本田 逆境こそ“大好物”NZ戦決める

2014.03.05 08:20 Wed
日本代表MF本田圭佑(27)が“最後の国立”に、自身初の国立ゴールでしばしの別れを告げる。日本(FIFAランク50位)は今日5日、W杯イヤーの初戦としてニュージーランド(同89位)との親善試合に臨む。本田は4日にイタリアから帰国しチームに合流した。移籍した名門ACミランでは立場が危うくなり、厳しい批判にもさらされている。過去10戦し無得点の現・国立で得点できるラストチャンス。ゴールで成り上がってきた男は聖地のネットを揺らして、自らと代表の進むべき道を示す。

本田はこれまでもゴールで進むべき道筋を示してきた。当然“最後の国立”でもやることは変わらない。W杯開幕までちょうど100日。まるでタイミングを計ったかのように、世界屈指の名門「ミランの本田」として初めて日本に戻って代表に合流した。W杯メンバー発表前、そして改修前の国立で最後の国際Aマッチ。2つの意味を持つニュージーランド戦はエースの凱旋(がいせん)試合でもある。

空港では迷彩のデザインが入った紺色のジャケットを着ていた。注目の服装は青色をベースにしっかりまとめられていた。代表に合流し何を成すのか? この質問に試合前日としては珍しく口を開き「試合なんでね」とだけ答えた。試合で示す-。そんな意味だろう。練習後はいつも通り、問いかけに足を止めることはなかった。
この日の練習と今日の試合ではミランで履くオレンジ色ではなく、青色のスパイクを履く。空港でのファッションもそう。身にまとう青は代表のサムライブルー。代表にかける思いは言葉にせず、全身にちりばめた。

日本代表の「聖地」でもある国立は他のプレーヤー同様に、本田にとっても特別な舞台だ。石川・星稜高では冬の全国選手権4強入りしたチームだけにプレーが許される「国立」を合言葉にビッグになろうとあがき続けた。3年時には県勢初の4強入りを成し遂げた。ただ、高3だった本田は準決勝でゴールを決められず敗れ、つまずいている。この試合も含め国立では10試合プレーしまだ得点がない。現・国立でのラストチャンス。ここで決めれば国立での100人目の日本代表得点者となり、確かな足跡を残すことができる。
背番号10を自ら要求し、鳴り物入りで移籍加入したミランではポジションを確立できていない。辛口の地元メディアからは「不要論」も出た。厳しい批判にさらされている。実際、本田はどうか。大丈夫なのか? 同じミラノで暮らしだれより現在の状況を知る日本代表DF長友はこう証言する。「彼はこういう状況を望んでイタリアに来ているんですよ。むしろ彼にとっては(こういう苦境は)“大好物”でしょ」。

厳しい批判にさらされても、どんな逆風の中でも前に進む。そうやって壁を突き破ってきた。歩みはこれまでと変わらない。この現状さえ喜びを持って受け止めているという盟友・長友独特の解説は正しい。W杯まで時間はないが本田も本田の日本もぶれていない、大丈夫だ、と-。最後に自身初の国立弾で、そう示す。【八反誠】

◆本田と国立競技場 本田が初めて国立でプレーしたのは星稜高1年の時の全日本ユース選手権決勝(02年9月1日)。九州の強豪と対戦し、2-4で敗れた。本田も先発して後半28分までプレーしたが無得点だった。高校3年時の全国高校選手権準決勝で市船橋高にノーゴールで敗戦。北京五輪を目指す五輪代表で7試合プレーして無得点。日本代表として09年5月31日のキリン杯ベルギー戦で途中出場したがノーゴール。これまで合計10試合無得点と不発に終わっている。

◆国立での日本代表得点者 対戦相手がクラブチームなどの試合(国際Aマッチ以外)を含む日本代表戦の全試合で、日本代表選手の得点者は現在99人。今回のニュージーランド戦で既に「国立得点者」の岡崎、遠藤、香川、長友の4人を除く選手が得点すれば、国立での代表戦100人目の得点者になる。

提供:日刊スポーツ

キリンチャレンジカップの関連記事

キックオフ直後から、気合という燃料を積んでいることは明らかだった。このチャンスを、モノにしてやるんだ。攻守両面でのアグレッシブなプレーから、この試合に懸ける思いは全身から溢れ出ていた。タフに右サイドを守りながら、同学年のMF久保建英と一緒に決定機も演出した。サイドバックを本職とする選手が生み出すハーモニーが顔を覗かせて 2025.11.20 21:00 Thu
ガーナ代表戦、ボリビア代表戦と続いた11月シリーズを、日本代表は2試合連続の無失点で締めくくった。その中心にいたのが、フィールドプレーヤーで唯一2試合フル出場を果たした33歳――谷口彰悟だ。2024年11月にアキレス腱を断裂。大怪我から戻ってきた男は、再び日本代表の最終ラインで存在感を放っている。2026年北中米ワール 2025.11.19 01:35 Wed
ゴール前で輝く決定力と、中盤を支える戦術眼。その両方を併せ持つ“新しいボランチ像”を、日本代表のMF鎌田大地がボリビア代表戦で体現した。開始4分、MF久保建英のクロスを胸で収め、左足で冷静に流し込んだ先制点。ボランチでありながらペナルティエリアへ侵入し、フィニッシュまで持ち込む――。クリスタルパレスと日本代表では求めら 2025.11.19 00:45 Wed
ガーナ戦で先制点を挙げた南野拓実。練習からギラつく20歳前後の若手たちに囲まれながら、30歳になった自分の立ち位置を静かに受け止めている。日本代表に呼ばれて10年。かつて自分も“勢いだけの若者”だった時代がある。その記憶を抱えながら、今はキャプテンマークを巻き、彼らの背中を押す側へ――。森保ジャパンが世代交代を迎える渦 2025.11.18 16:45 Tue
ガーナ戦のピッチに立った鹿島アントラーズの守護神・早川友基。正GK鈴木彩艶の負傷、第2GK大迫敬介の不在の中で巡ってきたチャンスを、無失点という最高の形で終えた。だが、試合後のミックスゾーンに現れた早川の表情に、満足の色はなかった。代表2戦目にして、“守るだけ”のGKでは終わらない次のステージを見据えていた。 ■ 2025.11.18 15:30 Tue

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly