サウジアラビア、バウサをスピード解任 在任期間はわずか2カ月
2017.11.23 08:15 Thu
▽サウジアラビアサッカー連盟は22日、同国代表を率いるエドガルド・バウサ監督(59)の解任を発表した。
▽かつてアルゼンチン代表を指揮した経歴を持つバウサ監督は、ベルト・ファン・マルワイク氏の後任として、9月からサウジアラビア監督に就任した。
▽わずか2カ月で監督交代に至った経緯として、同サッカー連盟は総合的な技術の評価と親善試合でのパフォーマンスを理由に挙げている。
▽サウジアラビアは、11月の代表ウィークで2試合の国際親善試合に臨んだが、ポルトガル代表(0-3)とブルガリア代表(0-1)に連敗している。
▽なお、ロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選では日本代表と同居したグループBを2位で通過。3大会ぶり5回目の出場を決めた。
▽かつてアルゼンチン代表を指揮した経歴を持つバウサ監督は、ベルト・ファン・マルワイク氏の後任として、9月からサウジアラビア監督に就任した。
▽わずか2カ月で監督交代に至った経緯として、同サッカー連盟は総合的な技術の評価と親善試合でのパフォーマンスを理由に挙げている。
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アウェイで完勝、サウジアラビア戦総括/六川亨の日本サッカー見聞録
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サウジアラビアはサッカー熱を自国開催2034年W杯まで維持できる?「いま逆に資金を求めて欧州へ」
サウジアラビアはサッカー界に対する巨額の投資を、ワールドカップ(W杯)の開催国となる2034年まで維持できるのか。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。 政府系ファンド「PIF」がイングランド・プレミアリーグのニューカッスルを買収した2021年秋を境に、財政力をフル活用したサッカー界に対する介入が大きくなったサウジアラビア。 自国リーグへの投資では、PIF傘下のアル・ナスルが22年12月31日にクリスティアーノ・ロナウドを獲得。日本円にして300億円近いフットボーラー史上最高額の年俸が支払われる。 これを皮切りに23年夏、脂が乗った全盛期バリバリのスター選手を欧州から獲得するクラブが急増し、スペイン代表の次代を担う宝石と評された当時21歳のガブリ・ベイガが、アル・アハリへ移籍するという事例も。 また昨年11月には、2034年W杯はサウジアラビアで開催されることが事実上確定。地球上からサッカーの中心地を奪い取る、と言わんばかりの国家的プロジェクトとなっている。 ただイタリア『La Repubblica』は、関係者談を交えて、こんな社説を展開。 「状況が逆転している。サウジアラビアは偉大なるチャンピオンを誘致すべく、ヨーロッパのあらゆる場所に数億ドルを配ったが、いま、逆に資金とスキルを求めて、再びやってきた」 どうやら、サウジ・プロフェッショナルリーグの評価、スポンサー収入、放映権収入がはやくも減少傾向に。 スター選手が勢揃いした2023-24シーズン、同リーグは公式戦34連勝を達成するなどしたアル・ヒラルの1人勝ちに終わり、「単純に面白くない」との評価が蔓延。 政府の興味が向かない下位クラブは集客拡大の見込みもなく、「リーグ戦の半分はスタジアムがガラガラ」とも言えてしまう。今夏は昨夏ほどのスター選手乱獲も叶っていない。 政府内には「34年W杯まで国内のサッカー熱をキープする」ことへの危機感が増しているとされ、状況を打破すべく、投資家とコネクションを求め、欧州に人を送り込んでいるそうだ。 最近では、グローバルにコンサル事業を展開するイタリアの法律事務所へ出向き、W杯で利用する新スタジアムの建設を念頭に、踏み込んだ内容の意見交換を行なったとされている。 今後数日は、ミラノを含む複数の欧州都市で開催される国際フォーラムにも政府として参加するそうだ。 2024.09.04 19:10 Wed4
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