4カ月待ったCLが1週間で終わるとは…/原ゆみこのマドリッド
2020.08.17 13:30 Mon
「他人の不幸を喜んだって、自分が幸せになれる訳じゃないのよね」そんな風に私が自戒していたのは土曜日、スポーツ紙を読みながら、前夜のgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)の余韻を味わっている時のことでした。いやあ、今回は前評判のあまり高くないバルサではありましたが、一応、ナポリとのCL16強対決2ndレグを3-1と制して、準々決勝に駒を進めていましたからね。それが新型コロナウィスル流行以来、ずっと自粛していた、夕方の涼しくなりかけたテラスでビールのグラスを片手に友人とお喋りという久々の気晴らしをして家に帰って来てみれば、まだキックオフから10分程しか経っていないのにもうスコアは1-1。
その後もあれよあれよという間にバイエルンの得点ばかりが増えていき、終わってみれば2-8って、え、こんなゴール量産試合、CLの、しかも決勝トーナメントであっていいんですかあ?実際、ここまで徹底的に叩きのめされると、ピケがインタビューで「恐ろしい試合だった。呪われたような感じがしたし、 vergüenza es la palabra/ベルグエンサ・エス・ラ・パラブラ(これを表す言葉は恥しかない)」と言っていたのも当然だったかと。
更に「クラブには変化が必要だ。監督とか、選手とか、誰かを名指しすることはないが、チームもクラブも構造的に改革しないと」、「ウチはもうドン底まで行っている。この最悪の流れを変えるのに新しい血が必要なら、まず自分が出て行くよ」、「ここ数年、ヨーロッパで競えていない。リーガも勝てなくなった」とまあ、厳しい言葉が続いていましたが、いやもう、セティエン監督の解任は確定として、もちろんバルトメウ会長を筆頭とする経営陣も無傷ではなし。会長選挙の1年前倒しを要求する声も高まっているため、当分、カタルーニャ(バルセロナのあるスペイン西部の州)のマスコミは書くことに困らないのでは?
その辺は私など、高みの見物をしていればいいんですが、おかげで今季のCLから、スペイン勢が1チームもいなくなってしまったのはまったくもって計算外。いえ、この日曜にはセビージャがEL準決勝でマンチェスター・ユナイテッドと戦うんですけどね。EL16強対決の一発勝負でインテルに負けた弟分のヘタフェ、CL16強対決マンチェスター・シティ戦2ndレグでも連敗したレアル・マドリーに続き、最後のマドリッド勢だったアトレティコまでが準々決勝で伏兵ライプツィヒに足元をすくわれ、13年ぶりにスペインのチームがいないCL準決勝なんて、ネット中継に投資した身としては、それこそ「とほほ」としか言えないんですが…。
ええ、木曜にエスタディオ・ジョゼ・アルバラーデ(スポルティングCPのホーム)で準々決勝を戦ったアトレティコは負けちゃったんですよ。ちなみに試合の方はカラスコのシュートがGKグラーチに弾かれたり、途中、空中戦でクロスターマンと頭をぶつけ合い、包帯をグルグル巻きしたサビッチのヘッドがあったりしたものの、前半は0-0で終了。それは彼らにはよくあることなので、別にいいんですが、まさか後半早々の6分、ザビッツァーのクロスを22才のスペイン人FW、この冬、ディナモ・ザグレブからライプツィヒに加入したダニ・オルモに頭で決められ、先制点を奪われてしまったから、さあ大変!
このPKもジョアンが自身できっちり決め、同点に追いついたアトレティコだったんですが、こういう流れになれば、16強対決ではあの、昨季王者のリバプールを破っている彼らですからね。もう延長戦に入ってでも勝てるはずと思ったファンは多かったかと。ただねえ、油断大敵、火がぼうぼうとはまさにこのことで、あと一息で後半も終了という43分、まさかアダムスの枠を外れたエリア外からのシュートがサビッチに当たって軌道が変わり、GKオブラクを破ってしまうって、そんな不運なことが起きていい?
結局、ロスタイムにはコケをヘッド要員のフェリペに代えたり、セットプレーでオブラクも全員攻撃に参加するなど、手段の限りを尽くしたアトレティコでしたが、2点目を挙げることはできず、試合は2-1で終了。うーん、元々、不幸体質のチームでしたが、この日は選手たちにどこか、覇気が欠けていたのも事実で、「Estaban mejor, más rápidos, más intensos. Cuando son mejores y uno lo intenta y no salen las cosas/エスタバン・メホール、マス・ラピドス、マス・インテンソス。クアンドー・ソン・メホーレス・イ・ウノ・ロ・インテンタ・イ・ノー・サレン・ラス・コーサス(向こうの方が良かった。ウチより速くて、プレーの強度も高くて。相手が上の時は何かをやろうとしても上手くいかないもの)」とコケも言っていたんですけどね。
でも、だからって、「Mala suerte el segundo gol. Así es el fútbol/マラ・スエルテ・エル・セグンド・ゴル。アシー・エス・エル・フトボル(2点目のゴールは運がなかった。それがサッカーさ)」(コケ)で済ませて本当にいい?シメオネ監督によると、コロナ禍でparon(パロン/リーガの中断期間)があった今季は非常に長いシーズンで、チームは再開後、来季のCL出場権を獲得しないといけないという、クラブの経営上のマストに大きなプレッシャーを抱えながら、11連戦をこなしたのだとかで、確かに3位となって、目標を達成してからの最後の2試合、ヘタフェ戦、レアル・ソシエダ戦では負けこそしなかったものの、かなりフニャフニャしたプレーぶりでしたからね。
メンタル的に疲れてしまったせいで、1カ月前にブンデスリーガが終わってバケーション、プレシーズン練習もバッチリやったライプツィヒにセカンドボール争いでも、ファール数でも負けてしまったのかもしれませんが、いやあ。「Los futbolistas se entregaron de la mejor manera que pudieron. No teníamos más/ロス・フトボリスタス・セ・エントレガロン・デ・ラ・メホール・マネラ・ケ・プディエロン。ノー・テニアモス・マス(選手たちはできる限り、最良の方法でプレーに集中した。あれ以上、ウチに力は残っていなかった)」(シメオネ監督)そうですが、世間からはジョアンを先発させなかったことに始まって、交代枠が5人あったにも関わらず、たった3人で終わらせてしまったことなど、監督采配にも疑問が投げかけられることに。
まあ、33才と若いナーゲルスマン監督にしてやられてしまったことは否めませんが、アトレティコの場合、シメオネ監督がいなくなったら、また混迷時代に逆戻りしそうですからね。マンサーノ、アギーレ、アベル・レシーノ、ビアンキ、ペペ・ムルシア、セサル・フェランドと歴代監督を並べても、タイトルを獲ってくれたのは2010年にEL優勝したキケ・サンチェス・フローレス監督だけとなれば、セレソ会長が「Quien le discuta la alineación que se compre un equipo, que haga un equipo y que las haga él/キエン・レ・ディスクータ・ラ・アリネアシオン・ケ・セ・コンプレ・ウン・エキポ、ケ・アガ・ウン・エキポ・イ・ケ・ラス・アガ・エル(ラインアップを議論する奴は自分でチームを買って、作って、自分で決めればいい)」と、シメオネ絶対擁護派に回るのは理解できなくもなかったかと。
どちらにしろ、バルサ並みの大型人事異動にはなりそうにないものの、ファン的にはもっとゴールの期待できるFWとゲームメークのできるMFぐらいは補強してほしいという思いが残ったシーズンになりましたが、そんなアトレティコも金曜のお昼にはマドリッドに帰還。そのままお隣さんから1週間遅れのバケーション入りとなったんですが、マドリーのマリアーノ同様、チームの準決勝進出を信じて、コロナ陽性による自宅隔離が終わるのを待っていたコレアなどは気の毒だったかと。いえ、同じく、大会再開前にPCR検査陽性が出て、セビージャでお留守番となったグデリは晴れて陰性に。チームが勝ち進んでくれたおかげで、金曜にはドュッセルドルフで合宿中のチームに合流し、マンチェスター・ユナイテッドと戦う日曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのEL準決勝に出場できるんですけどね。
その脇で、スペインでは木曜にとうとう、リーガ1部昇格プレーオフ準決勝1stレグが行われ、ホームのジローナがストゥアーニのゴールでアルメリアに1-0と先勝。すでに最短復帰を果たした1部でのプレーに備え、プレシーズン練習を開始したウエスカの岡崎慎司選手に遅れを取りたくないだろう、香川真司選手のサラゴサはアウェイでエルチェとスコアレスドローに終わりましたが、こちらは日曜に2ndレグがあった後も来週、木・日と決勝も2試合制で、まだまだ先が長いですからね。すでにアルメリアなど2人、感染者を抱えている上にサラゴサ、ウエスカのあるアラゴン地方はコロナ再流行のメッカとも聞くと、そのうちフエンラブラダのようなクラスターが発生して、昇格最後の1チームが決まるのがますます遅くならないかと心配ではあるんですが…まあ、こればっかりはねえ。
とりあえず、ヨーロッパの大会のなかったチームのリーガ開幕は9月12日、逆に参加していたチームは9月末とも言われているんですが、実際のところ、まだ正確な日付はわからないんですよ。一応、ヘタフェは今月25日をプレシーズン練習スタートとして、残留が確認されたボルダラス監督の下、ビジャレアルから23才のエネル・ウナスを900万ユーロ(約12億円)で獲得。、ワトフォードからも、今季はマジョルカで久保建英選手と一緒にプレーしていた21才のクーチョ・エルナンデスをレンタル、更にアトレティコBの同い年、モジェホ(今季はデポルティーボでプレー)の借り受けも話が進んでいるそうで、FW陣の若返り補強に熱心なんですが、そうなると30代のホルヘ・モリーナやアンヘルの去就が気になるところかと。
一方、やはり8月末にはバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場に戻って来るマドリーでは、ウーデゴール(今季はレアル・ソシエダでプレー)、オドリオソラ(同バイエルン)、GKレニン(同バジャドリー、オビエド)、セバージョス(同アーセナル)とレンタルに出していた選手たちの組み戻し予定こそ聞こえてきても、新規の補強は期待できそうになし。いやまあ、ジダン監督のチームをCL16強対決で破ったマンチェスター・シティも土曜にはこちらも伏兵、それこそ、3月にリーグ1を強制終了させられてしまい、7月31日にリーグカップ決勝で公式戦に復帰したオリンピック・リヨンに3-1で負けてしまいましたからね。となると、それ程、マドリーに不足があった訳ではなく、今季の彼らはリーガ優勝もしていますし、来季はアザールも復活してくれるだろうとなれば、そうそう、高額補強をする必要はない?
まあ、何はともあれ、マドリッド勢のヨーロッパの大会参加も終わったことですし、私もそろそろ、来季に焦点を合わせていかないといけないんですが、はあ。CL準決勝がライプツィヒvsPSG、オリンピック・リヨンvsバイエルンとスペイン勢とは無関係となったこともあり、コロナでの中断期間中、耳タコになった移籍の噂話が早速再開して、これから1カ月間、たっぷり聞かされることになるのはちょっと、憂鬱ですね。
その後もあれよあれよという間にバイエルンの得点ばかりが増えていき、終わってみれば2-8って、え、こんなゴール量産試合、CLの、しかも決勝トーナメントであっていいんですかあ?実際、ここまで徹底的に叩きのめされると、ピケがインタビューで「恐ろしい試合だった。呪われたような感じがしたし、 vergüenza es la palabra/ベルグエンサ・エス・ラ・パラブラ(これを表す言葉は恥しかない)」と言っていたのも当然だったかと。
更に「クラブには変化が必要だ。監督とか、選手とか、誰かを名指しすることはないが、チームもクラブも構造的に改革しないと」、「ウチはもうドン底まで行っている。この最悪の流れを変えるのに新しい血が必要なら、まず自分が出て行くよ」、「ここ数年、ヨーロッパで競えていない。リーガも勝てなくなった」とまあ、厳しい言葉が続いていましたが、いやもう、セティエン監督の解任は確定として、もちろんバルトメウ会長を筆頭とする経営陣も無傷ではなし。会長選挙の1年前倒しを要求する声も高まっているため、当分、カタルーニャ(バルセロナのあるスペイン西部の州)のマスコミは書くことに困らないのでは?
ええ、木曜にエスタディオ・ジョゼ・アルバラーデ(スポルティングCPのホーム)で準々決勝を戦ったアトレティコは負けちゃったんですよ。ちなみに試合の方はカラスコのシュートがGKグラーチに弾かれたり、途中、空中戦でクロスターマンと頭をぶつけ合い、包帯をグルグル巻きしたサビッチのヘッドがあったりしたものの、前半は0-0で終了。それは彼らにはよくあることなので、別にいいんですが、まさか後半早々の6分、ザビッツァーのクロスを22才のスペイン人FW、この冬、ディナモ・ザグレブからライプツィヒに加入したダニ・オルモに頭で決められ、先制点を奪われてしまったから、さあ大変!
そこでようやくシメオネ監督はエレーラに代え、ご当地選手のジョアン・フェリックスを投入したんですが、その効果たるや目覚ましく、それまでずっと、「向こうは何度もサイドで数的優位を作り出していて、そのうちピッチ中央でもそうなっていた。En muchas jugadas no hemos estado cerca de llegar a robar/エン・ムーチャス・フガダス・ノー・エモス・エスタードー・セルカ・デ・ジェガール・ア・ロバール(多くのプレーでボクらはボール奪取から程遠かったよ)」(サウール)という状態を挽回。ええ、26分にはジエゴ・コスタのパスを追ってエリア内に入ったところ、クロスターマンに倒されて、PKをゲットしてくれたから、有難かったの何のって。
このPKもジョアンが自身できっちり決め、同点に追いついたアトレティコだったんですが、こういう流れになれば、16強対決ではあの、昨季王者のリバプールを破っている彼らですからね。もう延長戦に入ってでも勝てるはずと思ったファンは多かったかと。ただねえ、油断大敵、火がぼうぼうとはまさにこのことで、あと一息で後半も終了という43分、まさかアダムスの枠を外れたエリア外からのシュートがサビッチに当たって軌道が変わり、GKオブラクを破ってしまうって、そんな不運なことが起きていい?
結局、ロスタイムにはコケをヘッド要員のフェリペに代えたり、セットプレーでオブラクも全員攻撃に参加するなど、手段の限りを尽くしたアトレティコでしたが、2点目を挙げることはできず、試合は2-1で終了。うーん、元々、不幸体質のチームでしたが、この日は選手たちにどこか、覇気が欠けていたのも事実で、「Estaban mejor, más rápidos, más intensos. Cuando son mejores y uno lo intenta y no salen las cosas/エスタバン・メホール、マス・ラピドス、マス・インテンソス。クアンドー・ソン・メホーレス・イ・ウノ・ロ・インテンタ・イ・ノー・サレン・ラス・コーサス(向こうの方が良かった。ウチより速くて、プレーの強度も高くて。相手が上の時は何かをやろうとしても上手くいかないもの)」とコケも言っていたんですけどね。
でも、だからって、「Mala suerte el segundo gol. Así es el fútbol/マラ・スエルテ・エル・セグンド・ゴル。アシー・エス・エル・フトボル(2点目のゴールは運がなかった。それがサッカーさ)」(コケ)で済ませて本当にいい?シメオネ監督によると、コロナ禍でparon(パロン/リーガの中断期間)があった今季は非常に長いシーズンで、チームは再開後、来季のCL出場権を獲得しないといけないという、クラブの経営上のマストに大きなプレッシャーを抱えながら、11連戦をこなしたのだとかで、確かに3位となって、目標を達成してからの最後の2試合、ヘタフェ戦、レアル・ソシエダ戦では負けこそしなかったものの、かなりフニャフニャしたプレーぶりでしたからね。
メンタル的に疲れてしまったせいで、1カ月前にブンデスリーガが終わってバケーション、プレシーズン練習もバッチリやったライプツィヒにセカンドボール争いでも、ファール数でも負けてしまったのかもしれませんが、いやあ。「Los futbolistas se entregaron de la mejor manera que pudieron. No teníamos más/ロス・フトボリスタス・セ・エントレガロン・デ・ラ・メホール・マネラ・ケ・プディエロン。ノー・テニアモス・マス(選手たちはできる限り、最良の方法でプレーに集中した。あれ以上、ウチに力は残っていなかった)」(シメオネ監督)そうですが、世間からはジョアンを先発させなかったことに始まって、交代枠が5人あったにも関わらず、たった3人で終わらせてしまったことなど、監督采配にも疑問が投げかけられることに。
まあ、33才と若いナーゲルスマン監督にしてやられてしまったことは否めませんが、アトレティコの場合、シメオネ監督がいなくなったら、また混迷時代に逆戻りしそうですからね。マンサーノ、アギーレ、アベル・レシーノ、ビアンキ、ペペ・ムルシア、セサル・フェランドと歴代監督を並べても、タイトルを獲ってくれたのは2010年にEL優勝したキケ・サンチェス・フローレス監督だけとなれば、セレソ会長が「Quien le discuta la alineación que se compre un equipo, que haga un equipo y que las haga él/キエン・レ・ディスクータ・ラ・アリネアシオン・ケ・セ・コンプレ・ウン・エキポ、ケ・アガ・ウン・エキポ・イ・ケ・ラス・アガ・エル(ラインアップを議論する奴は自分でチームを買って、作って、自分で決めればいい)」と、シメオネ絶対擁護派に回るのは理解できなくもなかったかと。
どちらにしろ、バルサ並みの大型人事異動にはなりそうにないものの、ファン的にはもっとゴールの期待できるFWとゲームメークのできるMFぐらいは補強してほしいという思いが残ったシーズンになりましたが、そんなアトレティコも金曜のお昼にはマドリッドに帰還。そのままお隣さんから1週間遅れのバケーション入りとなったんですが、マドリーのマリアーノ同様、チームの準決勝進出を信じて、コロナ陽性による自宅隔離が終わるのを待っていたコレアなどは気の毒だったかと。いえ、同じく、大会再開前にPCR検査陽性が出て、セビージャでお留守番となったグデリは晴れて陰性に。チームが勝ち進んでくれたおかげで、金曜にはドュッセルドルフで合宿中のチームに合流し、マンチェスター・ユナイテッドと戦う日曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのEL準決勝に出場できるんですけどね。
その脇で、スペインでは木曜にとうとう、リーガ1部昇格プレーオフ準決勝1stレグが行われ、ホームのジローナがストゥアーニのゴールでアルメリアに1-0と先勝。すでに最短復帰を果たした1部でのプレーに備え、プレシーズン練習を開始したウエスカの岡崎慎司選手に遅れを取りたくないだろう、香川真司選手のサラゴサはアウェイでエルチェとスコアレスドローに終わりましたが、こちらは日曜に2ndレグがあった後も来週、木・日と決勝も2試合制で、まだまだ先が長いですからね。すでにアルメリアなど2人、感染者を抱えている上にサラゴサ、ウエスカのあるアラゴン地方はコロナ再流行のメッカとも聞くと、そのうちフエンラブラダのようなクラスターが発生して、昇格最後の1チームが決まるのがますます遅くならないかと心配ではあるんですが…まあ、こればっかりはねえ。
とりあえず、ヨーロッパの大会のなかったチームのリーガ開幕は9月12日、逆に参加していたチームは9月末とも言われているんですが、実際のところ、まだ正確な日付はわからないんですよ。一応、ヘタフェは今月25日をプレシーズン練習スタートとして、残留が確認されたボルダラス監督の下、ビジャレアルから23才のエネル・ウナスを900万ユーロ(約12億円)で獲得。、ワトフォードからも、今季はマジョルカで久保建英選手と一緒にプレーしていた21才のクーチョ・エルナンデスをレンタル、更にアトレティコBの同い年、モジェホ(今季はデポルティーボでプレー)の借り受けも話が進んでいるそうで、FW陣の若返り補強に熱心なんですが、そうなると30代のホルヘ・モリーナやアンヘルの去就が気になるところかと。
一方、やはり8月末にはバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場に戻って来るマドリーでは、ウーデゴール(今季はレアル・ソシエダでプレー)、オドリオソラ(同バイエルン)、GKレニン(同バジャドリー、オビエド)、セバージョス(同アーセナル)とレンタルに出していた選手たちの組み戻し予定こそ聞こえてきても、新規の補強は期待できそうになし。いやまあ、ジダン監督のチームをCL16強対決で破ったマンチェスター・シティも土曜にはこちらも伏兵、それこそ、3月にリーグ1を強制終了させられてしまい、7月31日にリーグカップ決勝で公式戦に復帰したオリンピック・リヨンに3-1で負けてしまいましたからね。となると、それ程、マドリーに不足があった訳ではなく、今季の彼らはリーガ優勝もしていますし、来季はアザールも復活してくれるだろうとなれば、そうそう、高額補強をする必要はない?
