「代表引退」の内田を招集へ「特命」渡独

2014.10.22 09:00 Wed
日本協会が、ドイツ1部シャルケDF内田篤人(26)の代表復帰に向けて動いていることが21日、判明した。W杯ブラジル大会後に代表引退を示唆した右サイドバックの招集を、ハビエル・アギーレ監督(55)が熱望。霜田正浩技術委員長(47)がこのほど極秘で渡独し本人と接触。11月の親善試合(14日ホンジュラス戦、18日オーストラリア戦)への参加を直談判したとみられる。あとは内田の気持ち次第だ。

やはり内田の力を欲していた。欧州サッカー関係者によると、霜田氏は先週末にゲルゼンキルヘン入り。代表引退を示唆した本人を説得するため“直接出馬”して接触したという。

霜田氏は14日のブラジル戦後、U-19アジア選手権が行われたミャンマーへ移動。17日の準々決勝を視察した。チームは北朝鮮に敗れて19日に帰国したが、霜田氏は残留。同大会の準決勝と決勝を視察していると思われていた。だが実際は極秘でドイツへ渡り、今後の代表のキーマンと会っていた。

良いものは良い。内田の初招集に強いこだわりを見せているのがアギーレ監督だ。日本協会関係者によると「手元で見たい。どうにか呼べないか」と就任直後から要望していた。9、10月は右膝負傷の影響で招集に踏み切れなかったが、9月30日の代表発表会見で、内田の不在について質問された際、霜田氏が「監督が『発表リストにない選手の話はしない』と言っている以上、私の口から話せない。ただ、彼と連絡は取っている」と継続マークしていることを明かしていた。そして今回「特命」をドイツへ運んだ。

内田はW杯後の7月に右の膝蓋腱(しつがいけん)炎を発症。約2カ月の長期離脱を乗り越え、9月23日ブレーメン戦で復帰した。18日の最新節ヘルタ戦から、シャルケの監督がケラー氏からディマテオ氏(元チェルシー監督)に代わったが、内田への評価は変わらず先発フル出場している。誰が監督でも使いたくなる実力を、アギーレ監督も同じように高く評価している。

内田はそのヘルタ戦で勝利に貢献し、20日付の独キッカー誌で今季初めてベストイレブンに選出された。コンディションの不安は解消されたが、招集への壁が内田の胸の中にある。ブラジルW杯後、今後の代表活動について「(引退を)考えてます。ちょっと前から、ずっと考えていたこと。人には言ってなかったけど」と打ち明けた。アギーレジャパンの初陣までに代表引退か、代表復帰かを決断するとみられていたが、くしくも負傷でその結論は先送りされていた。

来年1月のアジア杯オーストラリア大会は、是が非でも最強メンバーで連覇を狙いたい。アギーレ監督が「11月の2試合でアジア杯に参加する23人が決まります」と明言したように、選考までに残されたのは2試合だけだ。内田の穴を埋めるのは、内田しかいない。この日帰国した霜田氏の口から朗報が出るか注目される。


▼6月25日 W杯ブラジル大会の1次リーグ第3戦でコロンビアに1-4で完敗。試合後「ずっと考えていた」と代表引退を示唆。

▼7月17日 シャルケの練習中に右の膝蓋腱(しつがいけん)炎を発症。前日16日に、W杯後の休暇を終えて合流したばかり。全治2~3週間の診断だった。

▼9月4日 ハイガー選抜との練習試合で実戦復帰し、前半の45分間に出場。W杯後、初の実戦。

▼23日 ブレーメン戦で1部リーグ復帰。今季初出場をフル出場で飾り、チームの今季初勝利に貢献。

▼27日 ドルトムントとのダービー戦を制し、29日付の独ビルト紙から今節のベストイレブンに選出された。前節に続いて2度目。
▼10月10日 イタリアのコリエレ・デロ・スポルト紙が「ACミランが内田獲得に動いている」と報じた。

◆日本代表の右サイドバック争い 9月のアギーレジャパン発足後、酒井宏樹(ハノーバー)と酒井高徳(シュツットガルト)が計4試合で試されたが、結果を残せなかった。酒井宏に対しては、ほかの外れた選手とともに「いっそう努力して戻ってきてほしい」と指揮官から“ダメ出し”された。9月はU-21日本代表候補でもある松原(新潟)が、10月は西(鹿島)が呼ばれたが、ともに出場せず。決め手がない状況だ。

提供:日刊スポーツ

キリンチャレンジカップの関連記事

キックオフ直後から、気合という燃料を積んでいることは明らかだった。このチャンスを、モノにしてやるんだ。攻守両面でのアグレッシブなプレーから、この試合に懸ける思いは全身から溢れ出ていた。タフに右サイドを守りながら、同学年のMF久保建英と一緒に決定機も演出した。サイドバックを本職とする選手が生み出すハーモニーが顔を覗かせて 2025.11.20 21:00 Thu
ガーナ代表戦、ボリビア代表戦と続いた11月シリーズを、日本代表は2試合連続の無失点で締めくくった。その中心にいたのが、フィールドプレーヤーで唯一2試合フル出場を果たした33歳――谷口彰悟だ。2024年11月にアキレス腱を断裂。大怪我から戻ってきた男は、再び日本代表の最終ラインで存在感を放っている。2026年北中米ワール 2025.11.19 01:35 Wed
ゴール前で輝く決定力と、中盤を支える戦術眼。その両方を併せ持つ“新しいボランチ像”を、日本代表のMF鎌田大地がボリビア代表戦で体現した。開始4分、MF久保建英のクロスを胸で収め、左足で冷静に流し込んだ先制点。ボランチでありながらペナルティエリアへ侵入し、フィニッシュまで持ち込む――。クリスタルパレスと日本代表では求めら 2025.11.19 00:45 Wed
ガーナ戦で先制点を挙げた南野拓実。練習からギラつく20歳前後の若手たちに囲まれながら、30歳になった自分の立ち位置を静かに受け止めている。日本代表に呼ばれて10年。かつて自分も“勢いだけの若者”だった時代がある。その記憶を抱えながら、今はキャプテンマークを巻き、彼らの背中を押す側へ――。森保ジャパンが世代交代を迎える渦 2025.11.18 16:45 Tue
ガーナ戦のピッチに立った鹿島アントラーズの守護神・早川友基。正GK鈴木彩艶の負傷、第2GK大迫敬介の不在の中で巡ってきたチャンスを、無失点という最高の形で終えた。だが、試合後のミックスゾーンに現れた早川の表情に、満足の色はなかった。代表2戦目にして、“守るだけ”のGKでは終わらない次のステージを見据えていた。 ■ 2025.11.18 15:30 Tue

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly