宿敵に2連敗とはいただけない…/原ゆみこのマドリッド
2019.03.05 11:40 Tue
「ようやく違うチームが見られる」そんな風に私がホッとしていたのは月曜日、お昼のニュースでアヤックスがバラハス空港に着く映像が流れた時のことでした。いやあ、先週はサンティアゴ・ベルナベウで2度もクラシコ(伝統の一戦)があり、不幸なことにどちらもロッカールームで勝利を祝うバルサの選手たちの姿をSNSで拝まされることになったんですけどね(https://bit.ly/2GZFTA3、https://bit.ly/2VzTyAR)。しかもご丁寧に土曜のインスタ投稿には「Deja vu. Os aseguramos que no es el mismo video del miercoles/デジャ・ブ。オス・アセグラモス・ケ・ノー・エス・エル・ミスモ・ビデオ・デル・ミエルコレス(デジャブ。水曜と同じビデオでないことは保証するよ)」という嫌味なコメントまで添えられていたとなれば、悔しく感じないマドリーファンなどいない?
え、おかげでコパ・デル・レイは準決勝敗退、リーガ逆転優勝も絶望的になったとはいえ、まだCLがあるだけマシなんじゃないかって? まあ、確かにマドリーがここ3連覇しているヨーロッパ最高峰の大会はまだ16強対決。同国勢のカードはこの段階では排除されているため、バルサと当たることはないですし、オランダのチームには2月中旬の1stレグで1-2と勝ち越し、アウェイゴールの優位も保って、この火曜午後9時(日本時間翌午前5時)からの2ndレグに挑めるのはいいんですよ。とはいえ、無事に勝ち抜けても、来週水曜に1stレグで0-0だったオリンピック・リヨンをバルサがカンプ・ノウで倒したら、準々決勝で再びクラシコという可能性もありますからね。
その際、今季はリーガとコパ合わせて4回の対戦で合計2-10と圧倒的にゴール数で負け、しかもその10点中、皮肉にもメッシが決めたものが1つもないという相手にマドリーがリベンジできるかは甚だ、心もとないものがある訳で…いえ、このアヤックス戦には1stレグで累積警告になるよう、わざとイエローカードをもらったとUEFAに判断され、2試合の出場停止を課されたセルヒオ・ラモスが出られませんし、クラシコ2連戦で溜まった選手たちの疲れもあるため、まずは準々決勝進出をしっかり決めることが最優先。それより今は先週末のリーガの様子をお話することにすると。
金曜にトップバッターを飾ったのはマドリッド勢5チーム中、唯一降格圏で残留を争っているラージョだったんですが、どうやら非常にまずい状況に突入してしまったよう。というのも、リーガ平日開催試合に反対する多くのファンがエスタディオ・バジェカスでもキックオフから5分経つまでスタンドに姿を現さず。その後はほぼ、座席が埋まったため、選手たちが心細さを感じたということはなかったと思いますが、ここ4試合黒星が続いているせいですかね。攻撃を組み立てるということがほとんどできなくなっていたから、ビックリしたの何のって。
その傾向には前半29分、CKからのボールをクリアできず、ストゥアーニがゴール前からシュートを決めてジローナが先制するとますます拍車がかかり、更に後半14分にはウルグアイ人エースの突進をファールで止めたCBアブドゥラエ・バがレッドカードで一発退場となったのも痛かったんですけどね。おかげでミチェル監督が「un equipo mucho mas vertical y tener la iniciativa en el juego/ウン・エキポ・ムーチョ・マス・ベルティカル・イ・テネール・ラ・インイシアティバ・エン・エル・フエゴ(縦方向にもっと動いてゲームの主導権を握れるチーム)」を目指して5人DF制から、その日はDFを4人に代えるリフレッシュ策も無に帰すことに。
そして土曜の夜にはサンティアゴ・ベルナベウに足を運んだ私でしたが、やはり3日前のコパで0-3と叩きのめされたせいでしょうか。この日はfondo sur/フォンド・スール(ゴール裏南側席)のクラブ公認応援団も大掛かりな垂れ幕を用意することはなく、選手入場時の盛り上がり方も抑え気味で始まったクラシコでしたが、まあそれで正解だったかと。だって、マドリーは前半26分にセルジ・ロベルトのパスに反応したラキティッチにラモスが裏を取られ、そこから決まった1点を最後まで返せなかったんですよ。
いえ、もちろんソラーリ監督もコパ2ndレグの後、「決定力は練習、そして試合で磨いていくもの」という言葉通り、昨日の今日でいきなり18才のヴィニシウスがゴールを入れまくる選手になれないのは当然なんですけどね。それどころか、先日は前半沢山、相手にチャンスを作られたバルベルデ監督の戦術が見事に当たり、左SBをセメドではなく、セルジ・ロベルトに変更。ラキティッチやピケ、ラングレにカバーを徹底させ、ドリブル突破さえ、ほとんどさせてもらえず、GKテア・シュテーゲンの手を煩わせたのも1回程度となれば、他に輝く選手のいない今、マドリーに成す術はありませんって。
それでも前半はメッシのvaselina(バセリーナ/ループシュート)が外れたり、ルイス・スアレスとメッシのダブルチャンスをGKクルトワが懸命に弾いたりしてくれたおかげでそれ以上の失点はなかったんですが、ハーフタイム間際、ラモスが空中戦でメッシの顔を腕で払った際には先日のジローナ戦、イエローカード2枚で退場になり、次節出場停止処分になった上、累積警告リーチのままの二の舞を恐れたファンも多かったのでは? 幸いここはマジェンコ主審とマテウ・ラオスVAR(ビデオ審判)担当がスルーしてくれましたが、後々、ミックスゾーンでレッドカードに相当しないかと訊かれたピケに「マドリーには25メートルの距離があっても敵を蹴った音が聞こえる選手がいるみたいだけど(カルバハルがレバンテ戦でドゥクレの足がカゼミロをかすってペナルティを取られたプレーについてコメント)、自分は50メートル離れたところにいたから、見ることはできなかった」と揚げ足を取る機会を与えてしまったのは如何かと。
まあ、どちらにしろ、ラモスは後半にイエローカードをもらい、CL戦に続き、日曜のバジャドリー戦も出場停止になったんですが、それより困ったのはマドリーにはゴールを入れてくれる選手がいないことの方。ええ、この日はルーカス・バスケスが控えとなり、スタメンに抜擢されたベイルも後半にはスタンドのpito(ピト/ブーイング)を浴びてアセンシオと交代する始末ですし、かといって、そのアセンシオにも冴えがまったく見られず。
ベンゼマも以前のゴールと縁のない状態に戻ってしまったみたいですしね。クリスティアーノ・ロナウド退団後の得点不足を少しでも補うべく獲ったマリアーノなどスタンド観戦、最後にソラーリ監督が意外性に期待して、投入してみたイスコもやっぱりの出来では…「Hemos sido superiores y no fue nuestro mejor partido/エモス・シードー・スペリオーレス・イ・ノー・フエ・ヌエストロ・メホール・パルティードー(ウチの最高の試合ではなかったけど、ボクらの方が上だった)」(ブスケッツ)バルサにそのまま0-1で負けてしまったのも仕方なかったかと。
うーん、試合後には「Para ganar los partidos hay que marcar gol/パラ・ガナール・ロス・パルティードス・アイ・ケ・マルカル・ゴル(試合に勝つにはゴールを入れないといけないんだよ)」(クルトワ)、「Tuvimos ocasiones, pero cuando careces de gol se te van las cosas/トゥビモス・オカシオネス、ペロ・クアンドー・カレセス・デ・ゴル・セ・テ・バン・ラス・コーサス(ウチにはチャンスがあったけど、ゴールが足りないとコトを逃してしまう)」(ラモス)と、マドリー勢からは点が取れない嘆きが次々と聞こえてきたんですが、そういう悲哀をアトレティコではなく、あの伝統的にgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)体質のお隣さんが味わう日が来るとはまったく、時代も変わったもの。
そこへわざわざ、「Practicamente renunciamos a la Liga, hay que ser realistas/プラクティカメンテ・レヌンシアモス・ア・ラ・リーガ、アイ・ケ・セル・レアリスタス(実質的にリーガ優勝は諦めた。リアリストにならないとね)」(カルバハル)という言葉で白旗宣言をされては、いえ、残り12試合で直接対決なしの勝ち点差12となれば、確かに正論ですけどね。一応、ソラーリ監督のように「ウチは最後まで戦う」と決まり文句を言うのが”世界一のクラブ”としての矜持かと思いますが、これじゃ本当に今季の残りが思いやられますって。
もうこうなると、火曜のアヤックス戦にはマドリー伝統のCL魔力が働いてくれることを祈るしかありませんが、何せFW陣だけでなく、元マドリー監督のシュスター氏に「ディーゼル自動車のようだ」と言われたクロースやカゼミロも調子が悪いですからね。気楽な格下相手の16強対決から、いきなり今季唯一、タイトル獲得の可能性が残った大会の絶対に落とせない試合にシフトした大一番を前にチームも珍しく前日夜から、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場併設の施設で合宿に入りましたが、さて。1stレグではアヤックスもシュート精度が悪いだけでよく攻めていたため、何かちょっと怖い気がしますよね。
そして日曜にはまず、ヘタフェがベニト・ビジャマリンでベティスを圧倒。前半にCKからポルティージョが繋いでカブレラのヘッドで先制すると、ハーフタイム間際にもホルヘ・モリーナからマタという黄金コンビの連携で2点目を挙げ、後半はホアキンに1点を許したものの、1-2で勝利を掴むことに。速攻で前日、乾貴士選手の移籍後初ゴールでビジャレアル戦に勝利したアラベスから、見事4位の座を奪い返していたから、彼らの勢いには感心するばかりだったかと。
ただ、ちょっと怖いのはこれで勝ち点42と残留確定の目標をほぼ達成したヘタフェがこの先も気を抜かないでいられるかどうか。ええ、7、8年前、ルイス・ガルシア監督(アラブ首長国連邦や中国でクラブ監督を務めた後、この冬、9試合ビジャレアルを率いた)の頃には”ユーロヘタ”ともてはやされながら、シーズン終盤にグダグダになってしまった悪い前例がありますからね。ボルダラス監督がその辺、どう手綱を取っていくのか気になりますが、とりあえずは今週土曜のウエスカ戦から、お手並み拝見といきますか。
一方、首位バルサと勝ち点差10となったアトレティコはアノエタでレアル・ソシエダ戦だったんですが、いやあ、助かりました。ジエゴ・コスタとカリニッチがケガで遠征に参加していなかったものの、この日はモラタがとうとう本領を発揮。前半15分過ぎに続けて絶好機に失敗した時にはどうなるかと思ったんですけどねえ。27分にはレマルのCKをゴディンが繋いだ後、ヘッドで先制点を決めると、その5分後にもコケのFKを頭で叩き込み、さくさくと2点差にしてくれたとなれば、もう大船に乗った気でいていい?
実際、後半もGKオブラクがメリノのヘッドをparadon(パラドン/スーパーセーブ)したぐらいで、ウィリアム・ホセの序盤負傷交代が響いた相手はサンドロが狙いの定まらないシュートで脅かしてきたぐらい。そのまま0-2で勝利したんですが、1つだけ、文句があったとすれば、コケが後半17分、すでにテオへのファールでイエローカードをもらいながら、またしてもタイミングの遅れたタックルでサルドゥアを倒し、2枚目をもらって退場してしまったことだったかと。いえ、土曜にワンダ・メトロポリターノでレガネスとのミニダービーを終えた後、アトレティコには来週火曜にCLユベントス戦2ndレグが控えているため、その前に休みが取れて良かったと思えばいいのかもしれませんけどね。
今やリーガで唯一、勝ち点差7で首位バルサに追いつく望みをかすかにでも持っているのが彼らだけとなった今の状況では、軽率のそしりは免れないかと。ちなみに後半頭から、アリアスと代わったフィリペ・ルイスは左ふくらはぎの負傷で、何せこちらはちょっと前までも右ハムストリングのケガで長く休んでいましたしね。リュカもヒザのリハビリに時間がかかっているため、ユベントス戦に向けてちょっと不安ですが、それでも一時期に比べたら、負傷者は激減。ファンフランも左SBにだんだん慣れてきたため、何とかなってくれるといいのですが。
そして月曜にブタルケにレバンテを迎えた弟分レガネスは前半14分にカウンターから、オスカルが決めたゴールを最後まで守り切り、1-0で勝利。このところ、成長著しいエン・ネシリが出場停止でありながら、同じ勝ち点だったレバンテに3差をつけて、11位まで上がってくれとなれば、次は兄貴分のアトレティコに歯が立たなくてもそれ程、傷つかない? まあそれは冗談ですが、これでいよいよレガネスも勝ち点33と、あと3勝もすれば残留確定ゾーン入りとなれば、やっぱりラージョだけが足並みを揃えられないが悩みの種ですよね。
え、おかげでコパ・デル・レイは準決勝敗退、リーガ逆転優勝も絶望的になったとはいえ、まだCLがあるだけマシなんじゃないかって? まあ、確かにマドリーがここ3連覇しているヨーロッパ最高峰の大会はまだ16強対決。同国勢のカードはこの段階では排除されているため、バルサと当たることはないですし、オランダのチームには2月中旬の1stレグで1-2と勝ち越し、アウェイゴールの優位も保って、この火曜午後9時(日本時間翌午前5時)からの2ndレグに挑めるのはいいんですよ。とはいえ、無事に勝ち抜けても、来週水曜に1stレグで0-0だったオリンピック・リヨンをバルサがカンプ・ノウで倒したら、準々決勝で再びクラシコという可能性もありますからね。
その際、今季はリーガとコパ合わせて4回の対戦で合計2-10と圧倒的にゴール数で負け、しかもその10点中、皮肉にもメッシが決めたものが1つもないという相手にマドリーがリベンジできるかは甚だ、心もとないものがある訳で…いえ、このアヤックス戦には1stレグで累積警告になるよう、わざとイエローカードをもらったとUEFAに判断され、2試合の出場停止を課されたセルヒオ・ラモスが出られませんし、クラシコ2連戦で溜まった選手たちの疲れもあるため、まずは準々決勝進出をしっかり決めることが最優先。それより今は先週末のリーガの様子をお話することにすると。
その傾向には前半29分、CKからのボールをクリアできず、ストゥアーニがゴール前からシュートを決めてジローナが先制するとますます拍車がかかり、更に後半14分にはウルグアイ人エースの突進をファールで止めたCBアブドゥラエ・バがレッドカードで一発退場となったのも痛かったんですけどね。おかげでミチェル監督が「un equipo mucho mas vertical y tener la iniciativa en el juego/ウン・エキポ・ムーチョ・マス・ベルティカル・イ・テネール・ラ・インイシアティバ・エン・エル・フエゴ(縦方向にもっと動いてゲームの主導権を握れるチーム)」を目指して5人DF制から、その日はDFを4人に代えるリフレッシュ策も無に帰すことに。
以降、パスルートが見つからず、CBまでがボールを持つとドリブル突破を試みて自滅という繰り返しだったラージョは残り5分、今度はポロのクロスをストゥアーニにヘッドで決められ、止めを刺されてしまったから、もうどうしたらいいものやら。結局、0-2で負けて5連敗となってしまった彼らでしたが、救いは17位の残留ラインを決める位置にいるセルタも翌日エイバルに負け、差が勝ち点2のままだったこと。うーん、土曜の次節ではカンプ・ノウにバルサを訪ねないといけませんしね。同じく降格圏にいるビジャレアルと戦う17日の試合からでもいいので、とにかくこの悪い流れを断ち切れるといいのですが。
そして土曜の夜にはサンティアゴ・ベルナベウに足を運んだ私でしたが、やはり3日前のコパで0-3と叩きのめされたせいでしょうか。この日はfondo sur/フォンド・スール(ゴール裏南側席)のクラブ公認応援団も大掛かりな垂れ幕を用意することはなく、選手入場時の盛り上がり方も抑え気味で始まったクラシコでしたが、まあそれで正解だったかと。だって、マドリーは前半26分にセルジ・ロベルトのパスに反応したラキティッチにラモスが裏を取られ、そこから決まった1点を最後まで返せなかったんですよ。
いえ、もちろんソラーリ監督もコパ2ndレグの後、「決定力は練習、そして試合で磨いていくもの」という言葉通り、昨日の今日でいきなり18才のヴィニシウスがゴールを入れまくる選手になれないのは当然なんですけどね。それどころか、先日は前半沢山、相手にチャンスを作られたバルベルデ監督の戦術が見事に当たり、左SBをセメドではなく、セルジ・ロベルトに変更。ラキティッチやピケ、ラングレにカバーを徹底させ、ドリブル突破さえ、ほとんどさせてもらえず、GKテア・シュテーゲンの手を煩わせたのも1回程度となれば、他に輝く選手のいない今、マドリーに成す術はありませんって。
それでも前半はメッシのvaselina(バセリーナ/ループシュート)が外れたり、ルイス・スアレスとメッシのダブルチャンスをGKクルトワが懸命に弾いたりしてくれたおかげでそれ以上の失点はなかったんですが、ハーフタイム間際、ラモスが空中戦でメッシの顔を腕で払った際には先日のジローナ戦、イエローカード2枚で退場になり、次節出場停止処分になった上、累積警告リーチのままの二の舞を恐れたファンも多かったのでは? 幸いここはマジェンコ主審とマテウ・ラオスVAR(ビデオ審判)担当がスルーしてくれましたが、後々、ミックスゾーンでレッドカードに相当しないかと訊かれたピケに「マドリーには25メートルの距離があっても敵を蹴った音が聞こえる選手がいるみたいだけど(カルバハルがレバンテ戦でドゥクレの足がカゼミロをかすってペナルティを取られたプレーについてコメント)、自分は50メートル離れたところにいたから、見ることはできなかった」と揚げ足を取る機会を与えてしまったのは如何かと。
まあ、どちらにしろ、ラモスは後半にイエローカードをもらい、CL戦に続き、日曜のバジャドリー戦も出場停止になったんですが、それより困ったのはマドリーにはゴールを入れてくれる選手がいないことの方。ええ、この日はルーカス・バスケスが控えとなり、スタメンに抜擢されたベイルも後半にはスタンドのpito(ピト/ブーイング)を浴びてアセンシオと交代する始末ですし、かといって、そのアセンシオにも冴えがまったく見られず。
ベンゼマも以前のゴールと縁のない状態に戻ってしまったみたいですしね。クリスティアーノ・ロナウド退団後の得点不足を少しでも補うべく獲ったマリアーノなどスタンド観戦、最後にソラーリ監督が意外性に期待して、投入してみたイスコもやっぱりの出来では…「Hemos sido superiores y no fue nuestro mejor partido/エモス・シードー・スペリオーレス・イ・ノー・フエ・ヌエストロ・メホール・パルティードー(ウチの最高の試合ではなかったけど、ボクらの方が上だった)」(ブスケッツ)バルサにそのまま0-1で負けてしまったのも仕方なかったかと。
うーん、試合後には「Para ganar los partidos hay que marcar gol/パラ・ガナール・ロス・パルティードス・アイ・ケ・マルカル・ゴル(試合に勝つにはゴールを入れないといけないんだよ)」(クルトワ)、「Tuvimos ocasiones, pero cuando careces de gol se te van las cosas/トゥビモス・オカシオネス、ペロ・クアンドー・カレセス・デ・ゴル・セ・テ・バン・ラス・コーサス(ウチにはチャンスがあったけど、ゴールが足りないとコトを逃してしまう)」(ラモス)と、マドリー勢からは点が取れない嘆きが次々と聞こえてきたんですが、そういう悲哀をアトレティコではなく、あの伝統的にgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)体質のお隣さんが味わう日が来るとはまったく、時代も変わったもの。
そこへわざわざ、「Practicamente renunciamos a la Liga, hay que ser realistas/プラクティカメンテ・レヌンシアモス・ア・ラ・リーガ、アイ・ケ・セル・レアリスタス(実質的にリーガ優勝は諦めた。リアリストにならないとね)」(カルバハル)という言葉で白旗宣言をされては、いえ、残り12試合で直接対決なしの勝ち点差12となれば、確かに正論ですけどね。一応、ソラーリ監督のように「ウチは最後まで戦う」と決まり文句を言うのが”世界一のクラブ”としての矜持かと思いますが、これじゃ本当に今季の残りが思いやられますって。
もうこうなると、火曜のアヤックス戦にはマドリー伝統のCL魔力が働いてくれることを祈るしかありませんが、何せFW陣だけでなく、元マドリー監督のシュスター氏に「ディーゼル自動車のようだ」と言われたクロースやカゼミロも調子が悪いですからね。気楽な格下相手の16強対決から、いきなり今季唯一、タイトル獲得の可能性が残った大会の絶対に落とせない試合にシフトした大一番を前にチームも珍しく前日夜から、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場併設の施設で合宿に入りましたが、さて。1stレグではアヤックスもシュート精度が悪いだけでよく攻めていたため、何かちょっと怖い気がしますよね。
そして日曜にはまず、ヘタフェがベニト・ビジャマリンでベティスを圧倒。前半にCKからポルティージョが繋いでカブレラのヘッドで先制すると、ハーフタイム間際にもホルヘ・モリーナからマタという黄金コンビの連携で2点目を挙げ、後半はホアキンに1点を許したものの、1-2で勝利を掴むことに。速攻で前日、乾貴士選手の移籍後初ゴールでビジャレアル戦に勝利したアラベスから、見事4位の座を奪い返していたから、彼らの勢いには感心するばかりだったかと。
ただ、ちょっと怖いのはこれで勝ち点42と残留確定の目標をほぼ達成したヘタフェがこの先も気を抜かないでいられるかどうか。ええ、7、8年前、ルイス・ガルシア監督(アラブ首長国連邦や中国でクラブ監督を務めた後、この冬、9試合ビジャレアルを率いた)の頃には”ユーロヘタ”ともてはやされながら、シーズン終盤にグダグダになってしまった悪い前例がありますからね。ボルダラス監督がその辺、どう手綱を取っていくのか気になりますが、とりあえずは今週土曜のウエスカ戦から、お手並み拝見といきますか。
一方、首位バルサと勝ち点差10となったアトレティコはアノエタでレアル・ソシエダ戦だったんですが、いやあ、助かりました。ジエゴ・コスタとカリニッチがケガで遠征に参加していなかったものの、この日はモラタがとうとう本領を発揮。前半15分過ぎに続けて絶好機に失敗した時にはどうなるかと思ったんですけどねえ。27分にはレマルのCKをゴディンが繋いだ後、ヘッドで先制点を決めると、その5分後にもコケのFKを頭で叩き込み、さくさくと2点差にしてくれたとなれば、もう大船に乗った気でいていい?
実際、後半もGKオブラクがメリノのヘッドをparadon(パラドン/スーパーセーブ)したぐらいで、ウィリアム・ホセの序盤負傷交代が響いた相手はサンドロが狙いの定まらないシュートで脅かしてきたぐらい。そのまま0-2で勝利したんですが、1つだけ、文句があったとすれば、コケが後半17分、すでにテオへのファールでイエローカードをもらいながら、またしてもタイミングの遅れたタックルでサルドゥアを倒し、2枚目をもらって退場してしまったことだったかと。いえ、土曜にワンダ・メトロポリターノでレガネスとのミニダービーを終えた後、アトレティコには来週火曜にCLユベントス戦2ndレグが控えているため、その前に休みが取れて良かったと思えばいいのかもしれませんけどね。
今やリーガで唯一、勝ち点差7で首位バルサに追いつく望みをかすかにでも持っているのが彼らだけとなった今の状況では、軽率のそしりは免れないかと。ちなみに後半頭から、アリアスと代わったフィリペ・ルイスは左ふくらはぎの負傷で、何せこちらはちょっと前までも右ハムストリングのケガで長く休んでいましたしね。リュカもヒザのリハビリに時間がかかっているため、ユベントス戦に向けてちょっと不安ですが、それでも一時期に比べたら、負傷者は激減。ファンフランも左SBにだんだん慣れてきたため、何とかなってくれるといいのですが。
そして月曜にブタルケにレバンテを迎えた弟分レガネスは前半14分にカウンターから、オスカルが決めたゴールを最後まで守り切り、1-0で勝利。このところ、成長著しいエン・ネシリが出場停止でありながら、同じ勝ち点だったレバンテに3差をつけて、11位まで上がってくれとなれば、次は兄貴分のアトレティコに歯が立たなくてもそれ程、傷つかない? まあそれは冗談ですが、これでいよいよレガネスも勝ち点33と、あと3勝もすれば残留確定ゾーン入りとなれば、やっぱりラージョだけが足並みを揃えられないが悩みの種ですよね。
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レアル・マドリーのトルコ代表MFアルダ・ギュレルとリバプールのハンガリー代表MFドミニク・ソボスライがSNS上で場外戦を繰り広げている。 両国は今回のインターナショナルマッチウィークに行われたUEFAネーションズリーグ(UNL)2024-25・リーグA/B昇降格プレーオフで激突。 トルコホームの1stレグをトルコが3-1で先勝していたなか、ハンガリーホームで行われた23日の2ndレグもトルコが3-0で快勝。2戦合計6-1の完勝でリーグA昇格を決めていた。 同試合ではチーム2点目を挙げたギュレルが1年前のフレンドリーマッチでも衝突が伝えられ、今回の再戦でもバチバチとやり合っていたソボスライに激しく詰め寄られた際に「黙れ」のジェスチャーを行い、小競り合いとなっていた。 ここまでであれば、試合中によくある揉め事として流されるはずだったが、試合後も怒りが収まらないハンガリー代表のキャプテンはハンガリー『Nemzeti Sport』がインスタグラムに投稿した当該のやり取りを収めた写真に対して、「1088」とのコメントを残した。 この数字はカルロ・アンチェロッティ監督の下、ポジション争いで苦戦するギュレルのマドリーでの今シーズンのプレータイムを揶揄したものとされ、物議を醸していた。 これに対して血気盛んな20歳MFも黙っておらず、自身のインスタグラムのストーリーズで反撃。「この男は冗談だ。6ゴールで黙るには十分じゃないのか?」とのキャプションとともに同じ画像とトルコの3-0のスコアを写した画像を投稿。 さらに、画像をよく確認すると、ハンガリーのスコアの下に「ソボスライ 1インスタグラムコメント」と細かな加工も加えられており、痛烈に煽り返した。 ここに至る両選手の衝突の経緯はわからず、外野がとやかく言うべきではないが、ひとまず互いに冷静さを取り戻し、今後は場外戦ではなく改めてピッチの上で白黒つけたいところか。 2025.03.25 06:30 Tue3
エッシェンが2012年レアル移籍のドタバタ裏話を明かす「バスを止めてくれ!と狂ったように叫んだ」
元ガーナ代表MFマイケル・エッシェンが、レアル・マドリー移籍の経緯を明かした。スペイン『アス』が伝えている。 2005年から2014年の間、チェルシーで活躍したエッシェン。2012-2013シーズンには、当時チェルシー加入時の恩師であったジョゼ・モウリーニョ監督が率いていたレアル・マドリーへ1年間のレンタル移籍で加入していた。 <div style="margin:0 auto; min-width:300px; " id="cws_ad"><div style="position: relative; padding-bottom:56.25%; height: 0; overflow: hidden; "><iframe src="https://embed.dugout.com/v2/?p=eyJrZXkiOiJiUm1zTmlFUyIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0=" style="width: 300px; min-width: 100%; position: absolute; top:0; left: 0; height: 100%; overflow: hidden; " width="100%" frameborder="0" allowfullscreen scrolling="no"></iframe></div></div> エッシェンは、南アフリカ人スポーツジャーナリスト、キャロル・シャバララ氏と、インスタグラムのライブ配信を通してのインタビューに応えると、この移籍が決定するまでの経緯を回顧。移籍市場最終日のわずか数時間で移籍が決まったと明かし、映画のようなドタバタ移籍劇について語った。 <span class="paragraph-title">◆知らない番号から突然の電話…</span> 「(2012年8月31日)私はUEFAスーパーカップを戦うためにチェルシーのチームとモナコにいた。その時見覚えのない番号から電話があったんだ」 「私は出たくなかったが、その日私と同じ部屋にいた従兄弟が電話に出るよう言ってきたんだ」 「電話が鳴り続けたので、電話に出た。『もしもし?』と言った瞬間に相手からも、『もしもし?』と聞こえた。すぐに誰が電話をしてきたか分かって、従兄弟に『ジョゼ・モウリーニョからだ』と教えたよ」 「彼は『アーセナルに移籍するそうじゃないか』と言ってきたので、そんなことないと伝えたよ。アーセナルからは何の連絡もなかったからね」 「そしたら彼が『アーセナルには行かずに俺のところへ来い』と言ったんだ。彼にどこのことか聞いたら、『レアル・マドリー』と言った。私は彼に準備はできてると言ったよ」 <span class="paragraph-title">◆試合前のドタバタ劇</span> 「あれは移籍市場最終日のことで、ジョゼは私の代理人の電話番号を聞いてきた。私はスーパーカップの試合中に抜け出すことになっても行く準備はできてると伝えた」 「ラサナ・ディアラがロシアに移籍する予定で、彼の移籍が成立したら私の移籍の手順を進めると教えてくれた。私は『分かった、部屋でリラックスして待ってるよ』と答えた」 「彼は、数時間待ってくれ、そしたらかけ直すと言っていた」 「数時間して私の代理人に何が起きたか話した。マドリーへの移籍についてジョゼと話したこと、彼の番号を教えたことを伝えた。彼はマドリーは戻ってくるから落ち着けと言っていた」 「ラス(ラサナ・ディアラ)のロシアへの移籍が決まったから、私たちは計画を変更しなきゃならなかった。チームは(スーパーカップの)アトレティコ戦に向けてホテルを出る寸前だったからね。マドリーの代理人は私の代理人と一緒にいて、私はスタジアムに行くためにもうバスに乗っていたんだ。私もスタジアムに行く予定だったが、代理人がホテルに戻ってこいと言ってきた。FAXを送らなきゃいけなかったらしい。だから私は運転手にバスを止めてくれと狂ったように叫ばなければならなかった」 <span class="paragraph-title">◆「バスを止めてくれ!」</span> 「チームメイトはみんな私を見て『ミケルどうした?』って感じだった。彼らに私はバスから降りなきゃいけないと伝えて『またね』と言った」 「そんなこんなでパスが止まって、私はホテルに戻って代理人を待っていた。それから彼が来てFAXを何枚か送ったんだ。ありがたいことに全ての処理が時間内に間に合ったよ。それから私は少なくともスパイクを取りに行かなきゃいけないからスタジアムに行ってくると代理人に伝えた」 「スタジアムに着いたころにはもう試合は終わっていた。私がピッチにいたチームメイトに加わったが、何人かは既に私の移籍について知っていた。他のチームメイトは何があったのか聞いてきたので、彼らに移籍することを伝えなきゃならなかった。レアルへの移籍の話が来てホテルに戻って書類を書く必要があったと説明したよ。だからスパイクを取りにいくついでにみんなにさよならを言わなきゃならなかった」 「表彰式の後、みんなでロッカールームに戻った時、みんなにちゃんとしたお別れを言った。スパイクとすね当てだけ持って、ロマン・アブラモビッチを含めみんなに挨拶した。アブラモビッチは幸運を祈ってくれた。その後私はホテルに戻り、次の日にはマドリー行きの飛行機に乗っていた」 「私はスパイクとすね当てと、ジーンズとシャツ一枚、それからチェルシーのジャージだけ持ってマドリーへ行ったんだ。空港に着くとジョゼが待っていてくれた。挨拶を済ますと、病院でメディカルを受けて、次の日にはトレーニングに参加したよ」 激動の移籍最終日の出来事を明かしたエッシェン。移籍したマドリーでは主力として公式戦35試合に出場し2ゴール1アシストを記録した。 2020.05.19 11:15 Tue4
コパ決勝クラシコで2アシスト、優勝に貢献したヤマルはマドリーに「今季彼らは僕らに勝てない」と豪語
バルセロナのスペイン代表FWラミン・ヤマルがレアル・マドリーに対して豪語した。 ヤマルは26日に行われたコパ・デル・レイ決勝マドリー戦で先制点と2点目をアシスト。延長戦の末3-2で勝利したチームの優勝に大きく貢献していた。 コパ・デル・レイ決勝での勝利により今季のクラシコの戦績はバルセロナの3戦3勝となった中、ヤマルは試合後のインタビューで「例え1点決められても、2点決められても関係なかった。今季彼らは僕らに勝てない。それが証明された」と豪語。 優勝決定後には派手なサングラスを着用してお茶らけていたヤマル。17歳の言動が来月11日に行われるラ・リーガでの今季最後となるエル・クラシコにどのような影響を与えるだろうか。 2025.04.27 13:00 Sun5
