J1広島vs名古屋の当日試合中止、中心的に関わった専門家が指摘する課題は「濃厚接触者の定義」「行政との連携」
2020.07.27 11:30 Mon
Jリーグと日本野球機構(NPB)は27日、「第12回 新型コロナウイルス対策連絡会議」を実施した。
今回の対策連絡会議では、週末に起きたJリーグでの試合中止の件について重点的に話をし、村井満チェアマンは「名古屋グランパスの件で、専門家の方からのご助言をいただいた」とJリーグでの実例について意見を伺ったとした。
Jリーグでは、25日に名古屋グランパスのDF宮原和也が新型コロナウイルス(COVID-19)のPCR検査で陽性反応を示し、名古屋は60名にPCR検査を実施。その結果、MF渡邉柊斗とトップチームスタッフの1名が陽性反応を示し、濃厚接触者が特定できない状況から、26日に予定されていたサンフレッチェ広島戦が中止となっていた。
今回の事例について、専門家チームの三鴨廣繁氏(愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学教授)が名古屋グランパスの件について中心的に関わっていたとのこと。「今後の参考にしていただきたいこと、改善していただきたいこと、検討していただきたいこと」として3点を挙げたとコメントした。
参考にしていただきたいことで「1人目の宮原選手だが、試合から名古屋から戻る際にチームは新幹線で移動されていたが、宮原選手の隣に座っていた選手、スタッフがお腹が空いたとして新幹線内で弁当を食べていた」と状況を説明。この件について「保健所は濃厚接触者リストに挙げなかったが、名古屋市からは濃厚接触ではないかという話も上がった」とし、濃厚接触の判断が難しい状況になったと明かした。
また、改善していただきたいこととして「濃厚接触者」の基準だ。三鴨教授は「名古屋グランパスとサンフレッチェ広島の試合が中止になった最大の理由は、保健所による濃厚接触者のリストアップが遅れたということにある。行政側も一生懸命されていることなので、ここに意見することはないが、具体的にPCR検査の結果が判明したのは夜10時で、すぐに保健所に届け出ても翌日のリストアップになる」と濃厚接触者の特定に向けたスケジュールが難しいことを懸念。「行政のリストアップが遅れたことで試合開催をどうするかを、ガイドラインに記載してはどうか」と提言したとのことだ。
そして検討していただきたいこととして「自主的なPCR検査」という点だ。名古屋は宮原の陽性反応が出てからすぐさまPCR検査を実施。その結果、2名の陽性反応者が発覚した。「グランパスは帰名されてから、自主的なPCR検査は本日と29日の2回実施されるということが発表されている。グランパスがチーム、選手、スポーツの文化を守るということで、自主的に行われる」と名古屋がさらなる感染防止に努めているとコメント。「これに関して、プロ野球やJリーグに関して、自主的なPCR検査に関しても検討されてはいかがと提案した」とし、Jリーグの公式PCR検査以外でも感染を防止するために自主的に行う制度を作るべきではないかと語った。
また、舘田一博氏(東邦大学医学部微生物・感染症学講座教授)は、濃厚接触者に関しての行政との連携について改善の余地があったとコメント。「保健所に濃厚接触者をリストアップしてもらうことになるが、その連携を改善することを検討する必要がある。ガイドラインではJリーグとプロ野球で、1日1日の濃厚接触者をリストアップしているが、今回の事例では難しいことがわかった」とコメント。実際に起こったことで、課題が浮き彫りになったと語った。
今回の対策連絡会議では、週末に起きたJリーグでの試合中止の件について重点的に話をし、村井満チェアマンは「名古屋グランパスの件で、専門家の方からのご助言をいただいた」とJリーグでの実例について意見を伺ったとした。
今回の事例について、専門家チームの三鴨廣繁氏(愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学教授)が名古屋グランパスの件について中心的に関わっていたとのこと。「今後の参考にしていただきたいこと、改善していただきたいこと、検討していただきたいこと」として3点を挙げたとコメントした。
参考にしていただきたいことで「1人目の宮原選手だが、試合から名古屋から戻る際にチームは新幹線で移動されていたが、宮原選手の隣に座っていた選手、スタッフがお腹が空いたとして新幹線内で弁当を食べていた」と状況を説明。この件について「保健所は濃厚接触者リストに挙げなかったが、名古屋市からは濃厚接触ではないかという話も上がった」とし、濃厚接触の判断が難しい状況になったと明かした。
このような行為については「こういったことを考えると、移動の際の新幹線やバスでの食事は可能な限り避けていただくことは、選手、チーム、リーグを守ることは重要ではないかと指摘させていただいた」と三鴨教授が提言。村井チェアマンも「移動中に弁当を食べるということはマスクを外すことになるので、濃厚接触者の入り口に立つことになるので、その辺りはすぐに徹底していきたい」と語り、移動中の過ごし方についても感染防止に努めるとした。
また、改善していただきたいこととして「濃厚接触者」の基準だ。三鴨教授は「名古屋グランパスとサンフレッチェ広島の試合が中止になった最大の理由は、保健所による濃厚接触者のリストアップが遅れたということにある。行政側も一生懸命されていることなので、ここに意見することはないが、具体的にPCR検査の結果が判明したのは夜10時で、すぐに保健所に届け出ても翌日のリストアップになる」と濃厚接触者の特定に向けたスケジュールが難しいことを懸念。「行政のリストアップが遅れたことで試合開催をどうするかを、ガイドラインに記載してはどうか」と提言したとのことだ。
そして検討していただきたいこととして「自主的なPCR検査」という点だ。名古屋は宮原の陽性反応が出てからすぐさまPCR検査を実施。その結果、2名の陽性反応者が発覚した。「グランパスは帰名されてから、自主的なPCR検査は本日と29日の2回実施されるということが発表されている。グランパスがチーム、選手、スポーツの文化を守るということで、自主的に行われる」と名古屋がさらなる感染防止に努めているとコメント。「これに関して、プロ野球やJリーグに関して、自主的なPCR検査に関しても検討されてはいかがと提案した」とし、Jリーグの公式PCR検査以外でも感染を防止するために自主的に行う制度を作るべきではないかと語った。
また、舘田一博氏(東邦大学医学部微生物・感染症学講座教授)は、濃厚接触者に関しての行政との連携について改善の余地があったとコメント。「保健所に濃厚接触者をリストアップしてもらうことになるが、その連携を改善することを検討する必要がある。ガイドラインではJリーグとプロ野球で、1日1日の濃厚接触者をリストアップしているが、今回の事例では難しいことがわかった」とコメント。実際に起こったことで、課題が浮き彫りになったと語った。
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