佐々木監督「勝ち点3を獲るという気持ちで」《キリンチャレンジカップ2012》

2012.07.09 17:45 Mon
▽なでしこJAPANを率いる佐々木則夫監督が9日、11日に国立競技場で行われるキリンチャレンジカップ2012のオーストラリア女子代表戦に向けた公式記者会見に臨んだ。佐々木監督の会見内容は以下の通り。

◆佐々木則夫監督
「オーストラリアはアジア屈指のチームであり、アジアのライバルでもある。そして、我々の予選リーグ(五輪本大会)に非常に似通った相手がいることもあり、素晴らしいマッチメイクをして頂いたなと思うし、キリンさんにも非常に感謝しています。とにかく良い準備の過程にしていきたいと思う」

――今回の試合で最も重視する部分とその理由は?
「勝ち点3というか、勝利ですね。どんな展開であろうが勝つということ。国立で日本の皆さんが応援してくれるなか、多少緊張するのではないかと思う。そういった環境の中でもしっかりと勝つということ。第一戦では同じような状況にあると想定しながら、予選リーグの対カナダ戦をイメージしながら、絶対に勝ち点3を獲るという思いで(試合に)臨ませたいなと思う」
――負傷中のFW岩渕(日テレ)が昨日の試合も欠場していたが、その現状と今後の起用法は?
「チームでの状況は確認しているところですが、今日からキャンプをする上でこの数日の中で状況をしっかりと確認していきたいと思う」

――交代枠はどのように使うつもりか
「以前、一番最初のときは、本大会と同じ3名枠と皆さんにお伝えしたと思う。しかし、今回は当初、試合の次の日にオーストラリアと練習試合をやる予定だったので、そういった想定をしていたが、練習試合ができなくなったもので、そういう場を体感させるという意味では、3人以上を起用する可能性もあると……に変更しました。(笑) それで、次の日はしっかりと練習します!(笑)」

――国内組は試合感覚が短いということもあり、海外組に期待することは
「海外組はチームがないので、それでトレーニングをしただけ。各クラブに所属している日本のリーグの選手たちもしっかりと練習して、なでしこカップに準備していたと思うので、海外組同様に日本のリーグの選手たちにも期待はしています。ただ、懸念するところは、前回のアメリカ戦同様、チームとしてやるべき攻守にアクションするサッカーのコンビネーション。実質、明日が一番しっかりとした練習になると思うので、高い完成度は求めていない。とりあえずはオーストラリアに勝つという部分からスタートして、もう少し日本で時間を費やしながら、チームのコンディションを上げていきたいと思う」

――本番を想定しつつも、隠しておきたい部分などもあるのか
「そんなに隠し技はないので(笑) いま持っているものを選手に全て出して戦う」
――MF澤のコンディションについて
「昨日の試合もTVに録画してチェックしましたが、動きの量や感覚は、今までのリーグの試合を観てきた中では一番良かったと思う。あとは元々のボランチでのターンする技術とかをもう少し練習させないとダメだね」

――オーストラリア戦のスタメンは現状のベストメンバーという認識でいいのか
「今日のコンディション、明日のコンディションを見てスタートを決めるので、現時点のコンディション状況でのベストということ。ただ、開幕戦を迎えるまでの準備期間の中で変わる可能性もある」

――GKを併用しているが、現時点での序列は決まっているのか?
「このところは海堀が1番を着けていたが、今回は(背番号を)変更した。そういう意味でも、切磋琢磨しながら2人にはやって欲しいという思いはある。現時点での背番号1は福元という評価。それに対して海堀がしっかりと気を引き締めて再度奮起してくれればと思う。いずれにしても、海堀と福元を併用する中で、センターバックに話を聞いても変な間はないという確認はできている。もう少し様子を見て、日本のキャンプの中では決めていきたいと思う。(背番号の変更を決めたのは監督か?)そうです」

――スウェーデン遠征では様々なシステムを試したが、新たにチャレンジしたいものはあるか
「4-4-2をベースとする中で、選手たちが戦い方と流れの中で何かを感じながら変形するというのは自由にやってもらっていいと思っている。いずれにしても、4-4-2をベースに戦わせることになると思う。いまさら3-5-2にするということはまずない」

――なんという言葉で送り出されたのか
「行ってらっしゃい。行ってきます(笑) 特別な晩餐はなかった」

――負傷から復帰する岩清水に期待すること
「まだ実践的な部分が足りないと思うので、まずはコンディションを上げることが大事。もちろん、経験があるので、そういったものをチームに生かしてくれればと思う」

――FWが多く色々な組み合わせが想定できるが、試合でも色々と試すのか
「前目の選手たちを試してみたいというのはある。もちろん、キーパーはどっちも出そうと思っている」

キリンチャレンジカップの関連記事

キックオフ直後から、気合という燃料を積んでいることは明らかだった。このチャンスを、モノにしてやるんだ。攻守両面でのアグレッシブなプレーから、この試合に懸ける思いは全身から溢れ出ていた。タフに右サイドを守りながら、同学年のMF久保建英と一緒に決定機も演出した。サイドバックを本職とする選手が生み出すハーモニーが顔を覗かせて 2025.11.20 21:00 Thu
ガーナ代表戦、ボリビア代表戦と続いた11月シリーズを、日本代表は2試合連続の無失点で締めくくった。その中心にいたのが、フィールドプレーヤーで唯一2試合フル出場を果たした33歳――谷口彰悟だ。2024年11月にアキレス腱を断裂。大怪我から戻ってきた男は、再び日本代表の最終ラインで存在感を放っている。2026年北中米ワール 2025.11.19 01:35 Wed
ゴール前で輝く決定力と、中盤を支える戦術眼。その両方を併せ持つ“新しいボランチ像”を、日本代表のMF鎌田大地がボリビア代表戦で体現した。開始4分、MF久保建英のクロスを胸で収め、左足で冷静に流し込んだ先制点。ボランチでありながらペナルティエリアへ侵入し、フィニッシュまで持ち込む――。クリスタルパレスと日本代表では求めら 2025.11.19 00:45 Wed
ガーナ戦で先制点を挙げた南野拓実。練習からギラつく20歳前後の若手たちに囲まれながら、30歳になった自分の立ち位置を静かに受け止めている。日本代表に呼ばれて10年。かつて自分も“勢いだけの若者”だった時代がある。その記憶を抱えながら、今はキャプテンマークを巻き、彼らの背中を押す側へ――。森保ジャパンが世代交代を迎える渦 2025.11.18 16:45 Tue
ガーナ戦のピッチに立った鹿島アントラーズの守護神・早川友基。正GK鈴木彩艶の負傷、第2GK大迫敬介の不在の中で巡ってきたチャンスを、無失点という最高の形で終えた。だが、試合後のミックスゾーンに現れた早川の表情に、満足の色はなかった。代表2戦目にして、“守るだけ”のGKでは終わらない次のステージを見据えていた。 ■ 2025.11.18 15:30 Tue

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly