バッカのトリプレッタとドンナルンマの終了間際の劇的PKストップで新生ミランが薄氷の白星スタート《セリエA》

2016.08.22 03:03 Mon
Getty Images
ミランは21日、セリエA第1節でトリノをサン・シーロに迎え、3-2で勝利した。ミランの日本代表MF本田圭佑はベンチ入りしたものの出場機会はなかった。

▽ここ3年不振が続いているミランは、今月ベルルスコーニ会長が中国資本へのクラブ売却を発表。新シーズンに向けてフィオレンティーナで実績を上げたモンテッラ監督を招へいしたものの、即戦力となる新戦力をほぼ獲得していない中、スタメンはレンタルバックのスソとパレッタ以外、昨季の主力が名を連ねた。

▽一方、イタリア代表監督にヴェントゥーラ監督を引き抜かれたトリノは、昨季ミランを率いていたミハイロビッチ監督を招へい。グリクとブルーノ・ペレスの両主力が移籍した中、新戦力ではリャイッチとデ・シルベストリが先発となった。
▽前線に右からスソ、バッカ、ニアンと並べ、中盤に右からクツカ、モントリーボ、ボナヴェントゥーラと並べる[4-3-3]の布陣で臨んだミランが徐々に押し込む展開とすると、11分にニアンがGKパデッリを強襲するミドルシュートを浴びせた。さらに15分、ミランに決定機が訪れる。ボックス左でスルーパスを引き出したバッカの丁寧なクロスを、ゴール正面のニアンがボレー。完璧にミートしていたが、シュートはわずかに枠の左へ外れた。

▽17分にリャイッチのカットインからのミドルシュートを浴びたミランは、24分にも決定機。ボックス左からボナヴェントゥーラの放ったシュートはDFにブロックされた。その後、28分にロマニョーリとの接触で左ヒザを痛めたリャイッチがボジェとの交代を強いられたトリノに対し、前半半ば以降も押し込んだミランは38分に先制する。右サイド高い位置にポジションを取っていたアバーテがニアンのフィードをダイレクトで中へ折り返すと、ゴール前でフリーとなっていたバッカがヘディングで押し込んだ。
▽1点リードして迎えた後半開始3分、ミランはあっさり同点とされてしまう。モリナーロの左クロスをベロッティに頭で合わせられ、シュートをゴール右に流し込まれた。

▽それでも50分、ミランは左サイドからニアンの上げたクロスをボックス中央のバッカがフリーで受けると、左足でシュートを突き刺してすかさず勝ち越しに成功した。

▽58分にヴィヴェスに代えてマキシ・ロペスを投入し、攻撃の枚数を増やしたトリノに対してミランは60分にボックス右からマキシ・ロペスに決定的なシュートを浴びるも枠を外れて助かると、61分にPKを獲得する。ボックス右から中へ切れ込んだボナヴェントゥーラがオビに倒されたとしてPKを奪取した。これをバッカがゴール正面へ豪快に蹴り込み、トリプレッタを達成。3-1としたミランは67分にもバッカがGKと一対一となるなどトリノを圧倒していく。

▽78分に直前に投入されたベルトラッチが負傷交代するアクシデントに見舞われたミランは、終盤にかけてトリノの攻勢を許すと、追加タイム1分にバセッリのゴールを許してしまう。さらに追加タイム4分、ボックス内でパレッタがベロッティを倒したとしてPKを献上。最悪の結末が待っているかに思われたが、GKドンナルンマがベロッティのシュートをセーブし、直後にタイムアップ。新生ミランが薄氷の勝利で白星スタートを切っている。

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