J1初勝利目指す東京Vの城福浩監督、試合クローズの改善求めるも信念曲げず「時間をうまく使わないといけないが、“時間稼ぎ”は選択肢にない」

2024.03.08 20:00 Fri
C大阪戦での初勝利期す城福浩監督
©超ワールドサッカー
C大阪戦での初勝利期す城福浩監督
東京ヴェルディを率いる城福浩監督が、3戦目での初勝利を目指すセレッソ大阪戦への展望を語った。

16年ぶりJ1復帰となった東京Vは、開幕節の横浜F・マリノス戦(1-2●)、第2節の浦和レッズ戦(1-1△)と2試合共に善戦と言えるパフォーマンスを見せたが、いずれも終盤の失点によって初勝利を逃した。

そして、3度目の挑戦での初白星を目指す緑の名門は、9日にヨドコウ桜スタジアムで開催される明治安田J1リーグ第3節のC大阪戦に臨む。
その一戦に向け、7日にクラブハウスでの公式会見に出席した城福監督は、あと一歩で勝ち点3を逃した直近2試合を振り返った。

いずれも相手のスローインの流れで喫した失点場面に関しては「途中から入った選手がアラートになる状況で、相手の方がそれに対する準備が早いというようなことはあってはならない」と、改めて試合のクローズ役を担う途中出場の選手の準備に対するアラートさ・準備の重要性を説く。
さらに、その2試合で奪えなかった追加点を含め、相手を押し返すことができない後半終盤の戦い方に関しては自身の采配を含め、チームとしての課題であることを認めている。

「終盤攻められるというところは、自分の采配のところももう一度しっかり考え直さなければいけないところもありますし、ゲームを断ち切るような大きなクリアを含めて、仕切り直しできるようなボールキープにおいても守備においても、そういうメリハリというのは大事。それと同時に我々が70分、この前の試合で言えば、75分ぐらいまで展開したサッカーというか、志向したサッカーをいかに続けられるかというのは自分たちの課題だと認識しています」

「バトンを受けた選手がしっかりとグレードダウンしないという言い方よりも、グレードアップするようなチームにしていかないといけないと思います。いつも言っている言葉かもしれないですが、牛歩のごとく前に進むしかない。それをやり続けていれば、おそらく2点目もどこかのタイミングで入ると思いますし、ゲームクローズとしても、もちろん最後の5分ぐらいはまた様子が違うゲームクローズになりますが、全員で達成感を得られるような終わり方ができればと思います」

一方で、以前からJリーグのアクチュアル・プレータイムの増加を提言してきた指揮官は、リード時の試合終盤における、“したたかに時計を進めるプレー”という選択肢を除外。チームとしてボール保持の課題を口にしながらも、今後も意図的に時間を稼ぐようなプレーを選手たちに求めることはないと、自身の強い信念を示した。

「確かに時間をうまく使わないといけない。ただ、いわゆる時間稼ぎをしていると周りから思われるようなことを、自分たちは手段として選ばない。過剰に痛がってプレー続行ができないような状況から、次の瞬間にパッと立ち上がってプレーするという類の形で時間を稼ぐということは我々の選択肢にはないです」

「もちろんそうしたらひょっとしたら、逃げ切れたかもしれないという思いもあります。ただ、フィロソフィーという言い方がいいか、自分がサッカーに関われるのであれば、何かを伝えたいし何かを残したいし、やっぱり譲れないものというのがなければ、自分のいる意味がないと。貫くものは貫きたいです」

「ただ、自分たちのボールを大事にして、それが時間の経過につながっていく。これは、我々にとって重要な手段だと…。それをあえて僕は選手にボールを大事にすると言いましたが、自分たちのものにしっかりとして、それで相手がファウルをしたのであれば、そこからもう一度我々は、普通のフリーキックで再開するなり、相手に当ててタッチラインに出せば、それは我々のスローインになるわけで、自分たちの方にボールがあれば、相手は攻めようがない。そういうところの工夫と言うべきか勇気と言うべきか、チームとしての統一感というのは、もっと持っていいかなと思います」

「もちろんクローズというのは相手に隙を見せない、守備の反応という言葉がメインになりますが、自分たちのボールを大事にするというアラートさ、勇気も我々は大事にしたい」

開幕2試合連続ドローも、個々のタレントの質に加え、練度の高さを窺わせるC大阪については、「ミスを期待するような守備をしていたら、ボールは取れない」とその実力を警戒している。

「個人のスキルが高い。前線の外国籍の選手、おそらくメンバーが変わるかどうかは分かりませんが、前線の全員が外国籍の選手である可能性もありますし、日本人は非常にレベルの高い選手が控えていますし、両サイドバックが非常にスキルが高い。我々が相手のミスを期待するような守備をしていたら、これはボールは取れないと思います」

16年ぶりの大舞台に挑んでいる今季J1最年少スカッドは、開幕から2試合連続で5万人を超える大観衆を前に、トップ・オブ・トップと評価される強豪と対戦。ピッチ内外でJ1基準を肌で感じる中身の濃い2試合を経験した。その経験は百戦錬磨の指揮官にとっても、さまざまなことを考えさせられるものになったという。

「チームとして考えれば、(5万人超えの試合は)3試合連続になります。だから本当に貴重な経験が、今できているなと思います」

「これは選手だけではなく、自分もゲームを大体2回ぐらい振り返りますが、オフ明けにどういうふうにフィードバックするかとか、どこを強調するか、毎試合考えながらやりますが、今回で言えば、途中から入った選手、我々でいうところのバトンを受けた選手にクローズアップされがちです。そこはもちろん大きな問題であったことは確かですが、自分はこの2試合を経験して、もう一度整理をしたときに、私はまだ就任して2年経っていないですが、我々が立っていたJ2での立ち位置がどういうものであったか。その中で何を勝ち取ったのか。この前の15年間というのがどんなに苦しかったであろうか…」

「だからこその昨年末の5万人超えがあり、今年の開幕戦にマリノスというカードが用意されたわけです。そういう立ち位置の中で、このクラブが置かれた、経験した歴史の中で、この5万超えのお客さんが来てくれて戦うという意味が何なのかを自分の中で少し考える機会になりました」

その上でヴェルディが志向する「ハイライン・ハイプレスのアグレッシブな姿勢」、「ボールを大事にして勇気を持ってつなぐ」という両輪を通じて、サッカーの魅力を提供していきたいと、より深い部分でのJリーグ・日本のサッカー界への貢献を志している。

「我々はそういうふうに多くのお客さんが来てくれることに満足するというよりも、そういうお客さんに注目された状態で何を見せるかだと思っています。自分たちが志向するものを見せることで、Jリーグにこんなスタイルのチームがあるのか、Jリーグの目指しているものを新たに感じてくれたりとか、僕らが言えるような立ち位置ではないですが、Jリーグとかサッカーの価値を感じてくれるような試合を、多くのお客さんに見てもらうというところが、そもそも我々がJ1に上がった大きな意義だと感じています」

「別に偉そうに言うつもりはないですが、これまでサッカーの価値というところまで、意識できていたかないう意味では、ちょっと目の前の勝負のところに意識がいって、選手がそこで硬くなったというか、リラックスした状態、普段通りの力を出させられなかった場面もあったのではないか。特に交代選手の部分ではそういう思い返しもありました」

「もちろんヴェルディはこんなにプレスに行くのか、こんなにみんなが献身的なのか。その背景にはこんなにハイラインを保っていることで、あの速いプレスになるんだなとかという部分と、もう一つはサッカーというのは、ボールを大事にして、勇気を持ってつなぐ。そこの両輪があってサッカーは面白いねと…」

「ハードワークだけでなくて、こんなに勇気を持ったつなぎがあって、それをリカバリーする全員の献身的な動きがあって、さらにまた勇気を持ってボールを大事にしようとする姿がある。そういうような物を見せるのが、ヴェルディが16年ぶりに戻った意味なのではないのか。ちょっと自分なりに少し反省というか、なぜ我々が16年ぶりに戻ったのか。その意味は何なのか。何を伝えなければいけないのかを、ちょっと考えさせられました」

「これからもヴェルディの試合には多くの方が来てくださると思っていますし、その中で我々が見せなければいけないものがあると、そういう思考というか。単に今、勝ち点がいくつだとか、この選手のプレーが良かった、この選手のプレー悪かったことにとどまらないようなものを感じさせるのが、我々の上がった意義なのではないか、自分がここでやることに意味があるのではないかと思います」

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東京Vが日大とのTM実施、城福監督「試合をやれたから良かっただけではない」結果に不満も「可能性のありそうなことを試したかった」

