マドリッドではもうCLを見られない…/原ゆみこのマドリッド
2025.04.19 23:30 Sat
「もしや移籍しない方が良かったのかも」そんな風に私が複雑な気持ちになっていたのは金曜日、エムバペがここ9年間、CL優勝を目指しながら、その夢を叶えられていないという記事をマルカ(スポーツ紙)で読んだ時のことでした。いやあ、昨季までいたPSGではまさしく、レアル・マドリーに敗退したことも2回あり、一番トロフィーに近づいたのは2020年、決勝でバイエルンに敗れた時だったそうなんですけどね。その間、マドリーは4回も優勝しており、それこそ6度のタイトル獲得を誇るモドリッチ、カルバハルを始め、2022年と昨季の2回組もビニシウスやロドリゴ、クルトワらと多数。当人も彼らと一緒にプレーできる今季こそと期待をしていたはずですが、準々決勝で呆気なく敗退とは見込み違いも甚だしい?
更に悲劇だったのが、対照的に古巣のPSGはアストン・ビラを総合スコア4-5で破り、皮肉にもアーセナルとの準決勝に進出。ええ、このラウンドに勝てば、あとはバルサvsインテル戦の勝者とのアリアンツ・アレナでの決勝を残すのみですからね。うっかりルイス・エンリケ監督のチームが優勝した日には、エムバペも何のためにマドリーに移ったのかと自問自答することになりかねませんが、その一方で彼がいなくなって、PSGがより強くなったという声が巷にあるのも事実。逆にマドリーはCLと相性が悪い選手を獲ってしまったのだったら、目も当てられないことになりますが、まあ、それはそれ。
とりあえず、水曜のCL準々決勝アーセナル戦2ndレグがどんな試合だったか、お話ししていくことにすると、先週、エミレーツ・スタジアムでの1stレグで3-0と完敗した直後から始まった根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)作戦は今回も成功。少なくともマドリーファンに対してはなんですが、だってえ、キックオフ2時間前にはチームバスをお出迎えするため、雨が降っている中、サンティアゴ・ベルナベウの外側東南部の通りが何万もの群衆で身動きが取れない状態になっていたんですよ。
いや、私は行っていないんですが、ここずっと、メトロのサンティアゴ・ベルナベウ駅は工事中で、改札が1つしかないのもあり、普通の試合でも地上に出るのに人が詰まることが多くてねえ。そこにあのお出迎え帰りのファン集団が入ってきたら、恐ろしい混雑になるだろうと、乗車中に流れたアナウンスに従って、1つ手前のヌエボス・ミニステリオスから歩くことに。それもまた、駅に向かう人々の流れに逆らって進まざるを得ず、なかなか大変だったんですが、そんな苦労もスタジアムに入るまでですって。
ええ、屋根を閉じたベルナベウ内部は雨も風も入らず、快適だからですが、恒例の大幕とモザイクがfondo sur/フォンド・スール(ゴール裏南側スタンド)を飾り、確実にいつもより大きいボリュームでクラブ歌の合唱があった後、ピッチに立った選手たちが主役になってくれなくてはねえ。いやまあ、キックオフから点を取る気満々で攻めていったマドリーは早くも3分、ビニシウスのクロスをエムバペが胸で押し込んでゴールを入れたんですが、火を見るよりも明らかなオフサイドだったため、スコアに挙がらず。どうも気力の方ばかりが空回りしているような傾向が見受けられたんですが、すると10分過ぎ、いきなりVAR(ビデオ審判)注進を受けた主審がモニターに走り、アーセナルにPKを与えたから、ビックリしたの何のって。
でもねえ、このVARお節介はこれだけでなく、23分にはライスがエムバペをエリア内で倒したとして、主審がペナルティを宣告。これにはスタンドも待望の1点目が入ると大喜びだったんですが、いつになってもVAR通信が終わらず、長々3分も待たせた後、モニターチェックに行くって一体、何?挙句の果てにペナルティは取り消されてしまい、アンチェロッティ監督を「Para cambiar la dinámica necesitábamos algo positivo/パラ・カンビアル・ラ・ディナミカ・ネセシタバモス・アルゴ・ポシティボ(流れを変えるためには何かポジティブなことが必要だった)」と嘆かすことに。
結局、前半は敵エリアに近づいても、シュートが撃てないマドリーは0-0で折り返したんですが、ええ、根性のレモンターダは試合の終盤に発動することが多いですからね。その時は私も含め、まだファンたちも期待を持っていたと思いますが、後半16分、アンチェロッティ監督はルーカス・バスケス、アラバ、ロドリゴから、セバージョス、エンドリック、フラン・ガルシアへの早めの3人一斉交代実施。その後すぐの20分にはまさか、メリーノのスルーパスがサカに渡り、クルトワの上を超すvaselina(バセリーナ/ループシュート)でゴールを奪われてしまうとは!
え、それでもマドリーはサリバからエリア前でボールを奪ったビニシウスが決めて、即座に同点にしたんだろうって?まあ、そうなんですが、それでも総合スコアは1-4で、あと3点取らないと延長戦にも入れないのは変わりませんからね。おまけに28分、アセンシオに代わり、モドリッチが入る直前、ライスからボールを奪おうとしてファールを取られた際、着地に失敗。足首を捻ってしまったエムバペが続行不能になってしまうって、こんな間の悪いことがあっていい?
それでもブライムを入れて、得点を目指したマドリーだったんですが、とにかく「Metimos muchos centros pero este año no tenemos un Joselu, un delantero nato ahí arriba/メティモス・ムーチョス・セントロス・ペロ・エステ・アーニョ・ノー・テネモス・ウン・ホセル、ウン・デランテーロ・ナトー・アイー・アリバ(ウチは沢山クロスを入れたけど、今季は前線に生粋のFW、ホセルみたいな選手がいない)」(クルトワ)彼らですからね。ほとんどシュートには繋がらず、相手のGKダビド・ラジャのグローブもキレイなまま、最後はロスタイム3分にはアーセナルのカウンターが炸裂。マルティネッリに止めの2点目を入れられて、総合スコア1-5で敗退してしまいましたっけ。
いやあ、今季のマドリーのCLは決勝トーナメント16強対決プレーオフでのマンチェスター・シティ戦こそ、総合スコア6-3と強さを見せたものの、大体がして、リーグフェーズで3敗もして、直接進出のトップ8入りできない辺りから、ケチはついていたんですけどね。16強対決のアトレティコ戦も総合スコア2-2でPK戦までもつれ込み、お隣さんの不幸体質によるフリアン・アルバレスの両足で蹴ったPK無効判定のおかげで勝ち上がったという経緯も。とりわけ最近はリーガでもホームでバレンシアに負けたり、下位のアラベスに0-1の辛勝だったりと、チームの落ち込みぶりが心配されていたんですが、何より自分たちの大会と自負するCLで、16年のぶりの準決勝進出となるアーセナルに手も足も出なかったのは痛かったかと。
おかげで試合後の記者会見など、ほとんどアンチェロティ監督の先行きの質問ばかりになってしまい、当人も「No sé qué va a ser de mi futuro y no quiero saberlo.../ノー・セ・ケ・バ・ア・セル・デ・ミ・フトゥロ・イ・ノー・キエロ・サベールロ(自分の将来に何が起きるかは知らないし、知りたくもない)」と言うしかなかったんですが、まだいいんですよ、マドリーは。何故なら、彼らにはコパ・デル・レイ決勝も来週土曜に控えていますし、リーガも首位とは勝ち点4差。決して今季のビッグタイトル獲得の可能性がゼロになってしまった訳じゃないからですが、問題なのは相手がどちらもバルサであることでしょうか。
ええ、コパ決勝の後、5月11日にはリーガのクラシコ(伝統の一戦)もあるんですが、今季のシーズン前半戦は0-4、1月のスペイン・スーパーカップ決勝でも2-5と、彼らはバルサにgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)負けしていますからね。ただ相手は1日早く、ドルトムントに3-1で負けたものの、1stレグでの4-0勝利のおかげで、CL準決勝進出が決定。リーガでの対戦の時にはインテルとの死闘を終えて疲弊している相手に、週1試合で体力十分で挑めるというアドバンテンージがありますが、こればっかりはねえ。
ちなみにそこに行きつくまで負けられないマドリーの今週末のリーガは、日曜午後9時(日本時間翌午前4時)に再び、ベルナベウ開催となるアスレティック戦。バルベルデ監督のチームも木曜にEL準々決勝レンジャース戦2ndレグをプレーして、疲れてはいるものの、今季の決勝会場でもあるサン・マメスで2-0と勝って準決勝進出が決まり、マンチェスター・ユナイテッド戦を前に士気が上がっていますからね。コパ決勝までにネンザは治るものの、どちらにしろ、出場停止でエムバペが出られないマドリーだけに、ブラジル人FWコンビやベリンガム、ブライムが早く気持ちを切り替えて、ゴールを挙げてくれるといいんですが。
そして他のマドリッド勢の週末の試合もお伝えしていくと、この32節は土曜に3チームが集中していて、まず午後2時試合でラージョがバレンシアとエスタディオ・バジェカスで対戦。勝ち点を残留目安の40にした後、ここ2試合、エスパニョールとアスレティックに連敗して、ちょっと停滞している彼らなんですが、今週のヨーロッパの大会の準々決勝でバルサ、アスレティック、そしてベティスもヤギエロニア(ポーランド)を退け、コンフェレンスリーグ準決勝に進出したため、来季のスペインのCL出場枠が5チームに拡大したのは朗報だったかと。
