もうマドリッドにはリーガ戦しかない…/原ゆみこのマドリッド
2025.05.02 21:00 Fri
「これがコパ・デル・レイ決勝で起こっていたら」そんな風に私が想像していたのは木曜日、前夜のCL準決勝インテル戦1stレグでハーフタイム間近に交代したバルサのクンデが左太ももを負傷。全治3週間で2ndレグにも、リーガのクラシコ(伝統の一戦)にも間に合わないらしいと知った時のことでした。いやあ、月曜はスペインほぼ全土に渡るスーパー大停電で始まった今週、マドリッドのチームはどこもミッドウィークフリーでヒマだったんですけどね。水曜の一戦もクレ(バルサファン)に囲まれてTV観戦する気が起きず、バル(スペインの喫茶店兼バー)には行かなかった私なんですが、後で見ておけば良かったと後悔することに。
ちなみにその試合、モンジュイックでの開催だったにも関わらず、うーん、やっぱりバルサはまだコパの優勝呆けしていたんでしょうかね。開始1分もしないうちから、テュラムに先制点を決められたかと思えば、21分にはダンフリースが2点目をゲット。それでやっと目を覚ましたジャマルが25分、敵選手5人に囲まれながらのgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)で1点を返すと、38分にはフェラン・トーレスも決めて、前半を2-2で終了したため、後半は私もGOL(スポーツ専門オープン放送局)で実況を聞くことにしたんですけどね。
それが後半途中、CMが終わって、番組が戻ってきたところ、即ゴールコールがあって、しかもダブルというから、ビックリしたの何のって。そう、19分、CKから再びDFのダンフリースのヘッドでインテルがまた1点リードした直後、バルサもCKからラフィーニャの弾丸シュートがゴールバーに当たった後、GKゾマーの後頭部で3-3にするオウンゴールになったんですよ。試合の方はそのままのスコアで終わり、全ては来週火曜のサン・シーロでの2ndレグで決着がつくことになったのはまあいいとして、気になったのは前半42分にはクンデがケガで交代していたこと。
だってえ、コパ決勝の延長戦でバルサに優勝をもたらすゴールを挙げた選手ですよ。しかもフリック監督のローテーションに入らない彼は今季、そのインテル戦が53試合目の出場。ここまで酷使されれば、負傷するのは時間の問題で、それがあと1試合早かったなら、カルトゥーハではレアル・マドリーがPK戦で勝利して、今頃、今季3つ目のタイトルを祝っていたかもしれないと思ってしまうマドリディスタはきっと、少なくなかったかと。
え、それよりバルサの1stレグでの撃ち合いドローといえば、コパ準決勝1stレグを思い出さないかって?その通りで、実際、フリック監督も「ウチはコパのアトレティコ戦と同じ状況にある」と言っていたんですけどね。ただ違いは、モンジュイックでシメオネ監督のチームが土壇場に4-4と追いついて分けた後、2ndレグが行われたのは1カ月も経ってからだったこと。ええ、その間にアトレティコはCL16強対決2ndレグPK戦で尋常では起こりえない不運があって敗退し、更にリーガのバルサ戦でも2点差を引っくり返されて、2-4の逆転負け。リーガ優勝の目もほぼここで失ってしまったため、コパ準決勝2ndレグではかなり尾羽打ち枯らした状態で、前半にフェラン・トーレスに決められた1点を返せず、0-1で敗退という結末に。
ちなみにそんなバルサとは真逆な逆境地獄に陥ってしまったのがマドリーで、ええ、コパ決勝で負けたのは言わずもがなですが、その試合でリュディガーがヒザの半月板を部分断裂、メンディも右太ももの肉離れを起こして交代。更にリーガ前節ヘタフェ戦のハーフで退いたアラバも昨年、靭帯断裂したヒザの半月板を損傷していることがわかり、3人揃って手術って、そんな不幸な偶然があっていい?
いえまあ、全治6週間と言われるリュディガーはコパ決勝でもらったレッドカードのせいで、出場停止6試合となったため、どちらにしろ、リーガの残り試合には出られないんですけどね。アラバとメンディの方は6月18日のアル・ヒラル戦から始まるクラブW杯にも間に合わないそうで、現在、マドリーでプレー可能なDFは、コパ決勝での退場による2試合の処分は来季のコパで消化するルーカス・バスケス、カンテラーノ(RMカスティージャの選手)のアセンシオ、員数外と見なされているバジェホ、そしてフラン・ガルシアのたった4人だけという、前代未聞の人手不足が発生することに。
それでも一応、CBにはチュアメニをアテにできるんですが、カマビンガも負傷中の今、中盤も決して人員豊富という訳じゃありませんからね。残り5試合は、ほぼ2部昇格プレーオフ出場の可能性がなくなったラウール監督の率いるRMカスティージャ(RFEF1部)からDFを借りてくるしかなさそうですが、実はマドリーが落ち着かない理由はそこに留まらず。というのもアンチェロッティ監督のブラジル代表監督就任の話がいよいよ、本当になりそうだったから。
実際、今週の火曜には当人がクラブの許可を得て、ロンドンまで出向き、ブラジル・サッカー協会と交渉していましたしね。ただ、6月の代表戦から指揮を執ってもらうため、向こうは契約書類を用意していたにも関わらず、アンチェロッティ監督はサインに至らず。その理由はまだ、逆転優勝の可能性もあるリーガ戦が残っている上、これはクラブW杯を現在、サッカー・ディレクターのソラリ氏が暫定監督として引き継ぐという、世間の予想に真っ向から反する情報だったんですが、アンチェロッティ監督自身がアメリカでの初出の大会の指揮を執りたいからなのだとか。
まあ、これと来季は現レバークーゼンのシャビ・アロンソ監督を招聘する話は別なんですけどね。ただ、この日曜午後2時(日本時間午後10時)のセルタ戦、そして11日のクラシコに連敗でもして、完全にリーガ優勝不可能となってしまった場合、アンチェロッティ監督の気が変わるかもしれませんし、そればっかりは先が読めず。何せ現在、7位のセルタはバルサには4-3で負けたものの、続くビジャレアル戦で3-0の勝利と、2試合連続3得点していますからね。ボルハ・イグレシアスが4得点と当たってきましたし、相手は勝ち点2差のオサスナ、マジョルカの追撃をかわして、来季のEL出場権を死守しようとしているため、エムバペとビニシウスが完全に回復しているとはいえ、果たしてどうなることやら。
そしてこのところ、すっかり週1試合生活に馴染んでいるお隣さんのことにも触れておくと、今週はスーパー大停電の影響で月曜こそ、8人の選手がマハダオンダ(マドリッド近郊)での夕方練習に間に合わなかったものの、火曜からは平常運転に。試合が少なくなったものだから、ケガ人もいないアトレティコは土曜午後2時からのアラベス戦を目指して日々、シメオネ監督にハッパをかけられながら、汗を流しているんですけどね。
ただ、4月のリーガMVPをもらったフリアン・アルバレスは「Necesitamos seguir sumando de a tres estos cinco partidos para terminar lo más arriba posible/ネセシタモス・セギール・スマンドー・デ・ア・トレス・エストス・シンコ・パルティードス・パラ・テルミナール・ロ・マス・アリバ・ポシーブレ(できるだけ上の順位で終わるため、ボクらは残り5試合で勝ち点3を獲得し続ける必要がある)」と言っていたものの、これまでの例から考えて、その辺はあまり信用おけない彼らですからね。メンディソローサでのアラベス戦には昨季、レンタル修行していたジュリアーノの活躍もあって、2-0と負けているため、その二の舞にならないことを祈るばかりかと。
ええ、本音のところ、やっぱりアトレティコの目標は6月15日のPSG戦から始まって、シアトル・サンダース、ボタファゴと対戦するクラブW杯のようで、フリアンも「Es un torneo importante, así que vamos a prepararnos bien para hacer un gran torneo/エス・ウン・トルネオ・インポルタンテ、アシー・ケ・バモス・ア・プレパラールノス・ビエン・パラ・アセール・ウン・グラン・トルネオ(重要な大会だから、いい大会にできるようにしっかり準備するよ)」と話していましたしね。相手のアラベスも前節、レアル・ソシエダに勝って、降格圏を抜けたとはいえ、ラス・パルマスと勝ち点2、レガネスと4の17位と残留ゾーンぎりぎりにいるチームのため、試合に挑む覚悟が違うのが怖いですよね。
その一方で兄貴分の援護射撃を心待ちにしているレガネスは日曜にセビージャ戦で、いやあ、最近、絶不調の相手は2節前にピミエンタ監督を解任し、旧知のカパロス監督を呼んだんですけどね。それでもアラベスとは1-1で引き分け、オサスナには1-0で負けとまだ勝ち星がないんですが、ここ7試合白星のボルハ・ヒメネス監督のチームも決して調子は自慢できたものじゃないのが辛いところ。おまけにシセは出られないのに、セビージャは同様に前節の退場で出場停止だったはずのルケバキオまで、行政裁判所の処分一時停止命令で出られることになってしまい、ツイてない感もなくはないかと。
といっても残り5試合、現在、勝ち点が30しかないレガネスは、このセビージャ戦に続くエスパニョール、ビジャレアル、ラス・パルマス、バジャドリーとの試合で、通常の残留確定ポイント42に届くためには勝ち点12、要は4勝が必要ってことですからね。もちろん、最下位バジャドリーの降格が前節に決まった後、残り2席を争う、ラス・パルマス、アラベス、ジローナ、セビージャといったチームの成績にもよるんですが、とにかく今は根性を見せて、2部最速Uターンを避けてほしいものです。
そして最後に34節の先陣を切る金曜試合、エスタディオ・バジェカスでの弟分ダービーにも触れておくと、ラージョとヘタフェはまだ勝ち点42にはなっていないものの、現在、11位と12位と降格圏からは遠いところに位置。ただ、それがいいのか悪いのか、おかげで前者はここ4試合白星がなく、後者は3連敗中と、ええ、来季はスペインのCL出場チームが4から5になるため、8位までがヨーロッパの大会に出場。どちらにとってもいいチャンスだったんですが、この流れだとやっぱり高望みだったような。
それでも弟分同士にもマドリッド第3のチームはどちらかというメンツが懸かっているため、決して手を抜くことはないと思いますが、何せ、ヘタフェはエスパニョール戦で退場したウチェが3試合の出場停止で、前節からいませんからね。おまけにこのところ、マジョラル、ファンミ、ベルトゥグらFW陣がゴール日照り期に入ってしまったため、アランバリぐらいしか、得点が期待できないんですが、こればっかりはねえ。ただ今節、ラージョは正GKのバタジャとラティウが累積警告で出場停止となり、代理でGKカルデナス、バリウが入るため、その辺につけ入る隙はあるかと。前節はメトロポリターノで兄貴分に3-0と完勝されてしまったイニゴ・ペレス監督のチームもFW陣に関してはあまり潤っているとは言えないものの、バジェカスのファンの前では頑張らないといけないですよね。
ちなみにその試合、モンジュイックでの開催だったにも関わらず、うーん、やっぱりバルサはまだコパの優勝呆けしていたんでしょうかね。開始1分もしないうちから、テュラムに先制点を決められたかと思えば、21分にはダンフリースが2点目をゲット。それでやっと目を覚ましたジャマルが25分、敵選手5人に囲まれながらのgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)で1点を返すと、38分にはフェラン・トーレスも決めて、前半を2-2で終了したため、後半は私もGOL(スポーツ専門オープン放送局)で実況を聞くことにしたんですけどね。
それが後半途中、CMが終わって、番組が戻ってきたところ、即ゴールコールがあって、しかもダブルというから、ビックリしたの何のって。そう、19分、CKから再びDFのダンフリースのヘッドでインテルがまた1点リードした直後、バルサもCKからラフィーニャの弾丸シュートがゴールバーに当たった後、GKゾマーの後頭部で3-3にするオウンゴールになったんですよ。試合の方はそのままのスコアで終わり、全ては来週火曜のサン・シーロでの2ndレグで決着がつくことになったのはまあいいとして、気になったのは前半42分にはクンデがケガで交代していたこと。
え、それよりバルサの1stレグでの撃ち合いドローといえば、コパ準決勝1stレグを思い出さないかって?その通りで、実際、フリック監督も「ウチはコパのアトレティコ戦と同じ状況にある」と言っていたんですけどね。ただ違いは、モンジュイックでシメオネ監督のチームが土壇場に4-4と追いついて分けた後、2ndレグが行われたのは1カ月も経ってからだったこと。ええ、その間にアトレティコはCL16強対決2ndレグPK戦で尋常では起こりえない不運があって敗退し、更にリーガのバルサ戦でも2点差を引っくり返されて、2-4の逆転負け。リーガ優勝の目もほぼここで失ってしまったため、コパ準決勝2ndレグではかなり尾羽打ち枯らした状態で、前半にフェラン・トーレスに決められた1点を返せず、0-1で敗退という結末に。
対照的にこのCL準決勝は1stと2ndレグの間が1週間しかなく、それでインテルも負傷交代したラウタロが間に合わないようなんですけどね。よって、ミラノでもまた撃ち合いになるかもせず、決して大船に乗った気ではいられないんですが、いやあ、バルサは恵まれていますよ。というのも、ここしばらく負傷のリハビリ中だったレバンドフスキとバルデが復帰見込みだそうで、となれば、取られたら、取り返せばいい作戦を変える必要はない?
ちなみにそんなバルサとは真逆な逆境地獄に陥ってしまったのがマドリーで、ええ、コパ決勝で負けたのは言わずもがなですが、その試合でリュディガーがヒザの半月板を部分断裂、メンディも右太ももの肉離れを起こして交代。更にリーガ前節ヘタフェ戦のハーフで退いたアラバも昨年、靭帯断裂したヒザの半月板を損傷していることがわかり、3人揃って手術って、そんな不幸な偶然があっていい?
いえまあ、全治6週間と言われるリュディガーはコパ決勝でもらったレッドカードのせいで、出場停止6試合となったため、どちらにしろ、リーガの残り試合には出られないんですけどね。アラバとメンディの方は6月18日のアル・ヒラル戦から始まるクラブW杯にも間に合わないそうで、現在、マドリーでプレー可能なDFは、コパ決勝での退場による2試合の処分は来季のコパで消化するルーカス・バスケス、カンテラーノ(RMカスティージャの選手)のアセンシオ、員数外と見なされているバジェホ、そしてフラン・ガルシアのたった4人だけという、前代未聞の人手不足が発生することに。
それでも一応、CBにはチュアメニをアテにできるんですが、カマビンガも負傷中の今、中盤も決して人員豊富という訳じゃありませんからね。残り5試合は、ほぼ2部昇格プレーオフ出場の可能性がなくなったラウール監督の率いるRMカスティージャ(RFEF1部)からDFを借りてくるしかなさそうですが、実はマドリーが落ち着かない理由はそこに留まらず。というのもアンチェロッティ監督のブラジル代表監督就任の話がいよいよ、本当になりそうだったから。
実際、今週の火曜には当人がクラブの許可を得て、ロンドンまで出向き、ブラジル・サッカー協会と交渉していましたしね。ただ、6月の代表戦から指揮を執ってもらうため、向こうは契約書類を用意していたにも関わらず、アンチェロッティ監督はサインに至らず。その理由はまだ、逆転優勝の可能性もあるリーガ戦が残っている上、これはクラブW杯を現在、サッカー・ディレクターのソラリ氏が暫定監督として引き継ぐという、世間の予想に真っ向から反する情報だったんですが、アンチェロッティ監督自身がアメリカでの初出の大会の指揮を執りたいからなのだとか。
まあ、これと来季は現レバークーゼンのシャビ・アロンソ監督を招聘する話は別なんですけどね。ただ、この日曜午後2時(日本時間午後10時)のセルタ戦、そして11日のクラシコに連敗でもして、完全にリーガ優勝不可能となってしまった場合、アンチェロッティ監督の気が変わるかもしれませんし、そればっかりは先が読めず。何せ現在、7位のセルタはバルサには4-3で負けたものの、続くビジャレアル戦で3-0の勝利と、2試合連続3得点していますからね。ボルハ・イグレシアスが4得点と当たってきましたし、相手は勝ち点2差のオサスナ、マジョルカの追撃をかわして、来季のEL出場権を死守しようとしているため、エムバペとビニシウスが完全に回復しているとはいえ、果たしてどうなることやら。
そしてこのところ、すっかり週1試合生活に馴染んでいるお隣さんのことにも触れておくと、今週はスーパー大停電の影響で月曜こそ、8人の選手がマハダオンダ(マドリッド近郊)での夕方練習に間に合わなかったものの、火曜からは平常運転に。試合が少なくなったものだから、ケガ人もいないアトレティコは土曜午後2時からのアラベス戦を目指して日々、シメオネ監督にハッパをかけられながら、汗を流しているんですけどね。
ただ、4月のリーガMVPをもらったフリアン・アルバレスは「Necesitamos seguir sumando de a tres estos cinco partidos para terminar lo más arriba posible/ネセシタモス・セギール・スマンドー・デ・ア・トレス・エストス・シンコ・パルティードス・パラ・テルミナール・ロ・マス・アリバ・ポシーブレ(できるだけ上の順位で終わるため、ボクらは残り5試合で勝ち点3を獲得し続ける必要がある)」と言っていたものの、これまでの例から考えて、その辺はあまり信用おけない彼らですからね。メンディソローサでのアラベス戦には昨季、レンタル修行していたジュリアーノの活躍もあって、2-0と負けているため、その二の舞にならないことを祈るばかりかと。
ええ、本音のところ、やっぱりアトレティコの目標は6月15日のPSG戦から始まって、シアトル・サンダース、ボタファゴと対戦するクラブW杯のようで、フリアンも「Es un torneo importante, así que vamos a prepararnos bien para hacer un gran torneo/エス・ウン・トルネオ・インポルタンテ、アシー・ケ・バモス・ア・プレパラールノス・ビエン・パラ・アセール・ウン・グラン・トルネオ(重要な大会だから、いい大会にできるようにしっかり準備するよ)」と話していましたしね。相手のアラベスも前節、レアル・ソシエダに勝って、降格圏を抜けたとはいえ、ラス・パルマスと勝ち点2、レガネスと4の17位と残留ゾーンぎりぎりにいるチームのため、試合に挑む覚悟が違うのが怖いですよね。
その一方で兄貴分の援護射撃を心待ちにしているレガネスは日曜にセビージャ戦で、いやあ、最近、絶不調の相手は2節前にピミエンタ監督を解任し、旧知のカパロス監督を呼んだんですけどね。それでもアラベスとは1-1で引き分け、オサスナには1-0で負けとまだ勝ち星がないんですが、ここ7試合白星のボルハ・ヒメネス監督のチームも決して調子は自慢できたものじゃないのが辛いところ。おまけにシセは出られないのに、セビージャは同様に前節の退場で出場停止だったはずのルケバキオまで、行政裁判所の処分一時停止命令で出られることになってしまい、ツイてない感もなくはないかと。
といっても残り5試合、現在、勝ち点が30しかないレガネスは、このセビージャ戦に続くエスパニョール、ビジャレアル、ラス・パルマス、バジャドリーとの試合で、通常の残留確定ポイント42に届くためには勝ち点12、要は4勝が必要ってことですからね。もちろん、最下位バジャドリーの降格が前節に決まった後、残り2席を争う、ラス・パルマス、アラベス、ジローナ、セビージャといったチームの成績にもよるんですが、とにかく今は根性を見せて、2部最速Uターンを避けてほしいものです。
そして最後に34節の先陣を切る金曜試合、エスタディオ・バジェカスでの弟分ダービーにも触れておくと、ラージョとヘタフェはまだ勝ち点42にはなっていないものの、現在、11位と12位と降格圏からは遠いところに位置。ただ、それがいいのか悪いのか、おかげで前者はここ4試合白星がなく、後者は3連敗中と、ええ、来季はスペインのCL出場チームが4から5になるため、8位までがヨーロッパの大会に出場。どちらにとってもいいチャンスだったんですが、この流れだとやっぱり高望みだったような。
それでも弟分同士にもマドリッド第3のチームはどちらかというメンツが懸かっているため、決して手を抜くことはないと思いますが、何せ、ヘタフェはエスパニョール戦で退場したウチェが3試合の出場停止で、前節からいませんからね。おまけにこのところ、マジョラル、ファンミ、ベルトゥグらFW陣がゴール日照り期に入ってしまったため、アランバリぐらいしか、得点が期待できないんですが、こればっかりはねえ。ただ今節、ラージョは正GKのバタジャとラティウが累積警告で出場停止となり、代理でGKカルデナス、バリウが入るため、その辺につけ入る隙はあるかと。前節はメトロポリターノで兄貴分に3-0と完勝されてしまったイニゴ・ペレス監督のチームもFW陣に関してはあまり潤っているとは言えないものの、バジェカスのファンの前では頑張らないといけないですよね。
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バルサは祝ってるけど、まだ続くリーガもある…/原ゆみこのマドリッド
「あと大変なのは弟分だけね」そんな風に私が呟いていたのは金曜日、慌ただしいミッドウィーク開催36節がバルサのリーガ優勝で終わった翌朝のことでした。いやあ、もちろん、水曜のサンティアゴ・ベルナベウでマジョルカ相手に意地で勝利を挙げた甲斐もなく、翌日にはクラシコ(伝統の一戦)で勝ち点差を7にした宿敵がエスパニョールに0-2と勝利。最短ルートでタイトルをものにしたのはきっと、レアル・マドリーの選手たちも面白くないものを感じているとは思いますけどね。お隣さんも負けたため、2位の座が安泰となったのは良かったかと。 一方、またしてもアウェイで恥をさらしてきたアトレティコも前節で、毎シーズンの義務である5位以上の来季CL出場権は確定させていますからね。まだ4位のアスレティックに抜かれる可能性あるものの、5位ビジャレアルとは勝ち点差6でゴールアベレージはイーブン、総得失点差で上回っているため、落ちても4位で来季のスペイン・スーパーカップ出場権(今季の決勝がバルサvsマドリーだったため)はゲットと至って平和なんですが、対照的に残り2節に全てが懸かってしまったのが、ラージョ、ヘタフェ、レガネスのマドリッド勢弟分3チームなんですよ。 その状況を説明するのを兼ねて、この火曜水曜の試合がどうだったか、振り返っていくことにすると。先陣を切ったのはどこより辛い状況にあるレガネスで、ええ、ラ・セラミカでのビジャレアル戦を私もサンティアゴ・ベルナベウへ行く前に見ていたんですけどね。前節はようやくエスパニョールに勝ったため、少しは継続してくれるかと期待したものの、それがまったくダメだったんです。相手がCL出場権獲得に邁進しているチームだというのもあったんでしょうが、前半だけでアジョセに2本、そしてハーフタイム入り直前にもペペに決められて、呆気なく3-0で勝負がついてしまいましたっけ。 それも不幸は重なるもので、同日同時間帯にプレーしていたアラベスがバレンシアに1-0で勝ったため、残留圏最後の17位である相手とレガネスの勝ち点差が4となり、いえ、おかげでバジャドリーに続き、ラス・パルマスの降格が決まり、僅かでも生き残りの可能性があるのは18位のレガネスだけとなったんですけどね。ボルハ・ヒメネス監督は、「Mientras hay vida, hay esperanza. Vamos a pelear a por los 40 puntos/ミエントラス・アイ・ビダ、アイ・エスペランサ。バモス・ア・ペレアル・ア・ポル・ロス・クアレンタ・プントス(生きている間は希望がある。ウチは勝ち点40を目指して戦う)」と話していたものの…。 というのも、彼らの残りの対戦相手は37節、日曜の全カードunificacion(ウニフィカシオン/統合)時間帯午後7時(日本時間翌午前2時)ではラス・パルマス、最終節はバジャドリーと両降格済みチームというのは希望が持てるんですが、他力本願になることだから。要はやはり、次節にバジャドリーと対戦するアラベスが勝った場合、勝ち点が41となり、レガネスは2連勝しても追いつけず。その場合はもう2つの残留未達成チーム、勝ち点5差のヘタフェか、エスパニョールが2連敗してくれるかどうかに懸かってくることに。 どちらにしろ、かなり見込みの薄い賭けに見えるんですが、ラ・セラミカでの帰りがけには応援に来ていたレガネスファンが、来季はバレンシア移籍の噂があるネユウに「Basura!/basura(クズ)」と罵声を浴びせ、一気触発状態になったなんてことも。いつもブタルケでは「2部Bになってもついていく」と歌っているファンたちなんですから、今季4年ぶりで再昇格して、慣れない1部での戦いにここまで一生懸命、取り組んできた選手たちを貶めることはしないでほしいものです。 そして火曜の午後9時半、サンティアゴ・ベルナベウにマジョルカを迎えたマドリーはというと、泣きっ面に蜂とはまさにこのことで、クラシコに負けてリーガ逆転優勝の目が99%なくなった彼らには前代未聞の頭数不足が襲来。元々、長期離脱のカルバハル、ミリトン、手術したリュディガー、アラバ、メンディ、まだリハビリ中のカマビンガ、クラシコでケガをしたビニシウス、ルーカス・バスケス、自信喪失中のロドリゴ、出場停止のチュアメニに加え、試合前日にもGKルニンとブライムが招集リスト落ちとなったおかげで、とうとう大量12名が欠けたとなれば、その日の控え選手がバジャホ以外、全員カンテラーノ(RMカスティージャの選手)だったの仕方なかったかと。 そのせいか、ベルナベウも満員にはならなかったんですが、そんな状況でも勝利を求められるのがマドリーですからね。前半11分、マテウのパスをセバージョスがカットできず、バルイェントに先制ゴールを奪われた時には場内も一瞬、凍りついたものでしたが、そこは世界一を自負するチーム。GKレオ・ロマンがparadon(パラドン/スーパーセーブ)を連発したせいで、同点になるのは後半23分、モドリッチのスルーパスから、敵DF3人に囲まれたエムバペが格の違いを際立たせるシュートを決めてくれるまで待たないといけなかったんですが、いやホント、マドリーには最後まで絶対に諦めない精神がしみ込んでいるんですねえ。 そう、後半19分に脚を打撲した、今は押しも押されぬレギュラーでも登録がRMカスティージャのままのアセンシオをトップチームの幽霊部員バジェホに交代。他は29分にせっかく巡ってきた先発のチャンスを生かせなかったエンドリックをコパ・デル・レイ準々決勝レガネス戦の後半ロスタイムに決勝ゴールを挙げたゴンサロにしただけで、トップチームの選手が常時7人以上ピッチにいないといけない規定を守ったマドリーは、アンチェロッティ監督も「Nunca he visto un equipo que haya tirado 40 veces a portería como hemos hecho/ヌンカ・エ・ビストー・ウン・エキポ・ケ・アジャ・ティラードー・クアレンタ・ベセス・ア・ポルテリア・コモ・エモス・ヘッチョー(ウチがやったように40回もシュートするチームは見たことがない)」と驚いていた猛攻を、飽きずに終盤まで続けることに。 するととうとう、後半ロスタイム最後の分にはモドリッチのCKがクリアされた後、フラン・ガルシアが再びエリアに戻したボールをバジェホがヘッドで流し、出場3試合目のCBヤコボがコペテに先んじてシュート。「He ido y no sé ni cómo, pero la he metido/エ・イドー・イ・ノー・セ・ニ・コモ、ペロ・ラ・エ・メティードー(行って、どうやったかはわからないけど、ゴールに入れた)」という彼の初得点で、土壇場のremontada(レモンダーダ/逆転劇)を達成しているんですから、驚いたの何のって(最終結果2-1)。 これでバルサがエスパニョール戦をプレーする前にして、リーガチャンピオンとなるのを防げたマドリーだったんですが、この根性を今季、リーガのバルサ戦以外の試合でも見せられていいたらねえ。試合後、クルトワなどは、「Vamos a creer hasta que matemáticamente sea imposible/バモス・ア・クレエル・アスタ・ケ・マテマティカメンテ・セア・インポシブレ(数字的に不可能になるまで、ボクらは信じる)」と言っていたものの、翌日のカタルーニャダービーでは予想通り、奇跡は起こらず。 よって、残りのセビージャ、レアル・ソシエダとの2試合は、レバンドフスキととうとう3得点差になったエムバペが上乗せゴールを入れて、ピチチ(リーガの得点王)だけでなく、ヨーロパ・ゴールデンシュー獲得を目指す機会と、クラブW杯前のプレシーズンマッチと化したマドリーなんですが、ケガから復帰する選手もそうそう多くはなさそうですしね。大体がして、もうアンチェロッティ監督の頭にはブラジル代表の6月W杯予選に向けての招集リスト作りしかないかも。 せいぜい、6月に赴任するシャビ・アロンソ監督にRMカスティージャからの抜擢メンバーがアピールする機会ぐらいにしかならないんじゃないかと思いますが、困ったのは、試合終了直前まで、勝ち点1確保を見込みながら、空手で帰ることになったマジョルカのアラサーテ監督の決意。そう、8位のコンフェレンスリーグ出場の座を勝ち点1差でラージョ、オサスナと争っている彼らだけに、「最後のCKをクリアして終わったはずだったのにゴールを入れられた。Te vas con rabia, pero hay que transformarla en energía el domingo/テ・バス・コン・ラビア、ペロ・アイ・ケ・トランスフォルマルラ・エン・エネルヒア・エル・ドミンゴ(怒り心頭だが、このエネルギーを日曜に持って行かないと)」と言っていたんですが、その日曜の相手はヘタフェなんですよ。 おまけに「Tenemos que intentar ganar el domingo para llegar a Vallecas con opciones europeas/テネモス・ケ・インテンタール・ガナール・エル・ドミンゴ・パラ・ジェガール・ア・バジェカス・コン・オプシオネス・エウロペアス(日曜に勝って、ヨーロッパの大会参加の可能性を残してバジェカスに着かないといけない)」(アラサーテ監督)というように、マジョルカの最終節はラージョ戦。となれば、もしやマドリーは弟分たちに対して、余計なことをしてくれた? ええ、何せ翌木曜にはマドリッドがサン・イシドロ祭の祝日で賑わう中、エスタディオ・バジェカスに足を運んだ私だったんですけどね。昼間に降ったにわか雨も上がり、お日様がさんさんと輝く中でキックオフとなったベティス戦は、ラージョが前半37分にペドロ・ディアスのミドルシュートがバーに当たって落ちたボールをデ・フルートスがヘッドで決めて先制。更に前半ロスタイムにもルジューヌの直接FKがゴールとなり、2-0で折り返す最高の展開に。 やっぱりここ3週間、コンフェレンスリーグ準決勝フィオレンティーナ戦から週2試合となり、しかも先週は延長戦でチェルシーとの決勝に進出とあって、ベティスは疲れているはずという予想が当たったと、ホクホクしながら、後半を捨てて、私がコリセウムに向かったところ、やられました!うーん、やはり「Salimos un poco aturdidos quizás por la euforia, en la segunda parte/サリモス・ウン・ポコ・アトゥルディードス・キサ・ポル・ラ・エウフォリア、エン・ラ・セグンダ・パルテ(ボクらは多分、歓喜しすぎていて、ちょっとボオッとして後半に入った)」(ラティウ)のせいだったんでしょうかね。 メトロからアトーチャ駅でセルカニアス(国鉄近郊路線)に乗り換える前、早くも6分にはクチョのゴールで1点を返され、15分には英雄だったルジューヌがアブデをエリア内で倒してPKを献上。イスコに2点目を決められて、最後は2-2で引き分けてしまうんですから、ガッカリじゃないでうか。いえ、「Tenemos dos finales por delante y hay que ganarla/テネモス・ドス・フィナレス・ポル・デランテ・イ・アイ・ケ・ガナールラ(ウチには2つの決勝があって、勝たないといけない)」とイニゴ・ペレス監督も言っていた通り、日曜のセルタ戦、最終節のマジョルカ戦に勝てば、来季のコンフェレンスリーグの切符どころか、36節で勝ち点4差になってしまったセルタを追い越して、未だにEL行きも夢じゃないんですけどね。 せっかくの直接ライバルたちと差をつける機会を失ってしまったのは残念ではありますが、まあ、最後まで競うものが残留ではないだけ、ラージョは百万倍幸せ。だってえ、ファンに総動員をかけ、アスレティック戦前にはbengala(ベンガラ/発煙筒)を焚いて、チームバスをお出迎えしてもらい、普段の数倍は力強いコリセウムの応援を受けながら、GKダビド・ソリアとウナイ・シモンのロングゴールキックと延々にボールが宙を舞っていた試合、ヘタフェは後半31分にグルセタ、44分にはCKからビビアンのシュートを浴びて、ウィリアムス兄弟のいなかったアスレティックに0-2で負け、来季のCL出場確定を祝われてしまったんですよ。 おかげでとうとう、試合の終盤にはスタンドから、「jugadores mercenarios/フガドーレス、メセナリオス(選手は金で雇われた傭兵)」というカンティコが出ていた程だったんですが、つまりこれって、6連敗の彼らは未だに残留確定ができておらず。エスパニョール、アラベス、レガネスと共に降格最後の1チームになる可能性があるってことで、奇跡が起こって、お隣さんが残留できても、ヘタフェが落ちたら、そんな悲劇はない?いやまあ、それでも日曜のマジョルカ戦、最終節のセルタ戦で勝ち点を貯められれば、回避可能なんですけどね。揃って相手がヨーロッパの大会出場を目指しているチームというのが辛いところかと。 そんなヘタフェにはもう少しのガッツと幸運を祈るしかないんですが、え?何で木曜にプレーしたアトレティコの話が抜けているんだって?いやあ、私がバジェカスに行ったのも実はもう、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)であの、ちっちもさっちもいかない彼らのアウェイゲームを見ているのに耐えられなかったからで、案の定、オンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の二元中継でも一向にいい話は聞こえてこず。挙句の果てに前半24分にはCKから、カテナにヘッドでゴールを挙げられて先制されると、後半途中にはシメオネ監督がフリアン・アルバレス、セルロートを下げる不可解采配を見せ、ええ、今のコレアとグリーズマンではゴールをまったく期待できませんですからね。 最後は後半37分にもブドミルに頭で決められ、2-0ですごすご完敗と、その気合のないプレーぶりにラジオの解説者たちがカンカンだったのを聞くにつけ、見ないで本当に良かったとホッとしたのは私だけではない?これで彼らはコパ・デル・レイ準決勝でバルサに負けて、今季全てのタイトル獲得可能性がほぼ消えて以来、アウェイ戦5試合でたったの1勝。そんな情けない有様にならなければ、もっと遅くまでリーガで粘れたんじゃないかと思うんですが、これには「監督がアウェイで選手たちがいいレベルを見せるのに必要なモチベーションを与えられない監督の責任」といくらシメオネ監督が言い張ったって、やっぱり当事者たちの自覚の問題があるのでは? おまけにこのオサスナ戦では後半途中にバリオスがジョレンテの腰に頭をぶつけ、脳震盪で交代。日曜のスィートホーム、メトロポリターノでの今季最終戦、ベティス戦にも出られなくなってしまうとは如何に。昨季同様、シーズン終盤は突極のアウェイ弱者になり下がったアトレティコにはもう、何を言っていいか、私もわからないんですが、そんなところを含めて、彼らは人間的な愛すべきチーム。今はせめて、クラブW杯では心を入れ替えて、今季のCLグループフェーズ、PSG戦やレバークーゼン戦で見せた強さを再現してくれることを願うしかありませんね。 ご挨拶: サイトのサービス終了をもって、このコラムも今回で終わりとなります。長年のおつき合い、ありがとうございました。この先もサッカーファンの旅行先として最適なマドリッドの魅力、リーガやマドリッドのクラブの試合やニュース、スペイン代表などについて、お伝えする方法を模索中なので、その際にはよろしくお願いします。 2025.05.17 21:00 Sat3
「王者として重要な大会を戦わなければ」代表招集拒否のスペイン女子代表選手たちの声明、同意しなかったW杯優勝メンバーが理由を明かす「私は何よりもプレーしたい」
レアル・マドリーのスペイン女子代表FWアテネア・デル・カスティージョが、同意しなかった声明について自身の考えを明かした。 オーストラリ&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)で見事に優勝したスペイン女子代表。しかし、メダルが授与されるセレモニーでスペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス会長がFWジェニファー・エルモソの唇にキス。これが大きな問題に発展した。 エルモソは望んでいないキスをされたとすると、世界中で批判がルビアレス会長に集中することに。しかし、ルビアレス会長は自身の行動を一度は謝罪するも、「合意の上だった」「辞任する気はない」と主張を繰り返すことに。ただ、国際サッカー連盟(FIFA)から懲戒処分を受けると、エルモソも正式に告訴。その結果、会長を辞任することとなった。 一方で、スペイン代表の選手たちや候補選手たちは連盟で改善がない限り代表招集に応じない意向を発表。RFEFはホルヘ・ビルダ監督も解任し、体制が変わったRFEFだったが、UEFA女子ネーションズリーグに向けたメンバーが発表される予定の15日に、39名の選手が更なる改善を要求し代表招集を拒否する声明を発表していた。 これにより、スペイン女子代表メンバー発表は延期されることとなった、女子W杯優勝メンバーのうち2人が声明にサインしていなかった。1人は、レアル・マドリーのMFクラウディア・ソルノサだったが、女子W杯をもって代表引退を決意したとのこと。もう1人が、カスティージョだった。 カスティージョは自身のX(旧ツイッター)を通じて、自身が声明に同意しなかった理由を説明。ルビアレス元会長の行為やRFEFの体制に対しての不満や訴えには同意しているものの、まずは代表選手としてプレーすることが大事だと考えていると明かした。 「ここ数時間の出来事を受け、私の意見と決断を下した全ての理由を述べたいと思う」 「今回発表された声明を掘り下げる前に、私の考えを明確にしておきたいと思う。仲間がすでに述べているように、ジェニ・エルモソに起こった全てのことを非難し、ルイス・ルビアレスの全く場違いで遺憾な行動を指摘することに、私は完全に同意する」 「このため、私は他の80人の選手たちと共に、この事件を非難する声明に署名し、ルイス・ルビアレスが引き続きその職に就くならば、代表チームに行かないと表明した」 「この声明とその後の出来事の後、誰もが知るように、ルイス・ルビアレスとホルヘ・ビルダはもはやRFEFにいない。ただ、ネーションズリーグの戦いが近いこと、そして私たちの要求の重要な部分が満たされていることを考慮すると、代表チームへの招集を断ることは考えていない。その主張を明確に示したいと思う」 「まず第一に、私たちはサッカー選手。ここ数週間に起こったことを考慮すると、それを思い出しておいて損はない。私たちはプロフェッショナルとして、その義務を果たさなければならない」 「第二に、私たちが要求する変化には名前と姓があり、それらを引き起こす、または少なくともそれを始めるのに最良の方法は内部からであると私は信じている」 「もちろん、それは必要だと思うけど、RFEFが全く不確実な状況にあることも承知しているし、現時点で指揮を執っている人たちを信頼したいと思っている。私たちは、そのために指定されたわけではないため、選手が私たちが求めているこれらの変更を行うことはできないことは明らかだ」 「また、オリンピック出場のチャンスを与えてくれる非常に重要な大会を戦わなければならないと思う。私たちは世界王者のチームであり、それを忘れてはいけない。選手たちは皆、スペインのスポーツ界で最も重要な偉業の1つを達成した後、酷い数週間を過ごした。私は特にサッカーに行きたい、サッカーを見たい、そして何よりもプレーしたいと思っている」 「要するに、私は自分が考えていること、やりたいことを表明し他のであり、それ以上でもそれ以下でもない。この状況を完全に終わらせて、サッカーのことだけを考え、プレーし、見て、楽しむことに戻りたいと思っている」 2023.09.16 19:30 Sat4
重傷を負ったレアルの17歳逸材CBが復帰間近、昨夏のツアー帯同に続くCWC参加なるか
レアル・マドリーU-19のU-17スペイン代表DFジョアン・マルティネスが、復帰へと近づいている。スペイン『マルカ』が報じた。 今シーズン開幕前のアメリカツアーでは、ブレイクを果たしたスペイン人DFラウール・アセンシオらとともにファーストチームに帯同したマルティネス。カルロ・アンチェロッティ監督も高く評価した17歳センターバックだが、ツアー終了後のトレーニングで左ヒザ前十字じん帯断裂の重傷を負っていた。 2024年8月の負傷からもうすぐ7カ月が経とうというなか、すでにボールを使ったピッチでのトレーニングを再開しているとのこと。リハビリは最終段階にあり、あと1カ月ほどでチームに復帰できる段階まで来ているという。 アルバロ・アルベロア監督率いるU-19チームでのシーズン中の復帰が期待される一方、ファーストチーム に帯同してのFIFAクラブ・ワールドカップ(CWC)参加も視野に。出場することが目標ではなく、再びアンチェロッティ監督のもとでトレーニングし、その後のプレシーズンに備えたいという考えのようだ。 2025.02.26 18:58 Wed5