もう来年のことを考えないと…/原ゆみこのマドリッド
2018.12.14 19:01 Fri
▽「こっちは大丈夫だったか」そんな風に私がホッとしていたのは木曜日、お昼過ぎに決まったコパ・デル・レイ16強対決の組み合わせを見た時のことでした。来年1月8~10日、15~17日に予定されている2試合に挑むマドリッド勢はラージョを除いた4チーム。その脱落の原因を作ったレガネスが今度はレアル・マドリーとの兄弟分ダービーになってしまったのはちょっと皮肉ですが、実は昨季は準々決勝で大先輩を破ってしまった彼らですからね。もう1つの弟分、ヘタフェがバジャドリーとレベルの近い者同士でカップリングされたのも良しとして、何より助かったのはアトレティコの相手がお隣さんはもちろん、バルサやセビージャといった上位チームではなく、ジローナだったことでしょうか。
▽だってえ、CLグループリーグ最終節が終わり、2位突破となった彼らは来週月曜の決勝トーナメント16強対決の抽選でPSG、バイエルン、ユベントス、マンチェスター・シティ、ポルトのどれかと当たることになってしまったんですよ。そりゃあ、2月の1stレグでワンダ・メトロポリターノにネイマールやエムバペ、もしくはレバンドフスキ、クリスチアーノ・ロナウド、アグエロ、カシージャスといった有名どころが来るとなったら、観戦旅行を計画してしまうファンもいるかと思いますが、何せ今季はホームのワンダで決勝が開催。2014年、2016年に続いて3度目の大舞台に立つという野望をこっそり抱いているアトレティコですからね。初っ端から、準決勝になってもおかしくないカードを組まれては刺激が強すぎるかと。
▽ちなみに何故、そんな破目に陥ったのか、火曜のクラブ・ブルージュ戦の顛末をお話しすることにすると。うーん、前日練習でヒメネスがふくらはぎを負傷、リーガ前節のアラベス戦でケガしたリュカに代わり、今季4回目のケガから復帰したばかりというのにまたしても出場できなくなってしまった辺りから、もうケチがついていたんでしょうかね。それでも守備陣はこちらもケガが治ったばかりのゴディンとカンテラーノ(アトレティコBの選手)のモンテーロのCBコンビで問題なく、左SB絶賛修行中のサウールも序盤から、サイドを勢いよく上がり、10分にはゴール前に必殺クロスを入れるぐらい、上達ぶりが伺われたんですが、如何せん、後輩のトマスのシュートはGKホルバスの正面に。
▽他にも前半にはエリア前からグリーズマンが放った弓なりのシュートがそらされてしまうというアンラッキーがあったアトレティコだったんですが、やっぱり敵に3CB制を敷かれると上手く攻められないんでしょうか。後半もコケが遠目から狙った一撃が外れた以外、ゴール前で大騒ぎをしてもゴールは挙げられず。むしろ28分など、アムラバットのクロスからルアン・ペレスが撃ったヘッドをGKオブラクがparadon(パラドン/スーパーセーブ)してくれなかったら、惜敗もありえたかと。
▽結局、今季全公式戦でモナコ、ヘタフェ、サン・アンドレウにしか勝利していないという、アウェイでの力不足をこの日も露呈し、「Las ocasiones la estamos teniendo pero nos esta faltando esa pizca de fortuna/ラス・オカシオネス・ラ・エスタモス・テニエンドー・エロ・ノス・エスタ・ファルタンドー・エサ・ピスカ・デ・フォルトゥーナ(チャンスは作っているんだけど、ボクらにはちょっとしたツキが足りていない)
(コケ)という理由でスコアレスドローに終わったんですが、まったくもう。
▽まあ、その時はここまで対戦候補に強敵が並ぶとは思っていなかったのかもしれませんが、実は今週末のリーガも彼らはアウェイ戦。土曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)から、ホセ・ソリージャでバジャッドリー戦となりますが、いえ、レガネスに2-4とやられた後、前節はレアル・ソシエダを1-2で下したセルヒオ監督は「Los partidos malos del Atlético son buenos para muchos de nosotros./ロス・パルティードス・マロス・デル・アトレティコ・ソン・ブエノス・パラ・ムーチョス・デ・ノソトロス(アトレティコの悪い試合というのはウチのような多くのチームにとっては良いもの)」と、彼らを立ててくれていましたけどね。今度はブルージュで出場停止だったサビッチもプレーできますし、守備は問題なさそうとはいえ、とにかくグリーズマンやカリニッチらにゴールが生まれてくれるといいんですが。
▽え、最後の詰めが甘いのはアトレティコだから仕方ないとしても、水曜にサンティアゴ・ベルナベウでグループ最終戦を迎えたお隣さんも相当なもんじゃなかったかって?そうですね、レアル・マドリーの首位突破はすでに前節で決まっており、16強対決で当たるチームも昨季の決勝で破ったリバプールやマンチェスター・ユナイテッドなど、強豪もいるものの、トッテナム、シャルケ、アヤックス、オリンピック・リヨンと比較的、楽そうに見える相手も複数、ありますからね。それだけは羨ましい限りですが、いくら消化試合だったからと言って、CSKAモスクワにあんなにボコボコにされてはファンが怒ったのも当然だったかと。
▽そう、来週にはクラブW杯も始まるため、「Asumimos los riesgos de presentar una alineacion asi/アスミモス・ロス・リエスゴス・デ・プレセンタール・ウナ・アリネラシオン・アシー(ああいうラインアップにする危険は承知していた)」というソラリ監督は、「休まないといけない選手やプレー時間と増やすべき選手、ケガが治って調子を整えないといけない選手」を考えてスタメンを構成。それでも前半30分頃まではアセンシオやビニシウスが積極的に攻めていたんですが、オディオソラ、バジェホ、カンテラーノのハビ・サンチェスら若手と故障明けのマルセロによる守備陣が崩壊してしまったんですよ。
▽ええ、37分にシャロフにエリア内から先制点を決められると、42分にもマリオ・フェルナンデスのシュートはGKクルトワが弾いたものの、フリーのシェニコフに決められてしまう始末。0-2とされて後半は反撃に出るのかと誰もが期待していれば、ベンゼマと交代でベイルがトップって、え、これってただの省エネ温存策じゃない?後半12分にはこちらもケガから戻ってきたクロースを入れ、まだカセミロがいないため、マルコス・ジョレンテを下げて休ませたり、足首を痛めたベイルに我慢してもらい、マルセロにムリをさせないようカルバハルと交代させたりしていましたが、ちょっとお。後半28分にはとうとう、シグルドソンにCSKAモスクワの3点目を決められていながら、得意のremontada(レモンターダ/逆転劇)の気配もないって、これ、本当にマドリー?
▽いやあ、後で相手のゴンチャレンコ監督も「マドリーは先に大事な試合があるから、全力で来なかった」と言っていましたが、とにかく勝敗より、選手たちのコンディション調整が優先されたのにはガッカリしたマドリーファンも多かったかと。そんな折、スタンドの八つ当たりを受けてしまったのはイスコで、後半10分に敵DFに邪魔されて、大きくシュートがそれてしまったのがキッカケとなり、pito(ピト/ブーイング)を浴びることに。いえ、ムカついて当人が「Qué queréis?/ケ・ケレイス(どうしてほしいって言うんだい)」とゴール裏のファンを挑発したのもいけなかったんですけどね。それからしばらく、ボールを持つたび、ピーピーやられていましたが、だからって、マルセロが交代する時、キャプテンマークを引き継ぐのを拒否したというのは悪意のある誤報だったようです。
▽そう、レギュラー選手たちが出なかったコパ・デル・レイのメリージャ戦2ndレグでイスコはキャプテンを務めており、マルセロが「He intentado dar el brazalete a Isco y me ha dicho que se lo tenia que dar a Carvajal, el por que no lo se/エ・インテンタードー・ダル・エル・ブラサレテ・ア・イスコ・イ・メ・ア・デッチョー・ケ・セ・ロ・テニア・ケ・ダール・ア・カルバハル、エル・ポル・ケ・ノー・ロ・セ(イスコに腕章を渡そうとしたんだけど、カルバハルにあげないとダメだと言われたんだ。何でだかは知らない)」とミックスゾーンでペラペラ話してしまったのも悪かったんですけどね。実は2人は同じ2013年夏の入団で、プレゼンがあったのがイスコの方が2日だけ早かったという事情が。
▽そこで両者の間で次の機会はカルバハルにキャプテンを譲るという約束をしていただけで、全然、大したことじゃないんですけどね。むしろ問題なのはマドリーがホームでのヨーロッパの試合でクラブ史上初の0-3という大敗を喫してしまったことで、しかもこのCSKAモスクワにはアウェイでも1-0で負けて2連敗。何せ、昨季の王者相手に殊勲の大金星を挙げながら、他会場ではビクトリア・プルゼニがローマに2-1で勝利したため、CSKAモスクワはELにも回れず、最下位で敗退となりましたからね。「サッカーにはよく非論理的なことが起きる」とゴンチャレンコ監督は達観してしましたが、やっぱり天下のマドリーにすれば、恥ずかしい結果ですよね。
▽え、もしかしてCSKAモスクワには昨夏、ベガルタ仙台から移籍した西村拓真選手がいなかったかって?いやあ、私もメンバー表を見るまで気づかなかったんですが、何せ今季はまだ先発も2回だけ。この日も後半ロスタイムにピッチに立ったものの、ボールに触る前に終了の笛が。ちなみにその点に関しては当人も「あの時間帯に呼ばれるっていうのが、今の評価だと思います」とミックスゾーンでは納得していたよう。「JリーグからCLになってスピード感、フィジカル、全てがワンランク上。近くで見て学べたのは良かった。この半年は我慢の連続だったけど、価値ある3カ月だった」そうで、冬季休暇明けのキャンプからまた、飛躍を目指してチャレンジする意志を表明していたため、来年はもっと出番が増えるといいですね。
▽そしてそんなマドリーは今週末、土曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)から、弟分のラージョを迎えるミニダービーなんですが、今年のサンティアゴ・ベルナベウでの試合はこれが最後。リハビリ最終段階に入っているカセミロやレギロンも伴い、日曜にはチームはアブダビに飛んで来週水曜のクラブW杯準決勝の準備に入ります。決勝、3位決定戦が土曜になるため、年内最終節のビジャレアル戦は1月3日に延期となっていますが、彼らもようやくCL出場圏の4位に戻ったばかりですからね。ここは勝って気分良く、3年連続となる世界一のクラブの称号を狙いに行きたいところかと。
▽ただ、ラージョも残留ラインと勝ち点差4の18位と心配な位置にいるため、私も微妙な心持ちなんですが、ミチェル監督の辛いところはマドリーからレンタル移籍しているエースのラウール・デ・トマスが契約条項で出場できないこと。ベイルの足首の具合はまだわかりませんが、今度はソラリ監督もそうそう、大掛かりなローテーションはしないでしょうしね。白星は難しいかもしれませんが、先日のエイバル戦のようにマドリーの攻撃を上手くかわせれば、勝ち点1ぐらいは拾えるかもしれませんよ。
▽最後に他の弟分チームたちの今週末の予定を見ていくと、まず金曜にはレガネスがアウェイでセルタ戦。前節のヘタフェとのミニダービーで累積警告になったニヨムは出場停止、退場したルーベン・ペレスは上訴委員会の判定を待っているため、ビーゴ(スペイン北西部、セルタのホームタウン)まで一緒に行くそうです。そしてEL出場圏まであと勝ち点1に迫っているヘタフェは土曜の午後1時(日本時間午後9時)から、コリセウム・アルフォンソ・ペレスでレアル・ソシエダ戦なんですが、柴崎岳選手がアジアカップのため、日本代表に呼ばれたのは痛し痒しかも。
▽というのも1月中、当人がそれこそコパの試合に出られなくなってしまうからですが、巷ではこの1月の市場でいいオファーがあれば放出可のリストに入っているとも言われていますからね。アマトがヒザの靭帯断裂で今季絶望となったため、ベンチに入るチャンスは増えた彼ですが、来年はマドリッドでその雄姿が見れるのかどうか、ちょっと不安ですよね。
▽だってえ、CLグループリーグ最終節が終わり、2位突破となった彼らは来週月曜の決勝トーナメント16強対決の抽選でPSG、バイエルン、ユベントス、マンチェスター・シティ、ポルトのどれかと当たることになってしまったんですよ。そりゃあ、2月の1stレグでワンダ・メトロポリターノにネイマールやエムバペ、もしくはレバンドフスキ、クリスチアーノ・ロナウド、アグエロ、カシージャスといった有名どころが来るとなったら、観戦旅行を計画してしまうファンもいるかと思いますが、何せ今季はホームのワンダで決勝が開催。2014年、2016年に続いて3度目の大舞台に立つという野望をこっそり抱いているアトレティコですからね。初っ端から、準決勝になってもおかしくないカードを組まれては刺激が強すぎるかと。
▽ちなみに何故、そんな破目に陥ったのか、火曜のクラブ・ブルージュ戦の顛末をお話しすることにすると。うーん、前日練習でヒメネスがふくらはぎを負傷、リーガ前節のアラベス戦でケガしたリュカに代わり、今季4回目のケガから復帰したばかりというのにまたしても出場できなくなってしまった辺りから、もうケチがついていたんでしょうかね。それでも守備陣はこちらもケガが治ったばかりのゴディンとカンテラーノ(アトレティコBの選手)のモンテーロのCBコンビで問題なく、左SB絶賛修行中のサウールも序盤から、サイドを勢いよく上がり、10分にはゴール前に必殺クロスを入れるぐらい、上達ぶりが伺われたんですが、如何せん、後輩のトマスのシュートはGKホルバスの正面に。
▽結局、今季全公式戦でモナコ、ヘタフェ、サン・アンドレウにしか勝利していないという、アウェイでの力不足をこの日も露呈し、「Las ocasiones la estamos teniendo pero nos esta faltando esa pizca de fortuna/ラス・オカシオネス・ラ・エスタモス・テニエンドー・エロ・ノス・エスタ・ファルタンドー・エサ・ピスカ・デ・フォルトゥーナ(チャンスは作っているんだけど、ボクらにはちょっとしたツキが足りていない)
(コケ)という理由でスコアレスドローに終わったんですが、まったくもう。
▽何せその間、前節、まさしくこのクラブ・ブルージュと0-0で引き分けて、首位の座を譲ってくれたドルトムントがモナコに0-2と勝利。再び勝ち点で並んでしまったため、ドイツでの直接対決で4-0と大敗したのが祟って、アトレティコは2位になってしまったんですが、それでも昨季、アゼルバイジャンのカラバフと2引き分けして、3位でヨーロッパリーグに回ることになり、見事に優勝したという悲惨(?)な体験をしているせいですかね。試合後のシメオネ監督は「Estoy feliz porque llegamos a octavos de final/エストイ・フェリス・ポルケ・ジェガモス・ア・オクタボス・デ・フィナル(16強対決に出られて幸せだ)。クラブにとっても大事なことだから、満足しないといけない」とコメント。
▽まあ、その時はここまで対戦候補に強敵が並ぶとは思っていなかったのかもしれませんが、実は今週末のリーガも彼らはアウェイ戦。土曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)から、ホセ・ソリージャでバジャッドリー戦となりますが、いえ、レガネスに2-4とやられた後、前節はレアル・ソシエダを1-2で下したセルヒオ監督は「Los partidos malos del Atlético son buenos para muchos de nosotros./ロス・パルティードス・マロス・デル・アトレティコ・ソン・ブエノス・パラ・ムーチョス・デ・ノソトロス(アトレティコの悪い試合というのはウチのような多くのチームにとっては良いもの)」と、彼らを立ててくれていましたけどね。今度はブルージュで出場停止だったサビッチもプレーできますし、守備は問題なさそうとはいえ、とにかくグリーズマンやカリニッチらにゴールが生まれてくれるといいんですが。
▽え、最後の詰めが甘いのはアトレティコだから仕方ないとしても、水曜にサンティアゴ・ベルナベウでグループ最終戦を迎えたお隣さんも相当なもんじゃなかったかって?そうですね、レアル・マドリーの首位突破はすでに前節で決まっており、16強対決で当たるチームも昨季の決勝で破ったリバプールやマンチェスター・ユナイテッドなど、強豪もいるものの、トッテナム、シャルケ、アヤックス、オリンピック・リヨンと比較的、楽そうに見える相手も複数、ありますからね。それだけは羨ましい限りですが、いくら消化試合だったからと言って、CSKAモスクワにあんなにボコボコにされてはファンが怒ったのも当然だったかと。
▽そう、来週にはクラブW杯も始まるため、「Asumimos los riesgos de presentar una alineacion asi/アスミモス・ロス・リエスゴス・デ・プレセンタール・ウナ・アリネラシオン・アシー(ああいうラインアップにする危険は承知していた)」というソラリ監督は、「休まないといけない選手やプレー時間と増やすべき選手、ケガが治って調子を整えないといけない選手」を考えてスタメンを構成。それでも前半30分頃まではアセンシオやビニシウスが積極的に攻めていたんですが、オディオソラ、バジェホ、カンテラーノのハビ・サンチェスら若手と故障明けのマルセロによる守備陣が崩壊してしまったんですよ。
▽ええ、37分にシャロフにエリア内から先制点を決められると、42分にもマリオ・フェルナンデスのシュートはGKクルトワが弾いたものの、フリーのシェニコフに決められてしまう始末。0-2とされて後半は反撃に出るのかと誰もが期待していれば、ベンゼマと交代でベイルがトップって、え、これってただの省エネ温存策じゃない?後半12分にはこちらもケガから戻ってきたクロースを入れ、まだカセミロがいないため、マルコス・ジョレンテを下げて休ませたり、足首を痛めたベイルに我慢してもらい、マルセロにムリをさせないようカルバハルと交代させたりしていましたが、ちょっとお。後半28分にはとうとう、シグルドソンにCSKAモスクワの3点目を決められていながら、得意のremontada(レモンターダ/逆転劇)の気配もないって、これ、本当にマドリー?
▽いやあ、後で相手のゴンチャレンコ監督も「マドリーは先に大事な試合があるから、全力で来なかった」と言っていましたが、とにかく勝敗より、選手たちのコンディション調整が優先されたのにはガッカリしたマドリーファンも多かったかと。そんな折、スタンドの八つ当たりを受けてしまったのはイスコで、後半10分に敵DFに邪魔されて、大きくシュートがそれてしまったのがキッカケとなり、pito(ピト/ブーイング)を浴びることに。いえ、ムカついて当人が「Qué queréis?/ケ・ケレイス(どうしてほしいって言うんだい)」とゴール裏のファンを挑発したのもいけなかったんですけどね。それからしばらく、ボールを持つたび、ピーピーやられていましたが、だからって、マルセロが交代する時、キャプテンマークを引き継ぐのを拒否したというのは悪意のある誤報だったようです。
▽そう、レギュラー選手たちが出なかったコパ・デル・レイのメリージャ戦2ndレグでイスコはキャプテンを務めており、マルセロが「He intentado dar el brazalete a Isco y me ha dicho que se lo tenia que dar a Carvajal, el por que no lo se/エ・インテンタードー・ダル・エル・ブラサレテ・ア・イスコ・イ・メ・ア・デッチョー・ケ・セ・ロ・テニア・ケ・ダール・ア・カルバハル、エル・ポル・ケ・ノー・ロ・セ(イスコに腕章を渡そうとしたんだけど、カルバハルにあげないとダメだと言われたんだ。何でだかは知らない)」とミックスゾーンでペラペラ話してしまったのも悪かったんですけどね。実は2人は同じ2013年夏の入団で、プレゼンがあったのがイスコの方が2日だけ早かったという事情が。
▽そこで両者の間で次の機会はカルバハルにキャプテンを譲るという約束をしていただけで、全然、大したことじゃないんですけどね。むしろ問題なのはマドリーがホームでのヨーロッパの試合でクラブ史上初の0-3という大敗を喫してしまったことで、しかもこのCSKAモスクワにはアウェイでも1-0で負けて2連敗。何せ、昨季の王者相手に殊勲の大金星を挙げながら、他会場ではビクトリア・プルゼニがローマに2-1で勝利したため、CSKAモスクワはELにも回れず、最下位で敗退となりましたからね。「サッカーにはよく非論理的なことが起きる」とゴンチャレンコ監督は達観してしましたが、やっぱり天下のマドリーにすれば、恥ずかしい結果ですよね。
▽え、もしかしてCSKAモスクワには昨夏、ベガルタ仙台から移籍した西村拓真選手がいなかったかって?いやあ、私もメンバー表を見るまで気づかなかったんですが、何せ今季はまだ先発も2回だけ。この日も後半ロスタイムにピッチに立ったものの、ボールに触る前に終了の笛が。ちなみにその点に関しては当人も「あの時間帯に呼ばれるっていうのが、今の評価だと思います」とミックスゾーンでは納得していたよう。「JリーグからCLになってスピード感、フィジカル、全てがワンランク上。近くで見て学べたのは良かった。この半年は我慢の連続だったけど、価値ある3カ月だった」そうで、冬季休暇明けのキャンプからまた、飛躍を目指してチャレンジする意志を表明していたため、来年はもっと出番が増えるといいですね。
▽そしてそんなマドリーは今週末、土曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)から、弟分のラージョを迎えるミニダービーなんですが、今年のサンティアゴ・ベルナベウでの試合はこれが最後。リハビリ最終段階に入っているカセミロやレギロンも伴い、日曜にはチームはアブダビに飛んで来週水曜のクラブW杯準決勝の準備に入ります。決勝、3位決定戦が土曜になるため、年内最終節のビジャレアル戦は1月3日に延期となっていますが、彼らもようやくCL出場圏の4位に戻ったばかりですからね。ここは勝って気分良く、3年連続となる世界一のクラブの称号を狙いに行きたいところかと。
▽ただ、ラージョも残留ラインと勝ち点差4の18位と心配な位置にいるため、私も微妙な心持ちなんですが、ミチェル監督の辛いところはマドリーからレンタル移籍しているエースのラウール・デ・トマスが契約条項で出場できないこと。ベイルの足首の具合はまだわかりませんが、今度はソラリ監督もそうそう、大掛かりなローテーションはしないでしょうしね。白星は難しいかもしれませんが、先日のエイバル戦のようにマドリーの攻撃を上手くかわせれば、勝ち点1ぐらいは拾えるかもしれませんよ。
