【日本代表コラム】継続の先に
2015.01.21 13:11 Wed
▽危なげない試合だった。前節のイラク戦に引き続き、経験値の高さを感じさせる試合運びを見せた。ボール支配率は68%と32%、枠内シュートは9本と1本。微妙な判定でノーゴールとなった“幻のゴール”も2つあった。主導権を握りながら得点機を作り、チャンスらしいチャンスを作らせずに3試合連続完封を達成。これほど完璧な入りを見せたアジアカップは、今まで見たことがない。ワールドカップの主力を継続して起用していることが、チームの成熟につながっている。
▽今日の試合で個人的に最も“効いていた”と感じたのは、アンカーの位置で攻撃の芽を摘んでいた長谷部だ。ミスもあったが、サポートの動きやボールの展開はかなりスムーズになってきた。これも継続起用のプラス面だろう。そういった意味では、“インサイドハーフ”としては今ひとつだと感じている香川も、このポジションで出場し続け、“判断”の部分などで、さらなる成長を見せてもらいたい。ひいては、所属クラブでのポジション確保にもつながるはずだ。ラッキーではあったが、今日の試合で挙げたゴールがキッカケになることを願っている。
▽また、3試合連続で同じスタメンだったため、中2日で迎える準々決勝を心配する声も聞こえるが、同じメンバーで戦うことにより、チームとしての完成度は上がってきている。今大会の連覇を考えるのであれば、当然の起用法とも言えるだろう。
▽グループを首位で通過したことで、準々決勝の相手はUAEになった。前線からアグレッシブにプレスをかけてくるイランよりは、スマートな戦い方を見せるUAEの方が、スタイル的にも、休みが1日少ない日本の状態を鑑みても、戦いやすいチームだと思う。
▽引き分けでも首位だったことを考えれば、もう少し早いタイミングでの選手交代があっても良かったかもしれない。ただ、しっかりと締めて終わりたかったのだろう。指揮官の采配も、試合内容と同様に手堅かった。イエローカードをもらった直後、乾に代えて清武を投入。岡崎の代わりに豊田ではなく、機動力のある武藤を起用したことも、試合展開を考えれば納得がいく。柴崎は時間が短くボールに絡めなかったが、アジアカップ以降を考えると、頭角を現してもらわないと困る存在だ。武藤と共に与えられた時間の中で存在感を示してもらいたい。
《超ワールドサッカー編集部・平野由倫》
▽今日の試合で個人的に最も“効いていた”と感じたのは、アンカーの位置で攻撃の芽を摘んでいた長谷部だ。ミスもあったが、サポートの動きやボールの展開はかなりスムーズになってきた。これも継続起用のプラス面だろう。そういった意味では、“インサイドハーフ”としては今ひとつだと感じている香川も、このポジションで出場し続け、“判断”の部分などで、さらなる成長を見せてもらいたい。ひいては、所属クラブでのポジション確保にもつながるはずだ。ラッキーではあったが、今日の試合で挙げたゴールがキッカケになることを願っている。
▽グループを首位で通過したことで、準々決勝の相手はUAEになった。前線からアグレッシブにプレスをかけてくるイランよりは、スマートな戦い方を見せるUAEの方が、スタイル的にも、休みが1日少ない日本の状態を鑑みても、戦いやすいチームだと思う。
▽引き分けでも首位だったことを考えれば、もう少し早いタイミングでの選手交代があっても良かったかもしれない。ただ、しっかりと締めて終わりたかったのだろう。指揮官の采配も、試合内容と同様に手堅かった。イエローカードをもらった直後、乾に代えて清武を投入。岡崎の代わりに豊田ではなく、機動力のある武藤を起用したことも、試合展開を考えれば納得がいく。柴崎は時間が短くボールに絡めなかったが、アジアカップ以降を考えると、頭角を現してもらわないと困る存在だ。武藤と共に与えられた時間の中で存在感を示してもらいたい。
▽継続は力なり。アギーレ監督がアジアを知ることに加え、今後を担う若手が経験を積むためにも、少しでも長く日本代表としての活動を継続してもらいたい。まずは、中2日で行われるUAE戦。気になることがあるとすれば、追いかける展開を経験していないこと。危なげない試合運びを見せてきたが故の贅沢な悩みだ。負けたら終わりのノックアウトラウンドでこそ、日本の真価が問われる。
《超ワールドサッカー編集部・平野由倫》
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