どんどん夏休みに入っていく…/原ゆみこのマドリッド
2020.08.08 21:30 Sat
「あっという間に消えてしまった」そんな風に私が嘆いていたのは土曜日、先月下旬に今季のリーガが終わった後も活動を続けていたマドリッドのチームがとうとう、アトレティコだけになってしまったのに気づいた時のことでした。いやあ、この猛暑にもめげず、毎日、マハダオンダ(マドリッド近郊)で練習というのはかなり、選手たちも大変なんじゃないかと思うんですけどね。何せ、リーガのチームのほとんどはもうバケーション中、あまつさえ、来週水曜にはグラナダが、木曜にはバジャドリーがもう来季のプレシーズン練習を始めるというこの時期、1年経ってもまだ今季が終わってないのも気の毒なんですが、彼らには来週木曜にCL準々決勝ライプツイヒ戦という大きな目標が。
ええ、いよいよ月曜夜にはCLのファイナルエイトが行われるリスボンに向けて出発、火曜からはベンフィカの練習施設でトレーニング、水曜にはエスタディオ・ダ・ルスで前日練習、そして木曜のライプツイヒ戦という段取りができているようですけどね。いくら新型コロナウィルス流行による大会中断のせいで、3勝すれば悲願のCL初優勝が叶うとて、「Tenemos un equipo muy difícil/テネモス・ウン・エキポ・ムイ・デフィシル(手ごわいチームが相手だ)。突破してもまた強いチームと当たるし、決勝でも別のもっと厄介なチームと対戦する」という、2014年にはまさに同じダ・ルスでお隣さんとのCL決勝に先発しながら、8分もプレーしないうちにケガを再発。交代を余儀なくされた上、チームもセルヒオ・ラモスの93分弾で追いつかれ、延長戦で負けるという苦い思い出のあるジエゴ・コスタの弁にも納得できますからね。
あまり先走って期待しない方がいいんですが、今季、アトレティコのファンからベスト選手に選ばれたGKオブラクも「Vamos con mucha ilusión a Lisboa y ojalá cumplamos el objetivo que temenos/バモス・コン・ムーチャ・イルシオン・ア・リスボア・イ・オハラ・クンプラモス・エル・オブヘティボ・ケ・テネモス(ボクらは沢山の夢を抱いてリスボンに行く。目標が達成できますように)」と言っていましたしね。まだ、リーガ最終戦で負傷したトマスとparon(パロン/リーガの中断期間)中にヒザの靭帯から補助具を抜く手術をしたベルサイコはチーム練習に戻っていませんが、23日の決勝まで、アトレティコがマドリッドのサッカーファンを楽しませてくれると嬉しいですよね。
ちなみにそれは来週の話なんですが、今はマドリッド勢の悲しい今季最終戦をお伝えしていくことにすると。まずは弟分のヘタフェが水曜にEL16強対決インテル戦に挑んだんですが、これはオープン放送のGolTVで生中継と、リーガのインターネット配信契約が終わり、CL・ELのため、35ユーロ(約4500円)を出して再加入するべきか、悩んでいた私にとっては朗報だったんですが、まさか開始1時間前から、自宅近辺がエリア停電に襲われるとは!
キックオフ時刻が近づいてきても家の前の道路では信号機が消えたまま、警官が交通整理をしている有様だったため、慌てて道路を数本隔てたバル(スペインの喫茶店兼バー)に駆け込んだところ、お店の人はヘタフェの試合があることすら知らないって…まあ、所詮はマドリッドの衛星都市のチームですから、市内ではそんな程度の扱いをされるのはよくあることです。
ちなみに試合の方は、ボルダラス監督が定番の2トップを諦め、ティモルで中盤を厚くしたヘタフェの猛攻で始まり、前半2分が過ぎる前に早くもマタとマクシモビッチに絶好シュートチャンスが。でもねえ、前者は枠を外してしまい、後者はGKハンダノビッチに弾かれているのを見るにつけ、リーガ再開後に1勝しかできなかったツキのなさがこの日も続いていることを再確認。すると、18分、ククレジャからフリーでパスを受けたマタがエリア内シュートを敵DFに当ててしまった後、インテルがセリエA2位の実力を発揮したんですよ。ええ、ダンブロージオのロングパスを受けたルカクにエチェイタがまったく歯が立たず、先制ゴールを決められてしまったから、さあ大変!
といってもまだ1点差ですから、後半24分にはマタとニヨンをホルヘ・モリーナとジェイソンに代え、ヘタフェは決して勝負を諦めてなかったんですが、まさか30分に手にした最大のチャンスが悪夢に転じることになろうとは。ええ、モリーナとハイボールを争ったゴディンのハンドがVAR(ビデオ審判)により、ペナルティと認められた時には私も手を叩いて喜んだんですが、そのモリーナのPKが外れてしまっては万事休す。実は同じような光景はリーガの最終節、レバンテ戦でもあって、この時は2度程、VARによるオフサイドやファールでヘタフェのゴールが認められなかった後、ようやく先制できるかと思われたPKでそれまで25回、連続して成功させてきたマタがポストに当ててしまうという不運に見舞われることに。
この日はもうマタはピッチにいなかったため、モリーナが蹴ったんですが、彼もかれこれ3年近く失敗していなかったにも関わらず、逆転勝利に繋がったかもしれない同点ゴールを決められないとなると、もう呪われているとしか言えないかと。おかげでチーム全員が気落ちしてしまったか、38分にはジェネがゴール前でクリアしたボールが途中出場のエリクセンの前に転がり、2点目を入れたインテルに止めを刺されてしまったんですが、スコアレスドローのレバンテ戦では来季のEL出場権を逃し、今季のELでもインテルに2-0で負けて敗退。どちらもチームの柱であるベテランFWのPK失敗が元凶になったのではちょっと、やりきれないものがありますよね。
いえまあ、「両チームの差は大きい。Solo lo que vale Lukaku es casi más que todo el Getafe/ソロ・ロ・ケ・バレ・ルカク・エス・カシー・マス・ケ・トードー・エル・ヘタフェ(ルカクの値段だけで、ヘタフェ全員をほぼ上回る)」とボルダラス監督が嘆くのもわかるんですけどね。加えて、冬の市場でカブレラがエスパニョールに移籍、6月末にも4人の選手が契約終了でいなくなるという戦力減に襲われていた彼らでしたが、兄貴分チームの選手たちのように皆が庭付き豪邸に住んでいないせいか、コロナによる中断期間を上手く乗り越えられなかったのは本当に残念だったかと。
それこそ「En 20 días se nos ha ido la temporada/エン・ベインテ・ディアス・セ・ノス・ア・イドー・ラ・テンポラーダ(20日間でシーズンを取り逃がしてしまった)」とアンヘル・トーレス会長が言っていた通りなんですが、大丈夫。9月半ばにもう来季が始まりますから、今は選手たちもゆっくり休養を取りつつ、翌日、ローマにレギロンとエン・ネシリのゴールで2-0と快勝した、前人未踏のEL3連覇、通算5勝の最多記録を持つセビージャにこの大会の戦い方を学んだらいいかと。ただ、あちらも来週火曜の準々決勝ウォルバーハンプトンン戦の後には、おそらくコンペハーゲンには負けないだろうマンチェスター・ユナイテッドと当たりますからね。決勝の相手もインテルとかになると、結構厳しいものがあるかもしれませんが、この短期決戦、とにかく勢いに乗った者勝ちになりそうです。
え、それでとうとう、金曜には延期されていた2部最終節のフエンラブラダvsデポルティーボ戦も実施されたんだろうって?その通りで、これでマドリッド勢が1部昇格プレーオフに参加できるようになるのかと、私も喜んでいたんですが、まさかすでに2部B降格が決まっているデポルが、勝っても残留には足りないにも関わらず、名門の意地を見せてくるとは!それもフエンラが前半11分にパチェ・シスのゴールで先制しながら、いやあ、やはり最盛期には28人ものコロナ感染者を出したサンドバル監督のチームが態勢を立て直すのは2週間、ビーチでバケーションをしていたデポルの選手たちより、難しかったんでしょうね。
結局、フエンラはトップチームの選手を規定ギリギリの7人しか招集することができず、マドリッドの地域リーグでプレーするカンテラーノを入れても、控えのフィールドプレーヤーが2人しかいない状態で遠征。前回の感染者長期隔離のせいか、当日移動の後、試合までラ・コルーニャ(スペイン北西部のビーチリゾート都市)のホテルで休養することも許されなかったのも影響したんでしょうかね。39分にGKが弾いたボールがボービュに当たって同点ゴールになったのはともかく、ロスタイム終盤には怪しいハンドによるペナルティを取られてしまう始末。最後は故郷のグアドループ(カリブ海にあるフランス領)から、遥々6000キロを戻って来た、トップチーム所属17人のうちの1人、ボービュがPKでdoblete(ドブレテ/1試合2得点のこと)を達成し、まさかの逆転負けを喰らったため、彼らはプレーオフ出場に必要な勝ち点1を獲れなかったんですよ。
いやもう、スペイン最多のコロナ感染者量産チームと化してもフエンラはプレーオフで戦う気持ちを失くしてなかったとはいえ、やっぱり選手たちの体調は心配ですからね。実際、来週からのサラゴサとの準決勝、そして決勝と、2試合制の2ラウンドを戦い抜く力はもう残っていなかったでしょうし、とにかく彼らは2部で戦うのも今季が初めてとなれば、ここはもう2週間以上、バケーションを先延ばしにして練習を続けていたエルチェに快く、出場権を譲ってあげたと考えればいいのでは?
あとはデポルやヌマンシアが関係各所に訴えている、フエンラの衛生規則違反による強制降格が認められないことを祈るばかりですが、実はこの試合が終わる頃、マドリッドの兄貴分もエティハド・スタジアムで苦戦中。うーん、私もバル観戦はやっぱり不安だったため、レアル・マドリーの逆転勝ち抜けで元が取れることを信じて、ネット中継を申し込んだんですけどね。まさか、開始早々から、GKクルトワがミリトン、バランとエリア内でパス交換を続け、後者がガブリエウ・ジェズスにボールを奪われた挙句にスターリングに先制点を奪われているって、何ですかあ、その変なサッカーは?
