後半ゴールラッシュのブラジルがW杯開催国ロシアに快勝! 27日に因縁のドイツと対戦《国際親善試合》

▽国際親善試合のロシア代表vsブラジル代表が23日に行われ、ブラジルが3-0で快勝した。▽ロシア・ワールドカップ(W杯)本大会前最後のインターナショナルウィークに開催される重要なテストマッチ。W杯開催国のロシアは優勝候補ブラジルとの一戦に向けてGKにアキンフェエフ、5人が並んだ最終ラインにはクテポフ、クドリャショフ、グラナトの3人のセンターバックとサメドフ、D・コンバロフの両ウイングバックで構成。中盤はグルシャコフ、ゴロビン、ゾブニンの3センターハーフとなり、前線は最前線のスモロフの下にアレクセイ・ミランチュクが入る守備的な[5-3-1-1]で臨んだ。▽一方、南米予選を圧倒的な強さで首位通過し優勝候補筆頭のブラジルは、本大会に向けて熾烈なメンバー争いの真っただ中。今回のロシア戦に向けてはエースFWネイマールがケガで不在の中、GKにアリソン、最終ラインにダニエウ・アウベス、チアゴ・シウバ、ミランダ、マルセロを起用。中盤はカゼミロの1アンカーに2列目はパウリーニョとコウチーニョの2センターに、ウィリアンとドグラス・コスタの両ウイング。1トップにガブリエウ・ジェズスが入った。
▽後方に重心を置くホームのロシアに対して、ボールを保持するブラジルが押し込む予想通りの入りとなった。しかし、なかなか攻撃のギアを上げられないアウェイチームは流れの中でフィニッシュまで持ち込めない。17分にはセットプレーからカゼミロ、ジェズスと続けてヘディングシュートを放つがいずれもGK正面を突く。

▽その後は徐々にロシアがカウンターで相手陣内深くまで侵攻するなど、一進一退の攻防が続く。32分にはカウンターから少し時間がかかったものの、ボックス手前でパスを受けたスモロフが左足でミドルシュート。しかし、GKアリソンが冷静にはじき出す。その後もサイドを起点に攻め合った両者だが、前半はゴールレスで終了した。▽互いに選手交代なしで迎えた後半、立ち上がりにゴール前のパウリーニョにいきなり決定機が訪れるなど、攻撃のギアを上げて先制点を目指すブラジル。52分にはウィリアンがボックス内で放ったシュートのディフレクトから右CKを獲得。ここでショートコーナーからウィリアンが入れた右クロスをチアゴ・シウバが頭で合わせるも、これはGKアキンフェエフのビッグセーブに遭う。しかし、こぼれ球に反応したミランダが冷静に蹴り込み、セットプレーから先制に成功する。

▽この先制点で勢いづくブラジルは60分にコウチーニョの緩急自在のドリブル突破からパウリーニョに2点目のチャンスが訪れると、62分にはそのパウリーニョがボックス内で相手DFに倒されてPKを獲得。これをキッカーのコウチーニョが冷静に流し込んだ。

▽さらに66分には左CKの流れからボックス右でウィリアンが上げた柔らかなクロスをゴール前でフリーのパウリーニョが頭で合わせ、勝利を決定付ける3点目を奪った。

▽3点リードの余裕の展開にチッチ監督は65分過ぎにフィルミノとレナト・アウグスト、75分過ぎには殊勲のコウチーニョとウィリアンに代えてタイソン、フレッジのシャフタールコンビを同時投入。77分にはウィリアンの不用意なパスからアントンミランチュクに決定的なループシュートを許すが、ここはDFチアゴ・シウバの決死のゴールカバーで枠に当てて失点を許さない。

▽結局、試合はこのまま3-0でタイムアップ。W杯本大会が行われるモスクワの地で開催国相手に力の差を見せ付けたブラジルが快勝を収めた。なお、ブラジルは27日に前大会での因縁の相手であるドイツ代表との一戦に臨む。一方、敗れたロシアは同じく27日にフランス代表戦を戦う。