19歳FW南野大抜てき「特徴全力で出す」

2014.04.04 09:00 Fri
日本サッカー協会は3日、7~9日の国内組による日本代表候補合宿(千葉県内)のメンバー23人を発表し、U-19(19歳以下)日本代表FW南野拓実(19=C大阪)が大抜てきされた。各年代の日本代表で主軸を担ってきた19歳が公言してきた6月のW杯ブラジル大会へ、大逆転のドラマが始まった。合宿にはMF遠藤ら常連組は招集されず、23人全員がJ1所属で南野ら7人が初招集。W杯メンバーは5月12日に発表される。

ACLのタイ遠征から関西空港に帰国したFW南野の顔は、いつもより引き締まっていた。ユース時代からW杯出場を公言。23歳で迎える18年ロシア大会ではなく、あくまで19歳で臨む今年のブラジル大会が照準だった。今回の23人の中で唯一の10代というサプライズ選出にも動じなかった。

「まだ選出されただけなので、何もつかんでいない。何かを示して、その上で次がある。まずは自分の力を100%出して(W杯に)行けることだけを考えていきたい。自分の特徴を全力で出して、何かを得て帰ってきたい」。
ザッケローニ監督が今季2度も視察に訪れ、3月18日のACLブリラム戦では2得点。FW柿谷ら代表常連組だけでなく、19歳に目を光らせていた。

海外組を軸にほぼ固まってきたW杯代表は、残り数枠の入れ替えがあるかどうか。南野は時に、同僚のウルグアイ代表FWフォルランにもパスを出さず、積極的にシュートを打つ。常にゴールを狙う姿勢が最大の武器。パスセンス、守備能力も兼ね備える。先輩たちが高級外車を乗る中で謙虚に国産エコカー派を貫く堅実な性格。一方で試合では横浜の元日本代表MF中村らベテラン選手に臆することなく、激しく競り合える強心臓も持つ。
中学時代から世代別代表の常連だった。11年U-17W杯では日本のエースとして8強入り。現在は15年U-20W杯、16年リオ五輪が現実的な世界舞台だ。しかし本人の公言通り、大逆転でW杯メンバー入りする可能性も出てきた。

香川、乾、清武ら欧州へと輩出する日本屈指の育成クラブとなったC大阪。南野が育った下部組織、ユースの大熊監督は「香川の初代表時よりも完成度は高い」と太鼓判を押す。柿谷の後を受け、次期エース候補が背負う背番号は13。昨年7月のマンチェスターUとの親善試合でも得点を決め、モイズ監督に「将来は欧州でやれる潜在能力がある」と絶賛された。

今季J1では5試合無得点だが、ACLでは4試合2得点。独創的な得点能力と無尽蔵なスタミナを武器に、19歳が夢の扉をこじ開ける。【福岡吉央】

◆南野拓実(みなみの・たくみ)1995年(平7)1月16日、大阪・熊取町生まれ。C大阪ユース在籍時の12年11月17日大宮戦で17歳でJリーグデビュー。トップ昇格した13年は3月2日新潟戦でクラブ史上初めて高卒新人として開幕戦で先発、Jリーグベストヤングプレーヤー賞受賞。J1通算37試合5得点。今年1月には大阪市内の商店街で「1分間連続ハイタッチ」に挑戦。従来の記録171人を更新する187人とハイタッチし、ギネス記録に認定された。俳優岡田将生に似ているとの声も。趣味は読書。174センチ、67キロ。血液型A。

◆10代でのW杯出場 南野がW杯ブラジル大会の最終メンバーに選ばれれば、98年フランス大会に18歳で出場したMF小野(当時浦和)以来2人目。小野は00年シドニー五輪を前に2世代上への飛び級だった。同じフランス大会で当時18歳だったDF市川大祐(同清水)は直前で外れた。

提供:日刊スポーツ

キリンチャレンジカップの関連記事

キックオフ直後から、気合という燃料を積んでいることは明らかだった。このチャンスを、モノにしてやるんだ。攻守両面でのアグレッシブなプレーから、この試合に懸ける思いは全身から溢れ出ていた。タフに右サイドを守りながら、同学年のMF久保建英と一緒に決定機も演出した。サイドバックを本職とする選手が生み出すハーモニーが顔を覗かせて 2025.11.20 21:00 Thu
ガーナ代表戦、ボリビア代表戦と続いた11月シリーズを、日本代表は2試合連続の無失点で締めくくった。その中心にいたのが、フィールドプレーヤーで唯一2試合フル出場を果たした33歳――谷口彰悟だ。2024年11月にアキレス腱を断裂。大怪我から戻ってきた男は、再び日本代表の最終ラインで存在感を放っている。2026年北中米ワール 2025.11.19 01:35 Wed
ゴール前で輝く決定力と、中盤を支える戦術眼。その両方を併せ持つ“新しいボランチ像”を、日本代表のMF鎌田大地がボリビア代表戦で体現した。開始4分、MF久保建英のクロスを胸で収め、左足で冷静に流し込んだ先制点。ボランチでありながらペナルティエリアへ侵入し、フィニッシュまで持ち込む――。クリスタルパレスと日本代表では求めら 2025.11.19 00:45 Wed
ガーナ戦で先制点を挙げた南野拓実。練習からギラつく20歳前後の若手たちに囲まれながら、30歳になった自分の立ち位置を静かに受け止めている。日本代表に呼ばれて10年。かつて自分も“勢いだけの若者”だった時代がある。その記憶を抱えながら、今はキャプテンマークを巻き、彼らの背中を押す側へ――。森保ジャパンが世代交代を迎える渦 2025.11.18 16:45 Tue
ガーナ戦のピッチに立った鹿島アントラーズの守護神・早川友基。正GK鈴木彩艶の負傷、第2GK大迫敬介の不在の中で巡ってきたチャンスを、無失点という最高の形で終えた。だが、試合後のミックスゾーンに現れた早川の表情に、満足の色はなかった。代表2戦目にして、“守るだけ”のGKでは終わらない次のステージを見据えていた。 ■ 2025.11.18 15:30 Tue

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly