【質疑応答】ハリルホジッチ「勝利には準備が必要で勝手にやってこない」《ロシアW杯アジア最終予選》

2016.08.25 19:15 Thu
©超ワールドサッカー
▽日本サッカー協会(JFA)は25日、9月1日、6日に行われるロシア・ワールドカップ アジア最終予選に臨む日本代表メンバーを発表した。会見に出席したヴァイッド・ハリルホジッチ監督が、質疑応答に応じた。

――長谷部選手が次の試合で節目の100試合を迎えるが彼への期待は
「長谷部はキャプテンであり、この試合を勝利することを期待している。もし勝てば良いプレゼントになるだろう。本当に良い模範となる選手だ。それは偶然ではない。彼は真のキャプテンだと思う。時々冗談で、100試合目で1点取れば素晴らしい試合となると言っている。さらに勝てば素晴らしいお祭りになるだろう。100試合は祝福したい。代表で100試合は稀なこと。前回は岡崎と一緒に祝福した。長谷部は人格者であり、キャプテンとして尊敬している」
――改めてFW7人を選んだ理由を
「7人のFWに関しては浅野の状態がわからなくて心配している。武藤の状態もわからない。選手が来て、そこで(プレーできないことに)気づくのは遅い。さらに言えば、長友、清武、原口は火曜日にしか日本に戻ってこれない。試合は木曜日の夜であり、私は金曜日にしてくれと言っていたが叶わなかった。宇佐美も試合に出ていないが、トレーニングしていることで疲労がある。コンディションがわからない」

「そこが不安な部分だ。他の選手をなぜ呼ばないかとも思われるだろうが、代表で準備できている選手がいないのが事実だ。サイドのアタッカーと、真ん中のアタッカーを予測してバックアップを組んでいる。ケガがあれば月曜日には他のFWが来る場合もある。特に浅野の状態は気になっている。浅野は合宿で使いたいと思っている選手だ」

――今後は五輪に出たメンバーの突き上げが大事になると思うが彼らに対する監督の期待は
「五輪は全試合見たが、ちょっとしたことで結果は変わったと思う。もっと良い結果が出せる可能性があるチームだった。この3試合で、代表に入る資格があると感じた。キリンカップの時に浅野と大島は呼んでいた。そして五輪で確認した。やはり若手を信頼してよかったなと思っている。私が若手を信頼する気持ちは続けていきたい」
「将来、大島と浅野が何かをもたらす可能性は高い。そして他の選手もチェックしている。ただ、この合宿にはまだ呼ばない。例えば35歳のバックアップ考えているが、いろいろな状況、W杯予選を考えると緊急事態もありえる。ただ、本大会を考えれば若い世代を戦っていきたい。最終予選は結果が全てだ。クラブや日本の全選手にこういったメッセージを伝えたい。そしてクラブには若手をもっと使ってほしいと。Jリーグのクラブにはもっと若い選手を出してほしいと思っている」

「五輪も見たが、その選手の中で、いったい何人の選手が先発で出ているか。リーグで90分を戦わないと追いつけない。そこを含めて若手を信頼して使って欲しい」

――川崎Fの35歳の選手についてはどこを期待しているのか
「理由は簡単で、香川や清武は直前に試合してくるのでケガをしてしまう可能性もある。私が見てきた選手を使っても良いのかなと思っている。1位のチームで良いプレーをしているし、信頼して当たり前の選手だ。W杯への準備はたくさんのことを予測しなければいけない。ギリギリになって驚いているようではダメだ。今日も直前でケガした選手の情報が入った。ただ、ケガする予測もしていたので、すでに次を考えている。なので、この選手もそういった予測の一環だ。W杯最終予選はリスクを取らない。ロシアに行くための席を勝ち取らなければいけないのだ。ハイレベルな部分で予測が鍵となる。何か悪いことが起こってから驚いていたら遅い」

――山口蛍選手がJリーグに戻ってきたときに監督も落胆していた。そんな中であえて呼んだ理由は
「おっしゃる通りで、まったく喜んでいない。彼を元気付けるためにドイツまで行ったこともある。伸びるためには残って先発を勝ち取れと伝えた。そのために必要なクオリティは全てあった。ドイツのようなでリーグを戦えば、代表で興味深い選手になれたはずだ。ただ、メンタルの面でアダプトできなかった」

