“Jへの門番”Hondaが4年ぶりJFL優勝! 昇格組浦安が無敗「16」試合でストップ、最下位沖縄SVは入替戦行き濃厚に…【JFL第28節】

2023.11.12 16:56 Sun
JFLの盟主Hondaが10回目の栄冠に
©超ワールドサッカー
JFLの盟主Hondaが10回目の栄冠に
11〜12日にかけ、日本フットボールリーグ(JFL)第28節の7試合が各地で行われ、首位Honda FCの4年ぶり優勝が決まった。

◆青森 3-1 ソニー(12日)

今節を迎えるにあたり、2位ソニー仙台FCは「25」試合を消化(全28試合)して勝ち点「43」。首位Hondaは「26」試合で勝ち点「47」。ソニーとしては勝利で逆転優勝へ希望をつなぎたいところだった。
相手は「ホームゲームの1試合平均入場者数2000人到達へ努力しているか」に引っかかってJリーグ入会「継続審議」とされている青森。青森の本拠地・新青森県総合運動公園球技場で行われた一戦は入場者数「624人」を記録した。

ソニーは13分、DF澤田雄大のゴールで先制も、直後の15分に青森に同点とされ、35分にはFW船山貴之のPK弾で逆転を許してしまう。46分にも追加点を許し、反撃も虚しく、東北勢対決を1-3で落とすこととなった。
◆Honda 1-0 マルヤス(11日)

その一方、首位Hondaは前日にFCマルヤス岡崎を撃破。58分、FKの流れから二次攻撃を展開し、ボックス内でMF鈴木雄也の縦パスを受けたMF佐々木俊輝が右足シュートをゴールへ流し込んだ。

この1点が決勝点となり、勝ち点3でソニーにプレッシャーをかけていたHonda。ソニーが「26」試合消化で勝ち点「43」、Hondaが「27」試合で勝ち点「50」という状況(全28試合)とし、Hondaの優勝が決定した。

“Jへの門番”としても名高いJFLの盟主Hondaは、2019年以来4年ぶりとなる王座奪還。1999年に現行のJFLとなってから、通算10回目の王者となった。

◆Jリーグ入会「継続審議」組

また、今節を迎えるまでに、Jリーグ入会要件を充足していると判断されていたヴィアティン三重&クリアソン新宿は「JFL2位以内確保」の可能性がなくなり、この結果、来季のJ3リーグ参入が消滅している。

Jリーグ入会「継続審議」組からは高知ユナイテッドSCの来季J3参入がなくなり、形式上、可能性を残すは3位レイラック滋賀、5位ラインメール青森、6位ヴェルスパ大分の3チームとなっていた。

▽滋賀 2-2 沖縄(12日)
「継続審議」の理由を「施設基準」とされている滋賀は今節アウェイで最下位の沖縄SVと対戦。今夏FCティアモ枚方から加入のFW大垣勇樹が53分、DF平井駿助が56分にそれぞれゴールを決めて2点リードとする。

勝てば2位ソニーと勝ち点「1」差にできるチャンスだったが、63分に1点差とされると、迎えた90+5分には同点とされ、まさかのドロー決着。残り2試合で2位ソニーとは勝ち点「3」差…成績面をクリアする可能性はある。

なお、かろうじて勝ち点「1」を積んだ最下位(15位)の沖縄だが、14位・東京武蔵野ユナイテッドFCとの勝ち点差は残り2試合で「6」。得失点差は武蔵野の「-6」に対して沖縄は「-20」…最下位確定および地域CL2位との入替戦行きが限りなく濃厚となっている。

▽V大分 1-1 枚方 (12日)
青森と同じ理由でJリーグ入会「継続審議」とされてきたV大分。こちらも今節のFCティアモ枚方戦はホームゲームだが、会場は今季初開催となる永添運動公園人工芝グラウンドで、入場者数は「811人」となった。

0-1と1点ビハインドで90分を過ぎたV大分。90+4分、浮き玉に抜け出したFW半田航也がGKとの一対一を制してネットを揺らすも、2点目を奪いにいく時間はそれほど残されておらず、1-1で試合終了。この結果、「JFL2位以内確保」の可能性が消滅した。

なお、前述の通り、青森はソニーに3-1と勝利。4位に浮上し、2位ソニーとは残り2試合で勝ち点「4」差となっている。

◆高知 2-1 浦安(11日)

前節の敗戦によって「JFL2位以内確保」の可能性が消滅した高知ユナイテッドSCは、ホームで16戦無敗の昇格組・ブリオベッカ浦安と対戦。41分、右CKからMF栗原純弥のゴールで先制点を奪う。

90+1分に土壇場で同点とされた高知だったが、冷静にリスタート。90+3分、左CKに途中出場FW金井冬土が頭で合わせて、土壇場返しの決勝点に。2-1で勝利し、浦安の無敗街道を「16」で止めた。

高知は来季のJ3参入が消滅したにもかかわらず、本拠地・高知県立春野総合運動公園陸上競技場に「934人」が来場。吉本岳史監督は試合後、「我々はすでに来季を見据えて戦っています」と勝利を誇った。

◆第28節
▽11月11日(土)
Honda FC 1-0 FCマルヤス岡崎
クリアソン新宿 4-1 ミネベアミツミFC
高知ユナイテッドSC 2-1 ブリオベッカ浦安

▽11月12日(日)
ラインメール青森 3-1 ソニー仙台FC
鈴鹿ポイントゲッターズ 0-1 ヴィアティン三重
沖縄SV 2-2 レイラック滋賀
ヴェルスパ大分 1-1 FCティアモ枚方

※今節試合なし
東京武蔵野ユナイテッドFC

◆順位表(11/12時点)
1位:Honda FC | 50pt/+23
2位:ソニー仙台FC | 43pt/+10
3位:レイラック滋賀 | 40pt/+8
4位:ラインメール青森 | 39pt/+6
5位:ブリオベッカ浦安 | 39pt/+2
6位:高知ユナイテッドSC | 36pt/+4
7位:ヴェルスパ大分 | 36pt/-2
8位:ヴィアティン三重 | 34pt/+4
9位:FCマルヤス岡崎 | 34pt/±0
10位:クリアソン新宿 | 34pt/-5
11位:鈴鹿ポイントゲッターズ | 32pt/-8
12位:ミネベアミツミFC | 31pt/-6
13位:FCティアモ枚方 | 31pt/-10
14位:東京武蔵野ユナイテッドFC | 29pt/-6
15位:沖縄SV | 23pt/-20

JFLの関連記事

Jリーグは20日、2024 J3・JFL(日本フットボールリーグ)入れ替え戦のキックオフ時間を発表した。 J3リーグの19位チームとJFLの2位チームが対戦する入れ替え戦。17日に行われたJ3第37節の結果、Y.S.C.C.横浜の19位フィニッシュが確定し、JFL第29節を戦った高知ユナイテッドSCもリーグ2位フ 2024.11.20 17:15 Wed
20日、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2024(地域CL)決勝ラウンド第1節の2試合がたけびしスタジアム京都で行われた。 ◆順位表(第1節終了/全3節) 1位 飛鳥FC | 勝ち点3 | +1 2位 ジェイリースFC | 勝ち点1 | ±0 2位 福井ユナイテッドFC | 勝ち点1 | ±0 4位 2024.11.20 15:36 Wed
日本フットボールリーグ(JFL)のレイラック滋賀が18日、DF平尾壮(28)の現役引退を発表。 平尾は大阪府出身で、ガンバ大阪の下部組織から2015年にトップ昇格。J1リーグの出場叶わずも、G大阪U-23の一員としては、J3リーグで51試合に出場した。 2018年に当時J2リーグのアビスパ福岡へ期限付き移籍 2024.11.19 12:30 Tue
高知ユナイテッドSCが「J3・JFL入替戦」の1stレグ(高知ホーム)を香川県で開催する件に関し、広報担当者がその経緯を明らかにした。 17日、高知は日本フットボールリーグ(JFL)で2位が確定し、J3リーグ入会を懸けてY.S.C.C.横浜との「J3・JFL入替戦」へ進むことに。 対戦カードが確定してすぐ、 2024.11.18 21:50 Mon
20日、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2024(地域CL)の決勝ラウンドが始まる。 日本フットボールリーグ(JFL)参入を目指すクラブが集う地域CL。全国各地域1部には計「80」チームあり、決勝ラウンドまで駒を進めた「4」チームは、大変厳しい競争を勝ち抜いてきた精鋭集団ということになる。 しかし、ここ 2024.11.18 17:40 Mon

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly