レーティング:ローマ 0-3 インテル《セリエA》

2021.12.05 03:57 Sun
Getty Images
セリエA第16節、ローマvsインテルが4日にスタディオ・オリンピコで行われ、アウェイのインテルが0-3で圧勝した。超WSの選手採点結果と寸評は以下の通り。

▽ローマ採点
(C)CWS Brains,LTD.

GK
1 パトリシオ 4.0
3失点中、2失点は致し方ないものだったが、ニアを狙った直接CKからの1失点目はコーチング含め完全に自身のミスだった。それ以外のセービングは安定も、キック精度の部分で不安定だった

DF
23 マンチーニ 5.5
自身に大きなミスはなかったが、代役カピターノとしてチーム全体を締めきれず。後半のカードによって次節出場停止に
6 スモーリング 5.5
チームは3失点で大敗も、個人としては直近2試合同様に加入初年度の良い状態に戻りつつある

24 クンブラ 5.0
対人対応など良い面もあったが、2失点目の場面では中途半端な対応でマークしていたジェコを離してしまった点は問題
(→ボーヴェ 5.0)
生え抜きとして気概は見せたが、相手の老獪な選手たちに力及ばず

MF
3 イバニェス 5.0
チーム事情で今季初のウイングバックでの起用に。ポジショニングや判断の部分で苦しみ自身の形で守備ができず。攻撃面で多くを求めるのはさすがに酷だった

77 ムヒタリアン 5.5
中盤でタメを作ってパスを散らすなど、急造布陣の中で攻守に奮闘を見せたが、決定的な仕事はできなかった

4 クリスタンテ 5.0
アンカーと3バックの左でプレー。コロナウイルスから回復した病み上がりの状態ということもあり、不用意なパスミスや球際の勝負で苦戦を強いられた

17 ヴェレトゥ 5.5
中盤でいつも通りのハードワークを見せた。守備では献身的なプレーで最終ラインを助けたが、攻撃では前線の収まりの問題もあってなかなか良さを出せなかった

(→ヴォルパート -)
18歳のオーストラリア人MF。試合最終盤にトップデビューを飾った

5 ビーニャ 5.5
3失点目ではダンフリースに付き切れず。ただ、病み上がりの状態で攻撃の場面では幾度か可能性を感じさせるプレーを見せた

FW
22 ザニオーロ 5.5
後半はさすがにバテたが、古巣相手に最もゴールに迫る場面を作り出すなど、個人として意地は見せた。マンチーニと共に後半のカードによって次節出場停止に

14 ショムロドフ 5.0
攻守にハードワークを見せたが、肝心のところで強さ、精度を欠き全体的に空回りの試合に

監督
モウリーニョ 5.0
古巣相手に内容的には完敗だったが、フルメンツでも難しい相手に対して、エイブラハムやペッレグリーニ、カルスドルプら多数の主力を欠いた点はさすがに気の毒だった

▽インテル採点
(C)CWS Brains,LTD.

GK
1 ハンダノビッチ 5.5
枠内シュート1本ということもあり、仕事機会はほぼなかった。クロス対応では普段通りの安定感

DF
33 ダンブロージオ 6.5
守備では少ないピンチの場面で良い対応を見せた。攻撃ではバストーニとバランスを取りながら効果的にビルドアップに絡んだ

37 シュクリニアル 6.5
ショムロドフやザニオーロに対して終始安定した対応をみせ、クリーンシートに貢献

95 バストーニ 7.0
見事なピンポイントクロスでダンフリースのゴールをアシスト。果敢な攻撃参加で相手守備攻略の起点のひとつとなり、守備もソリッドだった

(→ディマルコ 5.5)
守備のタスクをこなしつつ、攻撃面でもアピール

MF
2 ダンフリース 6.5
見事なダイビングヘッドでセリエA初ゴール。攻守両面でダイナミズムを見せ、きっちり勝利に貢献

23 バレッラ 6.0
コンディションの問題か好調時の躍動感はなかったが、攻守に最低限の仕事をこなして早い時間帯にお役御免に

(→ビダル 5.5)
要所で攻撃に絡みつつ、要所を締めるプレーで逃げ切りに貢献

77 ブロゾビッチ 6.5
相手の守備の問題もあったが、豊富な運動量と正確な立ち位置でビルドアップの起点として機能。守備の局面でも強度の高いプレーを継続した

20 チャルハノール 7.0
1ゴール1アシストの活躍で勝利の立役者に。後半はだいぶ流し気味にプレーしたが、前半は出色のパフォーマンス

14 ペリシッチ 6.5
決定的な仕事こそなかったが、攻守両面でローマの選手たちを凌駕。地味ながらも質の高いプレーを随所に見せた

FW
9 ジェコ 6.5
古巣相手に恩返しゴールを奪取。それ以外では前線での起点づくりなど、安定したプレーが光った

(→ベシーノ 5.5)
疲労困憊の相手に対して余裕を持ってプレー。攻守にそつなし

19 ホアキン・コレア 6.5
かつてのホームスタジアムで宿敵相手に気迫のプレー。決定的な仕事はなかったが、利他的なプレーと局面を変えるドリブルで存在感。それだけにハムストリングの負傷が気がかり

(→サンチェス 5.5)
3点リードの展開を考慮してエゴを抑えながら逃げ切りに貢献

監督
インザーギ 6.5
飛車角落ちのローマを相手に余裕を残しての完勝。レアル・マドリー戦に向けて主力を早い時間帯に下げられた点もプラスに

★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ!
チャルハノール(インテル)
1点目は相手守護神のミスもあったが、正確なプレースキックで貴重な先制点を奪取。さらに、ジェコの追加点もお膳立てする攻撃の主役に。ボールを引き出す動きやそこからの豊富なアイデアと、新チームで自身の良さをうまく出せている。

ローマ 0-3 インテル
【インテル】
チャルハノール(前15)
ジェコ(前24)
ダンフリース(前39)

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【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.36“セリエ最多勝ち点”記録尽くめ/インテル[2006-07]

1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.36</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2006-2007シーズン/インテル 〜セリエ最多勝ち点〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2006-07inter.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:ロベルト・マンチーニ(43) 獲得タイトル:セリエA 攻撃力8:★★★★★★★★☆☆ 守備力9:★★★★★★★★★☆ タレント10:★★★★★★★★★★ 連係8:★★★★★★★★☆☆ 選手層10:★★★★★★★★★★ </p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">記録尽くめ</div> カルチョーポリの影響でセリエBに降格したユベントスが不在だった2006-07シーズン。この状況下でマンチーニ監督に率いられたインテルが圧倒的な強さを見せる。降格したユベントスからイブラヒモビッチとヴィエラを招き入れ、チェルシーからレンタルでクレスポ、モナコからマイコンを獲得。リーグ屈指の陣容を整えてシーズンに臨んだ。 序盤戦から勝ち点を積み上げたインテルは、第8節からセリエA新記録となる17連勝を達成。記録が途切れて以降も勝ち星を積み重ねたチームは、30勝7分1敗という素晴らしい成績でスクデットを手に入れた。 ただ、リーグ戦で圧倒的な強さを見せたマンチーニ・インテルだが、それ以外の大会でタイトルを獲得することはできなかった。CLでは決勝トーナメント1回戦でバレンシアに敗れて敗退。コッパ・イタリアはリーグ優勝を決めた後に行われた決勝だったが、ローマによってシーズン2冠を阻まれた。 それでも、セリエAで素晴らしい結果を残したインテルは、様々なリーグ記録を塗り替えている。前述した17連勝に続き、シーズン30勝、アウェイ戦15勝、アウェイ戦11連勝。そして、最多勝ち点となる97ポイントだ。最多勝ち点記録やシーズン勝利数記録などは、2013-14シーズンのユベントスが塗り替えることとなるが、当時のインテルが圧倒的な強さを誇っていたことに疑いの余地はない。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">個に依存したスタイル</div> マンチーニ監督が率いたインテルは、イタリアらしい堅守速攻をベースとしたチーム。各ポジションに実績のあるタレントを有していたことで、守備的に戦いながらも前線の個が確実にチャンスを生かして結果を残した。特に、イブラヒモビッチにロングボールを当てるという強烈な個に依存する戦い方が主だった。 システムは[4-3-1-2]や[4-4-2]といった守備が安定しやすい布陣を採用。最終ラインは両サイドバックに攻撃が持ち味のマイコンやグロッソ、マクスウェルを起用したが、マテラッツィやサムエルらが中央を固めた。また、コルドバやブルディッソはセンターバックだけでなく、サイドバックとしてもプレー可能であったため、負傷者が出た際や守備固めの時に重宝された。 中盤は、カンビアッソやヴィエラの負傷離脱を強いられたが、守備陣と同じく複数のポジションをこなせるサネッティやスタンコビッチが確実に穴を埋める。また、34歳のフィーゴはスピードこそ衰えたが、ドリブルのキレやキックの精度など色褪せることのないテクニックを披露した。 FW陣は、チーム得点王(15ゴール)のイブラヒモッチを軸に豊富な駒を揃えていた。チーム2位の14ゴールをマークしたクレスポは、イブラヒモビッチと強力な2トップを形成。また、左足の魔術師・レコバ、イブラヒモビッチの貴重なバックアッパーであったフリオ・クルスはピッチに立てば仕事を果たした。一方、アドリアーノは私生活のトラブルやケガ、マンチーニ監督との不和といった影響で徐々に立場を失った。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">DFハビエル・サネッティ(33)</span> インテルの偉大なカピターノであり、誰もが認める鉄人。2006-07シーズンは、インテルの選手として、そしてキャプテンとしてシーズンを通して働き、悲願のスクデットを獲得した(2005-06シーズンは繰り上げによる優勝)。本職の右サイドバックだけでなく、左サイドバックや中盤のあらゆるポジションで安定したパフォーマンスを披露。チームへの貢献度は計り知れなかった。その後、インテルおける通算出場記録を塗り替えたサネッティは、19年間過ごしたクラブで現役を引退した。 2019.04.21 12:00 Sun

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