長友が負傷交代のインテル、10人に陥るも逆転勝利で首位通過《EL》

▽インテルは27日、ELグループF第5節でウクライナのドニプロをジュゼッペ・メアッツァに迎え、2-1で勝利を収めて決勝トーナメント進出を決めた。

▽グループFで首位のインテル(勝ち点8)は、他の3チームに勝ち点4差をつけており、今節を引き分け以上で終えればグループステージ突破が決まる状況。ただ、この日に50歳の誕生日を迎えたマンチーニ新監督が、ガラタサライ時代の処分によりベンチ入り禁止となった。スタメンはミラノ・ダービーから3人が入れ替わり、メデルやエルナネス、オスバルドが先発に復帰。長友もマンチーニ体制で2戦連続となるスタメン出場となった。

▽エルナネスを右ワイド、イカルディを左ワイドに置くミラノ・ダービーと同じ[4-1-4-1]の布陣でスタートしたインテルは、立ち上がりからドニプロの激しいプレスを前に試合のペースを掴むことができない。裏を狙うオスバルドにボールを送って攻撃を仕掛けるが、ドニプロの守備に難なく対応された。
▽すると、攻守においてインテルを上回るドニプロが試合を動かす。16分、敵陣でプレスをかけたクラフチェンコがファン・ジェススからボールを奪うと、一気にショートカウンターを発動。中央でボールを収めたカリニッチのパスをボックス左で受けたコノプリャンカのシュートはGKハンダノビッチにセーブされたが、こぼれ球をロタンが押し込んでドニプロが先制した。

▽早くもリードを許したインテルは、徐々にボールを保持しながら反撃を開始。しかし、チャンスを作るには至らない。逆に、ドニプロの鋭い攻撃に苦しむと、27分にボックス右でグアリンがチェベリャチコを倒してPKを献上。リードを広げられるピンチに陥ったインテルだったが、ここはコノプリャンカのキックをGKハンダノビッチが完璧に読んで防いだ。▽守護神のPKストップで追加点を凌いだインテルは、同点に追いつくことに成功する。31分、敵陣でエルナネスが入れたFKから、ボックス内のこぼれ球をクズマノビッチが丁寧なシュートでゴール右隅に流し込んだ。この勢いで逆転を目指すインテルは34分、ボックス右に抜け出した長友がシュートを放つが、枠に飛ばすことができない。また、このプレーで右肩を痛めた長友がカンパニャーロとの交代でピッチを後に。結局、1-1のままハーフタイムを迎えた。

▽迎えた後半、インテルは開始直後にラノッキアがロタンへの拙い対応で2枚目の警告を受けて退場となる。キャプテンの愚行で数的不利に陥ったインテルだが、49分のピンチをGKハンダノビッチの好守で凌ぐと、直後に訪れたチャンスを確実に生かす。50分、エルナネスのスルーパスに抜け出したオスバルドが確実にシュートをゴールに流し込み、インテルが逆転に成功した。

▽リードを得たインテルは、直後にゴール前でカリニッチに決定的なシュートを打たれるも、GKハンダノビッチの驚異的な反応でゴールを許さない。すると55分には、イカルディを下げてアンドレオッリを投入。退場したラノッキアのポジションを埋めると、60分にはエルナエスに代えてオビをピッチに送り出し、[4-4-1]の布陣で守備のバランスを整えた。

▽一方、1点を追うドニプロは数的優位を生かして猛攻をかけていく。さらに、守備的な選手を削ってマテウスやガマ、セレズニョフといった攻撃的なカードを切り、相手ゴールを目指した。90分には左サイドからコノプリャンカが右足で入れたクロスをセレズニョフが頭で合わせてネットを揺らしたが、これはオフサイドを取られて同点ゴールとはならなかった。

▽結局、リードを守りきったインテルが2-1で勝利。この結果、インテルは最終節を残して首位通過を決めた。一方、最下位に沈んだドニプロは、最終節のサンテチェンヌ戦で2位通過を目指す。