【ELプレビュー】共にトップ4圏外に沈む名門が来季CL出場を懸け準決勝初戦に挑む《アーセナルvsバレンシア》
2019.05.02 12:10 Thu
ヨーロッパリーグ(EL)準決勝1stレグ、アーセナルvsバレンシアが日本時間2日28:00にアーセナル・スタジアムでキックオフされる。共に国内リーグにおいてトップ4圏外に沈む名門が来季チャンピオンズリーグ(CL)出場に向けてぶつかり合う、ファイナル進出を懸けた重要な初戦だ。
セビージャ時代にEL3連覇を成し遂げたエメリ監督の下、今季のELでも安定した戦いぶりを見せたアーセナルは、優勝候補同士の対戦となったナポリとの準々決勝を2連勝且つ2戦連続クリーンシートで2戦合計3-0での完璧な突破を飾った。しかし、国内リーグにおいては10連勝中だったホームでクリスタル・パレスに2-3で敗れると、アウェイ連戦となったウォルバーハンプトン戦(1-3)、レスター・シティ戦(0-3)はいずれも完敗し、3試合連続3失点での3連敗によって5位に転落。残り2試合で4位チェルシーとの勝ち点差は2ポイントとなっており、逆転でのトップ4フィニッシュは非常に困難な状況となっている。そのため、優勝チームに来季CL出場権が与えられるEL制覇が至上命令となっている。エメリ監督が2008年から2012年まで率いた古巣との初戦ではホームと言えども守備改善に向けて慎重な戦いが求められる。
一方、CL3位敗退組としてラウンド32からの参戦となったバレンシアは、ラウンド16でクラスノダール相手に2ndレグの後半アディショナルタイムの劇的ゴールで逆転突破を決めて勢いに乗ると、準々決勝では同じバレンシア自治州に本拠地を置くビジャレアルとの同国対決を2戦合計5-1の連勝で制してベスト4進出を果たした。国内リーグでは前半戦に大不振に陥ったものの、2019年に入ってからはエースFWロドリゴやFWゴンサロ・ゲデスら攻撃陣の復調によって本来の力を取り戻しトップ4争いに肉薄。ただ、直近2試合ではアトレティコ・マドリー(2-3)、エイバル(0-1)にいずれも競り負けて今季初の連敗と、やや息切れ傾向が見受けられる。それでも、残り3試合で4位ヘタフェ、5位セビージャと勝ち点3差の6位に位置しており、逆転での4位フィニッシュにわずかながら可能性を残す。序盤戦での不振を考えれば、コパ・デル・レイ決勝進出を含め出来過ぎな感もあり、対戦相手に比べて開き直った戦い方ができるはずだ。
両チームの通算対戦成績はアーセナルの1勝3敗1分けだ。直近は2002-03シーズンのCL2次グループリーグで対戦しており、翌年にプレミア無敗優勝を果たすアーセナルに対して、ベニテス監督(現ニューカッスル)の率いたバレンシアが1勝1分けの戦績を収めている。なお、当時は全本拠地のハイバリーでの対戦となっており、現本拠地では公式戦初対戦となる。
▽アーセナル予想スタメン
DF:パパスタソプーロス、コシエルニー、モンレアル
MF:ナイルズ、トレイラ、ジャカ、コラシナツ
MF:オーバメヤン、イウォビ
FW:ラカゼット
負傷者:DFホールディング、モンレアル、ベジェリン、MFラムジー、デニス・スアレス、エジル、FWウェルベック、オーバメヤン
出場停止者:なし
システムに関しては今季のメインシステムである[3-4-2-1]の採用が濃厚だ。前述の軽傷者がプレー不可能な場合、ムスタフィやムヒタリアン、エジルが代役を担うことになる。
▽バレンシア予想スタメン
DF:ピッチーニ、ロンカーリア、ガブリエウ、ガヤ
MF:ヴァス、ソレール、パレホ、ゴンサロ・ゲデス
FW:ロドリゴ、ミナ
負傷者:MFコンドグビア、チェリシェフ
出場停止者:MFコクラン
古巣対戦のコクランが累積警告により出場停止となる。負傷者に関してはコンドグビア、チェリシェフの2選手が欠場となる。
スタメンに関してはコクラン不在のピボーテにソレールが入り、右サイドハーフにヴァスかフェラン・トーレスのいずれかが起用されることになる。敵地での対戦ということもあり、右サイドバックでもプレー可能なヴァスを起用し、ピッチーニを右サイドバックに据える形を予想する。
★注目選手
◆アーセナル:FWアレクサンドル・ラカゼット
なお、リヨン時代の2016-17シーズンにはEL準決勝進出を果たして自身は2ndレグで2ゴールを記録する活躍を見せたが、今季CLで大躍進のアヤックス相手に敗退を強いられており、自身2度目のセミファイナルでのリベンジにも期待したい。堅固な[4-4-2]の守備ブロックを敷くバレンシアに対してはライン間でボールを引き出しながら鋭いターンからの振り抜きの速いシュートでゴールをこじ開けたい。
◆バレンシア:MFダニエル・パレホ
今回の一戦ではシーズン半ばからフィットしてきた相棒コクランがサスペンションで欠場となり、相棒は今季右サイドハーフを主戦場とする若手MFソレールが代役を担うことになり、守備面に不安を残すところだ。そのため、パレホにはいつも以上に守備面で気を配りつつ、積極的に背後を狙うアタッカー陣に決定的なパスを届ける重要な役割が求められる。
セビージャ時代にEL3連覇を成し遂げたエメリ監督の下、今季のELでも安定した戦いぶりを見せたアーセナルは、優勝候補同士の対戦となったナポリとの準々決勝を2連勝且つ2戦連続クリーンシートで2戦合計3-0での完璧な突破を飾った。しかし、国内リーグにおいては10連勝中だったホームでクリスタル・パレスに2-3で敗れると、アウェイ連戦となったウォルバーハンプトン戦(1-3)、レスター・シティ戦(0-3)はいずれも完敗し、3試合連続3失点での3連敗によって5位に転落。残り2試合で4位チェルシーとの勝ち点差は2ポイントとなっており、逆転でのトップ4フィニッシュは非常に困難な状況となっている。そのため、優勝チームに来季CL出場権が与えられるEL制覇が至上命令となっている。エメリ監督が2008年から2012年まで率いた古巣との初戦ではホームと言えども守備改善に向けて慎重な戦いが求められる。
両チームの通算対戦成績はアーセナルの1勝3敗1分けだ。直近は2002-03シーズンのCL2次グループリーグで対戦しており、翌年にプレミア無敗優勝を果たすアーセナルに対して、ベニテス監督(現ニューカッスル)の率いたバレンシアが1勝1分けの戦績を収めている。なお、当時は全本拠地のハイバリーでの対戦となっており、現本拠地では公式戦初対戦となる。
◆アーセナル◆
【3-4-2-1】
【3-4-2-1】
▽アーセナル予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:チェフDF:パパスタソプーロス、コシエルニー、モンレアル
MF:ナイルズ、トレイラ、ジャカ、コラシナツ
MF:オーバメヤン、イウォビ
FW:ラカゼット
負傷者:DFホールディング、モンレアル、ベジェリン、MFラムジー、デニス・スアレス、エジル、FWウェルベック、オーバメヤン
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはホールディング、ベジェリン、デニス・スアレス、ウェルベックの長期離脱組に加えて、ラムジーの欠場が確定。さらに、モンレアル、エジル、オーバメヤンも軽傷を抱えており出場が不安視されている。
システムに関しては今季のメインシステムである[3-4-2-1]の採用が濃厚だ。前述の軽傷者がプレー不可能な場合、ムスタフィやムヒタリアン、エジルが代役を担うことになる。
◆バレンシア◆
【4-4-2】
【4-4-2】
▽バレンシア予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ネトDF:ピッチーニ、ロンカーリア、ガブリエウ、ガヤ
MF:ヴァス、ソレール、パレホ、ゴンサロ・ゲデス
FW:ロドリゴ、ミナ
負傷者:MFコンドグビア、チェリシェフ
出場停止者:MFコクラン
古巣対戦のコクランが累積警告により出場停止となる。負傷者に関してはコンドグビア、チェリシェフの2選手が欠場となる。
スタメンに関してはコクラン不在のピボーテにソレールが入り、右サイドハーフにヴァスかフェラン・トーレスのいずれかが起用されることになる。敵地での対戦ということもあり、右サイドバックでもプレー可能なヴァスを起用し、ピッチーニを右サイドバックに据える形を予想する。
★注目選手
◆アーセナル:FWアレクサンドル・ラカゼット
Getty Images
アーセナルの注目プレーヤーはラカゼットだ。今季のELでは7戦2ゴールと目立った数字は残せていないが、前ラウンドのナポリ戦では敵地で圧巻の直接FKを決めてチームの突破に大きく貢献している。その一方、国内リーグでは直近の出場4試合で無得点が続いており、体たらくの守備陣と共に批判の対象にもなっている。そのため、今回の一戦では相棒オーバメヤンがコンディションを崩していることもあり、エースストライカーとしての仕事を期待したい。なお、リヨン時代の2016-17シーズンにはEL準決勝進出を果たして自身は2ndレグで2ゴールを記録する活躍を見せたが、今季CLで大躍進のアヤックス相手に敗退を強いられており、自身2度目のセミファイナルでのリベンジにも期待したい。堅固な[4-4-2]の守備ブロックを敷くバレンシアに対してはライン間でボールを引き出しながら鋭いターンからの振り抜きの速いシュートでゴールをこじ開けたい。
◆バレンシア:MFダニエル・パレホ
Getty Images
バレンシアの注目プレーヤーは絶対的司令塔のパレホだ。昨季、マルセリーノ監督の下で完全復活を果たしたバレンシアにおいて抜群の存在感を放つ天才MF。卓越した戦術眼とパスセンスを生かして縦への意識が強いチームの攻撃に抜群の“間”を与えると共に、課題の守備でも大きな改善を見せて攻守に戦えるピボーテという新境地を開いた。今季は昨季躍動したMFコンドグビアの不振の影響もあり、序盤戦は大きな負担に晒されて苦しんだものの、自身は33試合9ゴール5アシストと見事な数字を残している。今回の一戦ではシーズン半ばからフィットしてきた相棒コクランがサスペンションで欠場となり、相棒は今季右サイドハーフを主戦場とする若手MFソレールが代役を担うことになり、守備面に不安を残すところだ。そのため、パレホにはいつも以上に守備面で気を配りつつ、積極的に背後を狙うアタッカー陣に決定的なパスを届ける重要な役割が求められる。
|
関連ニュース