苦戦も対応力を見せた日本代表、格下は存在しないアジアの戦い/日本代表コラム
2019.11.15 16:30 Fri
初めてのキルギスでの試合。前日練習の時点で想定ができていたピッチ状況だが、日本は想像以上に苦しんだと言える。
FIFAランキングでは日本の28位に対して94位と大きく離れているが、グループ内では首位と2位の対戦。日本がアウェイで2-0で勝利したミャンマー代表相手に、ホームで7-0で勝利していることを考えても、簡単な相手ではないことも想定できていた。
その中で、0-2の勝利。カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の開幕から4戦連続クリーンシート、正に無傷の4連勝と好スタートを切った。その結果は、評価すべき事だろう。
◆想定以上の出足を見せたキルギス
芝の荒れ具合、そして緩さを想定できていた日本だったが、試合が始まると、その厳しいピッチ状態がプレーにも表れる。
しかし、懸念されていたピッチ状態以上のエクスキューズがあった。それがキルギスのパフォーマンスだ。
日本は通常の[4-2-3-1]のシステムで臨んだが、キルギスは[3-3-3-1]と読んでもいいシステムを組んできた。このシステムは日本との噛み合わせが良く、間を突くことができるシステム。さらに、前線から圧力をかけるにはうってつけのスタイルだった。
システムに現れるように、キルギスの選手たちもピッチ上でスタイルを発揮する。キルギスが立ち上がりからプレスを果敢にかけて来たため、日本は良いボールを攻撃陣に送れない。
さらに、日本の攻撃を機能させないだけでなく、最終ラインからの攻撃の組み立てがしっかりしていた。特に前半の25分ぐらいまでは、DFバレリ・キシンからのフィードを右サイドでビクトル・マイヤーが受ける形で日本陣内に攻め込んだ。
ピッチ状態という点では、ホームという地の利を生かしたと言ってもいいだろう。パススピードが上がらない日本に対して、寄せを早めることで、プレー精度も若干落ちていた。
立ち上がりはペースが掴めず、ロングボールはキルギスの守備陣に阻まれ、縦パス、スルーパスはピッチコンディションもあり繋がらない。徐々にキルギスペースとなりかけたキッカケは、中盤の攻防にもある。
特に、セカンドボールはキルギスが多く拾い、前半から何度も攻め込まれることとなった。遠藤航(シュツットガルト)、柴崎岳(デポルティボ・ラ・コルーニャ)の両ボランチも精彩を欠いた。
◆権田の好セーブに助けられた日本
日本にとって特に脅威となったのは、背番号8のグルシジット・アリクロフだ。前半は左ウイングで、後半は右にも顔を出したアリクロフは、18歳の新鋭。このアジア2次予選からキルギス代表に招集されると、日本戦が3キャップ目だった。
切れ味鋭いドリブルを果敢に仕掛け、足元が不安定な日本の守備ラインを押し込んでいたアリクロフ。左サイドからボックス内に侵入するシーンも多く、決定機を演出した。
また、日本の4バックに対して、センターバックとサイドバックの間を狙い続けたことも大きい。サイドの枚数だけで考えれば、日本は2枚に対し、キルギスは3枚並んでいる。サイドでも、インサイドでも選手が動く可能性があるため、長友佑都(ガラタサライ)や酒井宏樹(マルセイユ)が苦しめられたことも攻め込ませた要因だ。
右に左に。日本よりピッチに慣れている上に、ミスマッチを起こさせるシステムで挑んだキルギスがサイドからチャンスを演出したが、その前に立ちはだかったのがGK権田修一だ。予選3試合を含め4試合連続クリーンシート中だった権田。クラブでは第2GKの域を抜け出せないでいるが、この日も決定的なシュートを何度もセーブし、代表では自身5試合連続クリーンシートを達成した。
もちろん、その前の守備が良かったのも忘れてはならない。0-2で迎えた後半は、キルギスが攻め込むシーンも何度か見られたが、しっかりと選手たちが戻り守備を固めた。チームとして、守備面での約束事がクリーンシートにも繋がっていると言える。
しかし、権田のセーブがなければ、キルギスが先制していた可能性は高く、PKで先制するまで持ち込めたことが勝因と言ってもいいだろう。
◆ハードワークが勝利の要因に
この試合で日本の勝因を挙げるならば、チームの特徴の1つでもあるハードワークだろう。前線からの守備はもちろん、球際での争い、相手よりもランニングするところが勝機を生んだ。
先制点に繋がったPKも、遠藤航のパスを伊東純也が流したところ、南野拓実が走り込んでPKを獲得した。ラインを割る可能性もあった中、南野がしっかりと走りきったことがPKに繋がり、先制となった。
また、得点こそ生まれなかったが、永井謙佑のプレーも忘れてはならない。裏をとる動き、相手のDFラインを下げる動きをする傍ら、ロングボールガスペーに出た際には、走力を生かしてボールに絡んだ。決定的なシーンを作るには至らなかったが、永井も自身の良さを出せたと感じる。
左サイドで先発した原口元気も同様だ。フィジカルの強さを生かす事はもちろん、上下動を繰り返して守備にも奮闘した。南野にしても永井にしても、原口にしても、攻撃だけでなく守備面での貢献があったからこそ、日本はクリーンシートという結果を残し続けている。
遠藤、柴崎岳のボランチコンビが精彩を欠いたところ、そしてキルギスのストロングポイントでもあるバレリ・キシンの正確なフィードからサイドを攻略された事は課題だ。この戦い方は、リターンマッチでも用意する可能性はあり、タジキスタンやモンゴルも使える可能性はある。それでも、要所ではしっかりと対応力を見せた遠藤、柴崎、そして長友は経験がものを言ったといいだろう。
悪いパフォーマンスでありながらも、対応力が付いてきたチームが相手との力量差に頼らずに判断してプレーできた事は、この先の予選にも大きく影響すると考えられる。結果と内容を見れば平均以下と捉えられる試合だが、上手くいかなかった部分を埋められた事は学びであり、プラスと捉えるべきだろう。あとは、ベースアップをするだけ。格下が存在しなくなってきたことも学びの1つだ。
《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》
FIFAランキングでは日本の28位に対して94位と大きく離れているが、グループ内では首位と2位の対戦。日本がアウェイで2-0で勝利したミャンマー代表相手に、ホームで7-0で勝利していることを考えても、簡単な相手ではないことも想定できていた。
その中で、0-2の勝利。カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の開幕から4戦連続クリーンシート、正に無傷の4連勝と好スタートを切った。その結果は、評価すべき事だろう。
芝の荒れ具合、そして緩さを想定できていた日本だったが、試合が始まると、その厳しいピッチ状態がプレーにも表れる。
大きなミスこそ起こりはしなかったが、細かいバウンドの変化、ボールスピードの減速、パス軌道のズレなどが日本にとっては足かせとなっていた。
しかし、懸念されていたピッチ状態以上のエクスキューズがあった。それがキルギスのパフォーマンスだ。
日本は通常の[4-2-3-1]のシステムで臨んだが、キルギスは[3-3-3-1]と読んでもいいシステムを組んできた。このシステムは日本との噛み合わせが良く、間を突くことができるシステム。さらに、前線から圧力をかけるにはうってつけのスタイルだった。
システムに現れるように、キルギスの選手たちもピッチ上でスタイルを発揮する。キルギスが立ち上がりからプレスを果敢にかけて来たため、日本は良いボールを攻撃陣に送れない。
さらに、日本の攻撃を機能させないだけでなく、最終ラインからの攻撃の組み立てがしっかりしていた。特に前半の25分ぐらいまでは、DFバレリ・キシンからのフィードを右サイドでビクトル・マイヤーが受ける形で日本陣内に攻め込んだ。
ピッチ状態という点では、ホームという地の利を生かしたと言ってもいいだろう。パススピードが上がらない日本に対して、寄せを早めることで、プレー精度も若干落ちていた。
立ち上がりはペースが掴めず、ロングボールはキルギスの守備陣に阻まれ、縦パス、スルーパスはピッチコンディションもあり繋がらない。徐々にキルギスペースとなりかけたキッカケは、中盤の攻防にもある。
特に、セカンドボールはキルギスが多く拾い、前半から何度も攻め込まれることとなった。遠藤航(シュツットガルト)、柴崎岳(デポルティボ・ラ・コルーニャ)の両ボランチも精彩を欠いた。
◆権田の好セーブに助けられた日本
日本にとって特に脅威となったのは、背番号8のグルシジット・アリクロフだ。前半は左ウイングで、後半は右にも顔を出したアリクロフは、18歳の新鋭。このアジア2次予選からキルギス代表に招集されると、日本戦が3キャップ目だった。
切れ味鋭いドリブルを果敢に仕掛け、足元が不安定な日本の守備ラインを押し込んでいたアリクロフ。左サイドからボックス内に侵入するシーンも多く、決定機を演出した。
また、日本の4バックに対して、センターバックとサイドバックの間を狙い続けたことも大きい。サイドの枚数だけで考えれば、日本は2枚に対し、キルギスは3枚並んでいる。サイドでも、インサイドでも選手が動く可能性があるため、長友佑都(ガラタサライ)や酒井宏樹(マルセイユ)が苦しめられたことも攻め込ませた要因だ。
右に左に。日本よりピッチに慣れている上に、ミスマッチを起こさせるシステムで挑んだキルギスがサイドからチャンスを演出したが、その前に立ちはだかったのがGK権田修一だ。予選3試合を含め4試合連続クリーンシート中だった権田。クラブでは第2GKの域を抜け出せないでいるが、この日も決定的なシュートを何度もセーブし、代表では自身5試合連続クリーンシートを達成した。
もちろん、その前の守備が良かったのも忘れてはならない。0-2で迎えた後半は、キルギスが攻め込むシーンも何度か見られたが、しっかりと選手たちが戻り守備を固めた。チームとして、守備面での約束事がクリーンシートにも繋がっていると言える。
