あまりに展開が目まぐるしくて…/原ゆみこのマドリッド

2019.03.12 15:50 Tue
「まさか今、シメオネ監督にそれ訊く? 」そんな風に私が憤慨していたのは月曜の夕方、先週、お隣さんがソラーリ監督即時解任、モウリーニョ監督招へいという独占情報はテレ・マドリッド(ローカルTV局)の勇み足だったことは週末のワンダ・メトロポリターノで会った顔見知りのレポーターに訊いて確認できたんですけどね。週が明けて最初のお昼のニュースではどの局も「ジダン監督からOKが取れ、午後6時からの理事会で復帰決定」と言っていたため、そりゃあ3年間ずっとCL準決勝止まりだった前者より、3連覇した後者の方がいいに決まっていると、レアル・マドリーがアヤックスに逆転敗退を喰らった後すぐ、マルカ(スポーツ紙)のウェブで始まった”La crisis del Real Madrid, en directo/ラ。クリシス・デル・レアル・マドリッド、エン・ディレクトー(レアル・マドリー危機ライブ)”というマッチログ風の記事をチラ見することに。

同時にCL16強対決ユベントス戦2ndレグ前のシメオネ監督記者会見を待っていたんですが、速報の中に「ジダン監督についてどう思うか? 」という質問があったのには驚くばかり。だって、正式発表がまだだったのはともかく、アトレティコは翌日、マドリッドで今季もCL準々決勝が見られるかどうかが懸かった、ユベントスとの決戦を控えているんですよ。「No es oportuno hablar de él /ノー・エス・オポルトゥーノ・アブラル・デ・エル(彼のことを話すのにはいい機会じゃない)」と当人はあっさり流していたものの、彼自身、2016年にはトリノにほど近いミラノでそのジダン監督率いるマドリーに2度目のCL決勝負けしているとなれば、あまりにゲンが悪い質問じゃないですか。

まあ、お隣さんの件についてはまた情報が出揃ってから話すとして、とりあえず先に先週末のリーガの様子からお伝えしていくことにすると。今回、トップバッターを切ったのはそのアトレティコで、いやあ、私も1週間、全て帰りは午前様でしかも結果が惨々だったサンティアゴ・ベルナベウから、春の陽光きらめくワンダ・メトロポリターノを訪れることができて嬉しかったんですけどね。このところ、週1ペースの試合が続いているため、余裕があるアトレティコながら、やはり次に控えるのがユベントス戦であることをシメオネ監督は重視。そのため、コケやゴディンが出場停止の中、モラタやサウール、フアンフランまでベンチスタートにしているって、もしや相手が弟分のレガネスだったのも影響していた?
おまけにこの日も省エネのゆとりサッカーを続けていたため、とりわけ前半など、グリーズマンがエリア外から2本程、シュートを撃ったぐらいで、チャンスらしきチャンスもなかったんですが、0-0のまま、ハーフタイムに入りながら、ゴールが期待できる希少なFWを後半頭から温存というのはかなり豪気。でもねえ、この日は何とかなったんですよ。というのも4分もしないうちにコレアがオメロウにエリア内で倒されて、ペナルティをゲットしてくれたためで、PKキッカーはレマルと共にピッチに入ったばかりのサウールが担当することに。

ちなみにそのPKは、「助走に入った時、GKが蹴る方向を読んでいたのはわかったんだけど、変えられなくて。Es verdad que tengo mucha fortuna porque el rechace se me queda para mi/エス・ベルダッド・ケ・テンゴ・ムーチャ・フォルトゥーナ・ポルケ・エル・レチャセ・セ・メ・ケダ・パラ・ミー(弾かれたボールが自分のところに来てとってもラッキーだったよ)」と当人も後で認めていた通り、一旦はレニンに阻止されてしまったんですけどね。こぼれ球を押し込んで先制することができたから、助かったの何のって。
実際、その日のアトレティコはツキにも恵まれていて、ええ、後でペレグリーノ監督が「El penalti me parecio un poco soft para pitarlo/エル・ペナルティ・メ・パレシオ・ウン・ポコ・フォスト・パラ・ピタールロ(私にはペナルティを取るにはちょっとソフトなプレーに見えた)」と言っていたように、オメロウのファールでは即座に笛が鳴ったものの、ヒメネスがセットプレーの空中戦でエン・ネシリの頭を腕で払ったり、後半ロスタイムにもロドリがアルナイスをエリア内で倒しながら、VAR(ビデオ審判)がスルー。おかげで1-0のまま試合は終わり、首位バルサとの差を広げることなく、ファンも不安な思いをすることなしにユベントス戦を待つことになったんですが…。

うーん、やっぱり先週はお隣さんを始め、PSGやローマまで逆転敗退していたのが影響したんでしょうかね。レガネスに勝利した後、ピッチで選手たちがスタンドに拍手で感謝していた辺りまでは普通だったんですが、そのまま全員で場内一周を始めるって、いやもう、優勝決定後やそのセレモニーなどの時以外、私だって、見たことありませんって。まあそれだけ、彼らも激戦となるのは必須の火曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのユベントスとの2ndレグに向けて、ファンからエネルギーをもらいたかったということでしょうが、やっぱりちょっと、アトレティコって特殊かも。

そして月曜にはトーマスとジエゴ・コスタ、出場停止の2名を除き、20人の選手がイタリアに向かったんですが、何よりの朗報は先週の練習中、足を打撲したゴディンが「Está bien, seguramente jugará mañana/エスタ・ビエン、セグラメンテ・フガラ・マニャーナ(状態はいい。明日はプレーするだろう)」と、記者会見でシメオネ監督のお墨付きをもらったこと。ええ、1stレグを2-0で勝っているアトレティコは0-0でも、1-1でも、1-0で負けても準々決勝進出が決まるため、とにかく敵に複数のゴールを許さないのが肝要となれば、守備陣の要であるキャプテンの存在は何より力強いかと。

負傷でリュカとフィリペ・ルイスがいない左SBもレガネス戦をカンテラーノ(アトレティコBの選手)のソラーノから、アリアス、サウール、フアンフランと交代で賄えたため、先発予定のフアンフランも余力を残していますしね。ファン的には、できれば1stレグの後、「自分はCL優勝5回、アトレティコはゼロ」と、ワンダのミックソゾーンでアトレティコを馬鹿にして去って行ったクリスチアーノ・ロナウドにギャフンと言わせてやりたいっていうのが、本音になるかと思いますが、果たしてその望みは叶うでしょうか。

一方、またしても兄貴分のホームでは歯が立たなかったレガネスですが、こちらはある程度、ペレグリーノ監督もそれを見越していたか、オスカル、ジョナタン・シウバ、シオバス、レシオら主力の4人が累積警告で出場停止という名の休養を取ることができたのはプラス要因。順位も13位のままですし、降格圏まで勝ち点差8あるため、土曜のジローナ戦で仕切り直しをしてくれればいいと思いますよ。

そしてその日はワンダからメトロとセルカニアス(国鉄近郊路線)を使って、コリセウム・アルフォンソ・ペレスへ移動した私だったんですが、その間、いえ、カンプ・ノウでバルサを迎えていたラージョは前半25分にラウール・デ・トーマスの個人技からのゴールで先制していたんですけどね。終わってみれば、相変わらず守備の綻びが災いし、ハーフタイム前にはFKからピケのヘッドで同点にされると、後半にはメッシのPKゴール、そして終盤にもルイス・スアレスに決められ、3-1で逆転負けしてしまうことに。

そのせいか、ヘタフェが迎えた最下位ウエスカもラージョを追い抜く可能性があったため、前節はセビージャも倒した窮鼠猫を噛む勢いをそのままぶつけてきたんですが、いやあ、もしかしたらこのマドリッドの優秀な弟分は冗談でなく、来季CLの舞台を踏むことになるかも。というのも前半34分にはチュミのパスからガジェゴに先制ゴールを挙げられ、リードを許してしまったんですが、後半にはCFの片割れをアンヘルからホルヘ・モリーナに変更。するとどうでしょう、たったの5分でマタが敵DFに当たって入るラッキーな同点弾を決めたかと思えば、31分にはジェネがエリア内でガランに倒されてPKをゲット。

それもマタが沈め、30歳で初めてプレーするリーガ1部でのゴールを13得点に増やすのを見た日にはイアゴ・アスパス(セルタ)が負傷中の今、ルイス・エンリケ監督が今週の金曜、3月のスペイン代表戦用に彼を招集しないなんてありえない? そのまま、こちらもアランバリのペナルティがスルーされたおかげもあって、2-1で逆転勝利したヘタフェは同日、お昼の試合で再び乾貴士選手がゴールを挙げながら、昨季まで当人がいたエイバルと1-1で5位のアラベスが引き分けていたため、勝ち点差を4に拡大。加えて、日曜に試合をする3位の兄貴分マドリーと3差になったとなれば、4月のミニダービーでは「enfrentamiento directo/エンフレンタミエントー・ディレクトー(直接対決)」という単語がメディアに踊るのも夢じゃありませんって。

これまでは1部残留の目標しか口にしなかったボルダラス監督もさすがにこの勝利で勝ち点45になった後は、「Hay que ir partido a partido hasta ver donde somos capaces de llegar/アイ・ケ・イル・パルティードー・ア・パルティードー・アスタ・ベル・ドンデ・ソモス・カパセス・デ・ジェガール(自分たちがどこまで届くか、1試合1試合行くしかない)」と視線が上を向いてくれましたしね。こうなるとますます、この過不足のないチームに柴崎岳選手が入る余地がなくなってしまうのが残念なんですが、さて。

次節はコパ準々決勝2ndで強烈な逆転突破をしてくれたバレンシアに再び、メスタージャでリベンジする機会もありますしね。コリセウムのサポーターたちも再昇格から、たったの2シーズンでかつてシュスター監督も、ラウドルップ監督も、ミチェル監督も成し遂げられなかった最上のヨーロッパの試合を来季、目の前で楽しめるんじゃないかとワクワクしている雰囲気がこの日はスタンドから痛いぐらい伝わってきましたよ。

