【対戦国を食らい尽くす!】魅惑のシンガポール料理:前編

2015.06.15 11:30 Mon
▽我らが日本代表は16日、ロシア・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の初戦の相手、シンガポール代表を埼玉スタジアム2002に迎えます! W杯に出場したことのないシンガポールが相手とはいえ、何が起こるのかがわからないのがW杯予選初戦の怖いところ……。入念なスカウティングをした上で、万全の状態で試合に臨む代表チームにならって、我々超WS編集部も数時間におよぶ侃々諤々の全体会議の末に、対戦相手をその根幹から研究しつくす企画に取り組むことを決めました。

▽まずその国のことを知らなければ何も始まらない──。そう考えた超WS編集部は、シンガポール代表の選手たちの根幹を成すもの──すなわち、食生活の謎を究明することこそ勝利への鍵になる、という結論に達しました。そこで、わたくし編集部員Nとその忠実な後輩たる編集部員Sの2名が、意を決して敵のホームとも言えるシンガポール料理店に乗り込む運びとなったのです。2名ともシンガポール料理は初体験。果たして我々は未知の料理を攻略し、シンガポールに関する有益な情報を手にした上で、無事生きて帰ることができるのか…!?
(c) CWS Brains, LTD.

★新東記(Sin Tong Kee)
[住所]
〒150-0022 渋谷区恵比寿南1-18-12 竜王ビルII 2階
[電話番号]
03-3713-2255
[営業時間]
【月~金】
11:30~14:30(ランチ)
17:30~23:30(ディナー)
【土、祝日】
11:30~15:00(ランチ)
17:30~23:00(ディナー)
[定休日]
日曜日
[アクセス]
JR山手線恵比寿駅西口改札の西側口から徒歩約5分
[公式サイト]
http://www.sintongkee.jp/

▽やって来たのはシャレオツな街として名高い恵比寿。この度、我々が取材に挑むのは、シンガポール出身のオーナーが経営する『新東記』という人気店です。シンガポール政府観光局第1号認定店という巨大な相手を前に、写真撮影を担当するSは不自然なまでにカメラのセッティングにこだわり、ほとんど不審者のようでした。かくいうわたくしも、恐れおののく気持ちをひた隠しにし、何とかポーカーフェイスを取り繕って、いざ店内に足を踏み入れました。そして、そこで目にしたのは──
▽ほんの2日前に新装開店しました! と言わんばかりの、清潔感溢れる店内。さらには、暖かな笑顔を浮かべるオーナーのパトリシアさん──。これが、政府観光局第1号認定店の余裕なのでしょうか。超WS編集部の浅はかな魂胆などまるで意に介さないかのような懐の深いホスピタリティに、すっかり牙を抜かれた形のわたくしとSは、居心地の良さげなテーブル席に腰をおろし、料理を注文するのでした。

▽店内の雰囲気を観察しながら、料理に相対する際の綿密な戦術についてSと小声で話し合っていると、ほどなくして最初の料理となるチキン・ライスが運ばれてきました。
◆チキン・ライス
(c) CWS Brains, LTD.

▽チキン・ライスは、茹でた若鶏肉とそのダシで調理したジャスミン米(香米)を3つのソースに絡めて食す、シンガポール料理の定番中の定番。ブラックソース(黒醤油)、おろしショウガ、チリソースを同時にかけると、ジューシーかつスパイシーな味わいが柔らかなチキンと香ばしいライスにうまくマッチし、次から次へと、もうスプーンが止まらなくなります。まさに絶品。これがシンガポール料理のスタンダードか! と、その美味しさにひそかに驚愕した我々は、1品目にしてすでにノックアウト状態……。こんな体たらくで、はたしてこの後予想されるシンガポール料理の波状攻撃に耐えきることができるのか? 不安になります。
◆ラクサ
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▽2品目に出てきたラクサは、ココナッツミルクにエビでとったダシとチリペーストを加えたスープに、米粉でできた麺、エビ、油揚げ、蒸し鶏、パクチー、玉子などの豊富な具が盛り込まれた一品。このラクサがチキン・ライスとともにシンガポール国民の大好物なのだとのこと。その見た目から強烈な辛さが口内を蹂躙するのかと思いきや、そこはココナッツミルクのおかげで、非常にまろやかな味わいに。そして、じわじわと訪れる旨味と辛味のコンビネーションによる絶妙な遅攻に、Sはもはや白旗を上げんばかりです。「実はぼく、東南アジアに旅行したことあってー、もともと東南アジア贔屓なんですよねー」とか調子の良いことを言いながら、勢い良くラクサをかっこんでいました。何ということでしょう。敵は内にいるとは、まさにこのこと。ここは、先輩であるわたくしが、CL決勝でも活躍したGKジャンルイジ・ブッフォンのごとく最後の防波堤にならなくては……!!
◆バタープロウン
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▽しかし、わたくしの悲壮な決意も、豊穣なシンガポール料理の魅力の前では、まるでバルサのティキ・タカを前にした50代中心の社会人チームのように無力でした。もはや使命感だけで立っていたわたくしの足腰を、完膚なきまでに打ち砕いた料理の名はバタープロウン。一度揚げたエビを、さらにバターで炒めたこの一品は、テーブルに出された瞬間から馥郁(ふくいく)たる香りを辺りに漂わせ、我々の頬をだらしなく緩ませました。そして、エビ自体の美味しさもさることながら、エビとともにバターで炒められたシリアルが気の利いたアクセントとなっており、シンガポール料理の奥深さをかいま見せてくれました。(※後編に続く)

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