まあ、何はともあれ、マドリッド勢のヨーロッパの大会参加も終わったことですし、私もそろそろ、来季に焦点を合わせていかないといけないんですが、はあ。CL準決勝がライプツィヒvsPSG、オリンピック・リヨンvsバイエルンとスペイン勢とは無関係となったこともあり、コロナでの中断期間中、耳タコになった移籍の噂話が早速再開して、これから1カ月間、たっぷり聞かされることになるのはちょっと、憂鬱ですね。
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▽世界各国のフットボールシーンにおいて、熱狂的なサポーターを抱えることで知られるクラブがいくつかある。日本を代表する熱狂的なサポーターと言えば、浦和レッズサポーターだが、『Fox Sports』が選ぶ『世界の熱狂的なサポーター5選』に見事選ばれた。 ▽浦和が選ばれた『世界の熱狂的なサポーター5選』には、リーベル・プレート(アルゼンチン)、ガラタサライ(トルコ)、リバプール(イングランド)、バルセロナ(スペイン)が入っており、浦和サポーターは世界でも“熱狂的”なファンで知られるクラブと肩を並べることとなった。 ▽浦和については「Jリーグの20シーズン中、14シーズンで最高の平均入場者数を誇り、サポーターが作る最高のコレオグラフィーがある」と紹介。「次東京に行く際は、埼玉スタジアムでの試合を観て欲しい」と、観戦を勧めている。以下、4クラブのサポーターの特徴を紹介。 ◆リーベル・プレート(アルゼンチン) ▽リーベル・プレートは、アルゼンチンで最もサポーターが多いクラブの1つで、ボカ・ジュニアーズとの激しいライバル関係は有名だ。ロス・ミジョナリオス(億万長者)の愛称でも知られ、ボカ・ジュニアーズとのダービーは、死人が出るほどの激しい試合になるとも言われている。 ◆ガラタサライ(トルコ) ▽ガラタサライは、ファンの大声援が地響きを起こすとも称されるほど。悪名高い「Wellcome to Hell(地獄へようこそ)」というバナーは広く知られている。1993年のマンチェスター・ユナイテッド戦、2001年のパリ・サンジェルマン戦ではサポーターが衝突し、まさに“地獄”となってしまった。 ◆リバプール(イングランド) ▽サポーターを「12人目の男」と考えるリバプール。「You'll Never Walk Alone」の大合唱は有名であり、スタジアムが素晴らしい雰囲気で包まれる。2005年のチャンピオンズリーグ決勝のミラン戦では、ビハインドで迎える後半にサポーターの大声援が選手の背中を後押しし、逆転での優勝に繋がったとも。 ◆バルセロナ(スペイン) ▽かつては「ソシオ」がチームを支えるほど、サポーターとの関係が重要視されているバルセロナ。近年、胸スポンサーを入れるようになったが、それまではサポーターの会員費と入場料収入でクラブは運営されていた。かつて、レアル・マドリーへ禁断の移籍をしたルイス・フィーゴが凱旋した時には、豚の頭が投げ込まれるほど熱狂的だ。 2017.10.12 22:45 Thu3
【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.39“ペップの6冠バルサ”フットボールの歴史に金字塔/バルセロナ[2008-09]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.39</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2008-2009シーズン/バルセロナ 〜ペップの6冠バルサ〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2008-09barca.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:ジョゼップ・グアルディオラ(37) 獲得タイトル:CL、リーガエスパニョーラ、コパ・デル・レイ 攻撃力10:★★★★★★★★★★ 守備力9:★★★★★★★★★☆ タレント10:★★★★★★★★★★ 連係9:★★★★★★★★★☆ 選手層9:★★★★★★★★★☆ </p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">無冠から6冠へ</div> フランク・ライカールトに率いられた2007-08シーズンを4シーズンぶりの無冠で終えたバルセロナは、下部組織を率いていた同クラブのレジェンド、ジョゼップ・グアルディオラにトップチームの命運を託す。規律を重んじるグアルディオラは、夏の移籍市場でロナウジーニョ、デコら個性の強い選手を放出し、ダニエウ・アウベスやピケ、セイドゥ・ケイタらを獲得し、チームを刷新する。 サポーターの大きな期待を背にスタートしたペップ・バルサだったが、リーグ開幕戦では昇格組のヌマンシアを相手に無得点に終わり、0-1とまさかの敗戦を喫する。さらに、ホーム開幕戦となった次節のラシン戦でも1-1で引き分け、早くも不協和音が響いた。しかし、第3節のヒホン戦を6-1で圧勝すると、チームは一気に軌道に乗る。そこから9連勝を記録したチームは、第22節までに19勝を挙げて首位を快走。第34節では、宿敵のレアル・マドリーを相手にサンチャゴ・ベルナベウで2-6の歴史的大勝を収めると、そのまま逃げ切りに成功。2位レアル・マドリーに勝ち点9差をつけて、3シーズンぶりにスペイン王者に輝いた。 ペップ・バルサの快進撃はリーガだけにはとどまらなかった。CLではリヨン、バイエルンを撃破して4強入り。準決勝のチェルシー戦では、カンプ・ノウでの試合をゴールレスで終えて迎えた2ndレグ、試合終盤のイニエスタのゴールで1-1と引き分けて決勝に進出。決勝では、前回王者のマンチェスター・ユナイテッドを寄せ付けず、2-0で完勝した。さらに、1991-92シーズン以来となる欧州王者の座についたチームは、コパ・デル・レイでも決勝でビルバオを撃破。スペイン史上初となる3冠を達成する偉業を成し遂げた。そして、同年にはスーペル・コパとUEFAスーパーカップ、クラブ・ワールドカップをも制覇し、前人未到の6冠を達成。フットボールの歴史に金字塔を打ち立てた。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">隙のないタレント集団</div> システムは、ライカールト時代の4-3-3を踏襲したが、プレッシングやパス回しの流動性など、パフォーマンスは前シーズンよりも大きく向上した。 バルデスは元々、足下が拙いタイプのGKだったが、着実に技術を磨いてビルドアップに貢献できるようになった。センターバックは、ガブリエル・ミリートが長期離脱を強いられたが、ユナイテッドから復帰したピケ、そしてマルケスの復調もあって大きな穴とはならなかった。また、右サイドバックでは、ダニエウ・アウベスを獲得したのが大きかった。セビージャから加入したブラジル人サイドバックは、メッシと好連係を築き、シーズン通して活躍。1年目から、チーム最多の公式戦52試合に出場した。 中盤ではチャビとイニエスタという世界屈指のプレーメーカーに加え、グアルディオラは自身が率いていたバルセロナBからブスケッツをトップチームに引き上げた。また、ヤヤ・トゥーレはアンカーポジションをブスケッツとシェアするとともに、最終ラインもこなすなど、チームとしての安定感を押し上げる存在となった。 前線では、右サイドが主戦場だったメッシが中央でプレーする機会を増やしていったシーズンだった。また、デコ&ロナウジーニョのストロングポイントを失っていた左サイドでは、アンリとエトーが好調を維持。新たなラインを確立し、対面する相手を恐怖に陥らせた。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">MFアンドレス・イニエスタ(24)</span> この男がいなければ、バルセロナの3冠はなかったはずだ。2009年5月6日に行われたCL準決勝2ndレグ、スタンフォード・ブリッジでのチェルシー戦ではチームを救った。1stレグを0-0で終えていたバルセロナは、90分が過ぎた時点で1点ビハインドという苦しい状況。しかし、アディショナルタイム3分、メッシからボールを受けた小柄なMFは、ボックス外から右足を一閃。鋭いシュートがチェルシーゴールに突きささり、枠内シュート1本のバルセロナがアウェイゴール差で決勝に進出した。あのイニエスタの一撃は、当時のシーズンだけでなく、その後のバルサの栄光にも影響を与えるほどのものだった。まさに、バルセロナの歴史上で最も重要なゴールのうちのひとつと言えるだろう。 2019.04.22 22:00 Mon4
