【日本代表コラム】順調な船出、過酷なサバイバルレースが始まる
2018.09.13 19:00 Thu
▽4年周期のタームを終え、新たなスタートを切った日本代表。コスタリカ代表と相見えた森保一監督率いる新生日本代表は、初陣でしっかりと結果を残した。
▽ロシア・ワールドカップに選ばれたメンバーは4名。そのうちレギュラーとしてプレーした選手はゼロ。日本代表初招集となったメンバーは6名と、フレッシュな顔ぶれとなった。
▽選手招集の段階から、新たな色を出した森保監督。コスタリカ戦では、サンフレッチェ広島や東京オリンピック代表チームで見せる[3-4-2-1]と得意とするシステムを封印し、選手に合わせた[4-2-3-1(4-4-2)]を採用した。
◆初キャップ4名、初ゴール2名
▽日本代表デビュー戦となった両選手だったが、堂安は得意の攻撃参加に加え、前線からの守備も実行。得意ではないものの、しっかりと相手を追い、ボール奪取の手助けをしていた。佐々木は、得意のセットプレーから、先制ゴールにつながるオウンゴールを誘発。その後も空中戦の強さを見せ、守備面でも左サイドを封印。数回判断ミスからピンチを迎えたが、周囲のカバーもあり無失点に貢献した。
◆すでに始まったサバイバル
▽変化を感じたのは、選手たちの意識。特に、縦を意識した攻撃が目立ち、個人技での打開、パスの選択肢の優先度の高さを感じた。また、選手の特徴を合わせるという意味でも、1トップ気味に入ったFW小林悠(川崎フロンターレ)は、Jリーグ屈指の点取り屋である一方で、クラブでも見せるチャンスメイク能力を発揮。ターゲットとなって体を張るシーンもありながら、少し下がって受けてスルーパスを通すシーンも見られた。前半の南野の惜しいシュートや、後半の堂安の決定機にも小林が絡んでいる。
▽ロシアでの日本代表の戦いに影響を受けない選手はいるはずもなく、4年後のカタールは自分がという意気込みを強く感じる。年齢に関わらず、W杯出場を目指すことは多くの現役選手の目標であり、今回新たに日本代表の一員になった選手は、より一層その気持が強くなったはずだ。
▽10月にはW杯の主力組も招集する可能性を示唆していた森保監督。来年1月にはアジアカップが待っており、チームの構築と世代間の融合という2つのテーマを持って年内の4試合を戦うこととなる。これまでのレギュラー組もこの試合を受けて刺激を受けないはずはなく、より一層日本代表のポジション争いが激化するに違いない。
◆チームが求めるもの
▽高さに分がない日本としては、単純なクロスで世界を相手に戦うことはかなり難しく、深さをとってマイナスに折り返すクロスや、アーリークロスなどがチャンスを作っていた。コスタリカ戦でも、サイドで持ち上がるシーンがありながら、クロスが単調に終わる場面も多く、効果的な攻撃とは言い難い。
▽しかし、中島や南野、堂安を始めとした新戦力は、ニアのゾーンに飛び込む事が多く、効果的なパスを供給することができていた。相手の背後、さらにニアを使うことで、中央の選手やファーの選手も生きてくる。新たな攻撃の形をしっかりと作り上げ、バリエーションを増やすことがより高みに向かうためには必要なこと。森保監督がこの先どうやって作り上げていくかには注目だ。
▽ポジションにとらわれず、しっかりと相手に合わせて対応していくことも必要だと就任時に語っている森保監督。東京オリンピック代表チームや過去の広島を見ても、選手が状況と相手に合わせ、ポジションにとらわれずにプレーしていた。日本代表に必要なのは対応力。そのために選手自身はクラブで力をつけることが求められる。約1カ月後に行われるパナマ代表戦とウルグアイ代表戦に向けてはどの様な選手を呼ぶのか。Jリーグをはじめ、各選手のクラブでのプレーが楽しみだ。
《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》
▽ロシア・ワールドカップに選ばれたメンバーは4名。そのうちレギュラーとしてプレーした選手はゼロ。日本代表初招集となったメンバーは6名と、フレッシュな顔ぶれとなった。
▽選手招集の段階から、新たな色を出した森保監督。コスタリカ戦では、サンフレッチェ広島や東京オリンピック代表チームで見せる[3-4-2-1]と得意とするシステムを封印し、選手に合わせた[4-2-3-1(4-4-2)]を採用した。
Getty Images
▽今回初めて日本代表に招集され、東京オリンピック世代のエースとしても期待されるMF堂安律(フローニンヘン)が先発でA代表初キャップを記録。また、広島時代にヴァンフォーレ甲府から引き抜き、重宝したDF佐々木翔(サンフレッチェ広島)を左サイドバックとして起用した。▽日本代表デビュー戦となった両選手だったが、堂安は得意の攻撃参加に加え、前線からの守備も実行。得意ではないものの、しっかりと相手を追い、ボール奪取の手助けをしていた。佐々木は、得意のセットプレーから、先制ゴールにつながるオウンゴールを誘発。その後も空中戦の強さを見せ、守備面でも左サイドを封印。数回判断ミスからピンチを迎えたが、周囲のカバーもあり無失点に貢献した。
▽さらに、追加招集となったMF天野純(横浜F・マリノス)、MF守田英正(川崎フロンターレ)を途中起用。Jリーグでしっかりと結果を残している選手たちを手元に呼ぶだけでなく、試合でも起用した。天野は2トップの一角に入り、CKからは好クロスを供給。守田は出場時間が短かったが、ポジショニングの良さやタイミングの良いスルーパスなど持ち味を発揮した。クラブで務めるポジションとは違うものの、互いに良さを発揮できたこと。代表初キャップの4名は及第点の活躍だった。
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▽また、2点目を決めたMF南野拓実(ザルツブルク)、ダメ押しの3点目を決めたMF伊東純也(柏レイソル)は、どちらも代表初ゴール。南野はボックス内でパスを冷静に流し込み、伊東は右サイドの仕掛けからカットインして左足で決めた。どちらも得意とする形。特に伊東のゴールは柏でも見せる形であり、チームとして個を生かして結果を残せたことは大きい。◆すでに始まったサバイバル
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▽前述のメンバー以外にも、中盤で起用されて攻守にわたって躍動したMF遠藤航(シント=トロイデン)や、左サイドから攻撃の形を作ったMF中島翔哉(ポルティモネンセ)、森保監督のサッカーを体現できるMF青山敏弘(サンフレッチェ広島)らが躍動。新たなチーム作りのスタートを感じさせる1試合となった。▽変化を感じたのは、選手たちの意識。特に、縦を意識した攻撃が目立ち、個人技での打開、パスの選択肢の優先度の高さを感じた。また、選手の特徴を合わせるという意味でも、1トップ気味に入ったFW小林悠(川崎フロンターレ)は、Jリーグ屈指の点取り屋である一方で、クラブでも見せるチャンスメイク能力を発揮。ターゲットとなって体を張るシーンもありながら、少し下がって受けてスルーパスを通すシーンも見られた。前半の南野の惜しいシュートや、後半の堂安の決定機にも小林が絡んでいる。
▽ロシアでの日本代表の戦いに影響を受けない選手はいるはずもなく、4年後のカタールは自分がという意気込みを強く感じる。年齢に関わらず、W杯出場を目指すことは多くの現役選手の目標であり、今回新たに日本代表の一員になった選手は、より一層その気持が強くなったはずだ。
▽10月にはW杯の主力組も招集する可能性を示唆していた森保監督。来年1月にはアジアカップが待っており、チームの構築と世代間の融合という2つのテーマを持って年内の4試合を戦うこととなる。これまでのレギュラー組もこの試合を受けて刺激を受けないはずはなく、より一層日本代表のポジション争いが激化するに違いない。
◆チームが求めるもの
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▽コスタリカ戦の日本代表は、攻撃面で違いを生み出すことを主軸に置いていた。前述のとおり、縦への意識は強く、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が意識付けしてきたことを踏襲している。さらに、ニアゾーンを多く使うシーンが見られた。これまでの日本代表で多く見られたシーンは、サイドを崩してもクロスが通らないもの。中央に飛び込んでも、相手DFにクリアされてしまうシーンだ。▽高さに分がない日本としては、単純なクロスで世界を相手に戦うことはかなり難しく、深さをとってマイナスに折り返すクロスや、アーリークロスなどがチャンスを作っていた。コスタリカ戦でも、サイドで持ち上がるシーンがありながら、クロスが単調に終わる場面も多く、効果的な攻撃とは言い難い。
