メッシがハットトリック、バルサがダービーに完勝《リーガエスパニョーラ》

▽リーガエスパニョーラ第14節、2位のバルセロナと12位のエスパニョールによる“バルセロナ・ダービー”が7日にカンプ・ノウで開催され、バルセロナが5-1で勝利した。

▽前節のバレンシア戦で劇的勝利を収めたバルセロナは、ミッドウィークに行われたウエスカ戦でも大勝し、公式戦6連勝を達成。前日に行われた試合で勝利した首位のレアル・マドリーと3位のアトレティコ・マドリーとの勝ち点差を維持する上でもダービーでの勝利は不可欠。直近のウエスカ戦で温存されたメッシやネイマール、スアレスら主力が先発に復帰し、カンプ・ノウでエスパニョール撃破を狙った。

▽キックオフ直後から自陣でコンパクトな[4-4-2]の3ラインを敷くエスパニョールに対して、ボールを保持するバルセロナが細かく繋ぎながら攻めどころをうかがうお馴染みのダービーの入りとなった。
▽10分過ぎから徐々に攻撃のギアを上げ始めたバルセロナだったが、ミスからエスパニョールに先手を奪われる。13分、自陣左サイドでブスケッツがカイセドにボールを奪われると、このボールを拾ったS・ガルシアにボックス内に持ち込まれてゴール右隅にシュートを決められた。

▽ホームで先に失点したバルセロナはすぐさま反撃に転じる。だが、先制してから6バックに近い守備的な布陣で守るエスパニョールの粘り強い守備に手を焼く。サイドバックや中盤の選手の3人目の動き出しなど、変化を付けた仕掛けを続けるが、高い集中力を見せる相手の守備を最後のところで崩し切れない。29分にはメッシが惜しい直接FKを放つが、枠の右隅を捉えたかに見えたシュートはクロスバーを叩く。38分にもメッシの絶妙なフィードに反応したジョルディ・アルバがゴール至近距離からワンタッチシュートを放つが、ここは飛び出したGKカシージャに阻まれた。▽なかなかリズムを掴み切れないバルセロナは不用意に浴びたカウンターから28分にS・ガルシア、41分にはビクトール・サンチェスに決定機を許す。だが、守護神のブラーボの好判断もあり、追加点は許さない。

▽すると、前半終了間際に頼れるエースが見事な同点ゴールを決める。45分、左サイドでの仕掛けからボックス中央のチャビが前を向いたメッシに丁寧に落とすと、うまく持ち出してシュートコースを作ったメッシがゴール前の密集をすり抜ける絶妙なグラウンダーのシュートをゴール左隅に決めた。

▽前半終了間際に追いついて後半を迎えたバルセロナは、その勢いのまま後半立ち上がりに逆転する。そして、逆転ゴールを奪ったのはまたしてもメッシだった。

▽50分、カウンターから左サイドのスアレスが折り返したボールをバイタルエリアで受けたメッシは絶妙なタッチで相手DFの股を抜き、右足のシュートをゴール左隅に突き刺した。この得点でダービーの通算得点数を「11」に伸ばしたメッシは、クラブのレジェンドである元スペイン代表FWセサル氏の持つ最多得点記録に並んだ。

▽逆転して完全にノッたホームチームは、直後の53分にラキティッチの右CKをピケがヘディングで合わせて3点目を奪取。その後も鋭いカウンターから再三のゴールチャンスを創出した。さらに65分過ぎには、来週ミッドウィークのCLパリ・サンジェルマン戦を見据えてラキティッチとスアレスを休ませ、ウエスカ戦で復帰したばかりのイニエスタと、ペドロをピッチに送り出した。

▽一方、2点のビハインドを追いつきたいエスパニョールは負傷明けのエレーラやストゥアーニを投入し局面の打開を図るが、攻守に安定感を取り戻したバルセロナを相手にその後も劣勢が続いた。

▽77分にジョルディ・アルバのフィードに抜け出したペドロのゴールで試合を決定付けたバルセロナは、81分にこの日の主役が三度魅せる。ペドロとのパス交換でボックス内に進入したメッシは、相手GKのポジションを見極めて右足でゴール左隅に丁寧なシュートを流し込んだ。今季3度目のハットトリックを達成したメッシは、ダービー通算得点でも新記録を樹立した。

▽メッシのハットトリックの大活躍で“バルセロナ・ダービー”に完勝したバルセロナが、公式戦7連勝を達成。10日に行われるCLパリ・サンジェルマン戦に向けて大きな弾みをつけた。