あまりに展開が目まぐるしくて…/原ゆみこのマドリッド
2019.03.12 15:50 Tue
「まさか今、シメオネ監督にそれ訊く? 」そんな風に私が憤慨していたのは月曜の夕方、先週、お隣さんがソラーリ監督即時解任、モウリーニョ監督招へいという独占情報はテレ・マドリッド(ローカルTV局)の勇み足だったことは週末のワンダ・メトロポリターノで会った顔見知りのレポーターに訊いて確認できたんですけどね。週が明けて最初のお昼のニュースではどの局も「ジダン監督からOKが取れ、午後6時からの理事会で復帰決定」と言っていたため、そりゃあ3年間ずっとCL準決勝止まりだった前者より、3連覇した後者の方がいいに決まっていると、レアル・マドリーがアヤックスに逆転敗退を喰らった後すぐ、マルカ(スポーツ紙)のウェブで始まった”La crisis del Real Madrid, en directo/ラ。クリシス・デル・レアル・マドリッド、エン・ディレクトー(レアル・マドリー危機ライブ)”というマッチログ風の記事をチラ見することに。
同時にCL16強対決ユベントス戦2ndレグ前のシメオネ監督記者会見を待っていたんですが、速報の中に「ジダン監督についてどう思うか? 」という質問があったのには驚くばかり。だって、正式発表がまだだったのはともかく、アトレティコは翌日、マドリッドで今季もCL準々決勝が見られるかどうかが懸かった、ユベントスとの決戦を控えているんですよ。「No es oportuno hablar de él /ノー・エス・オポルトゥーノ・アブラル・デ・エル(彼のことを話すのにはいい機会じゃない)」と当人はあっさり流していたものの、彼自身、2016年にはトリノにほど近いミラノでそのジダン監督率いるマドリーに2度目のCL決勝負けしているとなれば、あまりにゲンが悪い質問じゃないですか。
まあ、お隣さんの件についてはまた情報が出揃ってから話すとして、とりあえず先に先週末のリーガの様子からお伝えしていくことにすると。今回、トップバッターを切ったのはそのアトレティコで、いやあ、私も1週間、全て帰りは午前様でしかも結果が惨々だったサンティアゴ・ベルナベウから、春の陽光きらめくワンダ・メトロポリターノを訪れることができて嬉しかったんですけどね。このところ、週1ペースの試合が続いているため、余裕があるアトレティコながら、やはり次に控えるのがユベントス戦であることをシメオネ監督は重視。そのため、コケやゴディンが出場停止の中、モラタやサウール、フアンフランまでベンチスタートにしているって、もしや相手が弟分のレガネスだったのも影響していた?
おまけにこの日も省エネのゆとりサッカーを続けていたため、とりわけ前半など、グリーズマンがエリア外から2本程、シュートを撃ったぐらいで、チャンスらしきチャンスもなかったんですが、0-0のまま、ハーフタイムに入りながら、ゴールが期待できる希少なFWを後半頭から温存というのはかなり豪気。でもねえ、この日は何とかなったんですよ。というのも4分もしないうちにコレアがオメロウにエリア内で倒されて、ペナルティをゲットしてくれたためで、PKキッカーはレマルと共にピッチに入ったばかりのサウールが担当することに。
ちなみにそのPKは、「助走に入った時、GKが蹴る方向を読んでいたのはわかったんだけど、変えられなくて。Es verdad que tengo mucha fortuna porque el rechace se me queda para mi/エス・ベルダッド・ケ・テンゴ・ムーチャ・フォルトゥーナ・ポルケ・エル・レチャセ・セ・メ・ケダ・パラ・ミー(弾かれたボールが自分のところに来てとってもラッキーだったよ)」と当人も後で認めていた通り、一旦はレニンに阻止されてしまったんですけどね。こぼれ球を押し込んで先制することができたから、助かったの何のって。
うーん、やっぱり先週はお隣さんを始め、PSGやローマまで逆転敗退していたのが影響したんでしょうかね。レガネスに勝利した後、ピッチで選手たちがスタンドに拍手で感謝していた辺りまでは普通だったんですが、そのまま全員で場内一周を始めるって、いやもう、優勝決定後やそのセレモニーなどの時以外、私だって、見たことありませんって。まあそれだけ、彼らも激戦となるのは必須の火曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのユベントスとの2ndレグに向けて、ファンからエネルギーをもらいたかったということでしょうが、やっぱりちょっと、アトレティコって特殊かも。
そして月曜にはトーマスとジエゴ・コスタ、出場停止の2名を除き、20人の選手がイタリアに向かったんですが、何よりの朗報は先週の練習中、足を打撲したゴディンが「Está bien, seguramente jugará mañana/エスタ・ビエン、セグラメンテ・フガラ・マニャーナ(状態はいい。明日はプレーするだろう)」と、記者会見でシメオネ監督のお墨付きをもらったこと。ええ、1stレグを2-0で勝っているアトレティコは0-0でも、1-1でも、1-0で負けても準々決勝進出が決まるため、とにかく敵に複数のゴールを許さないのが肝要となれば、守備陣の要であるキャプテンの存在は何より力強いかと。
負傷でリュカとフィリペ・ルイスがいない左SBもレガネス戦をカンテラーノ(アトレティコBの選手)のソラーノから、アリアス、サウール、フアンフランと交代で賄えたため、先発予定のフアンフランも余力を残していますしね。ファン的には、できれば1stレグの後、「自分はCL優勝5回、アトレティコはゼロ」と、ワンダのミックソゾーンでアトレティコを馬鹿にして去って行ったクリスチアーノ・ロナウドにギャフンと言わせてやりたいっていうのが、本音になるかと思いますが、果たしてその望みは叶うでしょうか。
一方、またしても兄貴分のホームでは歯が立たなかったレガネスですが、こちらはある程度、ペレグリーノ監督もそれを見越していたか、オスカル、ジョナタン・シウバ、シオバス、レシオら主力の4人が累積警告で出場停止という名の休養を取ることができたのはプラス要因。順位も13位のままですし、降格圏まで勝ち点差8あるため、土曜のジローナ戦で仕切り直しをしてくれればいいと思いますよ。
そしてその日はワンダからメトロとセルカニアス(国鉄近郊路線)を使って、コリセウム・アルフォンソ・ペレスへ移動した私だったんですが、その間、いえ、カンプ・ノウでバルサを迎えていたラージョは前半25分にラウール・デ・トーマスの個人技からのゴールで先制していたんですけどね。終わってみれば、相変わらず守備の綻びが災いし、ハーフタイム前にはFKからピケのヘッドで同点にされると、後半にはメッシのPKゴール、そして終盤にもルイス・スアレスに決められ、3-1で逆転負けしてしまうことに。
そのせいか、ヘタフェが迎えた最下位ウエスカもラージョを追い抜く可能性があったため、前節はセビージャも倒した窮鼠猫を噛む勢いをそのままぶつけてきたんですが、いやあ、もしかしたらこのマドリッドの優秀な弟分は冗談でなく、来季CLの舞台を踏むことになるかも。というのも前半34分にはチュミのパスからガジェゴに先制ゴールを挙げられ、リードを許してしまったんですが、後半にはCFの片割れをアンヘルからホルヘ・モリーナに変更。するとどうでしょう、たったの5分でマタが敵DFに当たって入るラッキーな同点弾を決めたかと思えば、31分にはジェネがエリア内でガランに倒されてPKをゲット。
それもマタが沈め、30歳で初めてプレーするリーガ1部でのゴールを13得点に増やすのを見た日にはイアゴ・アスパス(セルタ)が負傷中の今、ルイス・エンリケ監督が今週の金曜、3月のスペイン代表戦用に彼を招集しないなんてありえない? そのまま、こちらもアランバリのペナルティがスルーされたおかげもあって、2-1で逆転勝利したヘタフェは同日、お昼の試合で再び乾貴士選手がゴールを挙げながら、昨季まで当人がいたエイバルと1-1で5位のアラベスが引き分けていたため、勝ち点差を4に拡大。加えて、日曜に試合をする3位の兄貴分マドリーと3差になったとなれば、4月のミニダービーでは「enfrentamiento directo/エンフレンタミエントー・ディレクトー(直接対決)」という単語がメディアに踊るのも夢じゃありませんって。
これまでは1部残留の目標しか口にしなかったボルダラス監督もさすがにこの勝利で勝ち点45になった後は、「Hay que ir partido a partido hasta ver donde somos capaces de llegar/アイ・ケ・イル・パルティードー・ア・パルティードー・アスタ・ベル・ドンデ・ソモス・カパセス・デ・ジェガール(自分たちがどこまで届くか、1試合1試合行くしかない)」と視線が上を向いてくれましたしね。こうなるとますます、この過不足のないチームに柴崎岳選手が入る余地がなくなってしまうのが残念なんですが、さて。