▽しかし、中島や南野、堂安を始めとした新戦力は、ニアのゾーンに飛び込む事が多く、効果的なパスを供給することができていた。相手の背後、さらにニアを使うことで、中央の選手やファーの選手も生きてくる。新たな攻撃の形をしっかりと作り上げ、バリエーションを増やすことがより高みに向かうためには必要なこと。森保監督がこの先どうやって作り上げていくかには注目だ。
▽ポジションにとらわれず、しっかりと相手に合わせて対応していくことも必要だと就任時に語っている森保監督。東京オリンピック代表チームや過去の広島を見ても、選手が状況と相手に合わせ、ポジションにとらわれずにプレーしていた。日本代表に必要なのは対応力。そのために選手自身はクラブで力をつけることが求められる。約1カ月後に行われるパナマ代表戦とウルグアイ代表戦に向けてはどの様な選手を呼ぶのか。Jリーグをはじめ、各選手のクラブでのプレーが楽しみだ。
《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》
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スポルティングCPのルベン・アモリム監督が、日本代表MF守田英正を絶賛した。ポルトガル『A Bola』が伝えた。 今夏サンタ・クララからスポルティングに完全移籍した守田。念願の移籍を果たし、ポルトガル国内でのステップアップを果たした。 ポルトガル3強の一角に加入したが、開幕戦から出場機会を得ると、プリメイラ・リーガ6試合全てに出場。チャンピオンズリーグ(CL)でも初戦のフランクフルト戦に出場し、アシストを記録した。 新天地でも順調なスタートを切り、カタール・ワールドカップ(W杯)に向けて準備を進めている守田だが、指揮官も大きな信頼を寄せている様子。日本人選手への評価が大きく変わっているようだ。 「全ての監督が日本人選手を指導すべきだと思う。常にチームを助け、どんなポジションでもプレーし、1日に1000回も謝る選手が、どのようなものであるかを理解するためにだ」 「守田には良いことしか言えない。テクニックのある選手だ。彼は6番でプレーしに来たが、8番でもプレーすることができる」 「私は彼にとても満足している。我々が守田を選んだ日、その価値と人柄をよく表している」 監督も絶賛する守田は、アンカーだけでなくインサイドハーフでもプレー。13日に予定されているトッテナムとのCL第2節でも先発が予想されており、さらに力をつけて日本代表にも貢献してもらいたいところだ。 <span class="paragraph-title">【動画】CLデビュー戦で守田が飛び出しから見事なアシスト</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="tvsV4ByUmUo";var video_start = 15;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2022.09.13 21:17 Tue2
アメリカ訪問中の岸田文雄総理と日本人選手2人が面会? 夕食会に招かれ対面
アメリカで活躍するなでしこジャパンの2人が岸田文雄内閣総理大臣とアメリカで対面した。 岸田総理は8日から14日までアメリカを公式訪問。アメリカでは、ジョー・バイデン大統領との日米首脳会談を行ったほか、さまざまな場所を訪れていた。 岸田総理は、裕子夫人と共に日本人留学生との懇談や日本語学習者との懇談を行ったほか、日系企業の訪問などを執り行っていた。 そんな中、12日にはノースカロライナ州を訪問しており、現地でスポーツや文化関係で活躍する日本人との夕食会を開催。外務省が公式X(旧ツイッター/@MofaJapan_jp)にアップした写真には、2人のサッカー選手が写っていた。 その2人は、ノースカロライナ・カレッジでプレーする、MF三浦成美とMF松窪真心。なでしこジャパンや世代別の女子代表でプレーし、ナショナル・ウィメンズ・サッカーリーグ(NWSL)でもチームを支えるプレーをしている。 夕食会では、岸田総理に対してそれぞれの活動を紹介したとのこと。日米交流に対する意見も述べたと外務省は発表している。 日本にいてはなかなか直接会うこともない総理大臣との面会に、写真の松窪はどこか緊張した面持ち。試合以上に緊張したのではないだろうか。 <span class="paragraph-title">【写真】岸田文雄総理と面会した三浦成美と松窪真心(右写真)</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">現地時間4月12日、<a href="https://twitter.com/hashtag/%E7%B1%B3%E5%9B%BD?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#米国</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%AD%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E5%B7%9E?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#ノースカロライナ州</a> を訪問中の <a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%B2%B8%E7%94%B0%E7%B7%8F%E7%90%86%E5%A4%A7%E8%87%A3?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#岸田総理大臣</a> 夫妻は、現地で活躍する日本人等(スポーツ選手、文化関係者等)との夕食会を行いました。<br><br>概要はこちら<a href="https://t.co/NKVQzF93Hp">https://t.co/NKVQzF93Hp</a> <a href="https://t.co/lm0QMgbVme">pic.twitter.com/lm0QMgbVme</a></p>— 外務省 (@MofaJapan_jp) <a href="https://twitter.com/MofaJapan_jp/status/1779037758356652251?ref_src=twsrc%5Etfw">April 13, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.04.14 21:20 Sun3
今夏開催35歳以上のW杯、内田篤人氏が考える日本代表の仮想メンバーは?「空気の読める人を」…適任者に難しいと感じる人も
2024年夏に開催される予定の35歳以上のワールドカップ(W杯)。6月の初旬に行われる予定となっているが、元日本代表DFの内田篤人氏が日本代表の仮想メンバーを考えた。 2023年にトップレベルのもと選手たちとビジネスマンが提携したグループである「エリート・プレイヤーズ・グループ(EPG)」が主催する大会。35歳以上の元代表選手か、トップリーグで100試合以上に出場した選手に参加資格が与えられるという。 今回出場する国は、イングランド、アルゼンチン、ブラジル、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ウルグアイのW杯優勝経験のある8カ国になり、トーナメント方式で開催される。 イングランドはマイケル・オーウェンやリオ・ファーディナンド、フランク・ランパード、ブラジルはカカ、ロナウジーニョ、リバウド、ロベルト・カルロス、イタリアはフランチェスコ・トッティ、ファビオ・カンナバーロ、フランスはティエリ・アンリ、アルゼンチンはエルナン・クレスポ、ドイツはメスと・エジル、スペインはダビド・ビジャ、カルレス・プジョール、ウルグアイはディエゴ・フォルランらが出場予定となっている。 懐かしのスター軍団が集まることが予想される今大会。日本は出場はできないが、内田氏が『DAZN』で配信中の「内田篤人のFOOTBALL TIME」で日本代表メンバーを考察した。 『DAZN』がその様子を公開。内田氏は「面白そうだな」と語り、「世界のオールスターじゃん」と語り、「これ日本出れる?」と驚いていた。 引退したメンバー限定だがFW三浦知良(オリヴェイレンセ)を呼びたいと話す中、内田氏はメンバー考察をする上で「(小野)伸二さんあたりが中心になれば集まるんじゃないかな」と語った。 メンバーには田中マルクス闘莉王、中澤佑二とW杯でコンビを組んでいたセンターバックや、GKには楢崎正剛と歴代のW杯経験者の名前が出る中で、MCの野村明弘さんは「できるだけ若い方が良い方が良いですよね?」とコメント。ただ、内田氏は「このメンバー相手に35歳ぐらいの動ける人を集めて勝ち上がったらなんなの?」と、ガチで戦うことは問題ありそうだとし、「空気の読める人を連れてこないといけない。闘莉王さんは絶対全部跳ね返しちゃうから。ガチで負けたくないから」とコメントした。また「(大久保)嘉人さんとかゴールすぐ狙うでしょ。振り向いてすぐシュート打つでしょ。松井さんとかドリブルとかしないし」と、本気で勝ちに行ってしまうメンバーは良くないのではないかと見解を示した。 今シーズン限りで現役引退を発表し、内田氏も日本代表で共に戦ったFW岡崎慎司の名前もだし「岡ちゃんも絶対に点取りにいく」と空気が読めないタイプだと感じているようだ。 その中ではやはり小野伸二氏は適任だとコメント。「そう考えると小野伸二さんは魅せられるじゃないですか」とし、技術で魅せられる選手が良いのではないかとした。 お祭りになるであろう「Over35 W杯」。内田氏はお祭りつながりで「Jリーグはオールスターやったら良いのに。なんでなくなっちゃったんだろう」と、2007年の開催を最後に開催されていないオールスターの復帰を望み「若い時凄く楽しかったのに」と、勝敗ではなくサッカーを楽しめる試みはあって欲しいとした。 <span class="paragraph-title">【動画】内田篤人氏が考えるOver35日本代表のメンバーは? 難しい選手も?</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="-zsyGTmQBtM";var video_start = 55;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.03.09 15:20 Sat4
【選手評】ハリルホジッチ監督、招集メンバー26名へ期待と要求…初招集FW中島翔哉は「日本になかなかいない選手」《キリンチャレンジカップ》
▽日本サッカー協会(JFA)は15日、国際親善試合及びキリンチャレンジカップ 2018 in EUROPEに臨む同国代表メンバー26名を発表した。 ▽メンバー発表会見に出席した日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、今回の選考基準を説明。代表復帰となったDF森重真人(FC東京)やFW本田圭佑(パチューカ/メキシコ)への期待や初選出となったFW中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル)の招集理由についても明かした。 GK 川島永嗣(メス/フランス) 中村航輔(柏レイソル) 東口順昭(ガンバ大阪) 「GKは3人。ただ、現段階のパフォーマンスに満足している訳ではない。もっともっと向上して欲しい。」 DF 酒井宏樹(マルセイユ/フランス) 遠藤航(浦和レッズ) 「酒井は日本人選手の中では、定期的に高いパフォーマンスを継続している。ここ最近調子も良い。遠藤は昨日のルヴァンカップで少し問題が出た。今検査をしている段階と聞いている。ただ、バックアップはすでに用意している。何が起きても問題はない」 DF 長友佑都(ガラタサライ/トルコ) 車屋紳太郎(川崎フロンターレ) 宇賀神友弥(浦和レッズ) 「次に左サイド。長友はクラブを変えたにも関わらず、定期的に試合に出場していて嬉しい。彼の存在は日本代表に必要不可欠だ。車屋と宇賀神の戦いは、これから始まる。合宿を多くこなしている訳ではないが、右サイドでもいけるのかというのも見極めなくてはいけない。どこまでついて行けるかをこれから見ていく」 DF 昌子源(鹿島アントラーズ) 植田直通(鹿島アントラーズ) 槙野智章(浦和レッズ) 森重真人(FC東京) 「それから真ん中。最初の3人(昌子、植田、槙野)はもっとできると思っている。そして、森重をなぜ呼んだか。まだ彼は準備できている段階ではない。すぐに使う訳でもない。ただ、彼がどのような状況になっているかを知りたい。励ますためにも呼んでいる。彼が以前のレベルに戻るかどうか。もちろん(吉田)麻也がいないということもある。彼の経験が我々にとってどこまで使えるかというのもある。ただ、まだまだトップパフォーマンスには程遠い。モチベーションを上げる努力をしていかなくてはいけない。早くレベルを戻してほしい」 MF 長谷部誠(フランクフルト/ドイツ) 三竿健斗(鹿島アントラーズ) 山口蛍(セレッソ大阪) 「長谷部は真ん中もできれば後ろもできる。本会までにケガなくいってほしい。三竿は、良いパフォーマンスを続けている。(山口)蛍は、常に呼んでいる選手だが、守備だけで終わるのではなく攻撃のところでもっと野心を持ってほしい。代表では良いパフォーマンスを見せている。イラク戦では我々を助けてくれた選手の1人だ」 MF 大島僚太(川崎フロンターレ) 柴崎岳(ヘタフェ/スペイン) 森岡亮太(アンデルレヒト/ベルギー) 「大島は国内でも優秀な選手の1人。彼もよくケガをするが、我々もしっかりとコンタクトをとって、そこを脱して良い状況が続いていると思う。(柴崎)岳と森岡は、(香川)真司と清武が居ないこともあり、10番や8番のタイプとして期待している。柴崎は、クラブで毎回先発という訳ではないが、レベルが上がってきていると思う。森岡はすでに2、3回観ているが、フィジカル的なところやデュエルの部分でまだ伸びると思う。ゴール数やアシスト数はリーグでも断トツ。ただ、ゲームのアクションの中でまだまだ伸びる部分はあると思う」 FW 久保裕也(ヘント/ベルギー) 本田圭佑(パチューカ/メキシコ) 「久保もまだまだ私の満足いくパフォーマンスではない。それから(本田)圭佑は、このチャンスを是非とも掴んでほしい」 FW 原口元気(デュッセルドルフ/ドイツ) 宇佐美貴史(デュッセルドルフ/ドイツ) 中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル) 「原口と宇佐美は、同じクラブでプレーしている。ここ直近の数試合で宇佐美は、しっかりと伸びている状況。ある時期はチームで干されるかもしれない状況だったが、今は出ている。原口も同じだ」 「それから長い間追跡している中島。本当にたくさん試合に出場していて、得点やアシストもしている。ドリブラーでここまで俊敏で爆発的なものを持っている選手は日本になかなかいない。前回のオリンピック代表の監督であったテグ(手倉森誠)さんともしっかりと話をして、オフェンス面で何かもたらせるのではないかという判断。ただ、守備面では代表で私が求めるレベルではない。様子を見たい」 FW 小林悠(川崎フロンターレ) 杉本健勇(セレッソ大阪) 大迫勇也(ケルン/ドイツ) 「最初の2人はここ最近で本当に伸びてきている。オフェンス面で日本で素晴らしい結果を出している。彼も自分たちのプレーの仕方を変えて伸びてきている。真ん中の選手として、アグレッシブに背後、そしてペナルティエリア内で存在感を出している。それから相手の最終ラインからの組み立てを最初に防ぐ仕事もしている。我々が観たここ数試合でも良いパフォーマンスだった。これを続けてくれと言いたい」 「大迫は、クラブで真ん中でなく、横や後ろでもプレーしているが、良くなってきている。代表ではクラブとは全く違うアクションをしてほしい。常に背負った状態でプレーするのではなく、ゴールに向いてプレーして欲しい。この3人は素晴らしいヘディングを持っている。W杯本大会でもこれが重要になってくる。もちろんFKを貰えればの話。守備でもしっかりと守らなくてはいけない。大事になってくる。W杯ではFKが決定的な状況を作ることもある」 ▽なお、日本代表は、3月のベルギー遠征で2試合の国際親善試合を予定。ロシアW杯に向けた選手見極めとチーム強化のため、マリ代表(23日/ベルギー)、ウクライナ代表(27日/同)と対戦する。 2018.03.15 19:50 Thu5