ミランでの初陣で敗れたジャンパオロ監督が強い危機感! システム変更など抜本改革を示唆

2019.08.26 16:40 Mon
Getty Images
ミランは25日、2019-20シーズンのセリエA開幕節でウディネーゼとのアウェイ戦に臨み、0-1で敗戦した。同試合後、ミランでの初陣で黒星を喫したマルコ・ジャンパオロ監督が試合を振り返っている。イタリア『スカイ・スポルト』が会見コメントを伝えた。
PR
昨季、セリエAを5位フィニッシュしたミランは今夏、ジェンナーロ・ガットゥーゾ前監督から前サンプドリア指揮官のジャンパオロ監督への監督交代を敢行。その初陣となる今節はウディネーゼと対戦した。
ジャンパオロ・スタイルでお馴染みの[4-3-1-2]の布陣で臨んだミランは、完全に引いたウディネーゼに対して序盤からボールを保持していくが、高いボール支配率をフィニッシュに繋げることができず、完全に攻めあぐねてしまう。すると、72分にはDFロドリゴ・ベカンにセットプレーからヘディングシュートを決められ、ビハインドまで背負ってしまう。

その後、反撃に出たものの90分を通して枠内シュート0に終わり、攻守両面で見せ場を欠いた開幕戦を0-1で落とす結果となった。

同試合後、ジャンパオロ監督は敗戦という結果を含めて、この試合からポジティブな面を見出すことが困難であると素直に語っている。
「敗戦は常に良くないものだ。したがって、結果は脇に置いとくとして、今日の試合から多くのポジティブな面を見出すのは難しい」

「通常であれば、チームの何が良くて、何が悪かったなど試合を通じて読み取れるものがある。結果は別として、試合の進め方や特定の戦術、異なる特性など、より深く分析を試みるものだ」

「今日に関しては考えるべき多くの出来事があった。ポゼッションに関してはより攻撃に繋げていくために改善する必要があるが、今日に関しては自分たちの問題というよりも、ウディネーゼの守備時の特徴が我々を困難に陥れたと考えるべきだろうね」

その一方で、ジャンパオロ監督はトップ下を務めたFWスソを筆頭に自身の志向する[4-3-1-2]の布陣と現有戦力のマッチングに関して、齟齬が生じていることを認め、今後大幅な戦術変更に踏み切る可能性を示唆した。

「私のミランに関する展望は非常に異なっている。それはスソ、カスティジェホ、ピョンテクを含めてだ。ピョンテクのプレースタイルはよりセンターフォワード(1トップ)に近いものだ」

「スソは驚異的なプレーヤーだが、彼の特長は恐らく我々の想定しているものと異なるのかもしれない。我々は彼らに本来の役割でプレーさせる必要があると思う。これからそれに取り組む必要があると思うし、異なるやり方が求められる。恐らく、[4-3-3]のような形だ」

「彼らに問題があるわけではない。彼らはこれまで非常にハードに取り組んでくれている。そして、我々は彼らの特長を変えるべきではない。それは私の仕事ではない。今後はここにいるプレーヤーとその特長を最大限生かしていく必要がある」

「今日まではそういった考えには至らなかった。個人的にもスソはトレクァルティスタ(トップ下)でプレーできると考えていた。しかし、今後は幾つかの原則に則り、前線に関してすべてを再編成していく必要がある」

「今日に関して勝利という結果に終わっていたとしても、我々のサッカーは不毛だった。今日の攻撃の動き方に関して個人的に好きではない。このチームはこのサッカーに向いていない」

「もちろん、これまでのすべてを捨て去るわけではない。今後は他の細部について焦点を当てる必要があるということだ」

今回のウディネーゼ戦に関しては確かに低調なパフォーマンスに終始していたが、ジャンパオロ監督はプレシーズンを通じて一貫として採用した[4-3-1-2]の布陣をわずか1試合で捨て去るほどの衝撃を同試合で受けたようだ。

PR
関連ニュース

ミランの新指揮官候補にコンセイソン監督が浮上…ポルト会長交代で新たな風向き

ミランがポルトのセルジオ・コンセイソン監督(49)の招へいも視野に入れ始めたようだ。イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じた。 2019年10月から始まったステファノ・ピオリ監督体制に別れを告げようとしているミラン。一時は元ウォルバーハンプトン指揮官フラン・ロペテギ氏(57)の招へいが有力とみられたが、ファンの反対を受けて立ち消えとなった。 そんな中、新たな候補として浮上したのが、ポルト在籍7シーズンで3度のリーグ優勝、その他7つのタイトルを獲得しているコンセイソン監督。すでにミランはこのポルトガル人指揮官を検討していたようだが、代理人のジョルジュ・メンデス氏によるアピールもあったという。 コンセイソン監督は4月25日にポルトとの2028年6月までの契約延長が発表されたばかりだが、その数日後には、元指揮官のアンドレ・ビラス・ボアス氏が選挙でホルヘ・ヌーノ・ピント・ダ・コスタ会長を破ってポルトの新会長に就任。前会長と良好な関係を築いていたコンセイソン監督は、4日から7日にかけてビラス・ボアス新会長と面会し、ポルトで指揮官を続けるべきかどうか確かめるという。 現地ポルトガルでは残留よりも退任の可能性が高い向きとのこと。選手としても2度プレーしたポルトに愛着こそ抱いているものの、ここ数年は疲れも感じているようで、プレッシャーも負担になっているという。 そのため、ミランからの話があれば積極的に耳を傾ける可能性も。ミラン側としては、コンセイソン監督が現役時代に宿敵インテルでプレーしていた点が少しネックとなるが、それほど大きな問題にはならない見込みだ。 他に残っている新指揮官候補はリールのパウロ・フォンセカ監督(51)や、ロイヤル・アントワープのマルク・ファン・ボメル監督(47)、ポルトガル代表のロベルト・マルティネス監督(50)。一方、ブライトン&ホーヴ・アルビオンのロベルト・デ・ゼルビ監督(44)は、1400万ユーロ(約23億1000万円)の契約解除金が高すぎるため、現時点では招へいに動く可能性が低いとみられている。 2024.05.04 19:57 Sat

フルアム退団濃厚のアダラバイヨ…争奪戦にニューカッスルも本格参戦か

フルアムのイングランド人DFトシン・アダラバイヨ(26)に多くの関心が寄せられている。イギリス『イブニング・スタンダード』が報じた。 マンチェスター・シティ出身で、2020年にフルアムへ完全移籍した196cmセンターバックのアダラバイヨ。主力として加入4年目を迎えており、序盤にケガがあった今シーズンもここまで公式戦25試合に出場している。 しかし、フルアムとの契約は今シーズン限り。引き留めたいフルアムは年俸がチーム最高クラスとなる新契約を提示したが、より競争力の高いクラブへのステップアップを望んでいるアダラバイヨは退団の意向をクラブに通達したとみられている。 そんなアダラバイヨに対しては、トッテナムやウェストハム、リバプール、ミランなどが関心を寄せる中、ニューカッスルも獲得に向けた議論を重ね始めたとのこと。オランダ代表DFスヴェン・ボトマンとイングランド人DFジャマール・ラッセルズが前十字じん帯のケガで長期離脱となったため、今夏はセンターバック補強が優先となっている。 一方、ニューカッスルはプレミアリーグの定める収益性と持続可能性に関する規則を考慮しなければならない状況。ブラジル代表MFブルーノ・ギマランイス(26)、もしくはスウェーデン代表FWアレクサンダー・イサク(24)の今夏売却を迫られる可能性もあるようだ。 なお、アダラバイヨ以外では、ボーンマスとの契約が今夏に切れるイングランド人DFロイド・ケリー(25)も注目株に。望みの守備者を射止めるのはどのクラブになるのだろうか。 2024.05.03 13:45 Fri

弟テオが長期離脱の兄リュカへ励ましのメッセージ「必ず強くなって帰ってくることも知っている」

ミランのフランス代表DFテオ・エルナンデスが、左ヒザ前十字靭帯断裂の重傷を負った兄のDFリュカ・エルナンデスへメッセージを送った。 リュカは1日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)準決勝1stレグのドルトムント戦に先発出場したが、この試合で左ヒザを負傷すると、翌日に行われた精密検査の結果、左ヒザ前十字靭帯断裂と診断された。 今夏に行われるユーロへの出場が絶望となったリュカに対し、テオは自身のイスタグラムで以下のように励ましのメッセージを送った。 「兄さん、人生は再び君を試そうとしている……。僕は君の気持ちを理解しているし、君が必ず強くなって帰ってくることも知っている!いつだって一緒にだよ、兄さん」 2024.05.03 08:40 Fri

有望FWザークツィーを巡りミラン、ユーベが争奪戦…アーセナルもギアを上げるか

ボローニャのオランダ代表FWジョシュア・ザークツィー(22)を巡って三つ巴の争いが繰り広げられるようだ。イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じた。 ファーストチームデビューを飾ったバイエルンを離れ、加入2年目のボローニャで本格開花の兆しを見せているザークツィー。今シーズンここまでセリエAで11ゴール5アシストのストライカーには、イタリア国内のみならず国外のビッグクラブも関心を寄せている。 2022年夏にザークツィーをボローニャへ売却したバイエルンは、4000万ユーロ(約67億4000万円)での買い戻しオプションと転売時の40%が得られる契約を交わしているが、イングランド代表FWハリー・ケイン(30)が前線に君臨しており、オプション行使の可能性は低いと見られている。 他クラブが獲得に動く場合、現時点では移籍金5000万ユーロ(約84億3000万円)に加えてボーナスが必要な見込み。しかし、ここからさらに高騰していく気配もあるという。 そんなザークツィー獲得に向け先手を打ったのはミラン。さらにユベントスとアーセナルが巻き返しているようだが、ここに加わっていたインテルはすでに脱落気味とのことだ。 フランス代表FWオリヴィエ・ジルー(37)のロサンゼルスFC移籍が決定的なミランは、センターフォワードの獲得が優先事項。4500〜5000万ユーロ(約75億8000万〜84億3000万円)なら投じられる予定で、実現すればクラブ史上最高額のストライカーとなる。 また、ミランはベルギー代表MFアレクシス・サーレマーケルス (24)を1000万ユーロ(約16億9000万円)の買い取りオプション付きでボローニャに貸し出し中。ザークツィー獲得の交渉材料になりうるようだ。 一方で、ザークツィーにセルビア代表FWドゥシャン・ヴラホビッチとのローテーションや共存を期待しているというユベントスは、ここ数週間の接触により本格的に獲得へ向かっているとのこと。テクニカル・ディレクター(TD)のクリスティアーノ・ジュントリ氏は、将来性の低い選手に高年俸を与えるより、タレント性のある選手に資金を費やしたい考えだ。 イタリア代表FWモイゼ・ケアン(24)やポーランド代表FWアルカディウシュ・ミリク(30)が放出候補で、実現すれば人件費に余裕が生まれる見込み。ボローニャのチアゴ・モッタ監督(41)の招へいに成功すれば、ザークツィー獲得に向けたさらなる追い風にもなる。 なお、ザークツィーがイタリアでのプレー継続を望んでいることから、アーセナルはこのレースにおいて不利な状況にあるが、ユベントスとミランに競り勝つためギアを上げる模様。プレミアリーグでのプレースタイルや、ミケル・アルテタ監督と共に世界最高峰の舞台でプレーできることを押し出していくことになるという。 2024.05.01 21:47 Wed

長期離脱から復帰のミランDFチャウ、ビッグクラブが今夏の獲得に関心?

ミランのドイツ代表DFマリック・チャウ(22)には、ビッグクラブからの関心があるようだ。 チャウは2022年夏にシャルケからミラン入り。加入当初こそベンチが定位置だったが、次第にプレータイムを伸ばすと最終的にはセンターバックの主力に定着するまでに至った。 今季も序盤はDFフィカヨ・トモリの相方として安定した出場機会を確保していたが、昨年11月にハムストリングの負傷で長期離脱に。それでも2月に戦列復帰を果たすと、ここまで公式戦27試合に出場している。 負傷がありながらもミランで重要な戦力となっているチャウだが、イタリア『カルチョメルカート』によるとレアル・マドリーやバイエルンからの関心がある模様。いずれのクラブも今季はセンターバックの負傷や層の薄さに苦しんでおり、今夏には補強に動く可能性がある。 ただし、ミランとしても将来性豊かなドイツ代表DFを簡単に手放すはずはなく、交渉に応じるとしても高額な移籍金が提示された場合に限るだろう。 2024.05.01 17:10 Wed
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly