香川&ルーニー不在のギグス・ユナイテッドがサンダーランドに屈する《プレミアリーグ》

▽プレミアリーグ第37節が3日に行われ、マンチェスター・ユナイテッドはサンダーランドとのホーム戦を0-1で落とした。

▽前節、ギグス暫定監督体制下でノリッジを相手に4-0と快勝したユナイテッドは、直前での試合でトッテナムが敗れたことにより、自力でのEL出場権獲得が可能となった状況で試合を迎えた。メンバーでは、リーグ戦4試合連続で先発出場中だった香川がベンチ外。また、負傷のルーニーもメンバーから外れ、エルナンデスの後方に右からA・ヤング、マタ、ナニを配する[4-2-3-1]で試合に臨んだ。

▽試合の序盤は、ポゼッションを高めたホームのユナイテッドが、[4-1-4-1]でブロックを形成してからカウンターを狙うサンダーランドを押し込んでいく。ユナイテッドは、相手アンカー脇のスペースをマタやキャリックがうまく使いながらアクセントを付け、両サイドバックも含めた分厚い攻撃を仕掛けていく。

▽すると、19分にユナイテッドが先にゴールへ近づく。ペナルティアーク付近からナニが強烈なミドルシュートを放ったが、これはわずかにバーの上へと外れた。

▽前半の半ばにかけてもユナイテッドが試合の主導権を握ったが、サンダーランドがワンチャンスをモノにして先制する。30分、右サイドでウィッカムが上げたクロスをゴール正面のラーションが右足でゴール左へシュートを流し込んで、試合の均衡を破った。

▽その後、ハーフタイムにかけてもポゼッションで優勢を保つユナイテッドだが、プレーリズムが上がらず、なかなかゴールに近づけない。GKデ・ヘアを含め、次第にミスが多くなったユナイテッドは、悪いムードのまま、ビハインドを背負ってハーフタイムを迎えた。

▽選手交代なしで迎えた後半も、ユナイテッドが立ち上がりから積極的に前へ出ていく。52分に右サイドのフィル・ジョーンズが上げたクロスからヴィディッチが際どいヘディングシュートを放ったユナイテッドは、直後にギグス暫定監督が動く。周囲との呼吸が合っていなかったナニを下げてヤヌザイを左サイドハーフとして投入し、攻撃の活性化を狙った。

▽それでも、同点弾を挙げることができないチームを見かねたギグス暫定監督は、66分にマタとA・ヤングに代えて、ウェルベックとファン・ペルシを投入。エルナンデスとファン・ペルシの2トップとし、右にヤヌザイ、左にウェルベックを配置する[4-4-2]へ布陣を変更した。

▽しかし、次に決定機を演出したのはサンダーランドだった。72分、高い位置でフレッチャーからボールを奪うと、右サイドに流れた途中出場のアルティドールがクロス。これを同じく途中出場のジャッケリーニがゴール正面で合わせたが、シュートは左ポストを叩いた。

▽その後、ユナイテッドはウェルベックやエルナンデスがチャンスを得るも､決定力を欠いたことでゴールならず。逆に、終盤の85分にはボリーニにバー直撃のミドルシュートを放たれるなど、2得点目を与えてしまってもおかしくない場面をつくられる。

▽結局、試合はそのまま終了し、ユナイテッドがギグス体制下2試合目で初黒星。一方、サンダーランドはスタンフォード・ブリッジでチェルシーを下した前々節に続く強豪撃破で、残留に大きく近づく勝ち点3を手にした。