東京ヴェルディは12日、ヴェルディグラウンドで日本大学とのトレーニングマッチ(45分×2)を戦い、2-3で敗れた。 前日にホームで行われた湘南ベルマーレ戦に0-2で敗れた東京V。リーグ次節のサンフレッチェ広島戦(17日)、YBCルヴァンカップ3回戦のアルビレックス新潟戦(21日)の連戦も意識するなか、出場機会の少ない選手に実戦経験を与えつつ新たな力の台頭を期待し、試合翌日にトレーニングマッチを行った。 関東大学サッカーリーグ戦1部で5位に位置する日大がほぼ主力に近いメンバーを起用したなか、東京Vは1本目にGK長沢祐弥、鈴木海音、山本丈偉、稲見哲行。宮原和也、平川怜、松橋優安、川村楽人。熊取谷一星、白井亮丞、山見大登を起用。前日の試合に途中出場した選手とベンチ入りメンバー中心の構成で臨んだ。 勢いを持って入った序盤の11分には左サイド深くで川村が折り返したボールがファーへ流れると、ボックス手前右で反応した宮原が抑えの利いた見事な左足ミドルシュートをゴール左隅に突き刺して先制した。 だが、時間の経過とともに可変を使って後方からボールを動かす相手に前からの守備が嵌らず、背後へのランニングも織り交ぜた日大の攻撃に苦戦。28分には阿部水帆の左からのアーリークロスを長谷川皓哉に頭で左隅に流し込まれて失点。 その後も守勢が続いたなか、前半アディショナルタイムには左CKの場面でキッカーの阿部水帆のクロスをゴール前に飛び込んだ白濵聡二郎にダイビングヘッドで押し込まれ、1本目を1-2のスコアで終える形となった。 2本目は馬渡洋樹と中村圭佑と2人のGKに出場時間を与えつつ、木村勇大、佐古真礼、川崎修平を新たに起用。さらに、ユース所属の中村宗士朗、今井健人、練習生も起用する布陣で各自の立ち位置も変えながら、より急造の布陣での戦いとなった。 立ち上がりの12分には自分たちのセットプレーを撥ね返されてのロングカウンターから左サイドを持ち上がった阿部水帆のラストパスに抜け出した平尾勇人にGKとの一対一を決められて先に失点。この直後には熊取谷がボックス内で倒されてPKを獲得。これをキッカーの木村がきっちり右隅に蹴り込んで1点を返す。 以降は川村の右からの仕掛けや木村の個人技、白井の決定的なヘディングシュートでゴールに迫った一方、幾度かのピンチをGK中村の好守で凌ぐ場面もあり、やや劣勢のまま2本目は1-1で終了となった。 試合後に囲み取材に対応した城福浩監督は「ルヴァンも控えているので、いろんなポジションを試してみたいのもあり、ゲーム感覚を保ってもらいたいというのもあり、ユースからも選手を借りてギリギリでもやれたことはまず良かった」と、連戦を控えるなかで当初の目的は達成できたと総括。 一方で、前日の湘南戦も含めこの試合でも出たチームの明確な課題についても言及。プレーの連続性の中での精度・判断の改善を改めて求めた。 「こういう試合でも勝つことにこだわって両ゴール前(守備も攻撃)のところをやらなければいけないと思うので、誰が出ていたとしても、彼らも悔しいでしょうけど、(試合を)やれたから良かっただけではない」 「チーム全体が上げていかなければいけないのは、いい守備をした直後のプレーの雑さによってもう一回守備をし直す。それが自陣の近くなのか、中盤のエリアなのかはケースによって違うと思いますが、簡単に相手に渡してしまうところ」 「もちろん守備をした連続性のなかで、息が上がった時のスキルというか、それは難しいことをやるのではなく、シンプルにそこを失わないような状況。そこの局面を打開していくような2本、3本の丁寧なパスというところは、このチームが1個克服しなければいけないというか、それは昨日のゲームにも通じていること」 「立ち位置はよく取りました。我々の望むようなボール回しで相手を動かすというようなところから、その先というのはもっとインテンシティの高い場面になるわけで、そこで奪い合いがあって、奪った瞬間の次のプレーというようなところは、昨日も今日も同じような課題が出たのかなと思います」 また、新たなオプション構築へあえてチャレンジした部分では山見の最前線起用と、湘南戦でもトライした松橋と川崎のボランチ起用。いずれもあくまで有事やオプションの域は出ないものの、その狙いについて説明している。 いずれも180cmを超える木村や染野唯月に対して、166㎝の山見にの1トップ起用に関してはセットプレーの局面におけるディスアドバンテージのリスクを考慮する必要があるとしながらも、「攻撃の可能性としてより得点のチャンスを作り出していく」という部分でトライする価値があると判断している。 「彼の引き出す動きは後ろから見ていて非常にわかりやすい。それは裏も引いてくるところもです。じゃあ長いボールに対しての競り合いがどうかというと、頑張ってほしいものはあるけれども、彼のそういうボールを引き出す力と、オン・ザ・ボールになった時の推進力というのは、そこのポジションも試してみるべきかなと。今日はだいたいイメージ通りの動き出しをしてくれたかなと思います」 一方、川崎に関しては「全員が揃っている状況であれば、彼のオリジナルのポジションは2列目」と断言。それでも、湘南戦同様にビハインドで点を奪う際に、より前線に攻撃的な選手を送り込む“超攻撃的”仕様に移行した際のオプションとして、選手が持つ特徴を踏まえて試したという。また、限られた選手層でチームとして最大値を出すことを目指すなか、その他の選手に関しても“新たな可能性”を見いだしていく構えだ。 「いろんな状況で(ボランチが)揃っていない時に、ゲームのなかでボールを集められる。集めたなかで前に供給して出ていくという意味では、そういうものも経験しておかなければいけないと」 「ゲーム状況のなかで超攻撃的になった時に、さらに前線に選手を投入した時に、誰かが1つポジションが下がるということはあり得るので、昨日も彼は最後にバイタルエリアに戻れずに2点目を取られている。そこは自分が0-1のまま我慢する選択をすれば、もうちょっと違うことができたと思います。そこは自分の責任でもありますけれども、他の選手たちにも誰がどういうバージョンで、どういう状況で、どういうポジションになったとしても、何をしなければいけないかという意味では、可能性のありそうなことというのは、今日の練習試合で試したかったです」 湘南戦の敗戦を受け、直近でチャンスを得たDF深澤大輝らに続く新たな力の台頭も期待されたなか、ポジション争いの序列を変えるようなアピールには乏しい一戦となった。だが、今後のオプション構築に向けた幾つかのトライも行った指揮官は、今後も辛抱強くチームの成長を促し、選手層の底上げを図っていくはずだ。 東京ヴェルディ 2-3 日本大学 ▽1本目 1-2 得点者 11分 宮原和也(東京V) 28分 長谷川皓哉(日大) 45分+1 白濵聡二郎(日大) ▽2本目 1-1 得点者 12分 平尾勇人(日大) 15分 木村勇大(東京V) 2025.05.12 15:45 Mon
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「どれだけ幸せなことか改めて感じている」東京V一筋でJリーグ200試合達成の森田晃樹、気持ち新たに広島戦へ

Jリーグ200試合出場を達成した東京ヴェルディの司令塔が、気持ち新たに上位浮上を目指すチームを牽引していく。 東京ヴェルディジュニアから緑の名門のアカデミーで研鑽を積み、ユース在籍時の2018年に天皇杯の浦和レッズ戦でトップチームデビューを飾ったMF森田晃樹。 トップチームに正式昇格した2019シーズンのJ2第3節ツエーゲン金沢戦でJリーグデビューを果たすと、以降は本職のセントラルMFを主戦場に永井秀樹体制では右サイドバックや偽CFも経験しつつ、城福浩監督の下では2ボランチの一角に定着。 ラ・リーガで活躍するレアル・マドリーMFルカ・モドリッチやバルセロナMFペドリらを彷彿とさせるエレガントなボールスキル、テクニックに加え、現指揮官の下で磨きをかけた守備でも元々持ち合わせていた守備センスにフィジカルの改善が重なり、献身的なプレスバックやボールを奪い切るプレーでスタンドを沸かせる選手へと変貌を遂げた。 キャプテンを託された2023シーズンはJ2ベストイレブンに選出される活躍をみせ、J1昇格プレーオフを制した名門を16年ぶりにJ1の舞台に復帰させた。さらに、自身初のJ1でのプレーとなった昨シーズンも主力としてチームを牽引し、6位フィニッシュに導いた。 そして、11日に味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第16節の湘南ベルマーレ戦ではJリーグ通算200試合出場(J1・45試合、J2・155試合)を果たした。 残念ながら、そのメモリアルゲームでは試合終盤に自身の自陣ゴールライン際での入れ替わりから2失点目を喫するなど0-2の敗戦。試合後のミックスゾーンでは敗戦の責を負い、厳しい表情で試合の振り返りを語っていた。 それでも、今週のトレーニング後に改めて200試合出場への思いを問うと、その感慨深い思いの一端を語ってくれた。 「あまり気にしてなかったですけど、200試合と改めて聞くと、自分でもすごいなと思います。そのぐらい運が良かったというか、1年目から出させてもらって、J2時代からそうやって試合を積み重ねてこられたので、いいキャリアを歩ませてもらっているなと思います」 また、プロ入り当時にJ1でプレーする東京VのキャプテンとしてJリーグ200試合出場を達成する姿を想像できたかと聞くと、緑の背番号7は「いや、全然です」と即答。 ただ、才気溢れる多くのアカデミーの先輩たちがクラブへの愛情と自身の野心を天秤にかけた上で、泣く泣くJ1の他クラブや世界に羽ばたいて行ったなか、愛するクラブとともにステップアップを遂げられたことを誇りに感じている。 「(昇格時は)J2でしたし、先輩たちもみんな上に行くために、どんどんステップアップしていったので、自分もそういうふうになりたいなと思っていました。でも、こういう形でチームとしてステップアップし、そこに自分も加わってやれているというのが、本当にどれだけ幸せなことかというのを改めて感じています」 いつも通り飄々とした語り口ながらも、クラブに対する強い愛情やここまで成し遂げてきたことへの誇りも垣間見せた24歳MF。ただ、節目の一戦を終え、その視線はすでに未来を見据えている。 今シーズンは開幕から超野心的な目標を掲げながら、昨季同様にシーズン序盤は苦戦。ゴールデンウイークの連戦を3勝1敗で終えて戦績を五分に戻したが、湘南戦の敗戦によって14位に転落。団子状態のJ1の戦いにおいて、現状は残留争いに足が浸かりつつ、トップハーフ浮上を目指す立ち位置にある。 そんななか、17日にエディオンピースウイング広島で行われる明治安田J1リーグ第17節では昨季の公式戦3試合全敗だった5位のサンフレッチェ広島との重要なアウェイゲームに臨む。 その3度の対戦では1試合の途中出場にとどまった森田だが、「攻撃のクオリティというのはすごく高いものを感じますし、去年とはメンバーが違いますけど、ジャーメイン(良)選手とか、本当に得点を取れるクオリティの高い選手は引き続きいるので、そういうところは注意すべきかなと思います」と、リーグ3連勝と好調の相手を警戒。 個の強さを前面に押し出すマンツーマンの相手に対しては、局面のデュエルの奮闘とともに攻撃面では相手の守備の矢印を折ることができる、背番号7のターンやプレス回避は重要なポイントとなるはずだ。 森田はポジティブトランジションにおいて、後方から人が湧き出てくる相手の攻撃ををいかに封じ込めるかを守備のポイントに挙げつつ、自分たちの攻撃では自らが局面を打開するスイッチを担いたいと意気込んだ。 「取られた時に相手はそこからが速いので、取ってからのクロスとか、そこをいかにやらせないか。自分たちが持っている時には、自分たちがバランスを崩しながら動いてという形になると思うので、そこで取られた時とかに陣形が崩れているなかで、どれだけ守備ができるかという部分もすごく大事かなと思います」 「マンツーマンというのは、1個剥がせればチャンスになりますし、たぶん相手は後ろの3枚に相当自信があると思うので、そこで潰されないというのも大事。ワンツーとか自分のところで剥がしたりとか、そういうのができればチャンスは作れるかなと思っています」 2025.05.16 16:00 Fri

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Jリーグが理念強化配分金とファン指標配分金の支給額を発表! 「DAZN」ベースのファン指標分配金の1位は浦和、最下位はYSCCに…連覇神戸は5.5億円

Jリーグは25日、2025年度理念強化配分金の支給対象候補クラブ、2024年度ファン指標配分金支給対象クラブを発表した。 理念強化配分金は、2023年の明治安田生命J1リーグで1位から10位に対して送られるもの。20チーム制に変更となったために1チーム増えることとなった。また、2024シーズン年間ファン指標順位(DAZN視聴者数等1~10位)に基づいても支給される。 競技面では連覇を達成したヴィッセル神戸から10位のセレッソ大阪までに支給され、神戸は2025年、2024年にそれぞれ2億5000万円ずつを手にする。なお、2023年も優勝したため、その分の2億5000万も今回支給される。また、2位のサンフレッチェ広島には2年間で1億8000万円ずつ、3位のFC町田ゼルビアは、1億5000万円(2025年)と7000万円(2026年)を手にする。なお、2023年2位の横浜F・マリノスには1億8000万円、3位の広島には7000万円がしキュされる。 また、ファン指標順位は1位は2024年も浦和レッズとなり1億7000万円。2位が鹿島アントラーズで1億2000万円、3位が横浜FMで7000万円と続き、10位は名古屋グランパスで1000万円となった。なお、競技順位で10位以内に入っていないクラブでは、1位の浦和、10位の名古屋に加え、8位に北海道コンサドーレ札幌が入り2000万円となった。 さらに、「ファン指標配分金」として、13億6000万円をJリーグの全60クラブに分配。これは、2024シーズンのDAZN視聴者数やDAZNシーズンパス販売実績等で配分され、1位が浦和で8921万5930円。2位が横浜FMで7945万2984円、3位が川崎フロンターレで6648万1993円となっている。なお、最下位はY.S.C.C.横浜となり182万4625円が分配される。 <h3>◆理念強化配分金(競技)/総額11億2000万円</h3> 1位:ヴィッセル神戸 1年目ー2億5000万円、2年目ー2億5000万円 2位:サンフレッチェ広島 1年目ー1億8000万円、2年目ー1億8000万円 3位:FC町田ゼルビア 1年目ー1億5000万円、2年目ー7000万円 4位:ガンバ大阪 1年目ー1億5000万円、2年目ーなし 5位:鹿島アントラーズ 1年目ー1億2000万円、2年目ーなし 6位:東京ヴェルディ 1年目ー9000万円、2年目ーなし 7位:FC東京 1年目ー6000万円、2年目ーなし 8位:川崎フロンターレ 1年目ー5000万円、2年目ーなし 9位:横浜F・マリノス 1年目ー4000万円、2年目ーなし 10位:セレッソ大阪 1年目ー3000万円、2年目ーなし <h3>◆理念強化配分金(人気)</h3> 1位:浦和レッズ/1億7000万円 2位:鹿島アントラーズ/1億2000万円 3位:横浜F・マリノス/7000万円 4位:ヴィッセル神戸/5000万円 5位:川崎フロンターレ/4000万円 6位:サンフレッチェ広島/3000万円 7位:ガンバ大阪/2000万円 8位:北海道コンサドーレ札幌/2000万円 9位:FC町田ゼルビア/1000万円 10位:名古屋グランパス/1000万円 <h3>◆ファン指標配分金</h3>(昨年との金額比較) 1位:浦和レッズ/8921万5930円(↑) 2位:横浜F・マリノス/7945万2984円(↑) 3位:川崎フロンターレ/6648万1993円(↓) 4位:鹿島アントラーズ/6598万4095円(↓) 5位:ヴィッセル神戸/6491万8131円(↑) 6位:ガンバ大阪/5864万8883円(↑) 7位:名古屋グランパス/5851万4812円(↓) 8位:北海道コンサドーレ札幌/5315万3249円(↑) 9位:FC東京/4924万9886円(↑) 10位:サンフレッチェ広島/4572万5356円(↑) 11位:FC町田ゼルビア/4558万3908円(↑) 12位:アルビレックス新潟/4466万3143円(↓) 13位:ジュビロ磐田/4426万2918円(↑) 14位:セレッソ大阪/3988万8434円(↓) 15位:サガン鳥栖/3834万3648円(↑) 16位:柏レイソル/3695万3904円(↓) 17位:湘南ベルマーレ/3554万5920円(↓) 18位:東京ヴェルディ/3459万9966円(↑) 19位:京都サンガF.C./3438万1632円(↑) 20位:清水エスパルス/3362万962円(↓) 21位:アビスパ福岡/3259万3587円(↓) 22位:ベガルタ仙台/2298万6246円(↑) 23位:V・ファーレン長崎/1758万2571円(↑) 24位:大分トリニータ/1716万3388円(↑) 25位:ファジアーノ岡山/1704万1315円(↑) 26位:横浜FC/1664万9981円(↓) 27位:ジェフユナイテッド千葉/1608万1426円(↓) 28位:モンテディオ山形/1442万3396円(↓) 29位:ヴァンフォーレ甲府/1362万8966円(↓) 30位:松本山雅FC/1324万9873円(↑) 31位:ロアッソ熊本/1008万4227円(↓) 32位:栃木SC/983万8888円(↓) 33位:徳島ヴォルティス/934万7583円(↓) 34位:RB大宮アルディージャ/925万5971円(↓) 35位:ザスパ群馬/888万8344円(↓) 36位:レノファ山口FC/886万2864円(↓) 37位:いわきFC/878万641円(↓) 38位:鹿児島ユナイテッドFC/825万2572円(↑) 39位:愛媛FC/768万2897円(↑) 40位:水戸ホーリーホック/718万9579円(↓) 41位:藤枝MYFC/708万1435円(↓) 42位:ツエーゲン金沢/622万6288円(↓) 43位:ブラウブリッツ秋田/619万6520円(↓) 44位:カターレ富山/481万4398円(↑) 45位:ギラヴァンツ北九州/459万264円(↓) 46位:FC岐阜/396万9504円(↓) 47位:SC相模原/341万1253円(↓) 48位:FC今治/327万7554円(↓) 49位:AC長野パルセイロ/317万8338円(↓) 50位:カマタマーレ讃岐/313万7389円(↓) 51位:FC琉球/309万4569円(↓) 52位:福島ユナイテッドFC/288万7440円(↑) 53位:ガイナーレ鳥取/282万3403円(↓) 54位:ヴァンラーレ八戸/265万6822円(↓) 55位:いわてグルージャ盛岡/261万6733円(↓) 56位:アスルクラロ沼津/251万5766円(↓) 57位:テゲバジャーロ宮崎/237万4594円(↑) 58位:FC大阪/226万1536円(↑) 59位:奈良クラブ/223万1534円(↓) 60位:Y.S.C.C.横浜/182万4625円(↓) 2025.02.25 17:40 Tue
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16年ぶりJ1の東京V、京都から“緑の血”が流れるFW木村勇大を期限付き移籍で獲得「アカデミーのDNAを持ち続けています!」

東京ヴェルディは28日、京都サンガF.C.のFW木村勇大(22)が期限付き移籍で加入することを発表した。 移籍期間は2025年1月31日までとなり、京都との公式戦には出場できない。 木村は東京ヴェルディジュニアで育ち、その後ヴィッセル神戸の下部組織に加入しU-12、U-15と昇格。大阪桐蔭高校、関西学院大学へと進学し、2021年に京都に加入した。 今シーズン途中にはツエーゲン金沢へ育成型期限付き移籍。金沢では明治安田生命J2リーグで10試合1得点を記録。京都では、明治安田生命J1リーグで7試合、YBCルヴァンカップで5試合、天皇杯で1試合に出場していた。 東京Vは京都からMF山田楓喜も期限付き移籍で獲得しており、今冬2人目の京都からの補強となる。 木村は両クラブを通じてコメントしている。 ◆東京ヴェルディ 「京都サンガF.C.から加入しました木村勇大です。ヴェルディジュニアに所属していた自分にとっては、『初めまして』ではなく『ただいま』といった感情が強いです!」 「毎日のようによみうりランドに通ってボールを蹴っていたことは昨日のことのように思い出せますし、ヴェルディを離れて10年ちょっと経ちましたが、アカデミーのDNAを持ち続けています!」 「小さいころ毎週のように通っていた味の素スタジアムで今度は自分が選手としてピッチに立ち、大声で歌っていたチャントを聴けると思うとワクワクが止まりません!」 「昇格を果たし、16年ぶりにいるべき場所に戻ってきたヴェルディに舞い戻り、緑のユニフォームに再び袖を通せることが本当にうれしく誇りに思います」 「必ずヴェルディの力になり良い結果を残せるよう、緑のハートをたぎらせて戦います!熱い声援をよろしくお願いします!」 ◆京都サンガF.C. 「自分のことを応援してくれる、期待してくれているファン、サポーターの方々のために、活躍する姿を届けられるよう頑張ります!」 2023.12.28 11:40 Thu
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「次のステップに行くため」ブレイクスルー期す東京VのFW木村勇大、神戸戦へ「ここでひとつ自分が変わるためにも頑張りたい」

東京ヴェルディの背番号10が古巣対戦でのブレイクスルーを期す。 東京Vは前節、3連戦の最終戦となった明治安田J1リーグ第9節の横浜F・マリノス戦を0-0のドローで終えた。 この3連戦では2試合でクリーンシートと開幕からの課題だった守備に関して改善が見受けられ、いずれの試合でも勝ち点3を得てもおかしくない内容ではあった。だがしかし、3試合2得点と攻撃面ではアタッキングサードでの精度・判断の質に課題を残した。 そんななか、1勝4分けで5戦無敗の13位のチームは4試合ぶりの白星を目指し、12日に味の素スタジアムで行われるJ1第10節では1試合未消化ながら16位に低迷するヴィッセル神戸と激突する。 京都サンガF.C.から期限付き移籍で加入した昨季はJ1初ゴールを含めキャリアハイの10得点を記録し、東京Vの6位フィニッシュに貢献したFW木村勇大。 今季はチームとともに序盤戦で悔しい思いをしたが、第5節のアルビレックス新潟戦で待望の初ゴールを記録すると、以降はゴールこそ奪えていないものの、攻守両面で徐々に昨季の躍動感を見せ始めている。 ゴールレスドローに終わった横浜FM戦でも最終的に際どいオフサイドで“幻”にはなったが、会心のヘディングシュートでゴールネットを揺らす見せ場も作っていた。 「次はゴールになってほしい」と語った木村だが、「ちょうどライン間で自分が浮いていたので、そういう状況をいかに作れるか。次の試合も相手に捕まらないように浮きながら狙い続ける。クロスへの入り方というのも意識し続けて狙っていきたい」と、プレシーズンから取り組む形のフィニッシュに少なからず手応えを感じている。 3連戦ではほぼフル稼働ながら、関西学院大学の同期で長期離脱中のFW山田剛綺の想いも背負って、より意識を高めるハードワーク、守備面の貢献は試合ごとに高まっている。 「きつい部分もありますけど、自分はあまり休み過ぎると体が重くなるので、連戦の方がいいですね。最後にかけてコンディションも上がっていった」と今後の連戦に向けても頼もしいコメントを残した185cmのストライカーは、「もちろん好きではないですけど…」と偽らざる本音を口にしながらも最前線で攻守にチームを牽引する覚悟も芽生えている印象だ。 「一回スタメンを外れて、(山田)剛綺が頑張る姿を見て、自分は点を決めることに力を注ぎたいという考えがやっぱりありましたけど、このチームでサッカーをやる限り、まず守備でというところ。チームのためにやるしかないので、そこの意識はすごく上がっています」 「走行距離とかを見てもすごく(数値が)上がっていて、チームのために戦い続けるなかでチャンスが来ると思うので、それを信じてハードワークしたい。戦う姿勢を見せるというのは、後ろに勇気を与えることにもなると思いますし、そういう姿勢がどこかでボールをゴール前で呼び込むと思うので、それを信じてやり続けます」 良い守備から良い攻撃というチームコンセプトをより深く理解し、ひとつ殻を破った感のある緑の背番号10は、指揮官がチームとして課題に挙げる得点力不足解消に向けてもブレイクスルーを期す。 昨季のブレイクによって開幕から相手の徹底マークを受けており、相手を背負っての鋭いターンからの推進力あるプレーはここまで鳴りを潜める。加えて、今季のレフェリング基準の変更の影響もあってか、不可解なオフェンスファウルや明らかなファウルを見逃されるケースも散見され、木村自身も「結構フラストレーションは溜まっています」と思うところはあるという。 それでも、「次のステップに行くため」と改善を示す守備同様に、攻撃に関しても意識の部分でポジティブな切り替えが意識できている。 「もちろん対策されていますし、相手もそれをさせないような距離感で守ってきたりとか、入れ替われる瞬間にファウルで止められたりとかという部分が多い。対策されるのは去年の自分の活躍が認められているということだと思うので、そこを上回れるように、ファウルでも止められないぐらいの馬力を身につけたい。そういう対策を上回れるというのが、次のステップに行くためだと思っています」 「去年だったら浮いていたポジションでも、今年は絶対にDFが1人ずっと付いてきていたりとか、自分に入ったときのカバーとプレスバックとかもすごく速いですし、明らかにそういう部分は感じますけど、そこを超えてこそ。そこに対する打開策も考えつつ、自分の良さを失わないようにしつつ、すごく難しいですけど、ここでひとつ自分が変わるためにも頑張りたいです」 得点を奪う上では個人としての改善だけでなく、チームとしての共通認識、連携の精度を高めていくことも重要。 「絶大な信頼を持っています」と今季初ゴールに横浜FM戦の決定機を演出したFW染野唯月とのホットラインに加え、ここに来てボランチで存在感を示すMF平川怜、中学時代に関西のトレセンで共演経験もある新加入のFW川﨑修平とのより良い関係性の構築も図っている。 「(平川は)ボールを持てる選手なので、彼がフリーで前を向いたときには必ず動き出せるようにしたいですし、それが彼に選択肢を与えることにもなる」 「彼(川﨑)もパスを出せる選手で、感覚的にも近い部分がある。一緒に出た際には彼の良さを引き出せるように、自分も引き出してもらえるように、そこはやっていきたいなと思います」 決意新たに今季2点目、チーム4戦ぶりの白星を目指す神戸とのホームゲーム。 ヴィッセル神戸U-12、U-15とアカデミー時代を過ごした古巣対戦に向けて木村は「もちろんクオリティがあるチームなので、チャンスは余計に減ると思いますけど、どうにかして決められるチャンスを、自分としてもチームとしても作っていければと思います。守備のところは引き続きしっかりハードワークして失点をなくせるようにしていければ。ワンチャンスが来たらモノにできるように準備したいです」と、恩返しの一発を狙う。 2025.04.11 17:05 Fri
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2025シーズンのホームグロウン制度、14クラブが不遵守も罰則なし…最多はFC東京の15名

Jリーグは22日、各クラブの2025シーズンのホームグロウン選手の人数を発表した。 ホームグロウン制度は、各クラブが選手育成にコミットし、アカデミーの現場を変えていくことを目的に導入したもの。12歳の誕生日を迎える年度から21歳の誕生日を迎える年度までの期間において、990日以上、自クラブで登録していた選手が対象となる。 期限付移籍の選手は、移籍先クラブでの登録となり、21歳以下の期限付移籍選手の育成期間は、移籍元クラブでカウント。JFA・Jリーグ特別指定選手は、ホームグロウン選手とはみなされない。 2025シーズンに関しては、J1のクラブは4名、J2・J3のクラブは2名以上と定められている中、14クラブが不遵守となっており、昨シーズンから2クラブ増えることとなった。 明治安田J2リーグではいわきFCと藤枝MYFCが昨シーズンに続いて「0人」、明治安田J3リーグではヴァンラーレ八戸、福島ユナイテッドFC、栃木シティ、SC相模原、FC大阪、高知ユナイテッドSC、テゲバジャーロ宮崎が「0人」、ザスパ群馬、FC岐阜、奈良クラブが「1人」となっている。 これまで不遵守となったクラブは、翌シーズンのプロA契約選手の「25名枠」から不足人数分減じられることとなっていたが、2026シーズンからはプロ契約の区分が撤退されるため、処分はない。 なお、全部60クラブで最も多くホームグロウン選手を登録しているのはFC東京で15名。続いて13名の鹿島アントラーズとサンフレッチェ広島、12名の柏レイソル、11名の川崎フロンターレ、RB大宮アルディージャと続いている。 <h3>◆明治安田J1リーグ(合計160人)</h3> 鹿島アントラーズ:13人 浦和レッズ:7人 柏レイソル:12人 FC東京:15人 東京ヴェルディ:9人 FC町田ゼルビア:4人 川崎フロンターレ:11人 横浜F・マリノス:9人 横浜FC:4人 湘南ベルマーレ:8人 アルビレックス新潟:7人 清水エスパルス:7人 名古屋グランパス:5人 京都サンガF.C.:8人 ガンバ大阪:8人 セレッソ大阪:7人 ヴィッセル神戸:6人 ファジアーノ岡山:2人 サンフレッチェ広島:13人 アビスパ福岡:5人 <h3>◆明治安田J2リーグ(合計83人)</h3> 北海道コンサドーレ札幌:8人 ベガルタ仙台:4人 ブラウブリッツ秋田:2人 モンテディオ山形:4人 いわきFC:0人 水戸ホーリーホック:1人 RB大宮アルディージャ:11人 ジェフユナイテッド千葉:5人 ヴァンフォーレ甲府:7人 カターレ富山:2人 ジュビロ磐田:6人 藤枝MYFC:0人 レノファ山口FC:2人 徳島ヴォルティス:3人 愛媛FC:3人 FC今治:2人 サガン鳥栖:7人 V・ファーレン長崎:5人 ロアッソ熊本:4人 大分トリニータ:7人 <h3>◆明治安田J3リーグ(合計40人)</h3> ヴァンラーレ八戸:0人 福島ユナイテッドFC:0人 栃木SC:3人 栃木シティ:0人 ザスパ群馬:1人 SC相模原:0人 松本山雅FC:9人 AC長野パルセイロ:3人 ツエーゲン金沢:2人 アスルクラロ沼津:8人 FC岐阜:1人 FC大阪:0人 奈良クラブ:1人 ガイナーレ鳥取:2人 カマタマーレ讃岐:2人 高知ユナイテッドSC:0人 ギラヴァンツ北九州:4人 テゲバジャーロ宮崎:0人 鹿児島ユナイテッドFC:2人 FC琉球:2人 2025.04.22 22:10 Tue
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東京Vが93年の開幕から支えたヴェルディ君の勇退を発表、今年誕生のリヴェルンがメインマスコットに

東京ヴェルディは15日、メインマスコットを務めてきた『ヴェルディ君』の勇退を発表した。また、『リヴェルン』がメインマスコットに就任することとなることも併せて発表している ヴェルディ君は、Jリーグが開幕した1993年のヴェルディ川崎時代からマスコットをを務めていた。しかし、2020年5月に新マスコット『リヴェルン』が誕生。これを受け、ヴェルディ君本人が勇退を申し出たとのことだ。 東京Vはヴェルディ君の申し出を受け、クラブ内で検討。その結果、2020シーズンで勇退とし、2021シーズン以降は『東京ヴェルディ名誉マスコット』として試合会場や地域活動のサポートを行う予定だという。 なお、12月20日(日)に開催する水戸ホーリーホック戦後に実施するホーム最終戦セレモニーが終わった後に『ヴェルディ君 メインマスコット勇退セレモニー』を実施するとのことだ。 2013年からスタートしたマスコット総選挙では2015年に記録した18位が最高位。しかし今シーズンは49位になるなど、低迷していた。 ヴェルディ君はクラブを通じてコメントしている。 「27年間ありがとうございました!」 「シーソーと約束をして、メインマスコットを27年間全うできたのも、他でもない、ファン、サポーターみんなのおかげでした」 「今年リヴェルンが色々な経験をして、成長していく姿を見て、リヴェルンなら新たにヴェルディの歴史を築いていけると確信したよ。かわいいし」 「これからも名誉マスコットとして、リヴェルンのサポートをしていくからみんなもリヴェルンにやさしくしてね。また会える日を楽しみにしてます!」 「リヴェルンをよろしくだルン!(`・⊝・´ )リヴェルンよ、きみならできる」 ■マスコット総選挙出場記録 2013年:21位 2014年:35位 2015年:18位 2016年:38位 2017年:41位 2018年:22位 2019年:46位 2020年:49位 2020.12.15 15:05 Tue

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