【選手評】ハリルホジッチ「南野は数年後、代表に不可欠な選手に」《ロシアW杯2次予選》

2015.10.01 19:33 Thu
▽日本代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督は1日、8日に行われる2018年ロシア・ワールドカップ・アジア2次予選のシリア代表戦及び、13日に行われるイラン代表との国際親善試合に向けた公式会見に出席。ハリルホジッチ監督は今回の会見要旨と選出した選手について以下のように評価している。

ヴァイッド・ハリルホジッチ監督
「こんにちは。シリアとはオマーンのマスカットで対戦し、5日後にはテヘランでイランと試合をする。霜田(技術委員長)の方からも話があったが、目的はとにかく勝利を続けること。特にアウェイでのシリア戦はそうなる。おそらく今年の一番難しい試合になるだろう。シリアは我々のグループの首位であり、うまくスタートさせたと思う」

「3戦3勝で、13得点無失点だ。我々にとっては非常に難しい試合になるだろう。ただ、日本には素晴らしいクオリティと経験がある。我々もしっかりと自信を持って、継続性をもって進んでいきたい。そして勝利を続けたい。とにかく勝つ、勝つ、勝つだ。可能性があるかぎり勝ちに行く。この勝利の文化を植え付けていきたい。もちろん相手をリスペクトすることは必要だが、自分たちにも自信を持って戦っていきたい」
「ラグビーの話もしなければいけないと思う。ラグビーの監督は5カ月準備したと言っていた。そして、私にも時間が欲しい。ある記事では、オーストラリア人のコーチがきたとき、日本の人たちは狂った人が来たと思ったそうだ。5カ月後に南アフリカに勝とうと言っていた。我々に例えるなら、急に世界一になろうと言っているようなものだ。ただ、彼らは懸命にトレーニングし、5カ月間はかなりの苦労をしただろう。そして、最後には全てが報われ、日本のラグビー界の歴史にかなり大きな結果を残した」

「そして監督が選手たち一人ひとりに言っていた言葉がある。それは、自分たちのことはリスペクトしないのに、日本人は相手をリスペクトしすぎだということ。それは私も感じることがある。だからこそ、私は常に“勝利”という言葉を繰り返し発している。今回の試合に話を戻すと、20人のフィールドプレーヤーと3人のGKを選んだ。負傷により多少の変更もあった。昨日まで2、3人、招集が難しい選手がいたので少し考えていた。メディカルスタッフが各選手やクラブのメディカルチームともコンタクトをとって話し合ってくれた。この会見の直前まで、酒井宏樹(ハノーファー)と遠藤航(湘南)について考えていたが、2人ともケガがあったので今回のリストには入れていない」
◆GK
西川周作(浦和)
東口順昭(G大阪)
六反勇治(仙台)
「この3人は成長を続けている。昨日(ACL)は東口も良いプレーを見せていた。もちろん川島のことを忘れたわけではないが、クラブが決まっていない。今はベルギーで練習していると聞いている。彼とはコンタクトをとり続けているが、メンタルを完全に回復したわけではないと思ったので連絡をとっている。できるだけ早くクラブを見つけて欲しい。今日はあまりしゃべらずに質問を受けたいと思う」

◆DF
【センターバック】
吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)
丹羽大輝(G大阪)
槙野智章(浦和)
森重真人(FC東京)

【右サイドバック】
酒井高徳(ハンブルガーSV/ドイツ)
塩谷司(広島)

「新しく塩谷を呼んだ。彼も時間をかけて追っている選手の一人だ。彼はケガを抱えていた。だから中国には呼べなかったが、今回は自分のクオリティを示すチャンスだと思う。この場所にいる力があることを証明して欲しい。非常に興味深い選手だ。クラブでは中央よりでプレーしているが、右サイドバックとして競争して欲しい。技術の質も高いし、パワーもある。私がチャンスを与えるメリットはあると思う。良い機会を与えたい」

【左サイドバック】
長友佑都(インテル/イタリア)
米倉恒貴(G大阪)

「2人は左サイドバックだ。高徳と長友に関しては(所属クラブで)長い時間プレーしているわけではない。しかし、彼らのプロフェッショナルな意識は十分に理解している。彼らは普段のトレーニング以外にトレーニングを行い、自分のパフォーマンスを維持してくれている。ただ、自分の席をとれたわけではない。彼ら以上のパフォーマンスを見せる選手がいれば、彼らは席を失う。だから彼らを勇気づけているために常に連絡をとっている」

◆MF
【守備的MF】
長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)
山口蛍(C大阪)
柏木陽介(浦和)

「長谷部に関しては多くを語る必要はないだろう。かなり重要な選手だ。そして、山口は多少問題を抱えている。彼もケガを抱えたままプレーしていて完治していない。このような治療の仕方には納得できないし、少しケガを抱えた選手がプレーを続けると大きなケガにつながる可能性がある。もちろん、選手もクラブもプレーを望んでいるだろう」

「前回は槙野を呼んだが、プレーをさせずにすぐに戻した。私が代表に呼びたいのは、100%の準備ができている選手だ。これまで、私が100%の状態ではない選手を呼んで失敗したこともあったと思っている。ただ、山口に関しては問題ないというレポートが届いている。特にアウェイではかなり重要な選手となるだろう」

「そして、新しい選手の一人である柏木だ。彼も中国に呼びたかったがケガで呼べなかった。彼も追跡している選手の一人だ。ボールも奪って欲しいが、それよりも後ろからの組み立てに関わって欲しい選手になる。チームの中盤には左利きが少ないので、貴重な選手になるだろう」

「塩谷しても、柏木にしても、何度かA代表を経験しているが、ここで新しい出発をして欲しい。塩谷同様、柏木にはクオリティを見せて欲しいと思っている。彼は今、責任を持って自身のクオリティを示す時期にきている」

【攻撃的MF】
柴崎岳(鹿島)
香川真司(ドルトムント/ドイツ)
清武弘嗣(ハノーファー/ドイツ)

「岳はケガのあと、トップパフォーマンスに戻っていない感じがする。クオリティには問題なく、もっと向上する余地がある。チームには彼のクオリティが必要なので、いつも彼のことは頭にある」

「香川は素晴らしいシーズンを送っている。自分がやるべきプレーを発見したのではないだろうか。それは、得点を獲る、獲らせるという部分だ。昨年よりも良くなっていると思う」

「清武は戻ってきた選手の一人だ。数日前に彼と話をした。ケガからの復帰後3試合目が、一番疲労がたまるが、クラブの状況が良くないのでプレーを続けている。彼もトップパフォーマンスではないが、話し合った結果、呼ぶことにした」

「クオリティの高い選手であり、特にビルドアップの質には期待している。点も獲ったがパフォーマンスを戻すにはもう数試合が必要になるだろう。まずは現地に来てもらって、それからいつどこでプレーするかを考えたい」

「我々は、テクニックがある選手を選んでいる。それがチームのベースになるからだ。彼らよりもフィジカル的に強い選手はいる。例えば遠藤航もリストに挙げていた。彼は技術とパワーを兼ね備えた重要な選手だったが、今回は呼んでいない」

◆FW
【右サイド】
本田圭佑(ミラン/イタリア)
南野拓実(ザルツブルク/オーストリア)

「本田は前節の試合には出ていないが、良いプレーを見せていた。イタリアでは競争が激しいのでそんなに心配はしていない。厳しい環境の中でコンディションを上げているだろう。もちろん、席を奪うことが一番の目的ではある」

「そして、若く新しい選手だ。初めて一緒にプレーするが、彼に関しても時間をかけて追跡している。霜田が2週間かけて見てくれた。非常に面白い選手であり、現代フットボールに適応できる。左右でプレーできて、効果的なプレーもできる。そしてゴール前でも仕事をしてくれる。特にオフ・ザ・ボールの動きが素晴らしい。常に得点を獲る、獲らせる位置にいる。リーグ戦でもカップ戦でも点を獲っている。数年後には代表に不可欠な選手になるだろう」

「我々はゴール前で課題を抱えているチームであり、彼にとっても良い機会になるだろう。永井もケガを抱えているので期待している。まだ20歳だが、若い選手を信頼して使いたい。若くても上手い選手がいれば躊躇なく呼びたいと思う」

【左サイド】
原口元気(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)
宇佐美貴史(G大阪)

「原口も常に試合に出て自信をつけている。チームにとって重要な選手になりつつある」

「そして宇佐美。良いシーズンを送り、向上している。能力もある。先日、ハーフタイムに話をしたが、彼は私のメッセージを理解してくれた。彼の練習にも満足している」

【中央】
岡崎慎司(レスター・シティ/イングランド)
武藤嘉紀(マインツ/ドイツ)

「岡崎のクラブは良いスタートを切った。ものすごく厳しくてパワフルでデュエルがたくさんあるリーグ戦を戦っているが、もっともっと点を獲ってもらいたい。それは全選手に求めたいことだが、より効果的な選手になって欲しい」

「武藤も前節の試合に出て決定的な機会を作っている。まだゴール前での集中が足りないが、真ん中で岡崎と共に競争してもらいたい。ドイツでは2トップだが彼はサイドでもプレーできる。我々に異なる可能性を与える重要な選手だ」

「これが我々の23人だ。オマーンで合流する選手もいる。そして、バックアップメンバーは8人用意している。このメンバーには、ケガ人が出ればすぐにきてもらえるように準備してもらっている。シリア戦は非常に厳しい試合になる。非常に強く、リアリストで効果的なチームだと思っている。長身の選手も数名いる」

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