W杯連覇を狙うなでしこ、アルガルベ初戦で痛恨の黒星スタート《アルガルベカップ》

▽なでしこジャパンは3日、同日にポルトガルで開幕したアルガルベカップ2015のグループC第1節でデンマーク女子代表と対戦し、1-2で敗れた。

▽今年6月にFIFA女子ワールドカップ2015を控えるなでしこは、同大会に向けた試金石の舞台となるアルガルベカップに臨んだ。佐々木監督は、初戦のスタメンにほぼベストメンバーを起用。宮間を中盤セントラルに置いた従来通りの[4-4-2]のシステムを採用した。

▽なでしこは、試合を落ち着かせる間もなく立ち上がりに失点する。2分、フィードで裏を取られると、GK山根が飛び出して防いでいたが、最後はトロエルスガールに打たれたシュートが岩清水のクリアも甲斐なくゴールラインを割った。
▽出鼻を挫かれたなでしこは、ボールを保持しながら試合のペースを掴もうとするが、度々裏のスペースを突かれてゴールを脅かされる。それでも17分、左サイドの川澄がマイナスに折り返したボールをボックス中央の大儀見が左足でシュート。このボールが右ポストに弾かれたところを安藤がゴールに押し込み、なでしこが同点に追いついた。

▽徐々に相手の攻撃に対応していったなでしこは、高い位置からのプレスでボールを奪い、チャンスにつなげていく。24分には左サイドから宮間が上げた丁寧なクロスに大儀見が頭で合わせたものの、わずかに枠の右に逸れた。終盤には攻勢に出始めて大儀見や川澄がチャンスを迎えたが、決めきることができず。前半は1-1のまま終了した。▽後半に入ると、佐々木監督は安藤を下げて永里を同ポジションに投入。この後半も連動したプレスで前がかるなでしこだが、一瞬の隙を突かれて失点してしまう。58分、トロエルスガールに右サイドを突破されると、同選手の絶妙なクロスをラスムッセンに左足ダイレクトでゴール右に流し込まれた。

▽再びビハインドを追う展開となったなでしこは67分、大野に代えて菅澤をピッチに送り出し、同点ゴールを目指す。すると、68分に川澄の突破から近賀が豪快なシュートを放つも、相手GKにセーブされる。さらに、73分にはスルーパスに反応した菅澤が裏に抜け出したが、GKの飛び出しに阻まれた。

▽何とかゴールをこじ開けたい佐々木監督は83分、川澄、阪口、近賀、に代えて高瀬、宇津木、有吉の3人を同時投入。すると88分には宮間の左CKからニアサイドの大儀見がヘディングで合わせるも、ゴールライン上で相手DFにクリアされた。結局、試合はこのまま終了。今大会を黒星スタートとなったなでしこは、6日にポルトガル女子代表戦を控える。