心優しきヨベティッチ、重傷を負った同胞FWの手術費用を全額負担

▽インテルのモンテネグロ代表FWステファン・ヨベティッチが、窮地に陥っていた同胞を人知れず救っていたことがわかった。モンテネグロのブドゥチノスト・ポドゴリツァに所属するモンテネグロ人FWミリボイェ・ライチェビッチ(22)は、自身が重傷を負った際に、ヨベティッチが手術費用を全額負担していたことを明かした。『UEFA.com』が伝えている。

▽ライチェビッチは、今年8月にヒザの前十字じん帯を断裂する重傷を負った。だが、深刻な財政難に喘ぐクラブは、同選手の手術費用を支払う余裕がなく、同選手自身も手術費用を捻出できず、途方に暮れていた。

▽その窮地に救世主のように現れたのが、ライチェビッチの同胞であるヨベティッチだった。ライチェビッチと面識がないものの、同胞の窮地を伝え聞いたヨベティッチは、ライチェビッチに直接連絡を取り、自身が以前に手術を受けた医師を紹介すると共に手術費用や渡航費を全額負担することを申し出た。
「僕のクラブがアウグスブルクで手術を受ける費用を捻出できないという厳しい状況にあったとき、それを伝え聞いたヨベティッチが直接連絡してくれて、僕の助けになりたいと言ってくれたんだ」

「彼は2010年に自分が同じケガをした際に手術を執刀したドクターに会えるように手配してくれたんだ。それに、彼は検査費用や渡航費、手術費用の全てを負担してくれた。そして、僕は数日後にセルビアで手術を受けることができたんだ」▽また、ヨベティッチから心温まるサポートを受けたライチェビッチは、一刻も早くピッチに戻ることが同選手への一番の恩返しになると語っている。

「僕がいまできることは、ステファンへの感謝を示し続けること。そして、来シーズンの復帰を約束することだけだよ。彼のために多くのゴールを捧げたいと思っているよ」

▽面識のない同胞の窮地を聞きつけて迅速かつ思いやりのこもった素晴らしい対応を見せたヨベティッチの寛大さは称賛に値すべきものだ。加えて、ヨベティッチからの恩義に報いるためにも、ライチェビッチの早期復帰を期待したいところだ。