え、でもいくらヘタフェが調子いいからといって、マドリーが弟分に抜かされるなんてことはありえないんじゃないかって? そうですね、翌日のバジャドリー戦が始まるまでは私もそう思っていたんですけどね。先週のアヤックス戦でCL敗退が決まった後、ロッカールームでペレス会長と口論したり、木曜にはバルデベバス(バラハス空港の近く)で選手だけの反省会を開いたり、セッション中にはマルセロとやり合うなど、ここ数日で種々の逸話を残したセルヒオ・ラモスは出場停止。それにも関わらず、自家用車で駆けつけ、ホセ・ソリージャのパルコ(貴賓席)で応援していたという、その試合の前半30分までは、真剣に彼らが2003-04シーズン以来の4位で終わるかもしれない恐怖を感じたファンは少なくなかったかと。

だってえ、前半12分にオドリオソラがオスカル・プラノを倒し、早々に献上したPKこそ、アルカラスが天高く撃ち上げてコトなきを得たものの、15分、19分と続けて、この冬、ヘタフェから移籍したセルジ・グアルディオラにゴールを決められ、VAR判定オフサイドで命拾いしているんですよ。それでもとうとう、26分にはケコのクロスをグアルディオラがゴール前のアヌアルに送り、先制点を奪われてしまったとなれば、どうしたらいいものか。幸い、33分にはGKマシップがCKのクリアに失敗、落ちたボールをいい場所にいたヴァランがゴールにして、同点で折り返したマドリーでしたが、この日はヴィニシウスに加え、ベイルやルーカス・バスケス、カルバハルもケガでおらず。

あまつさえイスコなど、アヤックス戦当日にベンチ外になったことを聞くやいなや、試合前のミーティングをパス、ベルナベウに向かうチームバスにも乗らなかったせいで、ソーラリ監督ともクラブとも完璧に決裂し、ベンチにいたアタッカーは冬に入団したばかりのブライムとRMカスティージャ(マドリーのBチーム)のクリストだけでしたしね。後半は一体、どうなるんだとヤキモキさせられましたが、バジャドリーがまさかの自滅をしてくれるとは!

ええ、6分には今度はオスカル・プラノがオドリオソラにペナルティを犯し、ベンゼマのPKで逆転したマドリーは13分にも彼がCKからヘッドで決めてリードを拡大。最後は39分にベンゼマのパスからモドリッチも得点し、1-4と久々に余裕のスコアで勝利したんですが…「Hicimos goles que nos hubieran venido bien en otros partidos/イシモス・ゴーレス・ケ・ノス・ウビエラ・ベニードー・ビエン・エン・オトロス・パルティードス(他の試合で出ればウチにいい結果をもたらしたであろうゴールを挙げた)」というソラーリ監督の言葉を待つまでもなく、後悔先に立たずなのは明白でしたっけ。

実際、このバジャドリー戦では勝っても負けてもソラーリ監督の解任は決まっていたようで、翌月曜午前中の練習では選手たちに別れを告げたと報じられていましたが、まさか夕方のクラブ理事会の直後、午後8時からジダン監督就任プレゼンがベルナベウであるとは! でも大丈夫、この原稿を書きだしていたため、その場に足を運ぶことはできなかった私ですが、本当にいい時代になりましたね。”世界一”のクラブにかつては世界最高の選手とも謳われ、Undecima(ウンデシマ/11回目のCL優勝のこと)、Duodecima(ドゥオデシマ/同12回目)、そしてDecimotercera(デシモテルセーラ/同13回目)をもたらした英雄が8カ月ぶりに戻って来るとなれば、tdp(スペイン国営放送スポーツチャンネル)でもGoal TV(スペイン民放)でも、全国スポーツ紙のサイトでも生中継があるのは当然だった?

いやあ、バルサ相手にコパ・デル・レイ準決勝敗退、そしてリーガ・クラシコでも負けて逆転優勝が絶望的に、更に最後の望みだったCLでも敗退した直後、クラブから電話をもらい、一旦断ったジダン監督は2度目の説得で今シーズン終了後のチーム改革を条件に2022年までの契約を結んだようで、その理由は「会長から呼ばれたから戻った。Como quiero al presidente y al club estoy aquí/コモ・キエロ・アル・プレシデンテ・イ・アル・クルブ・エストイ・アキー(自分は会長とこのクラブが好きだから、ここにいる)」とのこと。

要は愛するクラブの窮状を見かねてといったところでしょうが、不思議ですよねえ。あの穏やかな笑顔で話しているのを見るだけで、ファンがリーガ残り11試合に期待が持てるようになるというのはやっぱり人徳の致すところ? 「チームは変わらないといけないが、それは来季に向けて。今はいい形でシーズンを終えたい」という彼は火曜から、土曜のセルタ戦に備えて練習の指揮を執りますが、これはヘタフェに強敵出現です。もちろん現在、勝ち点5差つけている2位のアトレティコも決して油断できませんが、まずは試合前に世間の注目を奪われてしまった悔しさを火曜のユベントス戦で晴らしてくれるといいのですが。

レアル・マドリーの関連記事

「あと大変なのは弟分だけね」そんな風に私が呟いていたのは金曜日、慌ただしいミッドウィーク開催36節がバルサのリーガ優勝で終わった翌朝のことでした。いやあ、もちろん、水曜のサンティアゴ・ベルナベウでマジョルカ相手に意地で勝利を挙げた甲斐もなく、翌日にはクラシコ(伝統の一戦)で勝ち点差を7にした宿敵がエスパニョールに0-2 2025.05.17 21:00 Sat
レアル・マドリーは17日、ボーンマスに所属するスペイン代表DFディーン・ハイセン(20)の獲得合意を発表した。契約期間は2025年6月1日~2030年6月30日までの5年間となる。 なおボーンマスによれば、マドリーは契約解除金として5000万ポンド(約97億円)を支払ったとのことだ。 ハイセンは197cmの 2025.05.17 20:00 Sat
レアル・マドリーのスペイン代表DFラウール・アセンシオが、女性の性的動画を違法に共有した疑いで刑事訴追を受けている中、ついに口を開いた。 問題の事件は2023年6月15日に発生。いずれもマドリーのアカデミー出身者のアセンシオ、フェラン・ルイス(ジローナ)、フアン・ロドリゲス(タラソナ)、アンドレス・ガルシア(アル 2025.05.16 23:40 Fri
アル・ナスルのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(40)が、再び世界で最も稼ぐアスリートとなった。アメリカ『フォーブス』が伝えた。 サッカー界のスーパースターの1人であるC・ロナウド。初めて世界で最も稼ぐアスリートになってから9年。40歳になった中で、3年連続5度目のナンバーワンとなった。 スポル 2025.05.16 17:40 Fri
レアル・マドリーのスペイン代表DFラウール・アセンシオ(22)が女性の性的動画を違法に共有した疑いで刑事訴追される見込みだ。スペイン『アス』が報じている。 問題の事件は2023年6月15日に発生。いずれもマドリーのアカデミー出身者のアセンシオ、フェラン・ルイス(ジローナ)、フアン・ロドリゲス(タラソナ)、アンドレ 2025.05.15 18:45 Thu

レアル・マドリーの人気記事ランキング

1

“時を止める男”グティの”神のバックヒール”から生まれたベンゼマのゴール【インクレディブル・ゴールズ】

サッカーファンなら誰もが一度は見たことがあるであろう歴史に残るスーパーゴール。今回の企画『Incredible Goals』(信じられないゴール)では、これまでに生まれた驚愕のゴールを紹介していく。 今回は元フランス代表FWカリム・ベンゼマが元スペイン代表MFグティのアシストから決めたゴールだ。 <div id="cws_ad">◆グティが見せた“神のバックヒール”から生まれた見事なゴール!<br/><div style="margin:0 auto; max-width:100%; min-width:300px; " ><div style="position: relative; padding-bottom:56.25%; height: 0; overflow: hidden; "><iframe src="https://embed.dugout.com/v2/?p=eyJrZXkiOiJCeTl2U0JFRSIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0=" style="width: 300px; min-width: 100%; position: absolute; top:0; left: 0; height: 100%; overflow: hidden; " width="100%" frameborder="0" allowfullscreen scrolling="no"></iframe></div></div></div> 2005年にデビューしたリヨンで頭角を現し、2009年夏にレアル・マドリーへ移籍したベンゼマ。現在はチームのエースストライカーとして活躍しているが、FWクリスティアーノ・ロナウドがマドリーに在籍していた頃は、ロナウドの引き立て役になりがちな役回りを続けていた。それでも、2010年1月30日に行われた、ラ・リーガ第20節、デボルティボ・ラ・コルーニャ戦では、先輩グティの絶妙なアシストを受けてゴールを決めている。 1-0とマドリーが先制し、リードして迎えた40分、グティが後世に語り継がれるスーパープレーを見せる。 カウンターからチャンスを作ったマドリーは、敵陣左でボールを持ったMFカカが、ボックス手前でフリーになっていたグティへパス。GKと1vs1の場面となり、グティがこのままシュートすると誰もが思ったが、次の瞬間グティはバックヒールを選択。後ろからフォローに来ていたベンゼマへパス。相手DFがグティに気を取られていたこともあり、完全にノーマークになっていたベンゼマがこれを落ち着いてゴール左へ流し込んだ。 繊細なボールタッチと背中に目があるかのような視野の広さから“時を止める男”と呼ばれたグティのスーパーアシストで2-0としたマドリーは、その後1点を返されたものの、終了間際にも追加点を奪い3-1と勝利している。 2020.07.29 18:00 Wed
2

バルサは祝ってるけど、まだ続くリーガもある…/原ゆみこのマドリッド

「あと大変なのは弟分だけね」そんな風に私が呟いていたのは金曜日、慌ただしいミッドウィーク開催36節がバルサのリーガ優勝で終わった翌朝のことでした。いやあ、もちろん、水曜のサンティアゴ・ベルナベウでマジョルカ相手に意地で勝利を挙げた甲斐もなく、翌日にはクラシコ(伝統の一戦)で勝ち点差を7にした宿敵がエスパニョールに0-2と勝利。最短ルートでタイトルをものにしたのはきっと、レアル・マドリーの選手たちも面白くないものを感じているとは思いますけどね。お隣さんも負けたため、2位の座が安泰となったのは良かったかと。 一方、またしてもアウェイで恥をさらしてきたアトレティコも前節で、毎シーズンの義務である5位以上の来季CL出場権は確定させていますからね。まだ4位のアスレティックに抜かれる可能性あるものの、5位ビジャレアルとは勝ち点差6でゴールアベレージはイーブン、総得失点差で上回っているため、落ちても4位で来季のスペイン・スーパーカップ出場権(今季の決勝がバルサvsマドリーだったため)はゲットと至って平和なんですが、対照的に残り2節に全てが懸かってしまったのが、ラージョ、ヘタフェ、レガネスのマドリッド勢弟分3チームなんですよ。 その状況を説明するのを兼ねて、この火曜水曜の試合がどうだったか、振り返っていくことにすると。先陣を切ったのはどこより辛い状況にあるレガネスで、ええ、ラ・セラミカでのビジャレアル戦を私もサンティアゴ・ベルナベウへ行く前に見ていたんですけどね。前節はようやくエスパニョールに勝ったため、少しは継続してくれるかと期待したものの、それがまったくダメだったんです。相手がCL出場権獲得に邁進しているチームだというのもあったんでしょうが、前半だけでアジョセに2本、そしてハーフタイム入り直前にもペペに決められて、呆気なく3-0で勝負がついてしまいましたっけ。 それも不幸は重なるもので、同日同時間帯にプレーしていたアラベスがバレンシアに1-0で勝ったため、残留圏最後の17位である相手とレガネスの勝ち点差が4となり、いえ、おかげでバジャドリーに続き、ラス・パルマスの降格が決まり、僅かでも生き残りの可能性があるのは18位のレガネスだけとなったんですけどね。ボルハ・ヒメネス監督は、「Mientras hay vida, hay esperanza. Vamos a pelear a por los 40 puntos/ミエントラス・アイ・ビダ、アイ・エスペランサ。バモス・ア・ペレアル・ア・ポル・ロス・クアレンタ・プントス(生きている間は希望がある。ウチは勝ち点40を目指して戦う)」と話していたものの…。 というのも、彼らの残りの対戦相手は37節、日曜の全カードunificacion(ウニフィカシオン/統合)時間帯午後7時(日本時間翌午前2時)ではラス・パルマス、最終節はバジャドリーと両降格済みチームというのは希望が持てるんですが、他力本願になることだから。要はやはり、次節にバジャドリーと対戦するアラベスが勝った場合、勝ち点が41となり、レガネスは2連勝しても追いつけず。その場合はもう2つの残留未達成チーム、勝ち点5差のヘタフェか、エスパニョールが2連敗してくれるかどうかに懸かってくることに。 どちらにしろ、かなり見込みの薄い賭けに見えるんですが、ラ・セラミカでの帰りがけには応援に来ていたレガネスファンが、来季はバレンシア移籍の噂があるネユウに「Basura!/basura(クズ)」と罵声を浴びせ、一気触発状態になったなんてことも。いつもブタルケでは「2部Bになってもついていく」と歌っているファンたちなんですから、今季4年ぶりで再昇格して、慣れない1部での戦いにここまで一生懸命、取り組んできた選手たちを貶めることはしないでほしいものです。 そして火曜の午後9時半、サンティアゴ・ベルナベウにマジョルカを迎えたマドリーはというと、泣きっ面に蜂とはまさにこのことで、クラシコに負けてリーガ逆転優勝の目が99%なくなった彼らには前代未聞の頭数不足が襲来。元々、長期離脱のカルバハル、ミリトン、手術したリュディガー、アラバ、メンディ、まだリハビリ中のカマビンガ、クラシコでケガをしたビニシウス、ルーカス・バスケス、自信喪失中のロドリゴ、出場停止のチュアメニに加え、試合前日にもGKルニンとブライムが招集リスト落ちとなったおかげで、とうとう大量12名が欠けたとなれば、その日の控え選手がバジャホ以外、全員カンテラーノ(RMカスティージャの選手)だったの仕方なかったかと。 そのせいか、ベルナベウも満員にはならなかったんですが、そんな状況でも勝利を求められるのがマドリーですからね。前半11分、マテウのパスをセバージョスがカットできず、バルイェントに先制ゴールを奪われた時には場内も一瞬、凍りついたものでしたが、そこは世界一を自負するチーム。GKレオ・ロマンがparadon(パラドン/スーパーセーブ)を連発したせいで、同点になるのは後半23分、モドリッチのスルーパスから、敵DF3人に囲まれたエムバペが格の違いを際立たせるシュートを決めてくれるまで待たないといけなかったんですが、いやホント、マドリーには最後まで絶対に諦めない精神がしみ込んでいるんですねえ。 そう、後半19分に脚を打撲した、今は押しも押されぬレギュラーでも登録がRMカスティージャのままのアセンシオをトップチームの幽霊部員バジェホに交代。他は29分にせっかく巡ってきた先発のチャンスを生かせなかったエンドリックをコパ・デル・レイ準々決勝レガネス戦の後半ロスタイムに決勝ゴールを挙げたゴンサロにしただけで、トップチームの選手が常時7人以上ピッチにいないといけない規定を守ったマドリーは、アンチェロッティ監督も「Nunca he visto un equipo que haya tirado 40 veces a portería como hemos hecho/ヌンカ・エ・ビストー・ウン・エキポ・ケ・アジャ・ティラードー・クアレンタ・ベセス・ア・ポルテリア・コモ・エモス・ヘッチョー(ウチがやったように40回もシュートするチームは見たことがない)」と驚いていた猛攻を、飽きずに終盤まで続けることに。 するととうとう、後半ロスタイム最後の分にはモドリッチのCKがクリアされた後、フラン・ガルシアが再びエリアに戻したボールをバジェホがヘッドで流し、出場3試合目のCBヤコボがコペテに先んじてシュート。「He ido y no sé ni cómo, pero la he metido/エ・イドー・イ・ノー・セ・ニ・コモ、ペロ・ラ・エ・メティードー(行って、どうやったかはわからないけど、ゴールに入れた)」という彼の初得点で、土壇場のremontada(レモンダーダ/逆転劇)を達成しているんですから、驚いたの何のって(最終結果2-1)。 これでバルサがエスパニョール戦をプレーする前にして、リーガチャンピオンとなるのを防げたマドリーだったんですが、この根性を今季、リーガのバルサ戦以外の試合でも見せられていいたらねえ。試合後、クルトワなどは、「Vamos a creer hasta que matemáticamente sea imposible/バモス・ア・クレエル・アスタ・ケ・マテマティカメンテ・セア・インポシブレ(数字的に不可能になるまで、ボクらは信じる)」と言っていたものの、翌日のカタルーニャダービーでは予想通り、奇跡は起こらず。 よって、残りのセビージャ、レアル・ソシエダとの2試合は、レバンドフスキととうとう3得点差になったエムバペが上乗せゴールを入れて、ピチチ(リーガの得点王)だけでなく、ヨーロパ・ゴールデンシュー獲得を目指す機会と、クラブW杯前のプレシーズンマッチと化したマドリーなんですが、ケガから復帰する選手もそうそう多くはなさそうですしね。大体がして、もうアンチェロッティ監督の頭にはブラジル代表の6月W杯予選に向けての招集リスト作りしかないかも。 せいぜい、6月に赴任するシャビ・アロンソ監督にRMカスティージャからの抜擢メンバーがアピールする機会ぐらいにしかならないんじゃないかと思いますが、困ったのは、試合終了直前まで、勝ち点1確保を見込みながら、空手で帰ることになったマジョルカのアラサーテ監督の決意。そう、8位のコンフェレンスリーグ出場の座を勝ち点1差でラージョ、オサスナと争っている彼らだけに、「最後のCKをクリアして終わったはずだったのにゴールを入れられた。Te vas con rabia, pero hay que transformarla en energía el domingo/テ・バス・コン・ラビア、ペロ・アイ・ケ・トランスフォルマルラ・エン・エネルヒア・エル・ドミンゴ(怒り心頭だが、このエネルギーを日曜に持って行かないと)」と言っていたんですが、その日曜の相手はヘタフェなんですよ。 おまけに「Tenemos que intentar ganar el domingo para llegar a Vallecas con opciones europeas/テネモス・ケ・インテンタール・ガナール・エル・ドミンゴ・パラ・ジェガール・ア・バジェカス・コン・オプシオネス・エウロペアス(日曜に勝って、ヨーロッパの大会参加の可能性を残してバジェカスに着かないといけない)」(アラサーテ監督)というように、マジョルカの最終節はラージョ戦。となれば、もしやマドリーは弟分たちに対して、余計なことをしてくれた? ええ、何せ翌木曜にはマドリッドがサン・イシドロ祭の祝日で賑わう中、エスタディオ・バジェカスに足を運んだ私だったんですけどね。昼間に降ったにわか雨も上がり、お日様がさんさんと輝く中でキックオフとなったベティス戦は、ラージョが前半37分にペドロ・ディアスのミドルシュートがバーに当たって落ちたボールをデ・フルートスがヘッドで決めて先制。更に前半ロスタイムにもルジューヌの直接FKがゴールとなり、2-0で折り返す最高の展開に。 やっぱりここ3週間、コンフェレンスリーグ準決勝フィオレンティーナ戦から週2試合となり、しかも先週は延長戦でチェルシーとの決勝に進出とあって、ベティスは疲れているはずという予想が当たったと、ホクホクしながら、後半を捨てて、私がコリセウムに向かったところ、やられました!うーん、やはり「Salimos un poco aturdidos quizás por la euforia, en la segunda parte/サリモス・ウン・ポコ・アトゥルディードス・キサ・ポル・ラ・エウフォリア、エン・ラ・セグンダ・パルテ(ボクらは多分、歓喜しすぎていて、ちょっとボオッとして後半に入った)」(ラティウ)のせいだったんでしょうかね。 メトロからアトーチャ駅でセルカニアス(国鉄近郊路線)に乗り換える前、早くも6分にはクチョのゴールで1点を返され、15分には英雄だったルジューヌがアブデをエリア内で倒してPKを献上。イスコに2点目を決められて、最後は2-2で引き分けてしまうんですから、ガッカリじゃないでうか。いえ、「Tenemos dos finales por delante y hay que ganarla/テネモス・ドス・フィナレス・ポル・デランテ・イ・アイ・ケ・ガナールラ(ウチには2つの決勝があって、勝たないといけない)」とイニゴ・ペレス監督も言っていた通り、日曜のセルタ戦、最終節のマジョルカ戦に勝てば、来季のコンフェレンスリーグの切符どころか、36節で勝ち点4差になってしまったセルタを追い越して、未だにEL行きも夢じゃないんですけどね。 せっかくの直接ライバルたちと差をつける機会を失ってしまったのは残念ではありますが、まあ、最後まで競うものが残留ではないだけ、ラージョは百万倍幸せ。だってえ、ファンに総動員をかけ、アスレティック戦前にはbengala(ベンガラ/発煙筒)を焚いて、チームバスをお出迎えしてもらい、普段の数倍は力強いコリセウムの応援を受けながら、GKダビド・ソリアとウナイ・シモンのロングゴールキックと延々にボールが宙を舞っていた試合、ヘタフェは後半31分にグルセタ、44分にはCKからビビアンのシュートを浴びて、ウィリアムス兄弟のいなかったアスレティックに0-2で負け、来季のCL出場確定を祝われてしまったんですよ。 おかげでとうとう、試合の終盤にはスタンドから、「jugadores mercenarios/フガドーレス、メセナリオス(選手は金で雇われた傭兵)」というカンティコが出ていた程だったんですが、つまりこれって、6連敗の彼らは未だに残留確定ができておらず。エスパニョール、アラベス、レガネスと共に降格最後の1チームになる可能性があるってことで、奇跡が起こって、お隣さんが残留できても、ヘタフェが落ちたら、そんな悲劇はない?いやまあ、それでも日曜のマジョルカ戦、最終節のセルタ戦で勝ち点を貯められれば、回避可能なんですけどね。揃って相手がヨーロッパの大会出場を目指しているチームというのが辛いところかと。 そんなヘタフェにはもう少しのガッツと幸運を祈るしかないんですが、え?何で木曜にプレーしたアトレティコの話が抜けているんだって?いやあ、私がバジェカスに行ったのも実はもう、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)であの、ちっちもさっちもいかない彼らのアウェイゲームを見ているのに耐えられなかったからで、案の定、オンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の二元中継でも一向にいい話は聞こえてこず。挙句の果てに前半24分にはCKから、カテナにヘッドでゴールを挙げられて先制されると、後半途中にはシメオネ監督がフリアン・アルバレス、セルロートを下げる不可解采配を見せ、ええ、今のコレアとグリーズマンではゴールをまったく期待できませんですからね。 最後は後半37分にもブドミルに頭で決められ、2-0ですごすご完敗と、その気合のないプレーぶりにラジオの解説者たちがカンカンだったのを聞くにつけ、見ないで本当に良かったとホッとしたのは私だけではない?これで彼らはコパ・デル・レイ準決勝でバルサに負けて、今季全てのタイトル獲得可能性がほぼ消えて以来、アウェイ戦5試合でたったの1勝。そんな情けない有様にならなければ、もっと遅くまでリーガで粘れたんじゃないかと思うんですが、これには「監督がアウェイで選手たちがいいレベルを見せるのに必要なモチベーションを与えられない監督の責任」といくらシメオネ監督が言い張ったって、やっぱり当事者たちの自覚の問題があるのでは? おまけにこのオサスナ戦では後半途中にバリオスがジョレンテの腰に頭をぶつけ、脳震盪で交代。日曜のスィートホーム、メトロポリターノでの今季最終戦、ベティス戦にも出られなくなってしまうとは如何に。昨季同様、シーズン終盤は突極のアウェイ弱者になり下がったアトレティコにはもう、何を言っていいか、私もわからないんですが、そんなところを含めて、彼らは人間的な愛すべきチーム。今はせめて、クラブW杯では心を入れ替えて、今季のCLグループフェーズ、PSG戦やレバークーゼン戦で見せた強さを再現してくれることを願うしかありませんね。 ご挨拶: サイトのサービス終了をもって、このコラムも今回で終わりとなります。長年のおつき合い、ありがとうございました。この先もサッカーファンの旅行先として最適なマドリッドの魅力、リーガやマドリッドのクラブの試合やニュース、スペイン代表などについて、お伝えする方法を模索中なので、その際にはよろしくお願いします。 2025.05.17 21:00 Sat
3

「王者として重要な大会を戦わなければ」代表招集拒否のスペイン女子代表選手たちの声明、同意しなかったW杯優勝メンバーが理由を明かす「私は何よりもプレーしたい」

レアル・マドリーのスペイン女子代表FWアテネア・デル・カスティージョが、同意しなかった声明について自身の考えを明かした。 オーストラリ&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)で見事に優勝したスペイン女子代表。しかし、メダルが授与されるセレモニーでスペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス会長がFWジェニファー・エルモソの唇にキス。これが大きな問題に発展した。 エルモソは望んでいないキスをされたとすると、世界中で批判がルビアレス会長に集中することに。しかし、ルビアレス会長は自身の行動を一度は謝罪するも、「合意の上だった」「辞任する気はない」と主張を繰り返すことに。ただ、国際サッカー連盟(FIFA)から懲戒処分を受けると、エルモソも正式に告訴。その結果、会長を辞任することとなった。 一方で、スペイン代表の選手たちや候補選手たちは連盟で改善がない限り代表招集に応じない意向を発表。RFEFはホルヘ・ビルダ監督も解任し、体制が変わったRFEFだったが、UEFA女子ネーションズリーグに向けたメンバーが発表される予定の15日に、39名の選手が更なる改善を要求し代表招集を拒否する声明を発表していた。 これにより、スペイン女子代表メンバー発表は延期されることとなった、女子W杯優勝メンバーのうち2人が声明にサインしていなかった。1人は、レアル・マドリーのMFクラウディア・ソルノサだったが、女子W杯をもって代表引退を決意したとのこと。もう1人が、カスティージョだった。 カスティージョは自身のX(旧ツイッター)を通じて、自身が声明に同意しなかった理由を説明。ルビアレス元会長の行為やRFEFの体制に対しての不満や訴えには同意しているものの、まずは代表選手としてプレーすることが大事だと考えていると明かした。 「ここ数時間の出来事を受け、私の意見と決断を下した全ての理由を述べたいと思う」 「今回発表された声明を掘り下げる前に、私の考えを明確にしておきたいと思う。仲間がすでに述べているように、ジェニ・エルモソに起こった全てのことを非難し、ルイス・ルビアレスの全く場違いで遺憾な行動を指摘することに、私は完全に同意する」 「このため、私は他の80人の選手たちと共に、この事件を非難する声明に署名し、ルイス・ルビアレスが引き続きその職に就くならば、代表チームに行かないと表明した」 「この声明とその後の出来事の後、誰もが知るように、ルイス・ルビアレスとホルヘ・ビルダはもはやRFEFにいない。ただ、ネーションズリーグの戦いが近いこと、そして私たちの要求の重要な部分が満たされていることを考慮すると、代表チームへの招集を断ることは考えていない。その主張を明確に示したいと思う」 「まず第一に、私たちはサッカー選手。ここ数週間に起こったことを考慮すると、それを思い出しておいて損はない。私たちはプロフェッショナルとして、その義務を果たさなければならない」 「第二に、私たちが要求する変化には名前と姓があり、それらを引き起こす、または少なくともそれを始めるのに最良の方法は内部からであると私は信じている」 「もちろん、それは必要だと思うけど、RFEFが全く不確実な状況にあることも承知しているし、現時点で指揮を執っている人たちを信頼したいと思っている。私たちは、そのために指定されたわけではないため、選手が私たちが求めているこれらの変更を行うことはできないことは明らかだ」 「また、オリンピック出場のチャンスを与えてくれる非常に重要な大会を戦わなければならないと思う。私たちは世界王者のチームであり、それを忘れてはいけない。選手たちは皆、スペインのスポーツ界で最も重要な偉業の1つを達成した後、酷い数週間を過ごした。私は特にサッカーに行きたい、サッカーを見たい、そして何よりもプレーしたいと思っている」 「要するに、私は自分が考えていること、やりたいことを表明し他のであり、それ以上でもそれ以下でもない。この状況を完全に終わらせて、サッカーのことだけを考え、プレーし、見て、楽しむことに戻りたいと思っている」 2023.09.16 19:30 Sat
4

重傷を負ったレアルの17歳逸材CBが復帰間近、昨夏のツアー帯同に続くCWC参加なるか

レアル・マドリーU-19のU-17スペイン代表DFジョアン・マルティネスが、復帰へと近づいている。スペイン『マルカ』が報じた。 今シーズン開幕前のアメリカツアーでは、ブレイクを果たしたスペイン人DFラウール・アセンシオらとともにファーストチームに帯同したマルティネス。カルロ・アンチェロッティ監督も高く評価した17歳センターバックだが、ツアー終了後のトレーニングで左ヒザ前十字じん帯断裂の重傷を負っていた。 2024年8月の負傷からもうすぐ7カ月が経とうというなか、すでにボールを使ったピッチでのトレーニングを再開しているとのこと。リハビリは最終段階にあり、あと1カ月ほどでチームに復帰できる段階まで来ているという。 アルバロ・アルベロア監督率いるU-19チームでのシーズン中の復帰が期待される一方、ファーストチーム に帯同してのFIFAクラブ・ワールドカップ(CWC)参加も視野に。出場することが目標ではなく、再びアンチェロッティ監督のもとでトレーニングし、その後のプレシーズンに備えたいという考えのようだ。 2025.02.26 18:58 Wed
5

マドリーがスペイン代表DFハイセン獲得合意を正式発表!プレミアリーグ終了後にチームに合流

レアル・マドリーは17日、ボーンマスに所属するスペイン代表DFディーン・ハイセン(20)の獲得合意を発表した。契約期間は2025年6月1日~2030年6月30日までの5年間となる。 なおボーンマスによれば、マドリーは契約解除金として5000万ポンド(約97億円)を支払ったとのことだ。 ハイセンは197cmの高さを備え、両足でボールを扱えるモダンなセンターバック。ユベントスの下部組織に所属し、昨シーズン後半にはローマへ加入して公式戦13試合に出場するなど存在感を示した。 その後、ユベントスへ復帰するもクラブは売却に動き、昨夏の移籍市場でボーンマスに完全移籍。アンドニ・イラオラ監督から徐々に信頼を得ると、20歳ながらチームの主力センターバックに定着。 プレミアリーグ30試合3ゴールを記録し、3月にはスペイン代表を選択してデビューしていた。 2025.05.17 20:00 Sat

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly