【2018-19リーガエスパニョーラ・シーズン総括】最優秀選手はメッシ!

2019.05.28 21:00 Tue
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★安定感光ったバルセロナが連覇!
昨季、2年ぶりの優勝を果たしたバルセロナに対して、ロペテギ新体制のレアル・マドリー、積極補強のアトレティコ・マドリーと三つ巴の争いが想定された中、レアル・マドリーのシーズン早々の脱落、アトレティコの取りこぼしによってシーズン中盤から独走態勢に入ったバルセロナが2位以下に勝ち点11差を付けての圧勝劇で2連覇を達成した。

バルベルデ体制2年目となったバルセロナは巨星MFイニエスタの退団によって新たなサイクルを迎えた中、中盤にMFアルトゥール、MFビダル、補強ポイントだったセンターバックにDFラングレを加えた。第3節のウエスカ戦で8-2の大勝を飾るなど、開幕4連勝の好スタートを切ったが、第5節のジローナ戦でのドローから守備面の問題によってレガネス戦の初黒星を含め4戦未勝利に。さらに、5試合ぶりの白星を挙げたセビージャ戦ではエースFWメッシが右腕を骨折するアクシデントに見舞われ、今季最初のエル・クラシコでは大エースを欠くことに。それでも、FWスアレスのハットトリックの活躍でレアル・マドリーを一蹴すると、ベティス相手のホーム敗戦という屈辱こそ味わったものの、DFピケを中心とする守備陣の安定によってそこから無敗を継続。4月の第31節、アトレティコ戦を2-0で制して優勝に大きく近づくと、第35節のレバンテ戦をメッシのゴールで勝ち切って3節を残しての連覇を達成した。

そのバルセロナの後塵を拝して2位フィニッシュとなったアトレティコは、エースFWグリーズマン、守護神オブラクの残留に加え、クラブ史上最高額で獲得したMFレマル、FWジェウソン・マルティンス、MFロドリゴ・エルナンデスら新戦力の加入によって下馬評は高かったものの、グリーズマンやFWジエゴ・コスタの不振やロドリ以外の新戦力の適応の遅れに加え、DFゴディンら守備陣の不振も重なって第3節のセルタ戦で早くも土が付くなど、苦しい序盤戦に。その後、一度は盛り返したものの、2月始めのベティス、レアル・マドリー相手の連敗で優勝の可能性がほぼ潰えると、宿敵の予想外の躓きに2位確保に成功したものの期待外れの1年に。また、今季限りでグリーズマン、ゴディン、DFフアンフランら重鎮の退団が確定し、来季に向けては大きな再編を迫られることになる。
連覇が期待された中、ここ10数年で最悪のシーズンを過ごすことになったのが、3位のレアル・マドリー。ジダン監督、エースFWクリスティアーノ・ロナウドの退団を受けてロペテギ体制で再スタートを切ると、開幕4勝1分けと好スタートを切ったものの、第6節のセビージャ戦で初黒星を喫すると、深刻な得点力不足に陥って公式戦5戦未勝利と一転泥沼に陥る。そして、メッシ不在のバルセロナ相手の大敗を受けてロペテギ体制が終焉。その後、ソラーリ監督の下で復調気配を見せたが、コパ・デル・レイ、チャンピオンズリーグ(CL)での敗退を受け、ソラーリ監督も今年3月に解任。その後任としてジダン監督の電撃再任が発表されたが、モチベーションを著しく欠いたチームは“笛吹けど踊らぬ”という状態で最悪のシーズンを終えることになった。

優勝争い、残留争いが比較的早々に決着がついた中、最後まで熾烈な争いが繰り広げられた4位争いとヨーロッパリーグ(EL)出場争いでは、4位にバレンシア、以下ヘタフェ、セビージャ、エスパニョールという結果に終わった。CLとの二足の草鞋に深刻な得点力不足で序盤戦は降格圏に沈んだバレンシアだったが、シーズンを通じて安定した守備と、後半戦の攻撃陣の復調によって最終的に昨季と同じ4位フィニッシュに成功。また、昨季の堅守をベースに得点力を増したヘタフェ、中国旋風が巻き起こったエスパニョールの健闘も光った。
残留争いにおいては今季昇格組のラージョ(最下位)、ウエスカ(19位)の2チームに加え、昨季は昇格組として躍進を見せたジローナが無念の降格に。大苦戦を強いられたビジャレアルや昇格組唯一の生き残りとなったバジャドリーは終盤戦で粘り強く獲得した勝ち点が最後に生きた。

最後にヘタフェのMF柴崎岳、アラベスのMF乾貴士の日本人選手2選手に関してはいずれも厳しいシーズンを過ごすことになった。昨夏の退団も噂された柴崎はシーズン最終盤に出場機会を与えられたものの、今季リーグ戦の出場はわずか7試合に。一方、エイバルからベティスにステップアップを図った乾は、そのベティスで目に見える結果を残せず、今冬の移籍市場でアラベスにレンタルに出された。そのアラベスでは2試合連続ゴールを記録するなど、レギュラーポジションを掴んだが、シーズン終盤は足首のケガに悩まされ、最終的にはベティスで8試合、アラベスで12試合の合計20試合2ゴールという結果に終わった。

【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆FWリオネル・メッシ(バルセロナ)
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今季も圧巻の輝きを放ったメッシが文句なしのMVPだ。今季の欧州得点王となる36ゴールに加え、リーガトップタイの13アシストとチームが今季記録した総得点90の半数以上に絡む圧巻の数字を残した。31歳という年齢もあって今季はバルベルデ監督の休養策に同意したことで出場時間は減ったものの、右腕の骨折というアクシデンタルなケガ以外に大きなケガに悩まされることなくシーズンを通してフレッシュな状態でプレーできた点も大きかった。来季に向けては完調のデンベレ、今夏加入が噂されるFWグリーズマンを新たに従えて今季以上の輝きを放つことになるのか。

★最優秀監督
◆ホセ・ボルダラス(ヘタフェ)
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惜しくもクラブ史上初のCL出場権を逃したものの、乏しい戦力を率いてヘタフェをクラブ史上最高位の5位に導いた55歳のスペイン人指揮官を最優秀監督に推したい。2016年に当時セグンダAに所属したヘタフェの指揮官に就任したボルダラスは就任1年目でプリメーラ昇格に導くと、昨季はアトレティコに迫る堅守を武器に昇格組ながら8位での残留に成功。そして、就任3年目となった今季はシーズンを通して4位争い、EL出場権争いに絡んだ中、2009-10シーズン以来のEL出場権獲得に成功した。対戦相手からの研究が進んだ中、昨季の42得点33失点から48得点35失点と数字面を改善。また、今季新加入のFWハイメ・マタがチーム最多タイの14ゴール、MFネマニャ・マクシモビッチが最多出場と戦術の落とし込みに関しても見事な手腕を発揮した。

【期待以上】
★チーム
◆エスパニョール
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2004-05シーズンの5位に次ぐ近年のクラブ最高位の7位に躍進したエスパニョール。昨季、ウエスカをプリメーラ初昇格に導いたクラブOBのルビ監督を新指揮官に迎え、攻撃的なスタイルに転換を図った中、シーズン序盤は安定した戦績を残した。その後、第12節のセビージャ戦から第17節のアトレティコ戦まで泥沼の6連敗。今年1月に入っても3連敗を喫する苦難の日々を過ごすことになった。これによって一時は残留争いに巻き込まれる形となったが、潮目が変わったのは1月末に中国サッカー界最高のアタッカーとして上海上港から加入した中国代表FWウー・レイの存在。当初は中国系オーナーによるマーケティング先行の補強と思われたが、リーグ戦16試合に出場したウー・レイは3ゴール3アシストと貴重な攻撃オプションとして活躍。さらに、中国でのエスパニョールフィーバーによって後押しされたチームは主砲ボルハ・イグレシアスやDFエルモソの活躍も光ってシーズン終盤9戦無敗を継続し、9位で迎えた最終節での劇的勝利で来季EL出場権獲得に成功した。

★選手
◆FWボルハ・イグレシアス(エスパニョール)
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26歳の苦労人ストライカーが本格挑戦のプリメーラで躍動。ビジャレアルの下部組織出身のボルハ・イグレシアスは、2015年1月にセルタでトップチームデビュー。しかし、その後はトップチームでの出場機会に恵まれず、2017年の夏にセグンダA(スペイン2部)のレアル・サラゴサにレンタル移籍。同シーズンに2部で22ゴールを挙げる活躍をみせ、昨夏エスパニョールにステップアップ。すると、ほぼ初挑戦のプリメーラの戦いにすぐさま順応すると、第9節のウエスカ戦から第13節のジローナ戦まで圧巻の5試合連続ゴールを記録するなど、37試合で得点ランキング7位の17ゴールを奪った。187cmと恵まれた体躯を持つものの、真骨頂はボックス内でのポジショニングや駆け引き。それを表すように今季奪ったゴールのほとんどはクロスやこぼれ球を押し込むワンタッチゴール。もちろん、右足のシュートは正確且つパワフルだ。

【期待外れ】
★チーム
◆レアル・マドリー
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近年で最も最悪なシーズン。ロペテギ、ソラーリとシーズンに2度の監督解任に踏み切ったレアル・マドリーは1998-99シーズン以来の1シーズン12敗、2001-02シーズン以降最少の勝ち点68と屈辱の1年を過ごした。昨夏、ジダン監督とC・ロナウドの電撃退団によって少なからず厳しいシーズンが予想されていたが、正直ここまでの不振は誰もが予想していなかったことだろう。その不振の要因もひとつに絞ることはできず、得点力不足、守備の脆さ、勝負弱さ、規律面の問題と多岐に渡った。そのため、今年3月に再任したジダン監督の下でもさすがに立て直しはできなかった。チームとしての体をなしていなかった中、及第点が与えられるのは孤軍奮闘のFWベンゼマただ1人だ。

★選手
◆FWガレス・ベイル(レアル・マドリー)
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問題の本質はC・ロナウドにあらず…。前述のように近年で最も最悪なシーズンを過ごしたエル・ブランコにあって戦犯はDFセルヒオ・ラモスやDFマルセロ、MFモドリッチ、MFイスコ、FWアセンシオと枚挙にいとまがないが、その中でも最も期待を裏切ったのが29歳のウェールズ代表だ。相性が悪かったC・ロナウドの退団に伴い、奮起が求められた今季だったが、開幕3試合連続ゴールを記録して以降、それまでの姿に逆戻り。今季に関してはケガによる離脱は例年に比べて少なかったものの、ピッチ内でのパフォーマンスが低調の一言。29試合で8ゴール3アシストの数字にとどまった中、攻撃面では効果的なプレーが少なく、守備では献身性のかけらも見せないという体たらく。確執が噂されるジダン監督の再任以降は、ベンチを温め続けた。

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