ウクライナ1部の強豪「ドニプロ-1」が破産か…ECL予選迫るも選手登録5名、24-25シーズンの国内リーグから撤退へ

2024.07.19 15:05 Fri
Getty Images
ウクライナ・プレミアリーグ(ウクライナ1部)のドニプロ-1が破産か。

ドニプロ-1は、ウクライナ東部・ドネツクからほど近いドニプロに本拠地を置き、前身のFCドニプロは旧ソビエト連邦時代に2度のリーグ優勝。近年では14-15シーズンのヨーロッパリーグ(EL)準優勝という功績がある。

しかし、有力オーナーの撤退から資金繰りが悪化し、2019年に消滅。事実上の後継クラブとなった現ドニプロ-1は、同年の2部リーグ優勝から1部へ昇格し、22-23シーズンは3位、23-24シーズンは4位と、シャフタール&ディナモ・キーウに次ぐ第二勢力として君臨する。
しかし、またもや消滅・解散の危機に。

実はドニプロ-1、ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)の予選プレーオフ1stレグ、プスカシュ・アカデーミア戦(ハンガリー)を24日に控え、なんと登録選手が「5名」だけ。
クラブ公式サイトを覗くと、トップチーム登録選手として「15名」の記載が。しかし、公式サイトと公式SNSは、現地時間今月4日を最後に更新が完全ストップ。『Transfermarkt』だと、19日時点の登録選手は「5名」となっている。

また、5名のうち、MFラミク・ハジエフ(18)はU-19ウクライナ代表としてUEFA U-19欧州選手権に出場中。GKヤキフ・キネリキン(20)はU-23ウクライナ代表としてパリ五輪に出場する。形式上だが、クラブに残っているのは「3名」だけということになる。

詰まるところ、ロシアによる軍事侵攻を受け、国内の全クラブが「リーグ戦全試合中立開催・無観客」を余儀なくされるなか、ドニプロ-1は深刻な経営難に陥っている格好だ。

また、ウクライナメディア『24』によると、抱える負債も相当大きいようで、早期の再建は不可と判断したか、18日、24-25シーズン・ウクライナ1部の不参加をサッカー連盟へ通達。連盟側の承認はまだで、最終的な対応も不明だが、現実的に活動を再開できる状況ではないとされる。

なお、ドニプロ-1は、6日と16日に予定されていたプレシーズンマッチ2試合も中止となっている。関連するオフィシャルの情報が皆無に等しいものの、選手不足による影響と見て間違いないと考えられる。

ドニプロ-1の関連記事

戦時下で3シーズン目となるウクライナ・プレミアリーグ(ウクライナ1部)がスタート。いきなり王者が格下に敗れる波乱も起きている。ウクライナ『24』が伝えた。 21-22シーズン途中に国家は隣国との戦争へ。 サッカーどころではなくなったウクライナは、同シーズンが途中で中止され、翌22-23シーズンは全試合無観客 2024.08.12 15:20 Mon
ウクライナ・プレミアリーグ(ウクライナ1部)のドニプロ-1が、ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)から追放された。 ロシアによるウクライナ侵攻を発端とした「リーグ戦全試合無観客・中立開催」措置を受け、破産の危機に見舞われたドニプロ-1。 昨季ウクライナ1部で4位の強豪だが、クラブ公式サイトや公式SNS 2024.07.23 22:02 Tue

ウクライナ・プレミアリーグの関連記事

かつてレアル・マドリーに所属し、期待の若手とされていたDFヴィニシウス・トビアスだが、ピッチ外で悲劇が待っていた。イギリス『デイリー・メール』が伝えた。 ブラジルのインテルナシオナウで育ったヴィニシウス。2022年1月にシャフタール・ドネツクへと完全移籍すると、2022年4月からレアル・マドリー・カスティージャに 2024.10.20 16:03 Sun
シャフタールの試合が空襲警報で中断され、延期となった。ウクライナ『24』が伝える。 シャフタールは現地時間1日、ウクライナ・プレミアリーグ第5節でクリヴバスと対戦。試合はクリヴバスのホーム、ウクライナ中部のドニプロペトロウシク州で行われた。 絶対王者シャフタールは開幕4試合で2勝2敗とよもやの苦戦を強いられ 2024.09.03 19:30 Tue
ディナモ・キーウのウクライナ代表FWヴラディスラフ・ヴァナト(22)に対する欧州5大リーグの関心が高まっているようだ。 近年優秀な人材を次々と輩出するウクライナにおいて、“次はこの男か?”と、にわかに注目が高まっているストライカー、ヴァナト。 ディナモ・キーウの下部組織から武者修行を経て、現在はトップチーム 2024.08.26 19:25 Mon
鹿島アントラーズは15日、ウクライナのFCルフ・リヴィウからブラジル人MFターレス・ブレーネル(26)を期限付き移籍で獲得したことを発表した。背番号は「17」となる。 ブラジルのフルミネンセの下部組織から、ミラソルへと加入したタレスは、ノロエステ、ヴィラ・ノヴァでもプレー。2021年2月にオリンピック・ドネツクへ 2024.08.15 10:10 Thu
鹿島アントラーズがブラジル人MFの補強に動いているようだ。 今シーズンはランコ・ポポヴィッチ監督が就任した鹿島。26試合を終えた中で、明治安田J1リーグで2位につけており、首位のFC町田ゼルビアを勝ち点差「3」で追いかけている。 その鹿島は、日本で最もタイトルを獲得しているクラブであり、常勝軍団としても知ら 2024.08.12 23:55 Mon

ドニプロ-1の人気記事ランキング

1

ウクライナ1部の強豪「ドニプロ-1」が破産か…ECL予選迫るも選手登録5名、24-25シーズンの国内リーグから撤退へ

ウクライナ・プレミアリーグ(ウクライナ1部)のドニプロ-1が破産か。 ドニプロ-1は、ウクライナ東部・ドネツクからほど近いドニプロに本拠地を置き、前身のFCドニプロは旧ソビエト連邦時代に2度のリーグ優勝。近年では14-15シーズンのヨーロッパリーグ(EL)準優勝という功績がある。 しかし、有力オーナーの撤退から資金繰りが悪化し、2019年に消滅。事実上の後継クラブとなった現ドニプロ-1は、同年の2部リーグ優勝から1部へ昇格し、22-23シーズンは3位、23-24シーズンは4位と、シャフタール&ディナモ・キーウに次ぐ第二勢力として君臨する。 しかし、またもや消滅・解散の危機に。 実はドニプロ-1、ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)の予選プレーオフ1stレグ、プスカシュ・アカデーミア戦(ハンガリー)を24日に控え、なんと登録選手が「5名」だけ。 クラブ公式サイトを覗くと、トップチーム登録選手として「15名」の記載が。しかし、公式サイトと公式SNSは、現地時間今月4日を最後に更新が完全ストップ。『Transfermarkt』だと、19日時点の登録選手は「5名」となっている。 また、5名のうち、MFラミク・ハジエフ(18)はU-19ウクライナ代表としてUEFA U-19欧州選手権に出場中。GKヤキフ・キネリキン(20)はU-23ウクライナ代表としてパリ五輪に出場する。形式上だが、クラブに残っているのは「3名」だけということになる。 詰まるところ、ロシアによる軍事侵攻を受け、国内の全クラブが「リーグ戦全試合中立開催・無観客」を余儀なくされるなか、ドニプロ-1は深刻な経営難に陥っている格好だ。 また、ウクライナメディア『24』によると、抱える負債も相当大きいようで、早期の再建は不可と判断したか、18日、24-25シーズン・ウクライナ1部の不参加をサッカー連盟へ通達。連盟側の承認はまだで、最終的な対応も不明だが、現実的に活動を再開できる状況ではないとされる。 なお、ドニプロ-1は、6日と16日に予定されていたプレシーズンマッチ2試合も中止となっている。関連するオフィシャルの情報が皆無に等しいものの、選手不足による影響と見て間違いないと考えられる。 2024.07.19 15:05 Fri

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly