東京五輪の組み分けに注目/六川亨の日本サッカーの歩み

2021.04.20 11:00 Tue
Getty Images
J1リーグは4月18日の第10節で無敗の2位・名古屋が鳥栖に0-1と敗れたことで、早くも川崎F独走の気配が漂ってきた。ただ、これまで足止めを食らっていた新規外国人選手がJビレッジでの“バブル”を終え、続々と各チームに合流している。

コンディションに不安を残すものの、フィットしてくれば大幅な戦力アップを期待できるチームも少なくないだろう。このためGW明けに他チームの反撃が始まるのかどうか期待したい。

首位の川崎Fは、大島など主力選手に負傷者がいながらも選手層の厚さでカバーしている。完成度の高いサッカーは自他共に認めるところ。そんな川崎Fの不安材料をあげるとすれば、「東京五輪が開催される」ことを前提に、五輪後に三笘や田中碧、旗手ら五輪世代の代表選手の海外流出ではないだろうか。
もちろん川崎Fのことだから、それを見越して橘田や遠野らを獲得したのかもしれない。

その東京五輪だが、ポット分けが発表され、FIFA本部で21日の17時(日本時間)から抽選会が開催される。開催国の日本は、前回優勝のブラジルと、五輪を本気モードで戦うアルゼンチンと同じ第1ポットになったのは大きなアドバンテージと言える。
ドイツ、スペイン、フランス、ルーマニアのヨーロッパ勢は五輪をさほど重視していないし、もしも五輪同様に開催が1年延期されたEUROが開催されるなら、主力はこちらに回る可能性が高いだろう。

そこで日本にとって理想の組み合わせは以下の通りだ。第2ポットはホンジュラス(メキシコ、ドイツ、ホンジュラス、スペイン)が理想的。日本が苦手とするメキシコは避けたいところ。

第3ポットはオセアニアのニュージーランド(エジプト、ニュージーランド、コートジボワール、南アフリカ)。フィジカルコンタクトの強いコートジボワールとは同居したくない。

最後の第4ポット(オーストラリア、サウジアラビア、フランス、ルーマニア)は必然的にヨーロッパ勢となる。それならルーマニアといったところか。

W杯同様、五輪も初戦の結果がベスト8進出に大きなウエイトを占めるだけに、組み合わせと対戦相手の順番がどうなるのか、当日の抽選会が楽しみである。

ちなみに、なでしこジャパンの相手なら、第2ポット(スウェーデン、英国、ブラジル)はスピードとパワーで勝負するヨーロッパ勢よりブラジル。第3ポット(カナダ、オーストラリア、中国)は必然的にアジア以外のカナダとなり、第4ポット(ニュージーランド、チリ、ザンビア)はニュージーランドといったところだろう。

もちろん一番の問題は、東京五輪が無事に開催されるかどうであることに変わりはない。

【文・六川亨】
1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた

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【パリ行きの命運を託された23選手】頭脳とテクニックに優れた万能型CB、世代を代表する柱・鈴木海音

パリ・オリンピックのアジア最終予選を兼ねるAFC U23アジアカップが15日に開幕する。出場16カ国が4組に分かれてのグループステージから始まる五輪出場もかけた戦いは約2週間ちょっとのスケジュール的にも勝ち上がれば勝ち上がるほど総力戦が必至。ここではパリ行きの命運が託されたU-23日本代表の23選手を紹介し、鈴木海音にフォーカスする。 ■鈴木海音(DF/ジュビロ磐田) 静岡県出身の鈴木は中学生の時に磐田に加入。U-15、U-18とアカデミーで育ち、2020年4月にトップチーム昇格。プロ契約を結んだ。 U-15から世代別の日本代表を経験しているこの世代のエリート。2018年のAFC U-16選手権では見事優勝に貢献。2019年のU-17ワールドカップにも出場したが、チームはベスト16で敗退となった。 鈴木のプレースタイルの特長は、そのバランス感覚。ディフェンダーとしては堅実な守備を見せ、しっかりと安定感を与えるプレーが特徴。一方で、攻撃時には積極的に参加する他、キックの精度も高く、ロングフィードも得意とする。 182cmという飛び抜けて上背があるわけではないが、空中戦を得意としており、対人守備の能力も高い。テクニックと賢さ、そして強さを持ち合わせた万能型のCBと言って良い。 特に試合を読む力、戦術理解度が高く、攻守両面でプレー選択がしっかりとできるところが特徴。また、ポジショニングに長けているため、守備時には危険なゾーンをカバーし、攻撃時にはタイミングを間違えずに前線に上がる動きに加え、足元の技術とポジショニングはビルドアップをする際にも大きな力となる。もちろん一対一の守備も得意で、ボールを奪いにいく動きや、決定機の前に潰しに行くことも得意としている。 2022年には栃木SCへ育成型期限付き移籍を経験し、リーグ戦34試合に出場するなど、多くの試合経験を積んで帰還。2023年はJ2を戦うチームで22試合に出場し初ゴールも記録。チームのJ1昇格に寄与した。 守備陣の経験値に若干の不安を抱えるパリ五輪世代。アジアの戦いも経験しており、世代別の国際経験が豊富な鈴木。対戦相手の特徴に合わせ、試合展開を読んでプレーができる鈴木が守備陣を牽引していけるのか注目が集まる。 2024.04.15 11:00 Mon

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