もうマドリッドにはリーガ戦しかない…/原ゆみこのマドリッド
2025.05.02 21:00 Fri
「これがコパ・デル・レイ決勝で起こっていたら」そんな風に私が想像していたのは木曜日、前夜のCL準決勝インテル戦1stレグでハーフタイム間近に交代したバルサのクンデが左太ももを負傷。全治3週間で2ndレグにも、リーガのクラシコ(伝統の一戦)にも間に合わないらしいと知った時のことでした。いやあ、月曜はスペインほぼ全土に渡るスーパー大停電で始まった今週、マドリッドのチームはどこもミッドウィークフリーでヒマだったんですけどね。水曜の一戦もクレ(バルサファン)に囲まれてTV観戦する気が起きず、バル(スペインの喫茶店兼バー)には行かなかった私なんですが、後で見ておけば良かったと後悔することに。
ちなみにその試合、モンジュイックでの開催だったにも関わらず、うーん、やっぱりバルサはまだコパの優勝呆けしていたんでしょうかね。開始1分もしないうちから、テュラムに先制点を決められたかと思えば、21分にはダンフリースが2点目をゲット。それでやっと目を覚ましたジャマルが25分、敵選手5人に囲まれながらのgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)で1点を返すと、38分にはフェラン・トーレスも決めて、前半を2-2で終了したため、後半は私もGOL(スポーツ専門オープン放送局)で実況を聞くことにしたんですけどね。
それが後半途中、CMが終わって、番組が戻ってきたところ、即ゴールコールがあって、しかもダブルというから、ビックリしたの何のって。そう、19分、CKから再びDFのダンフリースのヘッドでインテルがまた1点リードした直後、バルサもCKからラフィーニャの弾丸シュートがゴールバーに当たった後、GKゾマーの後頭部で3-3にするオウンゴールになったんですよ。試合の方はそのままのスコアで終わり、全ては来週火曜のサン・シーロでの2ndレグで決着がつくことになったのはまあいいとして、気になったのは前半42分にはクンデがケガで交代していたこと。
だってえ、コパ決勝の延長戦でバルサに優勝をもたらすゴールを挙げた選手ですよ。しかもフリック監督のローテーションに入らない彼は今季、そのインテル戦が53試合目の出場。ここまで酷使されれば、負傷するのは時間の問題で、それがあと1試合早かったなら、カルトゥーハではレアル・マドリーがPK戦で勝利して、今頃、今季3つ目のタイトルを祝っていたかもしれないと思ってしまうマドリディスタはきっと、少なくなかったかと。
え、それよりバルサの1stレグでの撃ち合いドローといえば、コパ準決勝1stレグを思い出さないかって?その通りで、実際、フリック監督も「ウチはコパのアトレティコ戦と同じ状況にある」と言っていたんですけどね。ただ違いは、モンジュイックでシメオネ監督のチームが土壇場に4-4と追いついて分けた後、2ndレグが行われたのは1カ月も経ってからだったこと。ええ、その間にアトレティコはCL16強対決2ndレグPK戦で尋常では起こりえない不運があって敗退し、更にリーガのバルサ戦でも2点差を引っくり返されて、2-4の逆転負け。リーガ優勝の目もほぼここで失ってしまったため、コパ準決勝2ndレグではかなり尾羽打ち枯らした状態で、前半にフェラン・トーレスに決められた1点を返せず、0-1で敗退という結末に。
ちなみにそんなバルサとは真逆な逆境地獄に陥ってしまったのがマドリーで、ええ、コパ決勝で負けたのは言わずもがなですが、その試合でリュディガーがヒザの半月板を部分断裂、メンディも右太ももの肉離れを起こして交代。更にリーガ前節ヘタフェ戦のハーフで退いたアラバも昨年、靭帯断裂したヒザの半月板を損傷していることがわかり、3人揃って手術って、そんな不幸な偶然があっていい?
いえまあ、全治6週間と言われるリュディガーはコパ決勝でもらったレッドカードのせいで、出場停止6試合となったため、どちらにしろ、リーガの残り試合には出られないんですけどね。アラバとメンディの方は6月18日のアル・ヒラル戦から始まるクラブW杯にも間に合わないそうで、現在、マドリーでプレー可能なDFは、コパ決勝での退場による2試合の処分は来季のコパで消化するルーカス・バスケス、カンテラーノ(RMカスティージャの選手)のアセンシオ、員数外と見なされているバジェホ、そしてフラン・ガルシアのたった4人だけという、前代未聞の人手不足が発生することに。
それでも一応、CBにはチュアメニをアテにできるんですが、カマビンガも負傷中の今、中盤も決して人員豊富という訳じゃありませんからね。残り5試合は、ほぼ2部昇格プレーオフ出場の可能性がなくなったラウール監督の率いるRMカスティージャ(RFEF1部)からDFを借りてくるしかなさそうですが、実はマドリーが落ち着かない理由はそこに留まらず。というのもアンチェロッティ監督のブラジル代表監督就任の話がいよいよ、本当になりそうだったから。
実際、今週の火曜には当人がクラブの許可を得て、ロンドンまで出向き、ブラジル・サッカー協会と交渉していましたしね。ただ、6月の代表戦から指揮を執ってもらうため、向こうは契約書類を用意していたにも関わらず、アンチェロッティ監督はサインに至らず。その理由はまだ、逆転優勝の可能性もあるリーガ戦が残っている上、これはクラブW杯を現在、サッカー・ディレクターのソラリ氏が暫定監督として引き継ぐという、世間の予想に真っ向から反する情報だったんですが、アンチェロッティ監督自身がアメリカでの初出の大会の指揮を執りたいからなのだとか。
まあ、これと来季は現レバークーゼンのシャビ・アロンソ監督を招聘する話は別なんですけどね。ただ、この日曜午後2時(日本時間午後10時)のセルタ戦、そして11日のクラシコに連敗でもして、完全にリーガ優勝不可能となってしまった場合、アンチェロッティ監督の気が変わるかもしれませんし、そればっかりは先が読めず。何せ現在、7位のセルタはバルサには4-3で負けたものの、続くビジャレアル戦で3-0の勝利と、2試合連続3得点していますからね。ボルハ・イグレシアスが4得点と当たってきましたし、相手は勝ち点2差のオサスナ、マジョルカの追撃をかわして、来季のEL出場権を死守しようとしているため、エムバペとビニシウスが完全に回復しているとはいえ、果たしてどうなることやら。
そしてこのところ、すっかり週1試合生活に馴染んでいるお隣さんのことにも触れておくと、今週はスーパー大停電の影響で月曜こそ、8人の選手がマハダオンダ(マドリッド近郊)での夕方練習に間に合わなかったものの、火曜からは平常運転に。試合が少なくなったものだから、ケガ人もいないアトレティコは土曜午後2時からのアラベス戦を目指して日々、シメオネ監督にハッパをかけられながら、汗を流しているんですけどね。
ただ、4月のリーガMVPをもらったフリアン・アルバレスは「Necesitamos seguir sumando de a tres estos cinco partidos para terminar lo más arriba posible/ネセシタモス・セギール・スマンドー・デ・ア・トレス・エストス・シンコ・パルティードス・パラ・テルミナール・ロ・マス・アリバ・ポシーブレ(できるだけ上の順位で終わるため、ボクらは残り5試合で勝ち点3を獲得し続ける必要がある)」と言っていたものの、これまでの例から考えて、その辺はあまり信用おけない彼らですからね。メンディソローサでのアラベス戦には昨季、レンタル修行していたジュリアーノの活躍もあって、2-0と負けているため、その二の舞にならないことを祈るばかりかと。
ええ、本音のところ、やっぱりアトレティコの目標は6月15日のPSG戦から始まって、シアトル・サンダース、ボタファゴと対戦するクラブW杯のようで、フリアンも「Es un torneo importante, así que vamos a prepararnos bien para hacer un gran torneo/エス・ウン・トルネオ・インポルタンテ、アシー・ケ・バモス・ア・プレパラールノス・ビエン・パラ・アセール・ウン・グラン・トルネオ(重要な大会だから、いい大会にできるようにしっかり準備するよ)」と話していましたしね。相手のアラベスも前節、レアル・ソシエダに勝って、降格圏を抜けたとはいえ、ラス・パルマスと勝ち点2、レガネスと4の17位と残留ゾーンぎりぎりにいるチームのため、試合に挑む覚悟が違うのが怖いですよね。
その一方で兄貴分の援護射撃を心待ちにしているレガネスは日曜にセビージャ戦で、いやあ、最近、絶不調の相手は2節前にピミエンタ監督を解任し、旧知のカパロス監督を呼んだんですけどね。それでもアラベスとは1-1で引き分け、オサスナには1-0で負けとまだ勝ち星がないんですが、ここ7試合白星のボルハ・ヒメネス監督のチームも決して調子は自慢できたものじゃないのが辛いところ。おまけにシセは出られないのに、セビージャは同様に前節の退場で出場停止だったはずのルケバキオまで、行政裁判所の処分一時停止命令で出られることになってしまい、ツイてない感もなくはないかと。
といっても残り5試合、現在、勝ち点が30しかないレガネスは、このセビージャ戦に続くエスパニョール、ビジャレアル、ラス・パルマス、バジャドリーとの試合で、通常の残留確定ポイント42に届くためには勝ち点12、要は4勝が必要ってことですからね。もちろん、最下位バジャドリーの降格が前節に決まった後、残り2席を争う、ラス・パルマス、アラベス、ジローナ、セビージャといったチームの成績にもよるんですが、とにかく今は根性を見せて、2部最速Uターンを避けてほしいものです。
そして最後に34節の先陣を切る金曜試合、エスタディオ・バジェカスでの弟分ダービーにも触れておくと、ラージョとヘタフェはまだ勝ち点42にはなっていないものの、現在、11位と12位と降格圏からは遠いところに位置。ただ、それがいいのか悪いのか、おかげで前者はここ4試合白星がなく、後者は3連敗中と、ええ、来季はスペインのCL出場チームが4から5になるため、8位までがヨーロッパの大会に出場。どちらにとってもいいチャンスだったんですが、この流れだとやっぱり高望みだったような。
それでも弟分同士にもマドリッド第3のチームはどちらかというメンツが懸かっているため、決して手を抜くことはないと思いますが、何せ、ヘタフェはエスパニョール戦で退場したウチェが3試合の出場停止で、前節からいませんからね。おまけにこのところ、マジョラル、ファンミ、ベルトゥグらFW陣がゴール日照り期に入ってしまったため、アランバリぐらいしか、得点が期待できないんですが、こればっかりはねえ。ただ今節、ラージョは正GKのバタジャとラティウが累積警告で出場停止となり、代理でGKカルデナス、バリウが入るため、その辺につけ入る隙はあるかと。前節はメトロポリターノで兄貴分に3-0と完勝されてしまったイニゴ・ペレス監督のチームもFW陣に関してはあまり潤っているとは言えないものの、バジェカスのファンの前では頑張らないといけないですよね。
ちなみにその試合、モンジュイックでの開催だったにも関わらず、うーん、やっぱりバルサはまだコパの優勝呆けしていたんでしょうかね。開始1分もしないうちから、テュラムに先制点を決められたかと思えば、21分にはダンフリースが2点目をゲット。それでやっと目を覚ましたジャマルが25分、敵選手5人に囲まれながらのgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)で1点を返すと、38分にはフェラン・トーレスも決めて、前半を2-2で終了したため、後半は私もGOL(スポーツ専門オープン放送局)で実況を聞くことにしたんですけどね。
それが後半途中、CMが終わって、番組が戻ってきたところ、即ゴールコールがあって、しかもダブルというから、ビックリしたの何のって。そう、19分、CKから再びDFのダンフリースのヘッドでインテルがまた1点リードした直後、バルサもCKからラフィーニャの弾丸シュートがゴールバーに当たった後、GKゾマーの後頭部で3-3にするオウンゴールになったんですよ。試合の方はそのままのスコアで終わり、全ては来週火曜のサン・シーロでの2ndレグで決着がつくことになったのはまあいいとして、気になったのは前半42分にはクンデがケガで交代していたこと。
え、それよりバルサの1stレグでの撃ち合いドローといえば、コパ準決勝1stレグを思い出さないかって?その通りで、実際、フリック監督も「ウチはコパのアトレティコ戦と同じ状況にある」と言っていたんですけどね。ただ違いは、モンジュイックでシメオネ監督のチームが土壇場に4-4と追いついて分けた後、2ndレグが行われたのは1カ月も経ってからだったこと。ええ、その間にアトレティコはCL16強対決2ndレグPK戦で尋常では起こりえない不運があって敗退し、更にリーガのバルサ戦でも2点差を引っくり返されて、2-4の逆転負け。リーガ優勝の目もほぼここで失ってしまったため、コパ準決勝2ndレグではかなり尾羽打ち枯らした状態で、前半にフェラン・トーレスに決められた1点を返せず、0-1で敗退という結末に。
対照的にこのCL準決勝は1stと2ndレグの間が1週間しかなく、それでインテルも負傷交代したラウタロが間に合わないようなんですけどね。よって、ミラノでもまた撃ち合いになるかもせず、決して大船に乗った気ではいられないんですが、いやあ、バルサは恵まれていますよ。というのも、ここしばらく負傷のリハビリ中だったレバンドフスキとバルデが復帰見込みだそうで、となれば、取られたら、取り返せばいい作戦を変える必要はない?
ちなみにそんなバルサとは真逆な逆境地獄に陥ってしまったのがマドリーで、ええ、コパ決勝で負けたのは言わずもがなですが、その試合でリュディガーがヒザの半月板を部分断裂、メンディも右太ももの肉離れを起こして交代。更にリーガ前節ヘタフェ戦のハーフで退いたアラバも昨年、靭帯断裂したヒザの半月板を損傷していることがわかり、3人揃って手術って、そんな不幸な偶然があっていい?
いえまあ、全治6週間と言われるリュディガーはコパ決勝でもらったレッドカードのせいで、出場停止6試合となったため、どちらにしろ、リーガの残り試合には出られないんですけどね。アラバとメンディの方は6月18日のアル・ヒラル戦から始まるクラブW杯にも間に合わないそうで、現在、マドリーでプレー可能なDFは、コパ決勝での退場による2試合の処分は来季のコパで消化するルーカス・バスケス、カンテラーノ(RMカスティージャの選手)のアセンシオ、員数外と見なされているバジェホ、そしてフラン・ガルシアのたった4人だけという、前代未聞の人手不足が発生することに。
それでも一応、CBにはチュアメニをアテにできるんですが、カマビンガも負傷中の今、中盤も決して人員豊富という訳じゃありませんからね。残り5試合は、ほぼ2部昇格プレーオフ出場の可能性がなくなったラウール監督の率いるRMカスティージャ(RFEF1部)からDFを借りてくるしかなさそうですが、実はマドリーが落ち着かない理由はそこに留まらず。というのもアンチェロッティ監督のブラジル代表監督就任の話がいよいよ、本当になりそうだったから。
実際、今週の火曜には当人がクラブの許可を得て、ロンドンまで出向き、ブラジル・サッカー協会と交渉していましたしね。ただ、6月の代表戦から指揮を執ってもらうため、向こうは契約書類を用意していたにも関わらず、アンチェロッティ監督はサインに至らず。その理由はまだ、逆転優勝の可能性もあるリーガ戦が残っている上、これはクラブW杯を現在、サッカー・ディレクターのソラリ氏が暫定監督として引き継ぐという、世間の予想に真っ向から反する情報だったんですが、アンチェロッティ監督自身がアメリカでの初出の大会の指揮を執りたいからなのだとか。
まあ、これと来季は現レバークーゼンのシャビ・アロンソ監督を招聘する話は別なんですけどね。ただ、この日曜午後2時(日本時間午後10時)のセルタ戦、そして11日のクラシコに連敗でもして、完全にリーガ優勝不可能となってしまった場合、アンチェロッティ監督の気が変わるかもしれませんし、そればっかりは先が読めず。何せ現在、7位のセルタはバルサには4-3で負けたものの、続くビジャレアル戦で3-0の勝利と、2試合連続3得点していますからね。ボルハ・イグレシアスが4得点と当たってきましたし、相手は勝ち点2差のオサスナ、マジョルカの追撃をかわして、来季のEL出場権を死守しようとしているため、エムバペとビニシウスが完全に回復しているとはいえ、果たしてどうなることやら。
そしてこのところ、すっかり週1試合生活に馴染んでいるお隣さんのことにも触れておくと、今週はスーパー大停電の影響で月曜こそ、8人の選手がマハダオンダ(マドリッド近郊)での夕方練習に間に合わなかったものの、火曜からは平常運転に。試合が少なくなったものだから、ケガ人もいないアトレティコは土曜午後2時からのアラベス戦を目指して日々、シメオネ監督にハッパをかけられながら、汗を流しているんですけどね。
ただ、4月のリーガMVPをもらったフリアン・アルバレスは「Necesitamos seguir sumando de a tres estos cinco partidos para terminar lo más arriba posible/ネセシタモス・セギール・スマンドー・デ・ア・トレス・エストス・シンコ・パルティードス・パラ・テルミナール・ロ・マス・アリバ・ポシーブレ(できるだけ上の順位で終わるため、ボクらは残り5試合で勝ち点3を獲得し続ける必要がある)」と言っていたものの、これまでの例から考えて、その辺はあまり信用おけない彼らですからね。メンディソローサでのアラベス戦には昨季、レンタル修行していたジュリアーノの活躍もあって、2-0と負けているため、その二の舞にならないことを祈るばかりかと。
ええ、本音のところ、やっぱりアトレティコの目標は6月15日のPSG戦から始まって、シアトル・サンダース、ボタファゴと対戦するクラブW杯のようで、フリアンも「Es un torneo importante, así que vamos a prepararnos bien para hacer un gran torneo/エス・ウン・トルネオ・インポルタンテ、アシー・ケ・バモス・ア・プレパラールノス・ビエン・パラ・アセール・ウン・グラン・トルネオ(重要な大会だから、いい大会にできるようにしっかり準備するよ)」と話していましたしね。相手のアラベスも前節、レアル・ソシエダに勝って、降格圏を抜けたとはいえ、ラス・パルマスと勝ち点2、レガネスと4の17位と残留ゾーンぎりぎりにいるチームのため、試合に挑む覚悟が違うのが怖いですよね。
