り切りながらも、その前に決着をつけるべきだったとコメント。ただ、チームとしてはやり切ったことを主張した。 「そういうものだ。PKで勝つこともあれば、そうでないこともある」 「我々のプレーは前にやるべきだった。我々はチャンスをものにできなかったし、トランジションを本当によくやっていた」 「みんなレベルが高かった。レアル・マドリーに勝つためには、ベストを尽くす必要があった。我々はベストを尽くしたが、それだけでは十分ではなかった」 <span class="paragraph-title">【動画】熱戦はPK戦にもつれこみ、マドリーに軍配</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="JnFKdl4WsKA";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.18 09:20 Thu
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly