【J1クラブ通信簿】悲願のルヴァンカップ初制覇も…夏場の大失速で優勝戦線から離脱《川崎フロンターレ》
2019.12.20 22:55 Fri
優勝争いから残留争いまで手に汗を握る接戦、熱戦が続いた2019シーズンの明治安田生命J1リーグ。超ワールドサッカー編集部は、J1全18クラブの通信簿(チームMVP、補強成功度、総合評価)をお届けする。第15弾は4位の川崎フロンターレを総括!
DF谷口彰悟(28)
明治安田生命J1リーグ30試合出場(先発30試合)
今シーズンはニ連覇を達成したときの相棒である奈良竜樹が4月に長期離脱に見舞われると、新加入ながら圧巻のスピードとパワーで好パフォーマンスを披露したジェジエウも9月に負傷。こうした影響もあり、DF車屋紳太郎やDF舞行龍ジェームズ、DF山村和也と相方が何度も変わった。
それでも谷口は誰と組んでもきっちり対応。高いリーダーシップと気の利いたカバーリングで得点力不足のチームを粘り強い守備で支え、最終的にはシーズン最小失点を誇った昨シーズンとわずか「7」失点しか変わらない「34」失点でシーズンを終えた。
ロンドン・オリンピック得点王のレアンドロ・ダミアンは、細かなパスワークが肝となる川崎Fのサッカーに苦戦しながらも、リーグ戦で9ゴールを記録し、そのポテンシャルの高さを披露。ジェジエウに関しては、シーズン途中の故障が痛かったが、離脱前まで谷口と共に身体能力を生かし、センターバックの一角として長期離脱した奈良の穴をカバーしていただけに好印象だ。また、そのジェジエウの離脱によりセンターバックで重宝されたMF山村和也も評価すべきだろう。
一方で、今シーズンの補強ポイントで最重要事項であったエウシーニョの後釜問題は、シーズンを通して解決できず。後釜候補として期待された新加入のDF馬渡和彰やDFマギーニョはチームにフィットしきれず。シーズン途中からは左サイドバックを本職とする登里享平やボランチが本職の守田英正が右サイドバックを担い、来シーズンまで不安を残している。
◆総合評価 【C】
YBCルヴァンカップ初制覇により“毎年一つタイトルを取る”という最低限の目標は達成されたが、リーグ三連覇を含む国内三冠やアジアチャンピオンズリーグ(ACL)制覇も目標としていただけに選手もファンも今シーズンの結果には全く納得していないはずだ。
今シーズンはリーグ開幕から4試合未勝利(3分け1敗)と近年では珍しい躓きぶりとなったが、第5節の松本山雅FC戦で初勝利を飾ると、以降14試合では9勝5分けと王者の貫禄を見せた。
このまま首位争いへ一気にギアを上げるかに思われたが、7月末にACLの関係で延期となっていた第16節のサンフレッチェ広島戦で15試合ぶりの敗戦を喫すると、例年得意としていた夏場に大失速。8月以降に行われたの7試合でわずか1勝にとどまった。
終盤は白星が先行したものの夏の失速が尾を引き、最終的には優勝した横浜F・マリノスに「10」も勝ち点差を付けられての4位で終幕。来シーズンのACL出場権も天皇杯に残っている鹿島アントラーズ次第となった。
鬼木監督の続投が濃厚とされる来シーズンに向けては、新たな攻撃スタイルの構築が必要となるだろう。初優勝した2017シーズンには「71」得点と圧倒的な攻撃力を誇った川崎サッカーだが、各チームが対策が講じたことにより昨シーズンと今シーズンは「57」得点とゴール数が激減。これにより、勝ちきれない試合が増えた。黒星こそシーズン最少も、引き分けはリーグで2番目に多い「12」だ。攻守の素早い切り替えが定着したことにより、守備面が安定しているだけに、新たな攻撃スタイルを早い段階で構築できれば、王座奪還に近づくだろう。
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◆MVPDF谷口彰悟(28)
明治安田生命J1リーグ30試合出場(先発30試合)
(C)CWS Brains,LTD
ディフェンスリーダーとしてシーズンを通して安定したパフォーマンスを継続し、最終ラインを支えてきた谷口にMVPを与えたい。それでも谷口は誰と組んでもきっちり対応。高いリーダーシップと気の利いたカバーリングで得点力不足のチームを粘り強い守備で支え、最終的にはシーズン最小失点を誇った昨シーズンとわずか「7」失点しか変わらない「34」失点でシーズンを終えた。
◆補強成功度 【C】
(C)J.LEAGUE
ロンドン・オリンピック得点王のレアンドロ・ダミアンは、細かなパスワークが肝となる川崎Fのサッカーに苦戦しながらも、リーグ戦で9ゴールを記録し、そのポテンシャルの高さを披露。ジェジエウに関しては、シーズン途中の故障が痛かったが、離脱前まで谷口と共に身体能力を生かし、センターバックの一角として長期離脱した奈良の穴をカバーしていただけに好印象だ。また、そのジェジエウの離脱によりセンターバックで重宝されたMF山村和也も評価すべきだろう。
一方で、今シーズンの補強ポイントで最重要事項であったエウシーニョの後釜問題は、シーズンを通して解決できず。後釜候補として期待された新加入のDF馬渡和彰やDFマギーニョはチームにフィットしきれず。シーズン途中からは左サイドバックを本職とする登里享平やボランチが本職の守田英正が右サイドバックを担い、来シーズンまで不安を残している。
◆総合評価 【C】
(C)CWS Brains,LTD
YBCルヴァンカップ初制覇により“毎年一つタイトルを取る”という最低限の目標は達成されたが、リーグ三連覇を含む国内三冠やアジアチャンピオンズリーグ(ACL)制覇も目標としていただけに選手もファンも今シーズンの結果には全く納得していないはずだ。
今シーズンはリーグ開幕から4試合未勝利(3分け1敗)と近年では珍しい躓きぶりとなったが、第5節の松本山雅FC戦で初勝利を飾ると、以降14試合では9勝5分けと王者の貫禄を見せた。
このまま首位争いへ一気にギアを上げるかに思われたが、7月末にACLの関係で延期となっていた第16節のサンフレッチェ広島戦で15試合ぶりの敗戦を喫すると、例年得意としていた夏場に大失速。8月以降に行われたの7試合でわずか1勝にとどまった。
終盤は白星が先行したものの夏の失速が尾を引き、最終的には優勝した横浜F・マリノスに「10」も勝ち点差を付けられての4位で終幕。来シーズンのACL出場権も天皇杯に残っている鹿島アントラーズ次第となった。
鬼木監督の続投が濃厚とされる来シーズンに向けては、新たな攻撃スタイルの構築が必要となるだろう。初優勝した2017シーズンには「71」得点と圧倒的な攻撃力を誇った川崎サッカーだが、各チームが対策が講じたことにより昨シーズンと今シーズンは「57」得点とゴール数が激減。これにより、勝ちきれない試合が増えた。黒星こそシーズン最少も、引き分けはリーグで2番目に多い「12」だ。攻守の素早い切り替えが定着したことにより、守備面が安定しているだけに、新たな攻撃スタイルを早い段階で構築できれば、王座奪還に近づくだろう。
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