「それにもかかわらず勇気与えようとしたが、蛍だけでなく他の選手もメンタルが問題だ。国内では楽にプレーすることができる。そしてリスクもない。だから戻ってくることは評価していない。しかしそれは本人の決断。そして私は代表の監督としてコメントするが、良い選手を手放すことはできない。代表で素晴らしいクオリティ見せている。蛍のようにボール奪える選手はなかなかいないので呼んだ。彼がどうプレーしているかも現場で見てきた。嬉しくないという気持ちはすでに表した。しかしここにいるのは良いプレーヤーだからだ」

――金崎の行動について今後どう対処するのか
「金崎に関してはコメントする必要はない。彼の態度は私には受け入れられない。代表だけでなく、全選手に伝えたいのは、こういう行動は代表に達していないということ。すでに代表に入っている選手が、若い選手たちに良い例になるのか。この先のことは考えていない。私はUAEの準備に集中しているのでその後に考える」

――今まで築いてきたことに対してどう評価しているか
「私は常に楽観的だ。今回、初めて21人のフィールドプレーヤーを選んだ。このリスト見てどう思ったかわわからないが、これはスタッフ全員でやってきたこと。たくさん試合も見たし、選手を探しにも行った。最終予選の経験もあるが、そこでは少しのディテールが勝敗を決める。タイに関して言えば35度以上あって湿度もある。胃が悪くなることもあるし、風邪も引く気候がダメージを与える可能性もある」

「そういったことを予測しなければいけない。私の経験含めて、着いたその日に病気になっても驚かない。なぜなら予測しながらやっているから。数名に関しても色々な予測をしている。浅野に関しては普通なら呼ぶべきではないかもしれない。金崎を競争に入れていたが行動がおかしく、浅野を入れた」

「宇佐美についてはわかっている。フィジカルの準備ができれば、能力はあるしどんなタイミングでも違い出せる。いろいろなアイデアを含めて、宇佐美をほっておくと、次の月曜日にすぐ呼ぶことはできない。だから前もって呼ばなければいけない。こうやってリストを作るのには何日間も使った。そしてこういう決断したが、15分前にケガ人が出た」

「そうはいってもサポーター国民は勝利を求めている。結果が出なければ私を批判する。私の興味は試合に勝つこと。それは簡単ではない、オーストラリアでやったアジアカップのUAE戦を2度見た。UAEはPKでなくても、勝つ資格があった試合だった。どうなるかも予測している。ビデオも10数試合用意した。UEAの数名はハイレベルだ。オマールという左利きは素晴らしい正確さとスピードを持っている。彼をフリーにするとどうなるか」

「また、ボスニア戦のようにフリーにすればどうなるか。相手から10m離れてしまえば? 彼が好きなところにボールを入れてくるだろう。いろいろなことを準備し、説明しなければいけない。選手はそれを実現する。それをやっても最後がうまくいかなければ私のせいだ。今の私は代表よりもUAEのことをよくわかっている」

「これは言い訳探しているわけではない。スタッフ全員で準備してきた。適切、正確に準備してきた。最終予選はさらに我々のレベル上げたい。私には今資料がある。これは会長にも渡したし、選手たちは合宿で手にすることになる。日本のフットボール、代表がハイレベルになりもっと良い結果を得るためのものだ」

「五輪を見てみると良い。日本のメダル数は良い方だ。全体的に見たスポールのレベルは高いと言える。史上初のメダルもあった。100mのリレーでは日本人がアメリカ人に勝ったのだ。アメリカは1人だと速いが、全員でかかれば日本の方がアメリカより強かった。彼らも、アメリカに勝つという自信を持って臨んだ。そこを代表にも植え付けたい」

「組織なら日本人は何でもできると信じて、強い気持ちを持ってくれと。それは自分の勇気から始まる。相手をリスペクトする。自分をリスペクトして相手をリスペクトする。スポーツ面では違う性格を持たなければいけない。これを数日で変えるのは難しく、少しずつ変えていくことが大事だ。このプロジェクトは全員で取り組まなければいけない」

「会長が最初に話したように、日本の全員が勇気を持って戦わなければいけない。全員で前に前に進んで、我々は最終的に予選突破を決めたい。何とかなるはもうやめよう。その発想からリスクが生まれる。我々は予選を突破したわけではなく、突破の候補でもない。なぜかと言えば他の対戦国の方が強い。たくさんのことが起こる。相手は簡単にどうぞとは言ってくれない」

「UAEのインフォメーションはすべて把握している。UAEは2カ月トレーニングしている。さらに代表の合宿をするためにオーガナイズできる国だ。政府を含めてやっている。政府が予選を突破させたいと言ってやっている。また、黄金世代でありU-20Wの準決勝に残ったチームだ。それでも日本は何とかなると思っている。勝利は準備が必要で、勝手にこない」

「全員で動かないと勝てないと予想している。内部には難しさが含まれているがそういうの関係なく勝ちに行く。勝利だけだ」

――UAE戦に関して、アジアカップでの失点はアーリークロスからの失点だったが、意識や戦術で変えるのか、人を変えて守るのか
「その時は3つのアクションが重なった、3回ほど7番がフリーとなった。彼らは毎回このプレーで完結している。10番7番をブロックしなければいけない。ビデオも用意して、選手に伝える。10番のオマール、彼は時々21番もつけるが、彼をフリーにすると、30mの正確なパスがある。そして彼がボールを持つ瞬間に背後へと走る準備をする。誰がどのようなポジションでどう走るかもわかっている」

「そこをトレーニングでで落とし込む。試合の90分間を集中することが大事だ。さらに、長所であるオフェンス面も見せなければいけない。より良い攻撃が良い守備になる。この試合は数名の選手が特別に目覚めなければいけない。そのUAEとの試合は、3回ほどまったく同じアクションだった。永嗣が2回止めたが3回目はやられた。スタッフでも十数試合見たし、前回のUAE戦も2回見た。そして3回目も見る」
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日本対カタールで細谷が152日ぶりに復活/六川亨の日本サッカー見聞録

公式戦152日ぶりのゴールとは知らなかった。昨夜のカタール戦で延長前半11分に決勝点を決めた細谷真大のゴールである。昨シーズンは14ゴールをマークしてJ1得点ランクの5位タイに躍進したものだ。 ところが1月のアジアカップでは初戦のベトナム戦のスタメンに起用されながら、前半45分で上田綺世との交代を余儀なくされた。次に出番が回ってきたのは準々決勝のイラン戦で、逆転ゴールを決められた後の後半アディショナルタイムだったが、1度もボールに触ることなくタイムアップを迎えた。 不調はシーズンが始まってからも変わらず、開幕前の千葉とのダービーマッチ(ちばぎんカップ)ではシュート0本。1週間後の京都との開幕戦ではPKを外して試合はドロー。公式戦8試合連続無得点と不振のままカタール入りした。初戦の中国戦では1人退場になった影響もあり、これといった見せ場を作れなかった。 UAEとの第2戦では後半28分から登場すると、2度の惜しいシーンがあったものの、シュートがゴール枠を捕らえることができない。韓国戦も後半32分から出場したが、ヘディングシュートはバーを越えたりGKの正面を突いたりしてゴールが遠かった。それでもグループリーグ3試合で起用し、カタール戦でもスタメンに復帰したのだから、大岩剛監督も細谷の復活を期待したのだろう。 ゴールシーンは身体でパスコースを作り、荒木遼太郎からのスルーに1タッチで抜け出し豪快に決めた、細谷らしいゴールだった。得点シーンを振り返り「まずは太郎が前を向いた瞬間に自分もポジションを取ろうとして、うまく出してくれました。落ち着いて流し込むだけでした」と荒木を称えたが、2人の息がピタリと合った決勝点と言える。 昨年11月25日の鳥栖戦以来の一発に、「本当にやっとのゴールだった。なかなかチームを勝たせられなかったので、今日は勝たせられてよかった」と安堵の表情を浮かべたが、エースの一撃を誰よりも喜んだのは大岩監督ではないだろうか。さらには内野航太郎にも初ゴールが生まれた。 準決勝の相手はイラクとベトナムの勝者だが、細谷自身「優勝しかない」と言い切るように、ここまできたら2度目のアジア制覇でパリ五輪出場に花を添えたいところ。とはいえ韓国がインドネシアにPK戦で敗れたように、どの国も侮ることはできない。 唯一の救いはこれまで中2日の連戦だったのが、中3日と1日ほどレストデーが増え、イラクとベトナムは中2日での日本戦になることだ。この差が日本にとって有利に働くことを期待したい。 <hr>【文・六川亨】<br/><div id="cws_ad">1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた</div> <span class="paragraph-title">【動画】ついに目覚めたエース!細谷真大が値千金の決勝ゴール</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="pZnkovlMOfU";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.26 12:35 Fri
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