いや、まさかマドリーがあそこまで、まるでセティエン監督のチームのようにボールを後ろから繋ぐことに固執するとは驚きですが、よりによって、セルヒオ・ラモスが出場停止の日を選んでやらなくても良かったかと。ただ、28分には予想外の先発抜擢されたロドリゴのクロスをベンゼマがヘッドで叩き込み、1stレグで1-2と負けていた彼らが逆転勝ち抜けするのに必要なゴールはあと2本に戻ったんですが、後半、ロドリゴがアセンシオに代わった後、再びバランがやらかしてしまうとはこの世も末。今度は自陣エリア近くのボールを頭でバックパスしたところ、クルトワに届く前にガブリエウ・ジェズスが追いついて、2点目を取られてしまったとなれば、もうどうしたらいいんでしょう。
おまけにその日はジダン監督の反応も遅く、満を持して先発復帰しながら、精彩のなかったアザールも含め、モドリッチ、カルバハルを下げ、フレッシュな選手を投入したのも38分になってからでしたし、その人選もヨビッチ、ルーカス・バスケス、バルベルデと少々、首を傾げるもの。ビニシウスなど、アップもせずにスタンドに座っていた上、イスコにも出番がなく、いえ、ベイルは「個人的に話をして、sólo te puedo decir que ha preferido no jugar/ソロ・テ・プエド・デシール・ケ・ア・プレフェリードー・ノー・フガール(言えるのは、彼はプレーしないことを好んだ)」とジダン監督が前日会見で言っていたように、マドリッドでお留守番だったんですけどね。
マンチェスター・シティ戦当日午前中には市内のゴルフ場で目撃されたりもしていたんですが、やはりチーム2番目の得点源かつ、マドリーの伝統である根性のremontada(レモンターダ/逆転勝利)を体現するラモスがピッチにいないのでは、残り時間で奇跡が起きなかったのも仕方ないかと。いやあ、そのまま2-1で負け、初のCL決勝トーナメント敗退を経験することになったジダン監督も「El 95% de lo hecho en la temporada ha sido excelente/エル・ノベンタイシンコ・ポル・シエントー・デ・ロ・エッチョー・エン・ラ・テンポラーダ・ア・シードー・エクセレテンテ(今季の95%は素晴らしかった)」と言っていたように、リーガ優勝までは文句のない試合が出来ていた彼らなんですけどね。
これで2年連続、CL16強対決敗退となったマドリーのシーズンも終わり、リスボンでのファイナルエイトの楽しみが減ってしまったのは私もショックなんですが…てことはアトレティコのCL優勝を阻む者はもう誰もいない?ええ、マンチェスター・シティのグアルディオラ監督も「マドリーを破るのは記憶に残るが、ahí está el Atlético que eliminó al mejor equipo del mundo, el Liverpool/アイー・エスタ・エル・アトレティコ・ケ・エリミノ・アル・メホール・エキポ・デル・ムンド、エル・リバプール(世界一のチーム、リバプールを倒したアトレティコがそこにいる)」と言っていましたしね。
とりあえず、土曜にはバルサがナポリを3-1で下し、総合スコア4-2で準々決勝に進んだため、ユベントスを破ったオリンピック・リヨンと次に対戦するマンチェスター・シティが、バルサがバイエルンを破れば、準決勝で当たり、グアルディオラ監督の古巣対決が実現するのも見物ですし、意外と今季のCL残りにも捨てたもんじゃない?唯一の懸念は、どうにも遅くまで大会に残ったチームのバケーション期間が短くなりそうなことと、アトレティコが優勝しても市内パレードはできそうにないことぐらいですかね。
ええ、いよいよ月曜夜にはCLのファイナルエイトが行われるリスボンに向けて出発、火曜からはベンフィカの練習施設でトレーニング、水曜にはエスタディオ・ダ・ルスで前日練習、そして木曜のライプツイヒ戦という段取りができているようですけどね。いくら新型コロナウィルス流行による大会中断のせいで、3勝すれば悲願のCL初優勝が叶うとて、「Tenemos un equipo muy difícil/テネモス・ウン・エキポ・ムイ・デフィシル(手ごわいチームが相手だ)。突破してもまた強いチームと当たるし、決勝でも別のもっと厄介なチームと対戦する」という、2014年にはまさに同じダ・ルスでお隣さんとのCL決勝に先発しながら、8分もプレーしないうちにケガを再発。交代を余儀なくされた上、チームもセルヒオ・ラモスの93分弾で追いつかれ、延長戦で負けるという苦い思い出のあるジエゴ・コスタの弁にも納得できますからね。
あまり先走って期待しない方がいいんですが、今季、アトレティコのファンからベスト選手に選ばれたGKオブラクも「Vamos con mucha ilusión a Lisboa y ojalá cumplamos el objetivo que temenos/バモス・コン・ムーチャ・イルシオン・ア・リスボア・イ・オハラ・クンプラモス・エル・オブヘティボ・ケ・テネモス(ボクらは沢山の夢を抱いてリスボンに行く。目標が達成できますように)」と言っていましたしね。まだ、リーガ最終戦で負傷したトマスとparon(パロン/リーガの中断期間)中にヒザの靭帯から補助具を抜く手術をしたベルサイコはチーム練習に戻っていませんが、23日の決勝まで、アトレティコがマドリッドのサッカーファンを楽しませてくれると嬉しいですよね。
キックオフ時刻が近づいてきても家の前の道路では信号機が消えたまま、警官が交通整理をしている有様だったため、慌てて道路を数本隔てたバル(スペインの喫茶店兼バー)に駆け込んだところ、お店の人はヘタフェの試合があることすら知らないって…まあ、所詮はマドリッドの衛星都市のチームですから、市内ではそんな程度の扱いをされるのはよくあることです。
それでも何とか、TVのチャンネルを合わせてもらったんですが、さすが4カ月半以上もバルで試合を見ていなかったため、私もちょっと最初は緊張。今はどこも感染予防のため、各テーブルの間隔を広げているんですけど、お客さんたちは飲食するため、マスクを外していますからね。隣の席の人が延々と携帯で喋っていたりすると、何だか怖いんですが、双子の赤ちゃん連れ夫婦などもいて、最近はスペインでも再び感染者数がうなぎ昇りというのに、気にしない人はもう全然、気にしてない?
