【プレビュー】崖っぷちファン・ハール、ゲーゲンプレスで突き落とされるか《リバプールvsマンチェスター・ユナイテッド》

2016.01.17 14:30 Sun
▽プレミアリーグ第22節、リバプールvsマンチェスター・ユナイテッドのノースウェスト・ダービーが17日の日本時間23:05からアンフィールドで開催される。

▽9位のリバプール(勝ち点31)は前節、試合終了間際のMFジョー・アレン弾でアーセナルと3-3のドロー。FWフィルミノが抜群の存在感を示し、2ゴールを記録した。今回は、選手たちのハードワークぶりが際立っていた一戦から中3日の厳しい日程。MFヘンダーソンやMFミルナーら負傷明けの選手たちの反動が懸念される中、コンディショニングが鍵となる。

▽一方のユナイテッドは、前節のニューカッスル戦を3-3で引き分け、6位に後退した。最近のリーグ戦8試合でわずか1勝と、勝ち点を順調に積み重ねることができていない。今回の一戦で敗れることになれば、ファン・ハール監督が解任されるとの報道も出ている。崖っぷちのファン・ハール監督は、自身のポジションを守ることができるか。
◆クロップvsファン・ハール
▽クロップ監督とファン・ハール監督の対戦は、過去に4度。いずれもクロップ監督がドルトムント、ファン・ハール監督がバイエルンを率いていたときだ。戦績は2勝2敗の五分となっている。

◆リバプール◆
【4-2-3-1】

▽リバプール予想スタメン
GK:ミニョレ
DF:クライン、コロ・トゥーレ、サコー、アルベルト・モレーノ
MF:ヘンダーソン、カン
MF:アイブ、ララナ、ミルナー
FW:フィルミノ
負傷者:DFフラナガン(ひざ)、DFロブレン(ハムストリング)、DFシュクルテル(ハムストリング)、DFジョー・ゴメス(ひざ)、MFロシター(ハムストリング)、MFコウチーニョ(ハムストリング)、FWイングス(ひざ)、FWスタリッジ(ハムストリング)、FWオリジ(ひざ)
▽ホームチームは負傷者が続出している。ジョー・ゴメスとフラナガン、イングスがひざの負傷で長期離脱中。ロブレン、シュクルテル、ロシター、コウチーニョ、スタリッジの5人はハムストリングを痛めており、欠場する見込みとなっている。

◆マンチェスター・ユナイテッド◆
【4-2-3-1】

▽マンチェスター・ユナイテッド予想スタメン
GK:デ・ヘア
DF: A・ヤング、スモーリング、ブリント、ダルミアン
MF:マタ、シュナイデルラン、エレーラ、フェライーニ、マルシャル
FW:ルーニー
負傷者:DFロホ(肩)、DFショー(足の骨折) 、MFキャリック(不明)


▽手術を受けたショーとバレンシア、ロホの3選手が長期離脱中。また、ファン・ハール監督は、キャリックが負傷で欠場することを明言している。フィル・ジョーンズと、ひざを痛めているシュバインシュタイガーは出場できるか分からない状態だ。

★タクティカル・プレビュー
◆ハイプレスとリトリートを明確に~リバプール~
▽ホームのリバプールはアーセナル戦で見せたように、連動したハイプレッシングからボールを奪取し、足元の技術を生かした攻めでゴールを目指すことになる。ただ、アーセナル戦は試合を通じて激しい攻防が繰り広げられ、なかなか落ち着かない展開となった。それだけに、消耗は激しかったはずだ。主力に負傷者が続出している現状、中3日で迎える今回もアーセナル戦のようなペースで試合を進めれば、後半に足が止まってしまうだろう。

▽とはいえ、チームの真骨頂であるハイプレスを封印するという選択肢はない。試合のペースや展開を考えながら、うまくギアをコントロールしたい。ユナイテッドのビルドアップで狙うべきは、セントラルMF。特にシュバインシュタイガーは、いまだにプレミアリーグのリズムに馴染めていない上、全盛期からのアジリティ低下が顕著だ。頭の動きに身体がついていってないようで、これまで何度も安易なボールロストを犯している。リバプールとしては、奪いどころの狙い目となる。

▽また、センターバックにリーダーのシュクルテルが不在であることと、スピード不足のコロ・トゥーレを起用することになりそうな点を考えれば、ハイプレスにいかない場面では、できるだけ最終ラインを低く保ちたい。現在のユナイテッドは、相手にリトリートされると、まったくと言っていいほど攻め手がない。中途半端にラインを上げて、スピードのあるマルシャルやリンガードにスペースを与えるのは避けたいところ。ハイプレスとリトリートを明確に使い分けることが、勝利への近道だ。

▽攻撃面では、センターフォワードの特長を生かしたい。前線のコンビを前節と同様にララナとフィルミノのコンビにするならば、ユナイテッドの最終ラインの要であるスモーリングを釣り出しにかかるなど、機動力を生かして相手を揺さぶりたい。ベンテケを使うのであれば、フィジカルに不安を抱えるブリントのところにぶつけて、シンプルにハイボールを入れるなど、単純なプレーでも脅威を与えることができるはずだ。

★ポゼッションにこだわるな~ユナイテッド~
▽一方、得点力不足が目立つユナイテッドは、前節に2ゴール1アシストを記録したルーニーの復調が大きい。ただ、かつてのようなスピードはなく、身体の無理も利かなくなっているだけに、もはや1人でどうにかできる選手ではない。そのため、トップ下にパサータイプのエレーラやマタを起用するよりも、ニューカッスル戦の後半のようにマルシャルとのコンビで使う方が力を存分に発揮できそうだ。

▽気を付けるべきは、やはりクロップ監督のハイプレスだろう。デ・ヘアの足元の技術を活用したとしても、そのほかの面子やビルドアップの確度から見て、クロップ監督のハイプレスに遭えば、ボールを引っかけられる可能性が高い。ユナイテッドは、リバプールが前から来る時間帯は無理なつなぎを控え、ロングボールを増やしたい。その点を鑑みれば、フェライーニの存在がポイントになるかもしれない。

▽遅攻の際には、ある程度、マルシャルの個人技に頼らざるを得ない状況だ。ここを抑えられた際には、サイドバックの積極的な攻め上がりや、セントラルMFからの縦パスを増やすなど、よりリスクを冒したプレーが必要になってくる。ニューカッスル戦では、カウンターの方が迫力のある仕掛けを見せることができることが明らかになった。“相手にボールを持たせる”という対クロップの常套手段をうまく使うことを考えたい。

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