【CLプレビュー】ドルトムント、ポルトガル3強最後の砦と激突《ベンフィカvsドルトムント》

▽チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦1stレグのベンフィカvsドルトムントが日本時間14日28:45にエスタディオ・ダ・ルスでキックオフされる。近年、ポルトガル勢との対戦が続くドルトムントにとっては、3強最後の砦となるベンフィカとの一戦だ。

▽三つ巴となった混戦のグループBをナポリに次ぐ2位で通過したベンフィカは、21試合を消化したポルトガルリーグで首位に立ち、4連覇に向けて着実に歩みを進めている。そのベンフィカは4日前に行われたアロウカ戦をGKエデルソンが退場したものの3-0と快勝し、ドルトムント戦へ良い流れとなっている。

▽一方、レアル・マドリーやスポルティングと同居したグループFを歴代最多得点数(21ゴール)で首位通過したドルトムントは、20試合を消化したブンデスリーガで4位に付ける。しかし、トゥヘル監督の不可解な采配もあって首位バイエルンとは15ポイント離され、リーグ優勝の芽はほぼ潰えている。そのドルトムントは3日前に行われた最下位ダルムシュタット戦を1-2と完敗。最悪なチーム状態で大一番に臨む。
▽昨季のヨーロッパリーグ決勝トーナメント1回戦でポルトを、今季のグループステージでスポルティングを撃破してきたドルトムントにとっては、3強と称されるポルトガル勢最後の砦となるベンフィカとの対戦だ。

▽両クラブの対戦は決勝トーナメント1回戦で顔を合わせた1963-64シーズンまで遡り、1勝1敗の戦績。2戦合計スコア6-2でドルトムントが準々決勝へ進出していた。▽ベンフィカ予想スタメン
GK:エデルソン
DF:N・セメド、ルイゾン、リンデロフ、エリセウ
MF:サルビオ、フェイサ、ジョナス、ピッツィ、セルヴィ
FW:ミトログル
負傷者:DFリサンドロ・ロペス
出場停止者:MFジブコビッチ

▽ジブコビッチが出場停止で、リサンドロ・ロペスが負傷で欠場となる。また、ジョナスが前日練習を欠席しており、欠場の可能性がある。

▽ドルトムント予想スタメン
GK;ビュルキ
DF:ピシュチェク、パパスタソプーロス、バルトラ、シュメルツァー
MF:O・デンベレ、カストロ、ヴァイグル、ラファエウ・ゲレイロ、ロイス
FW:オーバメヤン
負傷者:DFパク・チュホ、MFスベン・ベンダー、MFゲッツェ、MFシャヒン
出場停止者:なし

▽4バックと3バックを併用しているトゥヘル監督だが、上記のメンバー、システムがベストと思われる。香川はドイツ『キッカー』によればベンチスタート予想だ。

◆ベンフィカ:DFビクトル・リンデロフ▽ブンデスリーガでは不安定な戦いを続けているドルトムントではあるが、グループステージで歴代最多ゴール記録を樹立した攻撃陣は要警戒だ。そこで注目したいのはルイゾンと共に守備の要となっているスウェーデン代表DFリンデロフ。2015年に行われたU-21欧州選手権で母国を初優勝に導いた22歳のセンターバックは、マンチェスター・ユナイテッドが約50億円の移籍金を投じてこの冬獲得に乗り出した逸材だ。屈強なフィジカルを武器にした対人の強さを売りにオーバメヤンのスピードをケアしたい。

◆ドルトムント:MFウスマーヌ・デンベレ▽一方、ドルトムントの注目選手にはフランス代表MFデンベレを挙げたい。今季、レンヌから加入した19歳アタッカーはスピードに乗ったドリブルと、両足を駆使したシュート、パスでアクセントを付けられる稀有な存在。ベンフィカが能動的に戦うことを好むスタイルなだけに、ロングカウンターを狙えるドルトムントとしてはオーバメヤン、ロイスと共にデンベレの走力が鍵を握りそうだ。