JFAの新会長に就任した田嶋幸三氏「本気で日本サッカーを変える」

▽日本サッカー協会(JFA)は27日、JFAハウスにて2016年度定時評議員会および第4回理事会を開催し、田嶋幸三氏が第14代会長に正式就任したことを発表した。

▽田嶋氏は、1月31日に行われた臨時評議員会で行われたJFAの次期会長予定者を決める初の選挙で、評議員75票のうち40票を獲得し、次期会長予定者に選出されていた。

▽新会長に就任した田嶋氏は、就任の挨拶とともに所信表明を行い、「本気で日本サッカーを変える」と強く宣言した。
◆田嶋幸三会長(日本サッカー協会)
「非常に責任の重さ、重要さを考えると、身の引き締まる思い、逆に、この20〜30年間日本サッカーに携わってきたこれまでの経験を生かして、色々なことをやってみたいというワクワクした気持ちと、両方を今持っています。ここに居る、副会長、専務理事、事務総長といった仲間たち、そして今日は居ませんが、岡田武史副会長は私の会長代行者ということも決まりました。つまり、私に何かがあった場合には、岡田武史氏が会長になります」

「そういった意味でも、理事28名、幹事、事務総長といった仲間、プロフェッショナルであり、本気で日本のサッカーを良くしていきたい、強くしていきたいという気持ちを持った人たちの集まりだと思っています。そういったメンバーに恵まれたことを、本当に幸せに思います」「今までもそうですが、私一人で何かをやってきたわけではありません。多くの仲間たちに助けられ、助言をもらいながらここまで進んでまいりました。今回素晴らしい仲間がここに集まったということを嬉しく思います」

「ただ、私は会長選挙の時から、危機感を持って臨むと話してきました。それは、ユース年代がなかなか勝てない、若い世代に海外クラブからの誘いがないといったことも含めた危機感でした。ところが、このひと月の間に、勝てるであろうと思っていたフットサル、間違いなくリオ(五輪)に行くであろうと思っていた女子サッカー、この2つがアジアの代表を逃しました。そういった意味では、より危機感を持たなくてはいけないし、気を引き締めて将来のサッカーに対してプランニングしていかなくてはいけないと、改めて思いました」

「私たちが拠り所にしている2005年宣言。これに対する検証もしていかなくてはいけません。新たな2005年宣言の中期目標においては、2030年(のワールドカップ)にベスト4に入るということをうたっています。そして、サッカーファミリーが800万人です。ベスト4に入るためには、今の10歳から強化していっても、彼らは24歳です。それを考えると、それは遠い先ではない、今すぐやらなくてはいけないと思っています」

「私たちは2005年宣言、そして様々な活動を通して社会貢献活動をやっていきたいと考えています。これからも継続して心のプロジェクト、リスペクトプログラムをやっていきます。過去をリスペクトし、未来をリスペクトし、問題を先延ばしすることなく、日本のサッカー発展のためにみんなで協力していきたいと考えています」

「村井(満)チェアマンはJリーグを代表し、馬渕(明子)副会長も日本女子サッカーリーグを代表する人材です。それに岡田武史氏も加わります。本当に力強い味方を得て、多くのことをそれぞれの組織のガバナンスに則ってやっていきたいと思います。今回、事務総長と専務理事が両方いるという、我々の公益財団法人法とFIFAからのリフォームの間でこういったことが起こっていますが、私は非常にラッキーだと思っています。有能な方々が我々の中に加わってくれたことに感謝し、そういった方たちを中心に大きな改革をやっていきたいと思っています。待ったなしという危機感を持って、会長職に就きたいと考えました」

「これからも是非、日本サッカー界には様々なステークホルダーの方々がいらっしゃいます。Jリーグはもちろん、なでしこリーグ、女子リーグ、そしてクラブユース、高体連、中体連、選手会、社会人連盟、JFL、様々なところを皆さんには応援していただけたらと思います。私たちも本気で日本のサッカーを変えるつもりで活動していきます。よろしくお願いいたします」