その一方で兄貴分の援護射撃を心待ちにしているレガネスは日曜にセビージャ戦で、いやあ、最近、絶不調の相手は2節前にピミエンタ監督を解任し、旧知のカパロス監督を呼んだんですけどね。それでもアラベスとは1-1で引き分け、オサスナには1-0で負けとまだ勝ち星がないんですが、ここ7試合白星のボルハ・ヒメネス監督のチームも決して調子は自慢できたものじゃないのが辛いところ。おまけにシセは出られないのに、セビージャは同様に前節の退場で出場停止だったはずのルケバキオまで、行政裁判所の処分一時停止命令で出られることになってしまい、ツイてない感もなくはないかと。
といっても残り5試合、現在、勝ち点が30しかないレガネスは、このセビージャ戦に続くエスパニョール、ビジャレアル、ラス・パルマス、バジャドリーとの試合で、通常の残留確定ポイント42に届くためには勝ち点12、要は4勝が必要ってことですからね。もちろん、最下位バジャドリーの降格が前節に決まった後、残り2席を争う、ラス・パルマス、アラベス、ジローナ、セビージャといったチームの成績にもよるんですが、とにかく今は根性を見せて、2部最速Uターンを避けてほしいものです。
そして最後に34節の先陣を切る金曜試合、エスタディオ・バジェカスでの弟分ダービーにも触れておくと、ラージョとヘタフェはまだ勝ち点42にはなっていないものの、現在、11位と12位と降格圏からは遠いところに位置。ただ、それがいいのか悪いのか、おかげで前者はここ4試合白星がなく、後者は3連敗中と、ええ、来季はスペインのCL出場チームが4から5になるため、8位までがヨーロッパの大会に出場。どちらにとってもいいチャンスだったんですが、この流れだとやっぱり高望みだったような。
それでも弟分同士にもマドリッド第3のチームはどちらかというメンツが懸かっているため、決して手を抜くことはないと思いますが、何せ、ヘタフェはエスパニョール戦で退場したウチェが3試合の出場停止で、前節からいませんからね。おまけにこのところ、マジョラル、ファンミ、ベルトゥグらFW陣がゴール日照り期に入ってしまったため、アランバリぐらいしか、得点が期待できないんですが、こればっかりはねえ。ただ今節、ラージョは正GKのバタジャとラティウが累積警告で出場停止となり、代理でGKカルデナス、バリウが入るため、その辺につけ入る隙はあるかと。前節はメトロポリターノで兄貴分に3-0と完勝されてしまったイニゴ・ペレス監督のチームもFW陣に関してはあまり潤っているとは言えないものの、バジェカスのファンの前では頑張らないといけないですよね。
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IFFHS(国際サッカー歴史統計連盟)が、21世紀で最もプレーした選手のランキングを発表。トップ10には日本人選手もランクインした。 様々な統計を行うIFFHS。2022年までのデータを集計し、21世紀に入ってからのプレーした試合数をもとにランキングを作成した。 対象となるのは、各国のリーグ戦やカップ戦、国際カップ戦、代表チームの試合も含まれ、全ての公式戦が対象になっている。 今回の統計では1000試合以上プレーした選手が3人に増加。首位は昨年と変わらず、サウジアラビアへ活躍の場を移したポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)となり、1145試合を記録した。 2022年に1000試合を突破したのは、ブラジル代表DFダニエウ・アウベス(UNAMプーマス)とアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)。アウベスは1033試合、メッシは1003試合となった。メッシはカタール・ワールドカップ(W杯)での試合で1000試合を超えたことになる。 そんな中、8位には日本人がランクイン。941試合に出場したMF遠藤保仁(ジュビロ磐田)だ。遠藤はガンバ大阪と磐田、そして日本代表での試合が21世紀に含まれている。なお、アジア人でも唯一となり、900試合以上を達成しているのも12名となっている。 ◆21世紀の出場試合数ランキング 合計(国内リーグ/国内カップ/国際カップ/代表) 1位:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル) 1145試合(651/93/205/196) 2位:ダニエウ・アウベス(ブラジル) 1033試合(620/115/172/126) 3位:リオネル・メッシ(アルゼンチン) 1003試合(559/102/170/172) 4位:イケル・カシージャス(スペイン) 974試合(585/57/171/161) 5位:ジョアン・モウティーニョ(ポルトガル) 958試合(563/107/142/146) 6位:ズラタン・イブラヒモビッチ(スウェーデン) 948試合(603/72/152/121) 7位:ルカ・モドリッチ(クロアチア) 947試合(569/69/146/162) 8位:遠藤保仁(日本) 941試合(606/117/66/152) 9位:チャビ・エルナンデス(スペイン) 937試合(536/95/174/132) 10位:セルヒオ・ラモス(スペイン) 935試合(534/70/151/180) 11位:アンドレス・イニエスタ(スペイン) 933試合(552/98/152/131) 12位:ロジェリオ・セニ(ブラジル) 904試合(675/71/149/9) 2023.01.12 12:45 Thu3
【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.20“ロス・ギャラクティコス”9度目のビッグイヤー/レアル・マドリー[2001-2002]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.20</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2001-2002シーズン/レアル・マドリー 〜ロス・ギャラクティコス〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2001-02real.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:ビセンテ・デル・ボスケ(48) 獲得タイトル:チャンピオンズリーグ、スーペル・コパ 攻撃力8:★★★★★★★★☆☆ 守備力6:★★★★★★☆☆☆☆ タレント9:★★★★★★★★★☆ 連係6:★★★★★★☆☆☆☆ 選手層7:★★★★★★★☆☆☆ </p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">9度目のビッグイヤー</div> 2000年にフロレンティーノ・ペレスが会長に就任した後、レアル・マドリーは毎年ビッグネームを獲得していく。2000年にライバルのバルセロナからフィーゴを引き入れると、2001年には当時の最高移籍金となる8000万ユーロでジダンを獲得。その後、ロナウド、ベッカムと次々にビッグスターを獲得し、銀河系軍団と呼ばれるようになった。2001-02シーズンは、その銀河系の初期といえる陣容だった。 2000-01シーズンに4シーズンぶりとなるリーガエスパニョーラ制覇を成し遂げたレアル・マドリーだったが、2001-02シーズンはアイマールやアジャラを擁したベニテス政権1年目のバレンシア、イルレタの下で完成度の高いフットボールを披露したデポルティボの後塵を拝し、3位でシーズンを終えることになった。それでも、欧州の舞台では強さを見せつけ、過去5年以内で3度目となるCL制覇を達成。準決勝でバルセロナを下して勢いに乗ったチームは、バラックやルッシオら好メンバーが揃うレバークーゼンを決勝で撃破し、通算9度目となるビッグイヤーを手にした。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">タレント力を生かす布陣</div> フォーメーション図を見ても分かる通り、このシーズンのマドリーはややアンバランスと言える布陣だった。チームが擁する世界屈指のタレントの力を最大限に生かすため、デル・ボスケ監督はジダンを左サイド寄りのトップ下に配置。左サイドのソラーリは、守備にも力を入れたプレーを見せた。左サイドの幅という面では、破壊的な攻撃力を誇るロベルト・カルロスのオーバーラップで補完。一方、右サイドはタッチライン付近に位置したフィーゴが、ウインガーとして積極的にドリブルを仕掛けていく。前線では、シャドーストライカー的な役割を担ったラウールと、空中戦に強いモリエンテスが抜群のコンビネーションでゴールを量産した。 そして、この超攻撃的な布陣を支えたのが、守備的MFのマケレレだった。神出鬼没の守備で相手の攻撃の芽を摘み取り続け、チームの屋台骨を支えた。また、エルゲラとマケレレが中盤の底でコンビを組み、センターバックにマドリー生え抜きのセンターバックであるパボンが起用される形も常用していた。これらの個性あるメンバーを抜群のキャプテンシーで見事にまとめたのがベテランのイエロ。その後方には、若手ながらも既にビッグセーバーぶりを存分に発揮していたカシージャスが控えていた。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">MFジネディーヌ・ジダン(29)</span> オフシーズンに当時の歴代最高移籍金となる8000万ユーロでユベントスからマドリーに移籍したジダンだったが、加入直後はチームにフィットし切れずに苦しむ。移籍金があまりに高額だったためマスコミからのプレッシャーは厳しく、スペインでの生活への順応にも苦しみ、なかなか本来のパフォーマンスを発揮することができなかった。しかし、シーズンが進むにつれて徐々にチームに馴染んでいくと、中盤戦以降は世界最高の選手たる所以を見せる。主に左サイド寄りの中央ポジションでプレーし、持ち前のボディバランスを生かした圧倒的なキープ力とドリブル、高精度のスルーパスを駆使。瞬く間にチームの中心となった。そして、圧巻だったのはレバークーゼンとのCL決勝。1対1の同点で迎えた前半44分、ロベルト・カルロスが左サイドから送った山なりのボールを、ボックス付近の中央やや左のポジションに位置していたジダンが左足のダイレクトボレーで合わせると、ボールは綺麗な弧を描きゴール左上隅に突き刺さった。このジダンのゴールが決勝点となり、レアル・マドリーは9度目の欧州制覇を達成。ジダンのゴールは、多くのメディアで「フットボール史上、最も素晴らしいゴール」と評価された。 2019.04.13 12:00 Sat4
“干された”ベッカムが自らの足でカペッロ監督の信頼を取り戻す【ビューティフル・フリーキック】
サッカーにおいて、試合を決める大きな要素の一つであるフリーキック(FK)。流れの中ではなく、止まった状態から繰り出されるキックがそのままゴールネットを揺らせば、盛り上がりは一気に最高潮へと達する。 この企画『Beautiful Free Kicks』(美しいフリーキック)では、これまでに生まれたFKの数々を紹介していく。 今回は、メジャーリーグ・サッカー(MLS)のインテル・マイアミの共同オーナーを務める元イングランド代表MFのデイビッド・ベッカム氏が現役時代に決めたフリーキックだ。 <div id="cws_ad">◆気合いの入った表情のベッカムがキックで信頼を掴み取る<br/><div style="margin:0 auto; max-width:100%; min-width:300px; " ><div style="position: relative; padding-bottom:56.25%; height: 0; overflow: hidden; "><iframe src="https://embed.dugout.com/v2/?p=eyJrZXkiOiJhN3pEMG9WayIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="style="width: 300px; min-width: 100%; position: absolute; top:0; left: 0; height: 100%; overflow: hidden; " width="100%" frameborder="0" allowfullscreen scrolling="no"></iframe></div></div></div> 2003年にマンチェスター・ユナイテッドからレアル・マドリー入りしたベッカム氏は、在籍4年で公式戦159試合に出場し20ゴール51アシストを記録した。しかし、2007年1月にシーズン終了後のロサンゼルス・ギャラクシーへの移籍が発表されると、当時のファビオ・カペッロ監督はベッカムを起用しないことを表明した。 それでも、腐らず練習に励むベッカム氏は、チームメイトからの推薦もあり、2007年2月10日に行われたラ・リーガ第22節のレアル・ソシエダ戦に約1カ月ぶりに出場する。 連敗中だったマドリーはソシエダに先制を許すも、迎えた37分、バイタルエリア右でフリーキックのチャンスを獲得する。ベッカムの右足から放たれたクロス性のシュートは絶妙なコースに飛ぶと、ワンバウンドしてゴール左に突き刺さった。 このゴールで追いついたマドリーは後半に勝ち越し、勝ち点3を獲得。このキックでカペッロ監督の信頼を再び掴み取り、ベッカム氏は初のラ・リーガのタイトルを獲得しアメリカへと旅立っていった。 2020.11.03 11:00 Tue5