ちなみに試合の方は、ボルダラス監督が定番の2トップを諦め、ティモルで中盤を厚くしたヘタフェの猛攻で始まり、前半2分が過ぎる前に早くもマタとマクシモビッチに絶好シュートチャンスが。でもねえ、前者は枠を外してしまい、後者はGKハンダノビッチに弾かれているのを見るにつけ、リーガ再開後に1勝しかできなかったツキのなさがこの日も続いていることを再確認。すると、18分、ククレジャからフリーでパスを受けたマタがエリア内シュートを敵DFに当ててしまった後、インテルがセリエA2位の実力を発揮したんですよ。ええ、ダンブロージオのロングパスを受けたルカクにエチェイタがまったく歯が立たず、先制ゴールを決められてしまったから、さあ大変!
といってもまだ1点差ですから、後半24分にはマタとニヨンをホルヘ・モリーナとジェイソンに代え、ヘタフェは決して勝負を諦めてなかったんですが、まさか30分に手にした最大のチャンスが悪夢に転じることになろうとは。ええ、モリーナとハイボールを争ったゴディンのハンドがVAR(ビデオ審判)により、ペナルティと認められた時には私も手を叩いて喜んだんですが、そのモリーナのPKが外れてしまっては万事休す。実は同じような光景はリーガの最終節、レバンテ戦でもあって、この時は2度程、VARによるオフサイドやファールでヘタフェのゴールが認められなかった後、ようやく先制できるかと思われたPKでそれまで25回、連続して成功させてきたマタがポストに当ててしまうという不運に見舞われることに。
この日はもうマタはピッチにいなかったため、モリーナが蹴ったんですが、彼もかれこれ3年近く失敗していなかったにも関わらず、逆転勝利に繋がったかもしれない同点ゴールを決められないとなると、もう呪われているとしか言えないかと。おかげでチーム全員が気落ちしてしまったか、38分にはジェネがゴール前でクリアしたボールが途中出場のエリクセンの前に転がり、2点目を入れたインテルに止めを刺されてしまったんですが、スコアレスドローのレバンテ戦では来季のEL出場権を逃し、今季のELでもインテルに2-0で負けて敗退。どちらもチームの柱であるベテランFWのPK失敗が元凶になったのではちょっと、やりきれないものがありますよね。
いえまあ、「両チームの差は大きい。Solo lo que vale Lukaku es casi más que todo el Getafe/ソロ・ロ・ケ・バレ・ルカク・エス・カシー・マス・ケ・トードー・エル・ヘタフェ(ルカクの値段だけで、ヘタフェ全員をほぼ上回る)」とボルダラス監督が嘆くのもわかるんですけどね。加えて、冬の市場でカブレラがエスパニョールに移籍、6月末にも4人の選手が契約終了でいなくなるという戦力減に襲われていた彼らでしたが、兄貴分チームの選手たちのように皆が庭付き豪邸に住んでいないせいか、コロナによる中断期間を上手く乗り越えられなかったのは本当に残念だったかと。
それこそ「En 20 días se nos ha ido la temporada/エン・ベインテ・ディアス・セ・ノス・ア・イドー・ラ・テンポラーダ(20日間でシーズンを取り逃がしてしまった)」とアンヘル・トーレス会長が言っていた通りなんですが、大丈夫。9月半ばにもう来季が始まりますから、今は選手たちもゆっくり休養を取りつつ、翌日、ローマにレギロンとエン・ネシリのゴールで2-0と快勝した、前人未踏のEL3連覇、通算5勝の最多記録を持つセビージャにこの大会の戦い方を学んだらいいかと。ただ、あちらも来週火曜の準々決勝ウォルバーハンプトンン戦の後には、おそらくコンペハーゲンには負けないだろうマンチェスター・ユナイテッドと当たりますからね。決勝の相手もインテルとかになると、結構厳しいものがあるかもしれませんが、この短期決戦、とにかく勢いに乗った者勝ちになりそうです。
え、それでとうとう、金曜には延期されていた2部最終節のフエンラブラダvsデポルティーボ戦も実施されたんだろうって?その通りで、これでマドリッド勢が1部昇格プレーオフに参加できるようになるのかと、私も喜んでいたんですが、まさかすでに2部B降格が決まっているデポルが、勝っても残留には足りないにも関わらず、名門の意地を見せてくるとは!それもフエンラが前半11分にパチェ・シスのゴールで先制しながら、いやあ、やはり最盛期には28人ものコロナ感染者を出したサンドバル監督のチームが態勢を立て直すのは2週間、ビーチでバケーションをしていたデポルの選手たちより、難しかったんでしょうね。
結局、フエンラはトップチームの選手を規定ギリギリの7人しか招集することができず、マドリッドの地域リーグでプレーするカンテラーノを入れても、控えのフィールドプレーヤーが2人しかいない状態で遠征。前回の感染者長期隔離のせいか、当日移動の後、試合までラ・コルーニャ(スペイン北西部のビーチリゾート都市)のホテルで休養することも許されなかったのも影響したんでしょうかね。39分にGKが弾いたボールがボービュに当たって同点ゴールになったのはともかく、ロスタイム終盤には怪しいハンドによるペナルティを取られてしまう始末。最後は故郷のグアドループ(カリブ海にあるフランス領)から、遥々6000キロを戻って来た、トップチーム所属17人のうちの1人、ボービュがPKでdoblete(ドブレテ/1試合2得点のこと)を達成し、まさかの逆転負けを喰らったため、彼らはプレーオフ出場に必要な勝ち点1を獲れなかったんですよ。
いやもう、スペイン最多のコロナ感染者量産チームと化してもフエンラはプレーオフで戦う気持ちを失くしてなかったとはいえ、やっぱり選手たちの体調は心配ですからね。実際、来週からのサラゴサとの準決勝、そして決勝と、2試合制の2ラウンドを戦い抜く力はもう残っていなかったでしょうし、とにかく彼らは2部で戦うのも今季が初めてとなれば、ここはもう2週間以上、バケーションを先延ばしにして練習を続けていたエルチェに快く、出場権を譲ってあげたと考えればいいのでは?
あとはデポルやヌマンシアが関係各所に訴えている、フエンラの衛生規則違反による強制降格が認められないことを祈るばかりですが、実はこの試合が終わる頃、マドリッドの兄貴分もエティハド・スタジアムで苦戦中。うーん、私もバル観戦はやっぱり不安だったため、レアル・マドリーの逆転勝ち抜けで元が取れることを信じて、ネット中継を申し込んだんですけどね。まさか、開始早々から、GKクルトワがミリトン、バランとエリア内でパス交換を続け、後者がガブリエウ・ジェズスにボールを奪われた挙句にスターリングに先制点を奪われているって、何ですかあ、その変なサッカーは?
いや、まさかマドリーがあそこまで、まるでセティエン監督のチームのようにボールを後ろから繋ぐことに固執するとは驚きですが、よりによって、セルヒオ・ラモスが出場停止の日を選んでやらなくても良かったかと。ただ、28分には予想外の先発抜擢されたロドリゴのクロスをベンゼマがヘッドで叩き込み、1stレグで1-2と負けていた彼らが逆転勝ち抜けするのに必要なゴールはあと2本に戻ったんですが、後半、ロドリゴがアセンシオに代わった後、再びバランがやらかしてしまうとはこの世も末。今度は自陣エリア近くのボールを頭でバックパスしたところ、クルトワに届く前にガブリエウ・ジェズスが追いついて、2点目を取られてしまったとなれば、もうどうしたらいいんでしょう。
おまけにその日はジダン監督の反応も遅く、満を持して先発復帰しながら、精彩のなかったアザールも含め、モドリッチ、カルバハルを下げ、フレッシュな選手を投入したのも38分になってからでしたし、その人選もヨビッチ、ルーカス・バスケス、バルベルデと少々、首を傾げるもの。ビニシウスなど、アップもせずにスタンドに座っていた上、イスコにも出番がなく、いえ、ベイルは「個人的に話をして、sólo te puedo decir que ha preferido no jugar/ソロ・テ・プエド・デシール・ケ・ア・プレフェリードー・ノー・フガール(言えるのは、彼はプレーしないことを好んだ)」とジダン監督が前日会見で言っていたように、マドリッドでお留守番だったんですけどね。
マンチェスター・シティ戦当日午前中には市内のゴルフ場で目撃されたりもしていたんですが、やはりチーム2番目の得点源かつ、マドリーの伝統である根性のremontada(レモンターダ/逆転勝利)を体現するラモスがピッチにいないのでは、残り時間で奇跡が起きなかったのも仕方ないかと。いやあ、そのまま2-1で負け、初のCL決勝トーナメント敗退を経験することになったジダン監督も「El 95% de lo hecho en la temporada ha sido excelente/エル・ノベンタイシンコ・ポル・シエントー・デ・ロ・エッチョー・エン・ラ・テンポラーダ・ア・シードー・エクセレテンテ(今季の95%は素晴らしかった)」と言っていたように、リーガ優勝までは文句のない試合が出来ていた彼らなんですけどね。
これで2年連続、CL16強対決敗退となったマドリーのシーズンも終わり、リスボンでのファイナルエイトの楽しみが減ってしまったのは私もショックなんですが…てことはアトレティコのCL優勝を阻む者はもう誰もいない?ええ、マンチェスター・シティのグアルディオラ監督も「マドリーを破るのは記憶に残るが、ahí está el Atlético que eliminó al mejor equipo del mundo, el Liverpool/アイー・エスタ・エル・アトレティコ・ケ・エリミノ・アル・メホール・エキポ・デル・ムンド、エル・リバプール(世界一のチーム、リバプールを倒したアトレティコがそこにいる)」と言っていましたしね。
とりあえず、土曜にはバルサがナポリを3-1で下し、総合スコア4-2で準々決勝に進んだため、ユベントスを破ったオリンピック・リヨンと次に対戦するマンチェスター・シティが、バルサがバイエルンを破れば、準決勝で当たり、グアルディオラ監督の古巣対決が実現するのも見物ですし、意外と今季のCL残りにも捨てたもんじゃない?唯一の懸念は、どうにも遅くまで大会に残ったチームのバケーション期間が短くなりそうなことと、アトレティコが優勝しても市内パレードはできそうにないことぐらいですかね。
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かつてレアル・マドリーではそのルックスとプレースタイルから貴公子としても愛されたホセ・マリア・グティエレス氏が、自身のキャリアについて語った。スペイン『エル・パイス』が伝えた。 “グティ”の愛称でも親しまれ、マドリーの生え抜きとしてプレー。ファーストチームでは14シーズンを過ごすと、ベシクタシュへと移籍し、2011年11月に現役を引退していた。 引退後は指導者としてのキャリアを歩むと、古巣のマドリーの下部組織でキャリアを積んでいた。U-19にあたるフベニールAで監督を務めていた中、突如とし退団。その後、ベシクタシュのアシスタントコーチに就任すると、2019-20シーズンはアルメリアで監督を務めていた。 現在はフリーのグティ氏だが、監督としてのキャリアを続けていきたい考えを持っているようだ。 『エル・パイス』のインタビューでは、レアル・マドリーを出た後について「別の世界だよ。レアル・マドリーにいるときは、バブルの中にいるような感じだ。そして去った後は、サッカーの現実であっても、元選手の日常生活の現実でもないことに気がつく」とコメント。選手としても指導者としても長らくマドリーで過ごしたグティ氏にとっては、難しい環境もあったようだ。 順調にマドリーで指導者のキャリアを積んでいたグティ氏だが、突如辞任。マドリーを去ったことについて後悔しているかと聞かれると「いや、適切な時期だった。私はフベニールAに2年間いた。1年目はとても良かったが、2年目はあまり良くなかった。もっと大きな挑戦が必要だった」とコメント。「チームは私にカスティージャを任せてくれなかったので、私は去った。レアル・マドリーとカスティージャのベンチは埋まっていたので去ったんだ」と語り、自身がステップアップできないと感じたとのこと。「そこから、自分のキャリアを前進させ続けたいと思った。もし、私がフベニールAにもう1年いたとしたら、一歩後退していただろう」と、マドリーを去ったことは間違いではなかったと語った。 そのグティ氏だが、自身が去った後、現役時代に共にカンテラ、ファーストチームで過ごしたラウール・ゴンサレス氏がカスティージャの監督に就任していた。そのことについては「決して知られていないことだろう。解雇があるから起こることだ。ソラーリはファーストチームに昇格し、カスティージャの監督をラウールに譲った」と語り、そのことが起こった理由は別にあるとコメントした。 「でも、ロペテギがうまくやってそこにいたとしたら、ソラーリはカスティージャにあと2年間いただろう」とコメント。「僕は何をしたか?少年たちを教えるのにあと2年間いたのか?人生において、いつだって自分にとって最善だと思うところに行かなければならない」と語り、その時を待つことができなかったと明かしている。 一方で、マドリーを去ったことで復帰へのドアが閉まったかという質問には「そうだね。今はそう思うよ。私側ではなく、マドリー側のがね」と語り、自身ではなくクラブ側がもう受け入れることはないと考えているようだ。 監督としてのホセ・マリア・グティエレスについて、監督を探しているクラブへ勧める点としては「私は自分の仕事と真摯に取り組むことだけを約束する。選手としていかに才能があったは分かっているけど、彼らがそのグティを見ているのだとしたら、私にとっては不利かもしれない」と語り、「サッカーは固定観念にとらわれ、抜け出すことは難しい。人生を変えようとしても、違うことをしようとしてもね」と、指導者としては現役時代のプレーのような華やかなイメージを持たないでもらいたいと考えているようだ。 2021.02.03 20:34 Wed3
勝っても懸念の種は尽きない…/原ゆみこのマドリッド
「たった3日で雰囲気がガラッと変わったら、そっちの方が怖いよね」そんな風に私が訝っていたのは月曜日。レバンテ戦でミソギは済んだため、ベルナベウのファンはCLモナコ戦でレアル・マドリーを応援してくれるはずという楽観論をスポーツ紙で読んだ時のことでした。 スペイン・スーパーカップ(スーペルコパ)決勝でバルサに負けた後、シャビ・アロンソ監督がサプライズ退任。RMカスティージャから昇格したアルバロ・アルベロア監督の初陣となったコパ・デル・レイのラウンド16では、2部のアルバセテに敗退という最悪な結果が出たせいで、土曜日のホームゲームでは予想通り、スタジアム内にファンのpito(ピト/ブーイング)がこだましていたんですけどね。 それでも後半にマドリーがリードすると、徐々にスタンドは沈静化。最後までしつこくピーピーされていたのは、アロンソ監督体制崩壊の元凶とされているヴィニシウスだけでした。ただ、監督交代により、マドリーのプレーが劇的に良くなった訳ではないですからね。となると、フォンド・スール(南側ゴール裏)に陣取る応援団以外の一般のファンが、そう簡単に怒りを忘れるようには思えないんですが……。でもモナコ戦のキックオフ直後から、goleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)が始まれば、その限りではなし? ちなみに土曜の試合がどんなだったかというと──、あそこまで徹底したブーイング攻勢にお目にかかるのは本当に久々でした。試合前のアップに選手たちが出て来た途端から始まったんですよ。スタンドにファンが増えるにつれ、そのボリュームも上がる一方で、スタメン紹介で360度スクリーンにベリンガムとヴィニシウスが現れるとテンションはマックスに。当然、選手入場時もブーイングの嵐で、試合が動きだせば、ヴィニシウスがボールを持つ度に集中砲火。過去にはブラジル人のロナウドやクリスチアーノ・ロナウドなんかもブーイングされていたのを目撃はしていたんですけどね。その激しさときたら、とてもじゃないけど比べようがありませんって。 おかげで前半はマドリーの選手たちも委縮してしまったか、得点することはできず。ただ、レバンテの決定力のなさにも助けられて0-0で終わって、幸いだったぐらいなんですけどね。もちろん、ロッカールームに引き上げる時も盛大なブーイングを浴びたマドリーは、後半頭から、カマヴィンガとゴンサロをギュレルとマスタントゥオノに交代。それだけでなく、アルベロア監督の「Teníamos que darle una mayor velocidad a la circulación de balón/テニアモス・ケ・ダールレ・ウナ・マジョール・ベロシダッド・ア・ラ・シルクラシオン・デ・バロン(ウチはボール回しの速度を上げる必要があった)」という指導も良かったんでしょうか。 コパのアルバセテ戦から続いていた『トロトロモード』から少しマシになったかもと思っていれば、56分にはギュレルのスルーパスを追ったエムバペがエリア内でデラに倒され、PKをゲット。まだまだヒザの状態が良くないのですが、それでもこのPKを決めて、マドリーに先制点をもたらしてくれました。これでもう今季30得点って、シーズンはやっと折り返したばかりですからね。1年目の昨季に記録した44得点を大幅に上回る、60得点ぐらいは軽くいっちゃう? これでようやくレバンテの守備の壁に穴を開けたマドリーは65分にも、ギュレルが完璧なCKをエリア内に送り、アセンシオのヘッドで2点目をゲット。リュディガーのケガ、ハイセンの不調により守備の要として頼りにされるようになってきたカンテラーノ(RMカスティージャ出身の選手)はコパで鼻中骨を骨折し、この日はフェイスガード着用でプレーしていたんですが、どうやら頭を使うのに支障はなかったよう。 結局、その後は追加点が入らず、試合は2-0で終わったんですが、おかげで選手たちもそれ以上のブーイングは受けずにピッチで勝利を祝えることに。一番の被害者だったヴィニシウスなど、真っ先に姿を消していましたしね。ぶっちゃけ、私など、モナコ戦では彼を出さなければ、マドリーはもっと平穏にプレーできるんじゃないかと思ったものでしたが、アルベロア監督の意見は真逆でねえ。「Voy a trabajar por mejorar a Vinicius/ボイ・ア・トラバハール・ポル・メホラル・ア・ビニシウス(ビニシウスをより良くするために働く)。彼にはできるだけ多くのボールを渡すよう、チームメートに頼むつもりだ」そうですが、いやあ。 というのもバルサ戦でゴールを挙げるまで、14試合程、無得点が続いていた彼ですからね。ただ、火曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのモナコ戦には、アフリカネーションズカップの決勝でPKを失敗したブライムがまだ戻ってきていないだけでなく、ロドリゴもまだケガが治っておらず。ヴィニシウスはチームに必要なんですが、それだと心配なのは場内からのブーイングかと。試合前日会見で話したエムバペなど、「El madridismo está enfadado, pero está con nosotros/エル・マドリディスモ・エスタ・エンファダード、ペロ・エスタ・コン・ノソトロス(マドリーファンは怒っているけど、ボクらと一緒にいる)」と言っていたものの、それもチームが勝ってくれればこそですからね。 一応、相手はリーグ1で4連敗中の9位、CLリーグフェーズも18位と、マドリー優位には見えるものの、ロドリゴ以外にもリュディガー、ミリトン、メンディ、トレントが負傷中、さらにはカレラスも出場停止と、この試合も出られない選手は少なくないし。エムバペが復活したのが何よりとはいえ、果たしてアルベロア監督はモナコにも勝って、ベルナベウを平常状態に戻すことができるのでしょうか。 そして翌日曜日はマドリッド勢の残り3チームの出番だったんですが、連続時間帯開催にされてしまったため、私はコリセウムをパスして、1カ月以上ぶりにメトロポリターノに帰ってくるアトレティコのアラベス戦を見に行くことに。 このところ5試合白星がない弟分のヘタフェも心配ではあったんですけどね。結果的に午後2時からのヘタフェvsバレンシアの決着がついたのは84分、ウグリニッチのスルーパスから、ガジャがvaselina(バセリーナ/ループシュート)で決めたゴールで、惜しくも0-1と負けてしまったんですが、梯子観戦の場合、その頃は私もとうに午後4時15分キックオフのメトロポリターノに移動すべく、スタジアムを出ていたはず。どっちにしろ自分の目で見ることはできなかったかと。 まあ、これで6試合勝っていないことになったボルダラス監督のチームに関しては、先週金曜日から、とうとう緊急補強が始まって、最初に決まったFWサトリアーノ(オリンピック・リヨンからレンタル)は早速バレンシア戦のスタメンに入っていましたし、ボッセリ(リーベル・プレートから移籍)、ザイド・ロメロ(クラブ・ブルージュからレンタル)の2人のCBも次の試合は来週月曜日のジローナ戦とあって、チームに馴染む時間はありますからね。今のところ、降格圏まで勝ち点差2の16位に留まっているため、この先の巻き返しを期待するばかりでしょうか。 その一方で、だんだん雲行きが怪しくなってきたのが、もう1つの弟分のラージョで、アトレティコ戦のすぐ後、午後6時30分からのアウェイゲームでセルタと対戦したんですが、私が近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)にたどり着いた時には40分にカレイラ、54分にはパチャのペナルティでブライアン・サラゴサにPKを決められて、2-0と負けていてねえ。しかもTVで最初に見たシーンが、VAR(ビデオ審判)のモニターチェックでスウェドベリにタックルしたメンディのカードがイエローからレッドに変わり、退場させられるところなんですから、まったくどうしたものか。 結局、人数が少なった後の79分にもハビ・ルエダにゴールを決められて、ラージョは3-0で完敗。せっかくアラベスに負けてコパの重荷がなくなり、カンファレンスリーグ・ラウンド16がやって来る3月まで、リーガに専念して順位を上げる計画がこうも早く頓挫してしまうとは。イニゴ・ペレス監督のチームは降格圏まで勝ち点3差とはいえ、順位は13位と弟分仲間よりは幾分、マシなんですけどね。土曜のエスタディオ・バジェカスでのオサスナ戦で立て直しができるといいんですが、こちらは補強もまだカルロス・マルティン(アトレティコからレンタル)だけと、ほとんど進んでいないのが心配です。 それでホーム・スウィート・ホームに戻って来たアトレティコは思う存分、内弁慶ぶりを見せつけてくれたのかって? いやあ、彼らのシュート精度の不足は相変わらず続いていて、6試合ノーゴールのフリアン・アルバレスなど、オンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の解説に最近、生まれたお子さんの夜泣きのせいで、眠れていないんじゃないかと言われていた程でねえ。そうはいってもシュートが決まらないのは彼だけでなく、前半アディショナルタイムにはまさに呪われているとしか思えない光景が出現。 フリアンからのラストパスをゴール前でもらったアルマダがシュートを2度続けて、敵DFに跳ね返された後、続いたバリオス、ジュリアーノもブロックされてしまったんですよお。これには場内のファンも頭を抱えるしかなかったんですが、48分、ようやく当たりが出ることに。直前のチャンスを決められなかったセルロートが、今度はバリオスが上げたクロスをフリーでヘッド。これがGKシベラを破ってくれたから、ようやくメトロポリターノも久々のゴールを祝うことができました。その後の彼らは省エネモードに入ってしまったようでね。 最初の3人一斉交代ではジュリアーノ、アルマダ、そしてフリアンをコケ、バエナ、グリーズマンにしたシメオネ監督だったんですが、その後、カルドーソをル・ノルマンに、終盤にはセルロートをモリーナにしたせいで、選手たちが虎の子の1点を守るだけでいいと思い込んでしまった疑いもあるんですけどね。でもだからって、最後はアラベスに攻め立てられて終わるなんてこと、あっていい? それも苦手のCK守備で2度もボジェにヘッドを撃たれ、狙いが外れてくれたから良かったものの、これじゃあ、スタンドからブーイングが聞こえてきたのもムリはなかったかと。 幸い相手には枠内シュートが1本もなかったこともあり、そのまま1-0で逃げ切ることができたアトレティコでしたが、ちょっと振り返ってみると、今年になってからの4試合、彼らは全て1得点留まり。相手がコパのデポルティボ(2部)やこの日のアラベスのように攻撃力がなければ勝てても、スペイン・スーパーカップ準決勝のダービーではお隣さんに2点を取られて負け、年明け試合のレアル・ソシエダ戦でも1-1に追いつかれてドローでしたからね。とりわけ、水曜午後9時にはトップ8入りが懸かったCLガラタサライ戦が苦手のアウェイでやって来るとあって、正直、シュート70本撃って、たった4得点だけという非効率さには不安を覚えるばかりなんですが、こればっかりはねえ。 ただ、日曜日の最後の時間帯にはマドリッドの兄貴分たちに朗報があって、何と首位のバルサがアノエタでレアル・ソシエダに2-1と負け、2位のマドリーとは勝ち点1差に、3位のビジャレアルと同じ勝ち点で並ぶ4位のアトレティコとは8差になったんですよ。それでもリーガで這い上がるのは、シメオネ監督のチームにとって、気の遠くなるような道のりなんですけどね。月曜日の抽選で2月のコパ準々決勝もカルトゥーハでのベティス戦となったため、かなり難易度が上がった気がしますし、とにかく今は冬の市場でガラン(オサスナに移籍)、カルロス・マルティン(ラージョにレンタル)、ギャラガー(トッテナムに移籍)、ラスパドリ(同アタランタ)と4人も減った戦力を早く補充して、1日でも早くフリアンがゴールを取り戻してくれることを願うしかありません。 2026.01.21 17:21 Wed4
超絶イケメンの“天才”グティ、指揮官としても非凡な模様
▽元スペイン代表MFグティが指揮官としても非凡な能力を発揮している。 ▽レアル・マドリー下部組織出身のグティは、1995年にトップチームデビュー。卓越したパスセンスやゲームメーク力、シュート精度などを武器に、セントラルMFやウイング、トップ下、センターフォワードなど様々なポジションでプレーした。15シーズンにわたってプレーしたマドリーでは、公式戦538試合に出場して77ゴールを記録。2010-11シーズンからベシクタシュでプレーしたのち、2012年に現役を引退した。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20170626_30_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽マドリーでプレーしたFWアントニオ・カッサーノが「正しい時期に平静を保ち、完璧なプロであれば、フットボール史上最高の選手になり得た。クオリティが詰まったカバンを持った異星人だった」と、過去にスペイン『アス』で語るなど、その能力の高さは多くの人に認められてきた。 ▽そのグティ、現在はマドリーの下部組織であるユースチームのフニベルAを指揮している。そのフニベルAが今季、トレブル(3冠)を達成したのだ。 ▽マドリー公式サイトによれば、『Division de Honor』、『Copa de Campeones』、『Copa del Rey』の3つの大会を制したとのこと。このカテゴリーでの3冠はクラブ史上初とのことだ。 ▽40歳となったグティ監督は、マドリー公式サイトで以下のようにコメントしている。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20170626_30_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「選手は(獲得タイトルの)すべてに値するよ。11カ月にわたって戦い、欧州最高のユースチームと戦ってきた」 「素晴らしい年だった。とても幸せだよ。チームを誇りに思う」 ▽選手時代は、そのイケメンぶりと茶目っ気のある性格から女性人気の高かったグティ。監督となって選手を称えるコメントを出すグティもまた男前だ。 2017.06.26 19:27 Mon5
