アストン・ビラvsチェルシーは白熱ドロー…最終盤のOFRは議論の対象か【プレミアリーグ】

2024.04.28 06:20 Sun
Getty Images
プレミアリーグ第35節、アストン・ビラvsチェルシーが27日にビラ・パークで行われ、2-2のドローに終わった。

週明けにカンファレンスリーグ(ECL)準決勝のオリンピアコス戦を控える4位のアストン・ビラは、9位のチェルシーとのビッグマッチに臨んだ。前節、ボーンマス相手に3-1の逆転勝利を収めて2連勝のエメリのチームはその試合から先発1人を変更。ディアビに代えてサスペンション明けのドウグラス・ルイスを復帰させた。

対するチェルシーはFAカップ準決勝敗退に加え、第29節延期分ではアーセナルに0-5の屈辱の惨敗を喫して公式戦連敗。今季無冠が確定すると共に、来季のヨーロッパ出場権争いにおいても崖っぷちの状況に。その惨敗からのリバウンドメンタリティが試された一戦では先発3人を変更。ヘルニアの手術を実施したエンソ・フェルナンデス、ディザジ、ギルクリストに代えてチャロバー、チアゴ・シウバ、コンディション不良から回復したパーマーを起用した。
注目の名門対決は開始早々に動く。開始4分、相手ボックス手前でのボール回しから左のハーフスペースで縦に運んだパウ・トーレスが左サイド深くに走り込むディーニュへパスを通す。そして、ディーニュのグラウンダーの折り返しに反応したマッギンのダイレクトシュートがDFククレジャに当たって大きくコースが変わると、ゴール右隅に決まった。

結果的にオウンゴールとなったものの、見事な崩しから先制に成功したアストン・ビラは、早くもヘッドダウンするアウェイチームに対して畳みかける攻めを見せていく。そして、引き続き左サイドを起点に良い形を作り出すと、15分にはカウンターからマッギンとのパス交換でワトキンスが枠内シュートに持ち込む。
一方、難しい入りとなったチェルシーだったが、ワンチャンスを生かしてゴールに迫る。16分、カイセドが背後を狙うジャクソンへ浮き球のスルーパスを通すと、そのままボックス内に持ち込んだジャクソンがGKマルティネスの肩口を抜くチップキックでゴールネットを揺らす。だが、VARのレビューの結果、微妙なオフサイド判定でゴールは取り消しとなった。

早い時間帯の同点ゴールは逃したものの、ここからチェルシーが押し込んでシュートまで持ち込む場面が増え始めた中、アストン・ビラにアクシデント発生。そ径部を痛めたティーレマンスがプレー続行不可能となり、27分にディアビがスクランブル投入された。

自分たちの時間帯で同点に追いつきたいチェルシーは34分に再びのビッグチャンス。波状攻撃からボックス左のククレジャが上げたクロスをゴール前のジャクソンがヘディングシュート。だが、枠の右隅に向かったボールは惜しくも右ポストを叩いた。

枠に救われてピンチを凌いだアストン・ビラは、決定力を欠くアウェイチームに対してゴールの奪い方を見せつける。42分、相手ボックス付近でのルーズボールの競り合いを続けて制すと、ペナルティアーク左でキャッシュから足元にパスを受けたロジャーズがDFの股間を抜く右足シュートをニア下に突き刺し、2試合連続ゴールとした。

現状のチーム状況を表した前半を経て試合はホームチームの2点リードで後半に突入。アストン・ビラは前半ハムストリングを気にしていた守護神マルティネスを下げて控えGKオルセンを頭から投入した。

後半は右サイドのマドゥエケを起点に押し込む展開に持ち込んだチェルシーが優勢に進めていくと、62分に1点を返す。相手陣内右サイドでの潰しからショートカウンターに持ち込むと、ボックス内でギャラガーが潰れたこぼれに反応したマドゥエケがボックス中央から左足のシュートを流し込んだ。

これで完全に勢いづくチェルシーがハーフコートゲームを展開し続ける中、何とか水際で2失点目を耐えるアストン・ビラ。75分にはベイリー、ドウグラス・ルイスを下げてジエゴ・カルロス、イローグブナムを同時投入。5バックの形で逃げ切りを図る。

だが、後半終盤の攻防の中で押し切ったのはアウェイチーム。81分、ボックス手前右でマドゥエケからパスを受けたギャラガーが相手の緩い寄せを察知して早いタイミングで左足を振り抜くと、絶妙なコントロールシュートがゴール左上隅に突き刺さった。

これで2-2のイーブンに戻った試合は白熱。エメリ監督も失点直後にディアビを下げてドゥランを投入し再び攻撃への意識を強めると、ここからオープンな攻防が続く。

互いに際どいシーンを作り出す中、後半アディショナルタイムにはチェルシーに続けてビッグチャンスが舞い込む。94分、相手のディフェンスラインと完全に入れ替わったパーマーがボックス内でGKと一対一を迎えるが、得点ランキングトップのブルーズのエースはこのシュートをGKオルソンの身体に当ててしまい、痛恨の決定機逸に。

さらに、このプレーで得た右CKの流れではファーに流れたクロスに反応したバディアシルがジエゴ・カルロスに競り勝って浮き球のクロスを供給。これをディザジが頭で押し込んだ。だが、劇的逆転ゴールかに思われたこのプレーに対してオンフィールド・レビューが入ると、バディアシルのジエゴ・カルロスに対するプッシングが取られてゴールが取り消しとなった。

そして、前後半で大きく主導権が入れ替わった一戦は2-2のドロー決着となり、互いに勝ち点1ずつを分け合う形となった。

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