チェルシー、バイエルンにホームで3失点完敗…ジョルジーニョも累積警告で逆転は絶望的《CL》

チャンピオンズリーグ(CL)・ラウンド16、チェルシーvsバイエルンの1stレグが25日にスタンフォード・ブリッジで行われ、0-3でアウェイのバイエルンが先勝した。

2012年の同大会決勝戦の再現カードとなったラウンド16屈指の注目マッチ。バレンシア、アヤックス、リールが同居した本命なきグループHを2位で突破したチェルシーと、トッテナム、オリンピアコス、ツルヴェナ・ズヴェズダと同じグループBで6戦全勝を収めたバイエルンが激突した。

チェルシーは直近のリーグ戦でトッテナムを2-1で破った[3-4-2-1]の布陣を継続し、メンバーも同じ11人を起用。対するバイエルンは[4-2-3-1]。こちらはリーグ戦では最下位のパーダーボルンに苦戦を強いられながらも絶対的エースのレヴァンドフスキの活躍で勝利。今回先発のパヴァールとボアテングは、その一戦を累積警告で欠場しているため、比較的フレッシュな状態で臨む。
2012年王者と2013年王者により一戦。立ち上がりは2012年の決勝にも出場したミュラーのシュートでバイエルンが先制パンチ。チェルシーも10分までにマウントが2本のシュートを放っていく。

最初の決定機は11分。自陣でボールを奪ったバイエルンは、右ウイングのコマンがミュラーとのワンツーで右サイドを突破。ボックス右からゴールを狙ったが、外のサイドネットを叩く。15分にはチアゴが中盤を省略して前線へロングボールを供給。これに反応したレヴァンドフスキがゴールに迫るも、タイミングよく飛び出したGKカバジェロに処理された。チェルシーも18分に自陣でボールを奪い素早くカウンターへ移行。マウントが飛び出すが、アルフォンソ・デイビスの見事な対応に遭い、シュートまでいけなかった。

25分を経過しておおよそ主導権はバイエルン。チアゴやミュラーなど想像力豊かなタレントが左右でも中央でも変幻自在な攻撃でチェルシーをかく乱する。チェルシーも素早いプレスで抵抗するも28分、ボックス手前のミュラーの意表を突いた縦パスでレヴァンドフスキに最終ラインの突破を許してしまう。絶体絶命のピンチだったが、好守を見せるカバジェロが救った。

そんなチェルシーも34分に決定機を迎える。相手GKノイアーの珍しいパスミスを奪い攻撃を開始。左のマルコス・アロンソから一度下げてバークリーが受けると、フリーでボックス左に走り込むマウントに縦パス。最後はマウントのクロスにジルーが反応したが、ボールは爪先を掠めた。

だが直後の35分、盛り上がるスタンフォード・ブリッジを尻目にバイエルンが左サイドから侵略。ニャブリのクロスをミュラーが反転しながらノールックのヘディングシュートという予測不能のプレーを見せたが、シュートはクロスバーに嫌われた。

それでも下馬評以上の奮闘を見せるチェルシーは43分、カウンターからマルコス・アロンソにボールが渡ると、キックフェイントでパヴァールを躱しシュートへ。ここもビッグチャンスだったが守護神ノイアーが好セーブ。直後のCKでもマルコス・アロンソが頭で合わせたが枠に飛ばせなかった。

後半も立ち上がりから激しい攻防を見せる中で、キミッヒのコバチッチに対するスライディングタックルにカードを要求したジョルジーニョにイエローカード。これにより、累積で2ndレグに出場出来なくなってしまった。

するとその直後の51分、チアゴの浮き球のパスを左のハーフスペースで収めたニャブリが相手を躱してドリブルを開始。ボックス左に走るレヴァンドフスキに預けると、折り返しを自ら押し込んでバイエルンが先制した。

ついに均衡を破ったバイエルンはさらに畳みかける。先制から3分後、GKノイアーからのクリアとも見れるロングフィードを左サイドでレヴァンドフスキが頭で落とすと、ニャブリがワンツーで守備網を突破。ボックス左から流し込み、瞬く間にリードを2点に広げた。

一気に劣勢を強いられたチェルシーは、60分過ぎにジルーとバークリーを下げてエイブラハムとウィリアンを投入。バイエルンはコマンが足を痛めてコウチーニョと交代した。

チェルシーはウィリアンが早速チャンスクリエイトする中で、73分にはアスピリクエタを下げてペドロを投入。布陣も4バックに変更した。

しかしその3分後、アルフォンソ・デイビスに右サイドを突破されると、折り返しをレヴァンドフスキに決められ3失点。さらに、83分にマルコス・アロンソがファウルで一発退場。1点を変えることすら至難の業となってしまう。

その後、バイエルンはニャブリやチアゴを下げてトリソとゴレツカを投入し、試合を締めにかかる。

結局、試合は0-3でアウェイのバイエルンが快勝。ホームでの2ndレグに向けて大きなアドバンテージを得た。