「選手権でまだ何も成し遂げていない」3冠に王手! 青森山田の主将MF松木玖生が優勝へ「自分たちのコンディション次第」

2022.01.08 22:40 Sat
©超ワールドサッカー
青森山田高校のキャプテンで10番のMF松木玖生が準決勝を振り返った。8日、第100回全国高校サッカー選手権大会の準決勝が行われ、高川学園(山口県)vs青森山田(青森県)の試合は0-6で青森山田が勝利。4大会連続で決勝へ駒を進めた。

立ち上がりから激しいプレーを見せる青森山田は3分にFKからFW名須川真光がバックヘッドでネットを揺らして先制。26分にはCKからDF丸山大和がこちらもヘディングでネットを揺らす。
2-0で迎えた後半には、57分に松木が圧巻の個人技を見せ3点目。7日に急逝した小嶺忠敏監督(長崎総科大学附属校)を追悼するパフォーマンスを見せた。

その後も効果的に得点を重ねた青森山田は、終わってみれば0-6で圧勝し、4大会連続の決勝進出を果たした。
松木は試合を振り返り「今日の試合は特に自分たちらしいサッカーをするということで、相手に合わせることなく、立ち上がりのセットプレーや流れの中から点数を決めることができたことが勝因だったと思います」と勝因を語った。

選手間で話したことについては「今回は相手の分析はしましたが、それに偏らずに、自分たちのサッカーをしようと。プレミアリーグでできていたことが選手権でできないはずはないので、そこは1つチームとしてできたと思います」と語り、本来のパフォーマンスを取り戻そうとしたと語った。

特にそれが出た部分については「クロスを上げさせないところだったり。シュートは打たれてしまいましたが、それは致命的なミスでした。ただ、他のシュートはあまり打たれていないです」とコメント。「あとはサイド攻撃ですね。(田澤)夢積と(藤森)颯太がガンガン前で仕掛けてCKやセットプレーを取れていたので、それは凄く良かったと思います」と、サイドを効果的に攻めることができたことも良かったとした。

「立ち上がりの良い時間帯に2点良い形でセットプレーから点が取れたので、今日は流れが来ているなと思いました」と勝てる試合だと感じた松木。相手は特徴的なセットプレーが話題となっていたが、「いかに自陣でセットプレーの機会を与えないかということをミーティングで話していました」とし、「独特なCKだったり、FKというのは、自分たちも警戒していた部分でもあるので、そこがゼロに抑えられて良かったです」と、相手にその特徴を出させなかったことが良かったとした。

10日の試合が高校生活のラストマッチ。インターハイ、そしてプレミアリーグ・イーストと優勝し、選手権が3冠のラストとなる。

昨年は山梨学院に敗れて涙を飲んだが「この試合で自分たちらしいサッカーを取り戻せたというか、生き生きとプレーできていたので、次は本当に自分たちのコンディション次第で左右するところだと思います」と中1日の試合に向けたコンディション面を気にしている様子。「大津に関しては、選手権でもかなり強敵で、気の緩みがあれば簡単に点を取られてしまうので、チームで一から取り戻して、僕たちは選手権でまだ何も成し遂げていないので、しっかりチームでミーティングしながら、次の試合に向けて頑張っていきたいです」と、優勝への意気込みを語った。

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U-20日本代表で数少ない南米経験者。環境適応力を武器にゴールを取りまくる!/熊田直紀(FC東京)【新しい景色へ導く期待の選手/vol.11】

5月21日(日本時間22日)の初戦・セネガル戦を皮切りに、U-20ワールドカップ(W杯)のタフな戦いに挑むU-20日本代表。 今回は本番1か月前に開催国がインドネシアからアルゼンチンに変わるという予期せぬ事態に見舞われたが、冨樫剛一監督は「世界一の目標は下げません。今の若い選手たちは夢じゃなく目標として世界一を語っている。本気で目指します」と強調。小野伸二(札幌)や高原直泰(沖縄SV)ら傑出したタレントを揃えた99年ナイジェリア大会でも手の届かなかった頂点に上り詰めるべく、貪欲にトライしていく構えだ。 8、9日に2段階で発表されたメンバー21人は3月のAFC・U-20アジアカップ(ウズベキスタン)に参戦した面々がベース。欧州組のチェイス・アンリ(シュツットガルト)と福井太智(バイエルン)、福田師王(ボルシアMG)の3人が加わったものの、既存戦力中心の陣容と言っていい。 ただ、FW陣を見ると、主力の1人と位置づけられる坂本一彩(岡山)は長期離脱で4〜5月の公式戦に一度も出ていない。 エースナンバー10をつける北野颯太(C大阪)も公式戦でいまだ得点を奪えておらず、プロの壁にぶつかっている印象だ。 9日に追加招集された福田もこのチームではほとんどプレーした経験がなく、コンビネーションの部分で不安は拭えない。国際経験ではアドバンテージはあるものの、やはり未知数なのは確かだ。 彼らに比べると、3月のアジアカップで5ゴールを挙げて大会得点王に輝いた熊田直紀(FC東京)は計算できそうな存在だ。今季FC東京ではJ1・1試合、YBCルヴァンカップ3試合に出場しただけだが、3月26日の京都サンガF.C.戦でゴールを奪っている。長友佑都、森重真人らとともに日々、強度の高いトレーニングを積めているのもプラス要素だろう。 もう1つ、大きいのはU-20代表のキャプテン候補・松木玖生と共闘している点。フィジカル・メンタルに秀でる1つ年上のMFが近くにいることで、熊田は実力を発揮しやすい環境にいるのは確かだ。 「玖生君とはよく喋るし、ピッチに入ったら自分のことをしっかり見てくれるんで、すごく大きな存在だと思います」と熊田もしみじみ言う。2人の連係を冨樫監督も心強く感じているに違いない。 2004年生まれの熊田は福島県出身。エストレージャスFCに所属していた小学校6年の時に出場したフットサルの全国大会・バーモントカップでFC東京のスカウトの目に留まり、中学進学と同時にFC東京U-15むさし入り。中学3年の時にはクラブユース所属選手のオールスター戦に当たるメニコンカップ2019・日本クラブユースサッカー東西対抗戦にも参戦。イースト唯一のスコアラーにもなっている。 同年にはU-15日本選抜の一員としてブラジルにも遠征。今回ともにメンバーに名を連ねた松村晃助(法政大)とともに貴重な南米経験を積んでいる。ご存じの通り、翌2020年からのコロナ禍で彼らの世代は2年以上、海外遠征に行けなかった。北野や坂本ももちろん南米には行っていない。それだけに、熊田の経験値は大きな強みになるはずだ。 「開催地がアルゼンチンに変わって、飛行機がちょっとしんどいなと思いました(苦笑)。南米は芝とかグランドのコンディションが日本より全然悪いと思うので、そこにしっかりチームとして合わせていくことが大事ですね」 本人もこうコメントしていたが、丸1日がかりの長距離移動に時差、ガタガタのピッチに雑草のような長い芝生というのは、整った環境で育ってきた日本の若者たちにとって相当な負担だろう。その厳しさを身を持って経験してきた熊田のタフさと逞しさはイザという時に頼りになる。口数は多くない男だが、ピッチ上で大暴れしてくれれば理想的である。 「(U-20W杯で対戦するセネガル、コロンビア、イスラエルは)アジア予選で戦った相手よりも強く速い相手が揃っていると思う。自分としてはフィジカルが強みだと思っているので、そこで負けないようにしたい。今の日本は個々で剥がせる選手がサイドに多いんで、クロスの攻めも増えてくる。自分はヘディングも武器なんで生かしてゴールを奪えるようにしたいです」と本人も明確に自分の役割を描いている様子だ。 フィジカルに長けたセネガル、ボール扱いや球際のバトルに秀でるコロンビア、欧州2位のイスラエルは難敵揃いだが、彼らを倒さなければ先はない。本気で世界一をつかみにいくつもりなら、熊田がゴールという結果を残して、チーム全体を引っ張らなければいけない。アジアカップ得点王にはそれだけの重責が託されるのだ。 柳沢敦(鹿島ユース監督)や高原、堂安律(フライブルク)、久保建英(レアル・ソシエダ)といったU-20W杯を経てA代表、海外へと羽ばたいた先輩の系譜を継ぐべく、銀髪にイメチェンした187㎝の大型FWには大ブレイクを期待したいものである。 2023.05.09 21:00 Tue

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