▽最後に他の弟分チームたちの今週末の予定を見ていくと、まず金曜にはレガネスがアウェイでセルタ戦。前節のヘタフェとのミニダービーで累積警告になったニヨムは出場停止、退場したルーベン・ペレスは上訴委員会の判定を待っているため、ビーゴ(スペイン北西部、セルタのホームタウン)まで一緒に行くそうです。そしてEL出場圏まであと勝ち点1に迫っているヘタフェは土曜の午後1時(日本時間午後9時)から、コリセウム・アルフォンソ・ペレスでレアル・ソシエダ戦なんですが、柴崎岳選手がアジアカップのため、日本代表に呼ばれたのは痛し痒しかも。
▽というのも1月中、当人がそれこそコパの試合に出られなくなってしまうからですが、巷ではこの1月の市場でいいオファーがあれば放出可のリストに入っているとも言われていますからね。アマトがヒザの靭帯断裂で今季絶望となったため、ベンチに入るチャンスは増えた彼ですが、来年はマドリッドでその雄姿が見れるのかどうか、ちょっと不安ですよね。
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レアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールが、国際サッカー連盟(FIFA)の倫理規定違反で2年間の出場停止処分を科される可能性が浮上している。 昨年はバロンドールこそ逃したもののFIFAザ・ベストを受賞し、チャンピオンズリーグとラ・リーガの2冠に貢献したヴィニシウス。今シーズンは昨シーズンほどのインパクトこそ残せていないが、公式戦20ゴール14アシストと十分なスタッツを残し、マドリーの主軸として活躍。直近では2030年までの新契約締結で合意に至ったとの報道も出ていた。 そんななか、イタリア『ジャンルカ・ディ・マルツィオ』などの報道によれば、現在フットボール界屈指のスーパースターには父親と代理人とともに経営する『ALL Agenciamento Esportivo』社のサッカークラブ買収に関する問題で、FIFAから調査を受けているという。 『ALL』はポルトガルのFCアルベルカと、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエB(ブラジル2部)のアスレティック・クラブを買収した。 後者のアスレティック・クラブに関しては16.5%の株式を保有するブラジル企業『ティベリス・ホールディング・ド・ブラジル』が、クラブのセリエB昇格を受けて、株式過半数を取得する優先購入権を行使する計画を立てていた。 しかし、実際に株式はヴィニシウスと関係のある『ALL』に直接売却され、サンパウロ商事裁判所は調査のため取引を停止。 だが、捜査が行われている間に『ALL』がクラブの運営権を握ったことに激怒した『ティベリス』は4月7日、FIFA倫理委員会の調査委員会に申し立てを行い、ヴィニシウスに対して2年間の出場停止処分を要求した。 『ティベリス』の訴えによると、これはFIFA倫理規定第20条およびスペインサッカー連盟(RFEF)スポーツ正義規定第22条に違反するとして国際訴訟を起こすことを決定。これらの規定はいずれも、利益相反の明らかなリスクがある場合に、現役サッカー選手がプロサッカークラブを直接的または間接的に所有することを禁じている。 懸念されるのは、選手オーナーにとって有利な個人契約、スポーツの試合結果への影響。さらに、異例の形で他の選手を引きつける可能性、税務上の不正行為に至るまで、多岐にわたるという。実際、アスレティック・クラブとアルベルカの間ではここにきて選手移籍の動きもある。 この訴えはFIFAに審査される予定であり、出場停止処分に至らない可能性もあるが、『ティベリス』は2年間の出場停止処分を求めており、この訴えが全面的に認められた場合、ヴィニシウスの選手生命に関わる事態となる。 ただ、現状の見立てでは両者間での和解を目指しつつ、ヴィニシウス側に処分が下ったとしても、罰金といったより軽微な処分にとどまる可能性が高いようだ。 2025.04.23 20:51 Wed4
40歳C・ロナウドが約400億円で3年連続最も稼いだアスリートに! メッシが5位、ドジャース・大谷翔平は9位
アル・ナスルのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(40)が、再び世界で最も稼ぐアスリートとなった。アメリカ『フォーブス』が伝えた。 サッカー界のスーパースターの1人であるC・ロナウド。初めて世界で最も稼ぐアスリートになってから9年。40歳になった中で、3年連続5度目のナンバーワンとなった。 スポルティングCPで才能を見出され、マンチェスター・ユナイテッドで輝きを放ち、レアル・マドリーで全盛期を迎えると、ユベントス、ユナイテッドでプレーし、現在はサウジアラビアのアル・ナスルでプレー。AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)では準決勝で川崎フロンターレに敗れてアジア王者は逃したが、その存在感は健在だ。 サッカー界のNo.1プレーヤーという肩書きは譲りつつあるものの、この1年間で稼いだ金額は推定2億7500万ドル(約399億6000万円)とのこと。これは自己最高記録であり、歴代でも2015年に3億ドル、2018年に2億8500万ドルを稼いだプロボクサーのフロイド・メイウェザーだけとなっている。 内訳としては2億2500万ドル(約326億9000万円)がアル・ナスルとの契約で手にしており、残りの5000万ドル(約72億7000万円)はピッチ外での収入となり、スポンサー契約などの収入と見られている。 サッカー選手ではトップ10にはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(インテル・マイアミ)が1億3500万ドル(約196億3000万円)で5位。8位に元フランス代表FWカリム・ベンゼマ(アル・イテハド)が1億400万ドル(約151億2000万円)でランクイン。トップ50に広げると、フランス代表FWキリアン・ムバッペ(レアル・マドリー)が9000万ドル(約130億9000万円)で16位、ブラジル代表FWネイマール(サントス)が7600万ドル(約110億5000万円)で25位、ノルウェー代表FWアーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)が6200万ドル(約90億1000万円)で34位、ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオール(レアル・マドリー)が5500万ドル(約80億円)で46位、セネガル代表FWサディオ・マネ(アル・ナスル)が5400万ドル(約78億5000万円)で48位となった。 全体では2位にNBAのゴールデンステート・ウォリアーズのステフィン・カリーで1億5600万ドル(約226億7000万円)、3位にイングランドのプロボクサーであるタイソン・フューリーで1億4600万ドル(約212億2000万円)、4位にNFLのダラス・カウボーイズに所属するダック・プレスコットで1億3700万ドル(約199億1000万円)、5位がメッシとなった。 なお、日本人では9位にはMLBのロサンゼルス・ドジャーズに所属する大谷翔平が唯一入り1億250万ドル(約148億9000万円)。フィールド上で250万ドル(約3億6000万円)、フィールド外で1億ドル(約145億3000万円)を稼いでいるとされている。 <h3>◆最も稼ぐアスリートランキング 2025</h3> 1位:クリスティアーノ・ロナウド(サッカー/ポルトガル/40歳) 総収益:2億7500万ドル(約399億6000万円) 2位:ステフィン・カリー(バスケットボール/アメリカ/37歳) 総収益:1億5600万ドル(約226億7000万円) 3位:タイソン・フューリー(ボクシング/イギリス/36歳) 総収益:1億4600万ドル(約212億2000万円) 4位:ダック・プレスコット(アメリカン・フットボール/アメリカ/31歳) 総収益:1億3700万ドル(約199億1000万円) 5位:リオネル・メッシ(サッカー/アルゼンチン/37歳) 総収益:1億3500万ドル(約196億3000万円) 6位:レブロン・ジェームズ(バスケットボール/アメリカ/39歳) 総収益:1億3380万ドル(約194億4000万円) 7位:フアン・ソト(野球/ドミニカ共和国/26歳) 総収益:1億1400万ドル(約165億8000万円) 8位:カリム・ベンゼマ(サッカー/フランス/36歳) 総収益:1億400万ドル(約151億2000万円) 9位:大谷翔平(野球/日本/歳) 総収益:1億250万ドル(約148億9000万円) 10位:ケビン・デュラント(バスケットボール/アメリカ/35歳) 総収益:1億140万ドル(約147億3000万円) 2025.05.16 17:40 Fri5