次節はコパ準々決勝2ndで強烈な逆転突破をしてくれたバレンシアに再び、メスタージャでリベンジする機会もありますしね。コリセウムのサポーターたちも再昇格から、たったの2シーズンでかつてシュスター監督も、ラウドルップ監督も、ミチェル監督も成し遂げられなかった最上のヨーロッパの試合を来季、目の前で楽しめるんじゃないかとワクワクしている雰囲気がこの日はスタンドから痛いぐらい伝わってきましたよ。
え、でもいくらヘタフェが調子いいからといって、マドリーが弟分に抜かされるなんてことはありえないんじゃないかって? そうですね、翌日のバジャドリー戦が始まるまでは私もそう思っていたんですけどね。先週のアヤックス戦でCL敗退が決まった後、ロッカールームでペレス会長と口論したり、木曜にはバルデベバス(バラハス空港の近く)で選手だけの反省会を開いたり、セッション中にはマルセロとやり合うなど、ここ数日で種々の逸話を残したセルヒオ・ラモスは出場停止。それにも関わらず、自家用車で駆けつけ、ホセ・ソリージャのパルコ(貴賓席)で応援していたという、その試合の前半30分までは、真剣に彼らが2003-04シーズン以来の4位で終わるかもしれない恐怖を感じたファンは少なくなかったかと。
だってえ、前半12分にオドリオソラがオスカル・プラノを倒し、早々に献上したPKこそ、アルカラスが天高く撃ち上げてコトなきを得たものの、15分、19分と続けて、この冬、ヘタフェから移籍したセルジ・グアルディオラにゴールを決められ、VAR判定オフサイドで命拾いしているんですよ。それでもとうとう、26分にはケコのクロスをグアルディオラがゴール前のアヌアルに送り、先制点を奪われてしまったとなれば、どうしたらいいものか。幸い、33分にはGKマシップがCKのクリアに失敗、落ちたボールをいい場所にいたヴァランがゴールにして、同点で折り返したマドリーでしたが、この日はヴィニシウスに加え、ベイルやルーカス・バスケス、カルバハルもケガでおらず。
あまつさえイスコなど、アヤックス戦当日にベンチ外になったことを聞くやいなや、試合前のミーティングをパス、ベルナベウに向かうチームバスにも乗らなかったせいで、ソーラリ監督ともクラブとも完璧に決裂し、ベンチにいたアタッカーは冬に入団したばかりのブライムとRMカスティージャ(マドリーのBチーム)のクリストだけでしたしね。後半は一体、どうなるんだとヤキモキさせられましたが、バジャドリーがまさかの自滅をしてくれるとは!
ええ、6分には今度はオスカル・プラノがオドリオソラにペナルティを犯し、ベンゼマのPKで逆転したマドリーは13分にも彼がCKからヘッドで決めてリードを拡大。最後は39分にベンゼマのパスからモドリッチも得点し、1-4と久々に余裕のスコアで勝利したんですが…「Hicimos goles que nos hubieran venido bien en otros partidos/イシモス・ゴーレス・ケ・ノス・ウビエラ・ベニードー・ビエン・エン・オトロス・パルティードス(他の試合で出ればウチにいい結果をもたらしたであろうゴールを挙げた)」というソラーリ監督の言葉を待つまでもなく、後悔先に立たずなのは明白でしたっけ。
実際、このバジャドリー戦では勝っても負けてもソラーリ監督の解任は決まっていたようで、翌月曜午前中の練習では選手たちに別れを告げたと報じられていましたが、まさか夕方のクラブ理事会の直後、午後8時からジダン監督就任プレゼンがベルナベウであるとは! でも大丈夫、この原稿を書きだしていたため、その場に足を運ぶことはできなかった私ですが、本当にいい時代になりましたね。”世界一”のクラブにかつては世界最高の選手とも謳われ、Undecima(ウンデシマ/11回目のCL優勝のこと)、Duodecima(ドゥオデシマ/同12回目)、そしてDecimotercera(デシモテルセーラ/同13回目)をもたらした英雄が8カ月ぶりに戻って来るとなれば、tdp(スペイン国営放送スポーツチャンネル)でもGoal TV(スペイン民放)でも、全国スポーツ紙のサイトでも生中継があるのは当然だった?
いやあ、バルサ相手にコパ・デル・レイ準決勝敗退、そしてリーガ・クラシコでも負けて逆転優勝が絶望的に、更に最後の望みだったCLでも敗退した直後、クラブから電話をもらい、一旦断ったジダン監督は2度目の説得で今シーズン終了後のチーム改革を条件に2022年までの契約を結んだようで、その理由は「会長から呼ばれたから戻った。Como quiero al presidente y al club estoy aquí/コモ・キエロ・アル・プレシデンテ・イ・アル・クルブ・エストイ・アキー(自分は会長とこのクラブが好きだから、ここにいる)」とのこと。
要は愛するクラブの窮状を見かねてといったところでしょうが、不思議ですよねえ。あの穏やかな笑顔で話しているのを見るだけで、ファンがリーガ残り11試合に期待が持てるようになるというのはやっぱり人徳の致すところ? 「チームは変わらないといけないが、それは来季に向けて。今はいい形でシーズンを終えたい」という彼は火曜から、土曜のセルタ戦に備えて練習の指揮を執りますが、これはヘタフェに強敵出現です。もちろん現在、勝ち点5差つけている2位のアトレティコも決して油断できませんが、まずは試合前に世間の注目を奪われてしまった悔しさを火曜のユベントス戦で晴らしてくれるといいのですが。
同時にCL16強対決ユベントス戦2ndレグ前のシメオネ監督記者会見を待っていたんですが、速報の中に「ジダン監督についてどう思うか? 」という質問があったのには驚くばかり。だって、正式発表がまだだったのはともかく、アトレティコは翌日、マドリッドで今季もCL準々決勝が見られるかどうかが懸かった、ユベントスとの決戦を控えているんですよ。「No es oportuno hablar de él /ノー・エス・オポルトゥーノ・アブラル・デ・エル(彼のことを話すのにはいい機会じゃない)」と当人はあっさり流していたものの、彼自身、2016年にはトリノにほど近いミラノでそのジダン監督率いるマドリーに2度目のCL決勝負けしているとなれば、あまりにゲンが悪い質問じゃないですか。
まあ、お隣さんの件についてはまた情報が出揃ってから話すとして、とりあえず先に先週末のリーガの様子からお伝えしていくことにすると。今回、トップバッターを切ったのはそのアトレティコで、いやあ、私も1週間、全て帰りは午前様でしかも結果が惨々だったサンティアゴ・ベルナベウから、春の陽光きらめくワンダ・メトロポリターノを訪れることができて嬉しかったんですけどね。このところ、週1ペースの試合が続いているため、余裕があるアトレティコながら、やはり次に控えるのがユベントス戦であることをシメオネ監督は重視。そのため、コケやゴディンが出場停止の中、モラタやサウール、フアンフランまでベンチスタートにしているって、もしや相手が弟分のレガネスだったのも影響していた?
ちなみにそのPKは、「助走に入った時、GKが蹴る方向を読んでいたのはわかったんだけど、変えられなくて。Es verdad que tengo mucha fortuna porque el rechace se me queda para mi/エス・ベルダッド・ケ・テンゴ・ムーチャ・フォルトゥーナ・ポルケ・エル・レチャセ・セ・メ・ケダ・パラ・ミー(弾かれたボールが自分のところに来てとってもラッキーだったよ)」と当人も後で認めていた通り、一旦はレニンに阻止されてしまったんですけどね。こぼれ球を押し込んで先制することができたから、助かったの何のって。
実際、その日のアトレティコはツキにも恵まれていて、ええ、後でペレグリーノ監督が「El penalti me parecio un poco soft para pitarlo/エル・ペナルティ・メ・パレシオ・ウン・ポコ・フォスト・パラ・ピタールロ(私にはペナルティを取るにはちょっとソフトなプレーに見えた)」と言っていたように、オメロウのファールでは即座に笛が鳴ったものの、ヒメネスがセットプレーの空中戦でエン・ネシリの頭を腕で払ったり、後半ロスタイムにもロドリがアルナイスをエリア内で倒しながら、VAR(ビデオ審判)がスルー。おかげで1-0のまま試合は終わり、首位バルサとの差を広げることなく、ファンも不安な思いをすることなしにユベントス戦を待つことになったんですが…。
うーん、やっぱり先週はお隣さんを始め、PSGやローマまで逆転敗退していたのが影響したんでしょうかね。レガネスに勝利した後、ピッチで選手たちがスタンドに拍手で感謝していた辺りまでは普通だったんですが、そのまま全員で場内一周を始めるって、いやもう、優勝決定後やそのセレモニーなどの時以外、私だって、見たことありませんって。まあそれだけ、彼らも激戦となるのは必須の火曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのユベントスとの2ndレグに向けて、ファンからエネルギーをもらいたかったということでしょうが、やっぱりちょっと、アトレティコって特殊かも。
そして月曜にはトーマスとジエゴ・コスタ、出場停止の2名を除き、20人の選手がイタリアに向かったんですが、何よりの朗報は先週の練習中、足を打撲したゴディンが「Está bien, seguramente jugará mañana/エスタ・ビエン、セグラメンテ・フガラ・マニャーナ(状態はいい。明日はプレーするだろう)」と、記者会見でシメオネ監督のお墨付きをもらったこと。ええ、1stレグを2-0で勝っているアトレティコは0-0でも、1-1でも、1-0で負けても準々決勝進出が決まるため、とにかく敵に複数のゴールを許さないのが肝要となれば、守備陣の要であるキャプテンの存在は何より力強いかと。
負傷でリュカとフィリペ・ルイスがいない左SBもレガネス戦をカンテラーノ(アトレティコBの選手)のソラーノから、アリアス、サウール、フアンフランと交代で賄えたため、先発予定のフアンフランも余力を残していますしね。ファン的には、できれば1stレグの後、「自分はCL優勝5回、アトレティコはゼロ」と、ワンダのミックソゾーンでアトレティコを馬鹿にして去って行ったクリスチアーノ・ロナウドにギャフンと言わせてやりたいっていうのが、本音になるかと思いますが、果たしてその望みは叶うでしょうか。
一方、またしても兄貴分のホームでは歯が立たなかったレガネスですが、こちらはある程度、ペレグリーノ監督もそれを見越していたか、オスカル、ジョナタン・シウバ、シオバス、レシオら主力の4人が累積警告で出場停止という名の休養を取ることができたのはプラス要因。順位も13位のままですし、降格圏まで勝ち点差8あるため、土曜のジローナ戦で仕切り直しをしてくれればいいと思いますよ。
そしてその日はワンダからメトロとセルカニアス(国鉄近郊路線)を使って、コリセウム・アルフォンソ・ペレスへ移動した私だったんですが、その間、いえ、カンプ・ノウでバルサを迎えていたラージョは前半25分にラウール・デ・トーマスの個人技からのゴールで先制していたんですけどね。終わってみれば、相変わらず守備の綻びが災いし、ハーフタイム前にはFKからピケのヘッドで同点にされると、後半にはメッシのPKゴール、そして終盤にもルイス・スアレスに決められ、3-1で逆転負けしてしまうことに。
そのせいか、ヘタフェが迎えた最下位ウエスカもラージョを追い抜く可能性があったため、前節はセビージャも倒した窮鼠猫を噛む勢いをそのままぶつけてきたんですが、いやあ、もしかしたらこのマドリッドの優秀な弟分は冗談でなく、来季CLの舞台を踏むことになるかも。というのも前半34分にはチュミのパスからガジェゴに先制ゴールを挙げられ、リードを許してしまったんですが、後半にはCFの片割れをアンヘルからホルヘ・モリーナに変更。するとどうでしょう、たったの5分でマタが敵DFに当たって入るラッキーな同点弾を決めたかと思えば、31分にはジェネがエリア内でガランに倒されてPKをゲット。
それもマタが沈め、30歳で初めてプレーするリーガ1部でのゴールを13得点に増やすのを見た日にはイアゴ・アスパス(セルタ)が負傷中の今、ルイス・エンリケ監督が今週の金曜、3月のスペイン代表戦用に彼を招集しないなんてありえない? そのまま、こちらもアランバリのペナルティがスルーされたおかげもあって、2-1で逆転勝利したヘタフェは同日、お昼の試合で再び乾貴士選手がゴールを挙げながら、昨季まで当人がいたエイバルと1-1で5位のアラベスが引き分けていたため、勝ち点差を4に拡大。加えて、日曜に試合をする3位の兄貴分マドリーと3差になったとなれば、4月のミニダービーでは「enfrentamiento directo/エンフレンタミエントー・ディレクトー(直接対決)」という単語がメディアに踊るのも夢じゃありませんって。
これまでは1部残留の目標しか口にしなかったボルダラス監督もさすがにこの勝利で勝ち点45になった後は、「Hay que ir partido a partido hasta ver donde somos capaces de llegar/アイ・ケ・イル・パルティードー・ア・パルティードー・アスタ・ベル・ドンデ・ソモス・カパセス・デ・ジェガール(自分たちがどこまで届くか、1試合1試合行くしかない)」と視線が上を向いてくれましたしね。こうなるとますます、この過不足のないチームに柴崎岳選手が入る余地がなくなってしまうのが残念なんですが、さて。
次節はコパ準々決勝2ndで強烈な逆転突破をしてくれたバレンシアに再び、メスタージャでリベンジする機会もありますしね。コリセウムのサポーターたちも再昇格から、たったの2シーズンでかつてシュスター監督も、ラウドルップ監督も、ミチェル監督も成し遂げられなかった最上のヨーロッパの試合を来季、目の前で楽しめるんじゃないかとワクワクしている雰囲気がこの日はスタンドから痛いぐらい伝わってきましたよ。
え、でもいくらヘタフェが調子いいからといって、マドリーが弟分に抜かされるなんてことはありえないんじゃないかって? そうですね、翌日のバジャドリー戦が始まるまでは私もそう思っていたんですけどね。先週のアヤックス戦でCL敗退が決まった後、ロッカールームでペレス会長と口論したり、木曜にはバルデベバス(バラハス空港の近く)で選手だけの反省会を開いたり、セッション中にはマルセロとやり合うなど、ここ数日で種々の逸話を残したセルヒオ・ラモスは出場停止。それにも関わらず、自家用車で駆けつけ、ホセ・ソリージャのパルコ(貴賓席)で応援していたという、その試合の前半30分までは、真剣に彼らが2003-04シーズン以来の4位で終わるかもしれない恐怖を感じたファンは少なくなかったかと。
だってえ、前半12分にオドリオソラがオスカル・プラノを倒し、早々に献上したPKこそ、アルカラスが天高く撃ち上げてコトなきを得たものの、15分、19分と続けて、この冬、ヘタフェから移籍したセルジ・グアルディオラにゴールを決められ、VAR判定オフサイドで命拾いしているんですよ。それでもとうとう、26分にはケコのクロスをグアルディオラがゴール前のアヌアルに送り、先制点を奪われてしまったとなれば、どうしたらいいものか。幸い、33分にはGKマシップがCKのクリアに失敗、落ちたボールをいい場所にいたヴァランがゴールにして、同点で折り返したマドリーでしたが、この日はヴィニシウスに加え、ベイルやルーカス・バスケス、カルバハルもケガでおらず。
あまつさえイスコなど、アヤックス戦当日にベンチ外になったことを聞くやいなや、試合前のミーティングをパス、ベルナベウに向かうチームバスにも乗らなかったせいで、ソーラリ監督ともクラブとも完璧に決裂し、ベンチにいたアタッカーは冬に入団したばかりのブライムとRMカスティージャ(マドリーのBチーム)のクリストだけでしたしね。後半は一体、どうなるんだとヤキモキさせられましたが、バジャドリーがまさかの自滅をしてくれるとは!
ええ、6分には今度はオスカル・プラノがオドリオソラにペナルティを犯し、ベンゼマのPKで逆転したマドリーは13分にも彼がCKからヘッドで決めてリードを拡大。最後は39分にベンゼマのパスからモドリッチも得点し、1-4と久々に余裕のスコアで勝利したんですが…「Hicimos goles que nos hubieran venido bien en otros partidos/イシモス・ゴーレス・ケ・ノス・ウビエラ・ベニードー・ビエン・エン・オトロス・パルティードス(他の試合で出ればウチにいい結果をもたらしたであろうゴールを挙げた)」というソラーリ監督の言葉を待つまでもなく、後悔先に立たずなのは明白でしたっけ。
実際、このバジャドリー戦では勝っても負けてもソラーリ監督の解任は決まっていたようで、翌月曜午前中の練習では選手たちに別れを告げたと報じられていましたが、まさか夕方のクラブ理事会の直後、午後8時からジダン監督就任プレゼンがベルナベウであるとは! でも大丈夫、この原稿を書きだしていたため、その場に足を運ぶことはできなかった私ですが、本当にいい時代になりましたね。”世界一”のクラブにかつては世界最高の選手とも謳われ、Undecima(ウンデシマ/11回目のCL優勝のこと)、Duodecima(ドゥオデシマ/同12回目)、そしてDecimotercera(デシモテルセーラ/同13回目)をもたらした英雄が8カ月ぶりに戻って来るとなれば、tdp(スペイン国営放送スポーツチャンネル)でもGoal TV(スペイン民放)でも、全国スポーツ紙のサイトでも生中継があるのは当然だった?
いやあ、バルサ相手にコパ・デル・レイ準決勝敗退、そしてリーガ・クラシコでも負けて逆転優勝が絶望的に、更に最後の望みだったCLでも敗退した直後、クラブから電話をもらい、一旦断ったジダン監督は2度目の説得で今シーズン終了後のチーム改革を条件に2022年までの契約を結んだようで、その理由は「会長から呼ばれたから戻った。Como quiero al presidente y al club estoy aquí/コモ・キエロ・アル・プレシデンテ・イ・アル・クルブ・エストイ・アキー(自分は会長とこのクラブが好きだから、ここにいる)」とのこと。
要は愛するクラブの窮状を見かねてといったところでしょうが、不思議ですよねえ。あの穏やかな笑顔で話しているのを見るだけで、ファンがリーガ残り11試合に期待が持てるようになるというのはやっぱり人徳の致すところ? 「チームは変わらないといけないが、それは来季に向けて。今はいい形でシーズンを終えたい」という彼は火曜から、土曜のセルタ戦に備えて練習の指揮を執りますが、これはヘタフェに強敵出現です。もちろん現在、勝ち点5差つけている2位のアトレティコも決して油断できませんが、まずは試合前に世間の注目を奪われてしまった悔しさを火曜のユベントス戦で晴らしてくれるといいのですが。
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レアル・ソシエダの日本代表MF久保建英が高評価を受けた。 1日、コパ・デル・レイ準決勝2ndレグでソシエダはアウェイでレアル・マドリーと対戦した。 1stレグを1-0で落としていたソシエダ。逆転勝利が必要となった中、久保は先発出場を果たす。 試合はソシエダが先行するもマドリーが追いつく展開に。それでも後半に入りソシエダがゴールを重ねることに。72分にはボックス内右からの久保のクロスの跳ね返りを拾ったパブロ・マリンが積極的に仕掛けてオウンゴールを誘発した。 さらに、80分には久保が右サイドを突破しボックス内に侵入。ルカ・モドリッチ、ラウール・アセンシオが対応するが、急ブレーキをかけて2人をいなすと、落ち着いてマイナスのパス。これをミケル・オヤルサバルがダイレクトシュート。ブロックに入ったアラバに当たってコースが変わり、ソシエダが勝ち越しに成功した。 その後マドリーとソシエダは点を取り合い延長戦へ。最後はアントニオ・リュディガーのゴールでマドリーが勝ち越し、ソシエダは準決勝で敗退となった。 久保は延長後半開始と共にピッチを去ったが、マドリーを翻弄する仕掛けには高評価が与えられている。 <h3>◆スペイン『Noticias de Gipuzkoa』/ 8点(10点満点)</h3> 「試合に入るまでに長い時間がかかったが、予想通り決定的な結果を残した」 「彼は3点目のゴールを演出し、非常に上手くコントロールしていたカマヴィンガを辱める結果を残した」 <h3>◆スペイン『El Desmarque』/ 8点(10点満点)</h3> 「右サイドからの2かいのプレーでソシエダの2点目と3点目が生まれ、オヤルサバルへのアシストで1-3となった」 「ルニンのゴールを脅かすことになり、彼らは常に警戒していた」 <span class="paragraph-title">【動画】久保建英がモドリッチとバルベルデを翻弄しアシスト記録</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="TX231--71Xo";var video_start = 66;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2025.04.02 14:00 Wed3
ソシエダとの壮絶打ち合いを制して決勝進出のマドリー、アンチェロッティ監督は「ラ・レアル相手に4得点挙げるのは簡単ではない」と得点力を評価
レアル・マドリーのカルロ・アンチェロッティ監督が1日にホームで行われ、延長戦の末に2戦合計スコア5-4で打ち勝ったコパ・デル・レイ準決勝2ndレグのレアル・ソシエダ戦を振り返った。 敵地での1stレグを1-0で先勝していたマドリーはFWキリアン・ムバッペをベンチスタートとした中、16分に先制されるも30分にFWエンドリッキが先制弾をマーク。 2戦合計スコアで一歩前に出たが、後半半ばの72分にオウンゴールを献上して再び追いつかれてしまう。さらに80分、MF久保建英を起点にFWミケル・オヤルサバルのゴールを許し、2戦を通して初めて逆転されてしまった。 それでも2分後にMFジュード・ベリンガムのゴールですかさず追いつくと、86分にMFオーレリアン・チュアメニがCKからヘディングシュートで勝ち越し弾。これで勝負を決めたかに思われたが、追加タイムに再びオヤルサバルにゴールを決められて延長戦に持ち込まれた。 しかしその延長後半10分にDFアントニオ・リュディガーの正真正銘の勝ち越し弾が生まれてソシエダに打ち勝ち、決勝進出を決めた。 アンチェロッティ監督は守備にこそ課題はあるものの、決勝進出、4ゴールを決めた得点力に照準を当てた。 「決勝進出という我々の目標は達成された。ミスもあったが、良い点もたくさんあったし面白い試合だった。ベルナベウでは何が起きてもおかしくないから、自分たちが負けるとは思っていなかった。逆転しなければならない時も我々は決して諦めない。特にホームではファンが味方に付いてくれるから決して諦めない」 「一方で1試合で4失点するのは良くない。今の我々は前線での有効性はとても高いが、バランスが取れていない。それでも攻撃面での成果を無視することはできない。ラ・レアル相手に4得点挙げるのは簡単ではない。我々はかなりうまくやっていると思う」 決勝ではアトレティコ・マドリーvsバルセロナの勝者と対戦する。 2025.04.02 10:15 Wed4
壮絶打ち合いに敗れたソシエダ、イマノル監督はマドリーの3点目に繋がる前にオフサイドがあったと主張「マドリーは大きなチームで助けを必要としない」
レアル・ソシエダのイマノル・アルグアシル監督が1日にアウェイで行われ、延長戦の末に2戦合計スコア4-5で打ち負けたレアル・マドリーとのコパ・デル・レイ準決勝2ndレグを振り返った。 ホームでの1stレグを0-1で落としていたソシエダは、16分に試合を振り出しに戻す先制点を奪取。その後、30分に勝ち越されて後半を迎えた中、72分にオウンゴールで再び2戦合計スコアでイーブンに。 そして80分、MF久保建英を起点にFWミケル・オヤルサバルのゴールで2戦を通して初めてリードすることに成功した。しかし2分後にMFジュード・ベリンガムのゴールですかさず追いつかれると、86分にCKからMFオーレリアン・チュアメニにヘディングシュートを決められて勝ち越された。 粘るソシエダは追加タイムに再びオヤルサバルが延長戦に持ち込む同点弾を奪うも、延長後半10分にDFアントニオ・リュディガーのゴールで力尽きた。マドリー相手に壮絶な打ち合いを演じたイマノル監督は選手たちのパフォーマンスを誇りに思いながらも、チュアメニのゴールに繋がったCKの前にFWキリアン・ムバッペにオフサイドがあったと主張した。 「チームはプレーや個性に欠けているわけではない。我々は望んでいた決勝に進出することはできなかったが、ホームでの試合と今日の試合を誇りに思う。多くの人の期待を超えた」 「オフサイドがあった。いつもはそう判定されるが、なぜ今回はそう判定されなかったかわからない。レアル・マドリーは大きなチームで助けを必要としない。もし別のエリアでそれが起こっていたら審判団はゴールを認めなかっただろうと私は明確に思っている」 ただ会見の最後には「決勝に進出していたら歴史に残ったが、今夜の試合は私の心の底に残る」と熱戦を感情的に締めくくっていた。 2025.04.02 13:30 Wed5