しかし、権田のセーブがなければ、キルギスが先制していた可能性は高く、PKで先制するまで持ち込めたことが勝因と言ってもいいだろう。
◆ハードワークが勝利の要因に
この試合で日本の勝因を挙げるならば、チームの特徴の1つでもあるハードワークだろう。前線からの守備はもちろん、球際での争い、相手よりもランニングするところが勝機を生んだ。
先制点に繋がったPKも、遠藤航のパスを伊東純也が流したところ、南野拓実が走り込んでPKを獲得した。ラインを割る可能性もあった中、南野がしっかりと走りきったことがPKに繋がり、先制となった。
また、得点こそ生まれなかったが、永井謙佑のプレーも忘れてはならない。裏をとる動き、相手のDFラインを下げる動きをする傍ら、ロングボールガスペーに出た際には、走力を生かしてボールに絡んだ。決定的なシーンを作るには至らなかったが、永井も自身の良さを出せたと感じる。
左サイドで先発した原口元気も同様だ。フィジカルの強さを生かす事はもちろん、上下動を繰り返して守備にも奮闘した。南野にしても永井にしても、原口にしても、攻撃だけでなく守備面での貢献があったからこそ、日本はクリーンシートという結果を残し続けている。
遠藤、柴崎岳のボランチコンビが精彩を欠いたところ、そしてキルギスのストロングポイントでもあるバレリ・キシンの正確なフィードからサイドを攻略された事は課題だ。この戦い方は、リターンマッチでも用意する可能性はあり、タジキスタンやモンゴルも使える可能性はある。それでも、要所ではしっかりと対応力を見せた遠藤、柴崎、そして長友は経験がものを言ったといいだろう。
悪いパフォーマンスでありながらも、対応力が付いてきたチームが相手との力量差に頼らずに判断してプレーできた事は、この先の予選にも大きく影響すると考えられる。結果と内容を見れば平均以下と捉えられる試合だが、上手くいかなかった部分を埋められた事は学びであり、プラスと捉えるべきだろう。あとは、ベースアップをするだけ。格下が存在しなくなってきたことも学びの1つだ。
《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》
日本の関連記事
キリンチャレンジカップの関連記事
|
|
日本の人気記事ランキング
1
「まさに死闘ってカンジ」歴史に残るバーレーンとの4-3の激闘!2004年大会プレイバックに反響「このゴールで中澤佑二に惚れた」
31日、日本代表はアジアカップ2023のラウンド16でバーレーン代表と対戦する。 過去の対戦成績は日本の8勝2敗となっているが、アジアカップの舞台で最後に対戦したのは2004年の中国大会での準決勝。記憶に残る激闘だった。 MF小野伸二、FW高原直泰ら当時の主力選手が欠場していた当時の日本は、開催国の中国サポーターにブーイングを浴びせられながらも決勝トーナメントに進出すると、準々決勝ではPK戦途中でのサイド変更とGK川口能活の神がかり的なセーブが印象深いヨルダン代表戦に勝利し、準決勝でバーレーンと対戦した。 しかし、バーレーン戦では開始6分に先制ゴールを許すと、40分にはMF遠藤保仁が不可解な判定で一発退場。日本はビハインドの状況で数的不利を負ってしまった。 数的不利の状況でもMF中田浩二とFW玉田圭司のゴールで逆転した日本だったが、その後2失点。2-3と1点ビハインドで試合終盤を迎えた。 それでも日本は最後まで諦めず。DFも攻めあがって同点ゴールを狙うと、90分にDF中澤佑二が値千金の同点ゴール。不屈の精神で同点に追いつくと、延長前半には玉田の独走ゴールが決まり、4-3で激闘を制していた。 なんとか決勝に進出した日本は、決勝で中国代表を撃破。見事に大会連覇を成し遂げていた。 久しぶりの対戦を前に『DAZN』は当時の試合映像をプレイバック。SNS上のファンも「このゴールで中澤佑二に惚れた」、「バーレーン戦といえばこの試合よな」、「痺れたね、玉田」、「まさに「死闘」ってカンジだった!」、「2004の大会は激熱だった」と当時を思い返している。 ベスト8を懸けた一戦は、31日の20時30分にキックオフ。『DAZN』で視聴が可能だ。 <span class="paragraph-title">【動画】当時の記憶が蘇る!2004年大会でのバーレーンとの激闘ハイライト</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr">/<br>「バーレーンvs日本」<br>過去対戦をプレイバック<br>\<br><br>アジアカップ2004年大会で起きた<br>奇跡の大逆転劇<br><br><a href="https://twitter.com/hashtag/AFC%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#AFCアジアカップ</a> ラウンド16<br>バーレーン×日本<br>1/31(水)20:30(19:45配信開始)<br><a href="https://twitter.com/hashtag/DAZN?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#DAZN</a> 独占配信<br>出演:水沼貴史/小野伸二/佐藤寿人/下田恒幸/桑原学 <a href="https://t.co/x7Sals8iKu">pic.twitter.com/x7Sals8iKu</a></p>— DAZN Japan (@DAZN_JPN) <a href="https://twitter.com/DAZN_JPN/status/1752609401201189348?ref_src=twsrc%5Etfw">January 31, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.01.31 18:45 Wed2
【2022年カタールへ期待の選手㊲】夢に見続けてきた頂点に立ったスピードスター/松村優太(静岡学園→鹿島アントラーズ/MF)
5万6000人という高校サッカー選手権決勝史上最高観客が押し寄せた埼玉スタジアムで行われた13日のファイナル。静岡学園は高円宮杯プレミアリーグ王者・青森山田に挑み、0-2の劣勢を跳ね返して初の単独優勝を果たした。エースナンバー10・松村優太は大会を通して重圧を感じながら戦い、得点も準決勝・矢板中央戦の1ゴールにとどまったものの、夢に見続けてきた頂点に立ったことで、心からの安堵感をのぞかせた。 「前半初めにセットプレーで点を取られて、ちょっと飲まれてしまった。でも自分たちで盛り返してできたことが勝利の要因かなと思います。2点取られても攻撃的に行くスタイルを貫いた勝利が一番いい。僕はこれから鹿島アントラーズに行きますけど、これをいい弾みにして、開幕から試合に出られるように頑張っていきたいと思います」と18歳のスピードスターは目を輝かせた。 奇しくも埼玉スタジアムが完成した2001年に大阪で生まれた松村は東淀川FCに所属していた中学は無名の存在だった。「当時はスピードに頼っていた」と本人も述懐する。その彼が静学を選んだのは、同じクラブの5つ上の先輩・名古新太郎(鹿島アントラーズ)も赴いた静学。「名古さんが行った縁があって、監督から勧められました。他の高校とは違う魅力があり、独自のものを持っているんで、自分が一番伸びる高校かなと思って決めました」と本人は言う。 15歳の春、親元を離れて静岡に向かったが、200人を超える静学サッカー部の選手たちは足元の技術が抜群にうまかった。それも名将・井田勝通総監督が何度もブラジルに通って考案したボールテクニック練習を繰り返したから。「15歳までにボールに100万回触れ」「独創性をとことん追求しろ」「サッカーはつねに美しくあるべき」といった明言を残している名指導者がこだわり続けた個人技を誰もが身に着けようと朝練から躍起になっている。そういう環境に行ったことで、松村の心にスイッチが入った。 「静学に行った頃の自分はリフティングやフェイントとかもうまい方じゃなかった。それを毎日続けていくうちにだんだん自信がついてきた」と彼も話したが、その積み重ねが心身両面の大きな成長につながり、1年の終わり頃には川口修監督に才能を見出された。高2の段階でU-17日本代表に選ばれ、静学の10番を背負うまでになったのは、やはり競争の激しいチームで切磋琢磨し続けたから。15歳の選択は正しかったのだ。 実際、2〜3人の敵がいても抜群のスピードで抜き去る能力を持った彼のような選手はそうそういない。そのストロングポイントを見た鹿島のスカウトも一瞬にして松村に魅せられ、獲得を決めたという。今季の鹿島は同じドリブラータイプの中村充孝がモンテディオ山形へ移籍し、相馬勇紀も名古屋グランパスへのレンタルバックが決定。右サイドを長く担ってきた遠藤康もケガがちでコンスタントにピッチに立てていない。そういう意味でも松村は喉から出が出るほど欲しかったタレントなのだろう。 「スピードとドリブルは自分でも結構まずまずだとは思うんですけど、ラストのシュートの精度だったり、クロスの精度はもっともっと高めていかないといけない。それができればJリーグでも通用するかなと思うので、引き続き練習していきたいです。選手権で優勝したことでより注目されると思いますけど、これに満足することなく、結果を残せるように頑張りたいです」と本人も新たな決意を胸に秘め、常勝軍団の扉を叩いた。同郷の先輩・名古もいるだけに、メンタル的にも余裕を持ってのぞめるはず。鹿島というクラブで若手がいきなり出番を得るのは相当に難易度の高いことではあるが、ザーゴ新監督就任直後で序列も定まっていない今だけにチャンスは少なからずありそうだ。 仮に鹿島で結果を残せれば、夢である海外移籍も見えてくる。 「自分が憧れているのは(エデン・)アザール(レアル・マドリー)。背が高くなくてもプレミアリーグであれだけ活躍していましたし、そのレベルを目指してやっていきたいですね。僕と同い年には久保建英(マジョルカ)もいますし、すでにJリーグで実績を積み上げている斉藤光毅(横浜FC)や西川潤(セレッソ大阪)もいる。彼らはA代表とかU-20代表とか上のカテゴリーでやってますし、早くそこに追いつかなければいけない」 語気を強めた松村は貪欲に高みを追い求めようとしている。その向上心を失わず、順調に成長できれば、海外挑戦という夢にもいずれ手が届くだろう。 静学の川口監督は「ウチの今の目標はUEFAチャンピオンズリーグでプレーする選手を出すこと。『目指せ、カンプ・ノウ』ですよ」と笑ったが、松村にはそのくらいの領域を視野に入れ、とことんまで突き進んでほしいものだ。 2020.01.15 17:45 Wed3
21世紀の出場試合数ランキング発表! 首位は1145試合のC・ロナウド、トップ10に日本人選手がランクイン
IFFHS(国際サッカー歴史統計連盟)が、21世紀で最もプレーした選手のランキングを発表。トップ10には日本人選手もランクインした。 様々な統計を行うIFFHS。2022年までのデータを集計し、21世紀に入ってからのプレーした試合数をもとにランキングを作成した。 対象となるのは、各国のリーグ戦やカップ戦、国際カップ戦、代表チームの試合も含まれ、全ての公式戦が対象になっている。 今回の統計では1000試合以上プレーした選手が3人に増加。首位は昨年と変わらず、サウジアラビアへ活躍の場を移したポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)となり、1145試合を記録した。 2022年に1000試合を突破したのは、ブラジル代表DFダニエウ・アウベス(UNAMプーマス)とアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)。アウベスは1033試合、メッシは1003試合となった。メッシはカタール・ワールドカップ(W杯)での試合で1000試合を超えたことになる。 そんな中、8位には日本人がランクイン。941試合に出場したMF遠藤保仁(ジュビロ磐田)だ。遠藤はガンバ大阪と磐田、そして日本代表での試合が21世紀に含まれている。なお、アジア人でも唯一となり、900試合以上を達成しているのも12名となっている。 ◆21世紀の出場試合数ランキング 合計(国内リーグ/国内カップ/国際カップ/代表) 1位:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル) 1145試合(651/93/205/196) 2位:ダニエウ・アウベス(ブラジル) 1033試合(620/115/172/126) 3位:リオネル・メッシ(アルゼンチン) 1003試合(559/102/170/172) 4位:イケル・カシージャス(スペイン) 974試合(585/57/171/161) 5位:ジョアン・モウティーニョ(ポルトガル) 958試合(563/107/142/146) 6位:ズラタン・イブラヒモビッチ(スウェーデン) 948試合(603/72/152/121) 7位:ルカ・モドリッチ(クロアチア) 947試合(569/69/146/162) 8位:遠藤保仁(日本) 941試合(606/117/66/152) 9位:チャビ・エルナンデス(スペイン) 937試合(536/95/174/132) 10位:セルヒオ・ラモス(スペイン) 935試合(534/70/151/180) 11位:アンドレス・イニエスタ(スペイン) 933試合(552/98/152/131) 12位:ロジェリオ・セニ(ブラジル) 904試合(675/71/149/9) 2023.01.12 12:45 Thu4
「不公平」、「八百長」と炎上中の佐藤隆治主審、物議醸した判定に不服のマレーシアサッカー協会が公式の意見書を提出
マレーシアサッカー協会(FAM)は29日、佐藤隆治主審の判定についてASEANサッカー連盟(AFF)に公式の意見書を提出したことを発表した。 問題が起きたのは12月27日に行われたAFFチャンピオンシップ(三菱電機カップ)のグループステージ、グループB第3節のベトナム代表vsマレーシア代表の試合だった。 今シーズン限りでJリーグの主審を引退した佐藤主審。東南アジアの王者を決める大会で主審を務めた中、59分に問題が起こる。 ベトナムがリードした中で迎えたシーンでは、数的不利の中で相手陣地深い位置までボールを追ったベトナム代表のドアン・バン・ハウが、マレーシア代表のアザム・アズミとコンタクト。両者はそのままもつれるようにピッチの外へと転がった。 佐藤主審はしばらく様子をうかがったのちにプレーを止め、副審との協議を経てアザム・アズミにレッドカードを提示。ベトナムにPKを与えた。 この判定にはマレーシア側が激怒。マレーシアの各メディアが佐藤主審をバッシング。またサポーターと思われる人たちからも、「不公平なゲーム」、「八百長」などと声が寄せられた。 判定に納得がいかないFAMは、意見書を公式に提出したと声明を発表している。 「この措置は、FAMの副会長がFAMレフェリー評価委員会の意見を聞いた後に行われたFAMの委員会で決まった」 「その後、試合中のレフェリーの行動と決定に対するFAMの不満を表明する意見書が、今日の午後、AFF事務局長に送られ、更なる行動を取れるようにしました」 なお、ファウルのシーンだけを見れば誤審とも思われるが、ピッチの外に出た後、アザム・アズミがドアン・バン・ハウの顔面を蹴る姿が収められた動画があり、このプレーの判定だと思われる。 報復行為であり乱暴な行為という点で考えれば、レッドカードに相当することは考えられ、その場合は競技規則で定められている通り、今回の場合はPKになることが妥当だ。 その前の時点のファウルを取っていない以上、この判断は妥当とも言えるが、AFFはどのような裁定を下すのか注目を集める。 <span class="paragraph-title">【動画】佐藤主審が担当し物議を醸した、ベトナムvsマレーシアのレッドカードとPK判定シーン</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="in" dir="ltr">AFF Mitsubishi Electric Cup | Kumpulan B<br><br>Vietnam 1-0 Malaysia<br><br>Kad Merah <br><br>Azam Azmi 62'<br><br>Saksikan semua perlawanan AFF Mitsubishi Electric Cup secara langsung hanya di Astro!<a href="https://twitter.com/hashtag/HariHariMauMenang?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#HariHariMauMenang</a><a href="https://twitter.com/hashtag/jomtunjukbelang?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#jomtunjukbelang</a> <a href="https://t.co/LufQORTIgR">pic.twitter.com/LufQORTIgR</a></p>— ASTRO ARENA (@ASTROARENA) <a href="https://twitter.com/ASTROARENA/status/1607737454529843200?ref_src=twsrc%5Etfw">December 27, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> <span class="paragraph-title">【動画】物議を醸したPK判定シーン、ピッチサイドからの映像</span> <span data-other-div="movie2"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">Close-up of the situation leading to the card and penalty of the Malaysian team <a href="https://twitter.com/hashtag/vietnam?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#vietnam</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/malaysia?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#malaysia</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/ryujisato?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#ryujisato</a> <a href="https://t.co/fPPQka7ReR">pic.twitter.com/fPPQka7ReR</a></p>— ngh (@YuH_aig16) <a href="https://twitter.com/YuH_aig16/status/1607753216275681280?ref_src=twsrc%5Etfw">December 27, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2022.12.30 23:40 Fri5