おかげで8位のチームがコンフェレンスリーグに行けることになり、それって、現在、同勝ち点で並ぶ7、8位のセルタ、マジョルカと3差で10位のラージョにもまだまだチャンスはあるのでは?いえまあ、マドリー戦を含め、ここ3連勝で残留争いからかなり距離を置いたバレンシアは決して侮れないんですけどね。水曜にはイニゴ・ペレス監督の契約1年延長も発表されましたし、そのお祝いも兼ねて、白星を掴めたらいいかと。
続いて午後6時半からは前節、バルサにサエンスのオウンゴールで0-1と負け、お隣さんのヘタフェがラス・パルマスに負けたせいもあって、19位に落ちてしまったレガネスがアウェイでマジョルカに挑むことに。何せ、ボルハ・ヒメネス監督のチームはここ5試合で勝ち点1しか取れていませんからね。いよいよあと7試合となり、2部最速Uターンを避けるための正念場がやって来た感がありますが、今回、心配なのは累積警告となったラバが出場停止なこと。ファン・クルスも痛むところがあって、せいぜい20~30分ぐらいしかプレーできないようですが、そんなの、エースのムリキ、浅野拓磨選手、モルラネス、ロベルト・ナバーロが負傷で不在のアラサーテ監督のチームの比じゃない?
まあ、それでもレガネスは17位のアラベスと勝ち点2差しかありませんし、土曜の午後9時には兄貴分がラス・パルマスと対戦。ささやかな援護射撃をしてくれるはずですが、すでにミッドウィークフリー2週間目に突入したアトレティコは結構、ヒマを持て余しているようでねえ。月曜にバジャドリーに勝った後、マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場でセッションを再開したのは水曜で、しかもその後、週2試合時代は時間がなくてできなかった、バーベキュー決起ランチ会もあったのだとか。
え、4月の頭に全ての大会で優勝可能性を失ったアトレティコが今更、何を決起しているのかって?いやあ、それがリーガ首位のバルサとは勝ち点7差あるんですが、彼らは残り7試合に全勝して、勝ち点3差のお隣さん共々、上位2チームが躓くのを祈ることにしたそうで、嬉しいことにこのカナリア諸島遠征には負傷で欠けていたデ・パウル、リノも回復して参加。更に5試合の出場停止処分がやっと明けたコレアも加わって、全員で前日移動したんですが、折りしも世間はセマナ・サンタ(イースター週間)とあって、あまり浮かれ過ぎずにプレーできるといいのですが。
そして先駆けて、金曜試合でエスパニョールとのアウェイゲームに臨んだヘタフェは、いやあ、こちらも勝ち点40まであと1つに迫っているんですけどね。アトレティコと引き分けた後、ラージョ、セルタに連勝していたエスパニョールの勢いに押され、前半39分にはクンブラのゴールで先制されてしまうことに。同点を目指した後半も14分にウチェがレッドカードをもらってしまったのが災いし、そのまま1-0で負けてしまったんですが、まあドンマイ。来週水曜はコリセウムで兄弟分ダービー、マドリー戦もありますしね。ラージョの1つ下の11位につける彼らにもまだヨーロッパの大会出場圏を目指すことはできるんでが、まずは残留確定を果たしてほしいものです。
更に悲劇だったのが、対照的に古巣のPSGはアストン・ビラを総合スコア4-5で破り、皮肉にもアーセナルとの準決勝に進出。ええ、このラウンドに勝てば、あとはバルサvsインテル戦の勝者とのアリアンツ・アレナでの決勝を残すのみですからね。うっかりルイス・エンリケ監督のチームが優勝した日には、エムバペも何のためにマドリーに移ったのかと自問自答することになりかねませんが、その一方で彼がいなくなって、PSGがより強くなったという声が巷にあるのも事実。逆にマドリーはCLと相性が悪い選手を獲ってしまったのだったら、目も当てられないことになりますが、まあ、それはそれ。
とりあえず、水曜のCL準々決勝アーセナル戦2ndレグがどんな試合だったか、お話ししていくことにすると、先週、エミレーツ・スタジアムでの1stレグで3-0と完敗した直後から始まった根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)作戦は今回も成功。少なくともマドリーファンに対してはなんですが、だってえ、キックオフ2時間前にはチームバスをお出迎えするため、雨が降っている中、サンティアゴ・ベルナベウの外側東南部の通りが何万もの群衆で身動きが取れない状態になっていたんですよ。
ええ、屋根を閉じたベルナベウ内部は雨も風も入らず、快適だからですが、恒例の大幕とモザイクがfondo sur/フォンド・スール(ゴール裏南側スタンド)を飾り、確実にいつもより大きいボリュームでクラブ歌の合唱があった後、ピッチに立った選手たちが主役になってくれなくてはねえ。いやまあ、キックオフから点を取る気満々で攻めていったマドリーは早くも3分、ビニシウスのクロスをエムバペが胸で押し込んでゴールを入れたんですが、火を見るよりも明らかなオフサイドだったため、スコアに挙がらず。どうも気力の方ばかりが空回りしているような傾向が見受けられたんですが、すると10分過ぎ、いきなりVAR(ビデオ審判)注進を受けた主審がモニターに走り、アーセナルにPKを与えたから、ビックリしたの何のって。
いやあ、その原因は数分前にあったCKの時に、いえ、デクラン・ライスの蹴ったボールはGKクルトワがキャッチして、即座にカウンター攻撃が始まっていたんですけどね。その時、エリア内でミケル・メリーノをマークしていたアセンシオが相手を引き倒したのがVAR審判の目に留まり、ペナルティにされてしまったんですが、この時はクルトワが発奮。サカが蹴ったPKを倒れながら手で弾き、「cuando te pitan un penalti en contra, si la paras sigues creyendo/クアンドー・テ・ピタン・ウン・ペナルティ・エン・コントラ、シー・ラ・パラス・シゲス・クレジェンドー(ペナルティを取られた時、もしそれを止めれば、信じ続けることができる)」(クルトワ)と、4点差になるのを避けられたのは助かったかと。
でもねえ、このVARお節介はこれだけでなく、23分にはライスがエムバペをエリア内で倒したとして、主審がペナルティを宣告。これにはスタンドも待望の1点目が入ると大喜びだったんですが、いつになってもVAR通信が終わらず、長々3分も待たせた後、モニターチェックに行くって一体、何?挙句の果てにペナルティは取り消されてしまい、アンチェロッティ監督を「Para cambiar la dinámica necesitábamos algo positivo/パラ・カンビアル・ラ・ディナミカ・ネセシタバモス・アルゴ・ポシティボ(流れを変えるためには何かポジティブなことが必要だった)」と嘆かすことに。
結局、前半は敵エリアに近づいても、シュートが撃てないマドリーは0-0で折り返したんですが、ええ、根性のレモンターダは試合の終盤に発動することが多いですからね。その時は私も含め、まだファンたちも期待を持っていたと思いますが、後半16分、アンチェロッティ監督はルーカス・バスケス、アラバ、ロドリゴから、セバージョス、エンドリック、フラン・ガルシアへの早めの3人一斉交代実施。その後すぐの20分にはまさか、メリーノのスルーパスがサカに渡り、クルトワの上を超すvaselina(バセリーナ/ループシュート)でゴールを奪われてしまうとは!
え、それでもマドリーはサリバからエリア前でボールを奪ったビニシウスが決めて、即座に同点にしたんだろうって?まあ、そうなんですが、それでも総合スコアは1-4で、あと3点取らないと延長戦にも入れないのは変わりませんからね。おまけに28分、アセンシオに代わり、モドリッチが入る直前、ライスからボールを奪おうとしてファールを取られた際、着地に失敗。足首を捻ってしまったエムバペが続行不能になってしまうって、こんな間の悪いことがあっていい?
それでもブライムを入れて、得点を目指したマドリーだったんですが、とにかく「Metimos muchos centros pero este año no tenemos un Joselu, un delantero nato ahí arriba/メティモス・ムーチョス・セントロス・ペロ・エステ・アーニョ・ノー・テネモス・ウン・ホセル、ウン・デランテーロ・ナトー・アイー・アリバ(ウチは沢山クロスを入れたけど、今季は前線に生粋のFW、ホセルみたいな選手がいない)」(クルトワ)彼らですからね。ほとんどシュートには繋がらず、相手のGKダビド・ラジャのグローブもキレイなまま、最後はロスタイム3分にはアーセナルのカウンターが炸裂。マルティネッリに止めの2点目を入れられて、総合スコア1-5で敗退してしまいましたっけ。
いやあ、今季のマドリーのCLは決勝トーナメント16強対決プレーオフでのマンチェスター・シティ戦こそ、総合スコア6-3と強さを見せたものの、大体がして、リーグフェーズで3敗もして、直接進出のトップ8入りできない辺りから、ケチはついていたんですけどね。16強対決のアトレティコ戦も総合スコア2-2でPK戦までもつれ込み、お隣さんの不幸体質によるフリアン・アルバレスの両足で蹴ったPK無効判定のおかげで勝ち上がったという経緯も。とりわけ最近はリーガでもホームでバレンシアに負けたり、下位のアラベスに0-1の辛勝だったりと、チームの落ち込みぶりが心配されていたんですが、何より自分たちの大会と自負するCLで、16年のぶりの準決勝進出となるアーセナルに手も足も出なかったのは痛かったかと。
おかげで試合後の記者会見など、ほとんどアンチェロティ監督の先行きの質問ばかりになってしまい、当人も「No sé qué va a ser de mi futuro y no quiero saberlo.../ノー・セ・ケ・バ・ア・セル・デ・ミ・フトゥロ・イ・ノー・キエロ・サベールロ(自分の将来に何が起きるかは知らないし、知りたくもない)」と言うしかなかったんですが、まだいいんですよ、マドリーは。何故なら、彼らにはコパ・デル・レイ決勝も来週土曜に控えていますし、リーガも首位とは勝ち点4差。決して今季のビッグタイトル獲得の可能性がゼロになってしまった訳じゃないからですが、問題なのは相手がどちらもバルサであることでしょうか。
ええ、コパ決勝の後、5月11日にはリーガのクラシコ(伝統の一戦)もあるんですが、今季のシーズン前半戦は0-4、1月のスペイン・スーパーカップ決勝でも2-5と、彼らはバルサにgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)負けしていますからね。ただ相手は1日早く、ドルトムントに3-1で負けたものの、1stレグでの4-0勝利のおかげで、CL準決勝進出が決定。リーガでの対戦の時にはインテルとの死闘を終えて疲弊している相手に、週1試合で体力十分で挑めるというアドバンテンージがありますが、こればっかりはねえ。
ちなみにそこに行きつくまで負けられないマドリーの今週末のリーガは、日曜午後9時(日本時間翌午前4時)に再び、ベルナベウ開催となるアスレティック戦。バルベルデ監督のチームも木曜にEL準々決勝レンジャース戦2ndレグをプレーして、疲れてはいるものの、今季の決勝会場でもあるサン・マメスで2-0と勝って準決勝進出が決まり、マンチェスター・ユナイテッド戦を前に士気が上がっていますからね。コパ決勝までにネンザは治るものの、どちらにしろ、出場停止でエムバペが出られないマドリーだけに、ブラジル人FWコンビやベリンガム、ブライムが早く気持ちを切り替えて、ゴールを挙げてくれるといいんですが。
そして他のマドリッド勢の週末の試合もお伝えしていくと、この32節は土曜に3チームが集中していて、まず午後2時試合でラージョがバレンシアとエスタディオ・バジェカスで対戦。勝ち点を残留目安の40にした後、ここ2試合、エスパニョールとアスレティックに連敗して、ちょっと停滞している彼らなんですが、今週のヨーロッパの大会の準々決勝でバルサ、アスレティック、そしてベティスもヤギエロニア(ポーランド)を退け、コンフェレンスリーグ準決勝に進出したため、来季のスペインのCL出場枠が5チームに拡大したのは朗報だったかと。
おかげで8位のチームがコンフェレンスリーグに行けることになり、それって、現在、同勝ち点で並ぶ7、8位のセルタ、マジョルカと3差で10位のラージョにもまだまだチャンスはあるのでは?いえまあ、マドリー戦を含め、ここ3連勝で残留争いからかなり距離を置いたバレンシアは決して侮れないんですけどね。水曜にはイニゴ・ペレス監督の契約1年延長も発表されましたし、そのお祝いも兼ねて、白星を掴めたらいいかと。
続いて午後6時半からは前節、バルサにサエンスのオウンゴールで0-1と負け、お隣さんのヘタフェがラス・パルマスに負けたせいもあって、19位に落ちてしまったレガネスがアウェイでマジョルカに挑むことに。何せ、ボルハ・ヒメネス監督のチームはここ5試合で勝ち点1しか取れていませんからね。いよいよあと7試合となり、2部最速Uターンを避けるための正念場がやって来た感がありますが、今回、心配なのは累積警告となったラバが出場停止なこと。ファン・クルスも痛むところがあって、せいぜい20~30分ぐらいしかプレーできないようですが、そんなの、エースのムリキ、浅野拓磨選手、モルラネス、ロベルト・ナバーロが負傷で不在のアラサーテ監督のチームの比じゃない?
まあ、それでもレガネスは17位のアラベスと勝ち点2差しかありませんし、土曜の午後9時には兄貴分がラス・パルマスと対戦。ささやかな援護射撃をしてくれるはずですが、すでにミッドウィークフリー2週間目に突入したアトレティコは結構、ヒマを持て余しているようでねえ。月曜にバジャドリーに勝った後、マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場でセッションを再開したのは水曜で、しかもその後、週2試合時代は時間がなくてできなかった、バーベキュー決起ランチ会もあったのだとか。
え、4月の頭に全ての大会で優勝可能性を失ったアトレティコが今更、何を決起しているのかって?いやあ、それがリーガ首位のバルサとは勝ち点7差あるんですが、彼らは残り7試合に全勝して、勝ち点3差のお隣さん共々、上位2チームが躓くのを祈ることにしたそうで、嬉しいことにこのカナリア諸島遠征には負傷で欠けていたデ・パウル、リノも回復して参加。更に5試合の出場停止処分がやっと明けたコレアも加わって、全員で前日移動したんですが、折りしも世間はセマナ・サンタ(イースター週間)とあって、あまり浮かれ過ぎずにプレーできるといいのですが。
そして先駆けて、金曜試合でエスパニョールとのアウェイゲームに臨んだヘタフェは、いやあ、こちらも勝ち点40まであと1つに迫っているんですけどね。アトレティコと引き分けた後、ラージョ、セルタに連勝していたエスパニョールの勢いに押され、前半39分にはクンブラのゴールで先制されてしまうことに。同点を目指した後半も14分にウチェがレッドカードをもらってしまったのが災いし、そのまま1-0で負けてしまったんですが、まあドンマイ。来週水曜はコリセウムで兄弟分ダービー、マドリー戦もありますしね。ラージョの1つ下の11位につける彼らにもまだヨーロッパの大会出場圏を目指すことはできるんでが、まずは残留確定を果たしてほしいものです。
レアル・マドリーの関連記事
ラ・リーガの関連記事
|
|
レアル・マドリーの人気記事ランキング
1
プレーオフ進出の16クラブが決定!シティがレアル・マドリーorバイエルンとラウンド16を懸けて激突【CL】
チャンピオンズリーグ(CL)リーグフェーズが29日に全日程を終了。この結果、プレーオフに進出する16チームが決定した。 新フォーマットで開催されている今大会のCLでは、リーグフェーズで上位8チームに入ったリバプール、バルセロナ、アーセナル、インテル、アトレティコ・マドリー、レバークーゼン、リール、アストン・ビラのラウンド16進出が決定。 プレーオフ2ndレグでホーム開催となるシード権を得る9位~16位には、同大会最多優勝を誇るレアル・マドリーやミラン、バイエルン、ドルトムント、パリ・サンジェルマン(PSG)、ベンフィカら強豪クラブが入った。 一方、プレーオフ1stレグがホーム開催となる17位~24位には、前々回王者のマンチェスター・シティや最多7度の準優勝を誇るユベントスらに加え、日本人所属のモナコやフェイエノールト、セルテック、スポルティングCPが入った。 なお、リーグフェーズの順位によってプレーオフの組み合わせの大枠は決まっているが、正式な対戦カードは31日に行われる抽選会で決定。その後、1stレグが2月11日(火)、12日(水)、2ndレグが18日(火)、19日(水)に開催される。 ◆CLプレーオフ対戦カード モナコ(17位)orブレスト(18位) vs PSG(15位)orベンフィカ(16位) スポルティングCP(23位)orクラブ・ブルージュ(24位) vs アタランタ(9位)orドルトムント(10位) セルティック(21位)orマンチェスター・シティ(22位) vs レアル・マドリー(11位)orバイエルン(12位) フェイエノールト(19位)orユベントス(20位) vs ミラン(13位)orPSV(15位) 2025.01.30 08:25 Thu2
ヴィニシウスにトラブル…クラブ買収巡る問題で2年間の出場停止求める訴え起こされる
レアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールが、国際サッカー連盟(FIFA)の倫理規定違反で2年間の出場停止処分を科される可能性が浮上している。 昨年はバロンドールこそ逃したもののFIFAザ・ベストを受賞し、チャンピオンズリーグとラ・リーガの2冠に貢献したヴィニシウス。今シーズンは昨シーズンほどのインパクトこそ残せていないが、公式戦20ゴール14アシストと十分なスタッツを残し、マドリーの主軸として活躍。直近では2030年までの新契約締結で合意に至ったとの報道も出ていた。 そんななか、イタリア『ジャンルカ・ディ・マルツィオ』などの報道によれば、現在フットボール界屈指のスーパースターには父親と代理人とともに経営する『ALL Agenciamento Esportivo』社のサッカークラブ買収に関する問題で、FIFAから調査を受けているという。 『ALL』はポルトガルのFCアルベルカと、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエB(ブラジル2部)のアスレティック・クラブを買収した。 後者のアスレティック・クラブに関しては16.5%の株式を保有するブラジル企業『ティベリス・ホールディング・ド・ブラジル』が、クラブのセリエB昇格を受けて、株式過半数を取得する優先購入権を行使する計画を立てていた。 しかし、実際に株式はヴィニシウスと関係のある『ALL』に直接売却され、サンパウロ商事裁判所は調査のため取引を停止。 だが、捜査が行われている間に『ALL』がクラブの運営権を握ったことに激怒した『ティベリス』は4月7日、FIFA倫理委員会の調査委員会に申し立てを行い、ヴィニシウスに対して2年間の出場停止処分を要求した。 『ティベリス』の訴えによると、これはFIFA倫理規定第20条およびスペインサッカー連盟(RFEF)スポーツ正義規定第22条に違反するとして国際訴訟を起こすことを決定。これらの規定はいずれも、利益相反の明らかなリスクがある場合に、現役サッカー選手がプロサッカークラブを直接的または間接的に所有することを禁じている。 懸念されるのは、選手オーナーにとって有利な個人契約、スポーツの試合結果への影響。さらに、異例の形で他の選手を引きつける可能性、税務上の不正行為に至るまで、多岐にわたるという。実際、アスレティック・クラブとアルベルカの間ではここにきて選手移籍の動きもある。 この訴えはFIFAに審査される予定であり、出場停止処分に至らない可能性もあるが、『ティベリス』は2年間の出場停止処分を求めており、この訴えが全面的に認められた場合、ヴィニシウスの選手生命に関わる事態となる。 ただ、現状の見立てでは両者間での和解を目指しつつ、ヴィニシウス側に処分が下ったとしても、罰金といったより軽微な処分にとどまる可能性が高いようだ。 2025.04.23 20:51 Wed3
日本人が目指すべきCB像、“希少なバロンドーラー“ファビオ・カンナバーロ
サッカー界においてなかなか評価がされないのが守備的な選手。勝利に貢献する派手なゴールを決める攻撃的な選手はわかりやすい活躍の指標が存在するが、なかなかディフェンダーは評価が得にくい。 もちろん、これまでのサッカー界で高く評価されたディフェンダーは多々いるが、世界年間最優秀選手に贈られる「バロンドール」では3人のみが受賞。元西ドイツ代表DFのフランツ・ベッケンバウアー氏と、元東ドイツ代表DFマティアス・ザマー氏、そして元イタリア代表DFファビオ・カンナバーロ氏の3人しかいない。 DFとして最後に受賞したのが2006年のカンナバーロ氏だが、ベッケンバウアー氏やザマー氏はリベロのポジションを務めており、中盤でのプレー機会も多かった選手たち。一方で、カンナバーロ氏は、純粋にセンターバックを務めており、DFとして最初の受賞者と言っても良い存在だ。 イタリア代表のキャプテンとしてドイツ・ワールドカップ(W杯)を優勝した功績が認められたカンナバーロ氏。現役時代のキャリアで多くのタイトルを獲得しているが、縁がなかったのがチャンピオンズリーグ(CL)だ。 <span class="paragraph-title">◆記録よりも記憶に残るプレーヤー</span> 現役時代はナポリでキャリアをスタートさせたカンナバーロだが、クラブの財政難により放出。パルマへと移籍する。 このパルマでは、GKジャンルイジ・ブッフォンやDFリリアン・テュラムらと強固な守備陣を形成。“ミラクル・パルマ“とも呼ばれ、カンナバーロも2度のコッパ・イタリア優勝や、UEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)での優勝を経験した。 中田英寿ともチームメイトとしてプレーした中、セリエAのスクデット獲得には至らずに2002年8月にインテルへと移籍。しかし、インテルでは監督との確執もあり出番が減り、2004年8月にユベントスへと完全移籍する。 すると、パルマ時代の同僚であったブッフォンとテュラムと再びチームメイトに。2004-05シーズンに見事スクデットを獲得する。しかし、このスクデットは2006年に発覚したカルチョ・スキャンダルといわれた一連の八百長事件の影響で剥奪に。結果、カンナバーロはスクデットも獲得していないこととなった。 チームはセリエBに降格処分となり、カンナバーロはレアル・マドリーへと完全移籍。そこでも本領を発揮すると、難しい中で行われたドイツW杯で優勝。前述のバロンドールも受賞することとなると、FIFA年間最優秀選手賞も受賞した。 マドリーではラ・リーガ連覇を果たすなどしたが、再びユベントスに復帰。その後は、アジアでプレーし引退した。 ビッグクラブに在籍を続けていたカンナバーロだったが、実はタイトル獲得数は多くない。クラブキャリアではわずか7個。そこにW杯が加わり8つと、イメージよりは少ないのではないだろうか。 <span class="paragraph-title">◆縁がないチャンピオンズリーグ優勝</span> そのカンナバーロだが、ことCLとなるとより縁遠くなる。インテル移籍後は毎シーズン出場はしていたが、チームとしての成績は良くなく、最高がベスト4止まりだった。 今でこそ、マドリーやユベントスはタイトルを多く獲得し、マドリーは近年CLを何度も制しているが、ちょうど“銀河系“を形成していたカンナバーロが在籍していた時代は過渡期。2000年から2010年まではラ・リーガも4度の優勝に留まっており、CLも2001-02シーズンを最後に11年間獲れなかった。 最もビッグイヤーに近づいたのは、インテル在籍時の2002-03シーズン。準決勝に駒を進めると、決勝進出を懸けた相手はライバルのミラン。2試合とも引き分けに終わったが、アウェイゴール差で僅かに敗れて敗退した。 その後は、ユベントス時代に2度ベスト8、マドリー時代に2度ベスト16まで勝ち上がっているが、それ以上は進めず。ビッグイヤーを掲げていないどころか、決勝の舞台にすら立ったことがなく、最も意外な選手の1人と言っても良い。 <span class="paragraph-title">◆タイトルは少なくとも才能は抜群</span> 目に見えたタイトルというものにはあまり恵まれていないキャリアのカンナバーロ。そのため、ワールドカップの優勝とバロンドール受賞が輝いて見える。 ただ、ピッチ上で見せるパフォーマンスの評価、そして持ち合わせた才能は世界屈指と言われている。 なんといっても、センターバックとしては身長175cmと小柄。体格に勝るヨーロッパではもちろんのこと、日本で考えても175cmのセンターバックはあまりいないタイプだ。 しかし、持って生まれた強靭な肉体が身長のハンデを埋めることに。まず一対一の守備力が抜きん出ており、相手との競り合いに負けないほか、身長を補う高いジャンプ力を武器としていた。 どんなストライカー相手でも、空中でも地上でも抜かせないという守備力は一級品だが、カンナバーロの真骨頂は守備をする前のパフォーマンスだ。 最も優れているとされたのがポジショニング。相手との競り合いに負けないフィジカルも素晴らしいが、相手よりも優位なポジションを先読みして取ることで、そもそも勝負の前に勝っているのだ。 一対一の勝負もさることながら、簡単にボールを奪い切る能力は抜きん出ている。 そしてもう1つが抜きん出た統率力。センターバックとして周りの選手にコーチングして相手を追い込んだり、優位なポジションを取ったりすることができる。これは、「カテナチオ」と言われるイタリアの堅い守備には欠かせず、ドイツW杯を制した際にもこの点は非常に評価された。チームのパフォーマンスを引っ張り上げる彼の力は、タイトルの数に関係なく、最後まで高く評価され続けた。 日本人と変わらない体格で世界と渡り合ったカンナバーロ。お手本とすべき選手の1人とも言えるだろう。 <div id="cws_ad"><hr>イタリア代表で活躍し、“カテナチオ“戦術の中心としても活躍したファビオ・カンナバーロが大人気スポーツ育成シミュレーションゲーム『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』(サカつくRTW)に登場!<br/><br/>現役時代に魅せたプレーが『サカつくRTW』でも再現。是非一度チェックしてみよう。<a href=“https://ryan.onelink.me/C7cD/awagt0va” target=“_blank”><div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/sega20220713.jpg" style="max-width:100%;"></div></a></div> <span class="paragraph-title">【動画】相手を封殺!カンナバーロの闘志溢れるユベントス時代のディフェンス集</span> <span data-other-div="movie"></span> <div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJsdGt2Y1FHSiIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script> <div id=“cws_ad”><hr>イタリア代表で活躍し、“カテナチオ“戦術の中心としても活躍したファビオ・カンナバーロが大人気スポーツ育成シミュレーションゲーム『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』(サカつくRTW)に登場!<br/><br/>現役時代に魅せたプレーが『サカつくRTW』でも再現。是非一度チェックしてみよう。<a href=“https://ryan.onelink.me/C7cD/awagt0va” target=“_blank”><div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/sega20220713.jpg" style="max-width:100%;"></div></a></div> 2022.07.13 21:30 Wed4
終焉を迎えたレアル・マドリーのサイクル②~モウリーニョ体制プレイバック~
2018-19シーズン、レアル・マドリーは3月に入ると同時に全てのタイトルへの望みを絶たれた。2009年夏にフロレンティーノ・ペレス会長が2度目の就任を果たして以来、数々の栄光を手にしてきたクラブも、明確な後退を余儀なくされている。本稿では、このサイクルの軌跡を振り返っていく。 <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">◆ジョゼ・モウリーニョ体制/2010-13</span><div style="text-align:center;"><img src="http://ultra-soccer.jp/division_image/TOP/get20190309_23_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>モウリーニョ監督は、マドリーを指揮する前年、当時率いていたインテルでイタリア史上初となるチャンピオンズリーグ(CL)、セリエA、コッパ・イタリアの三冠を達成。ポルトやチェルシーでの功績と合わせ、世界最高指揮官の1人として満を持して“新銀河系軍団”を率いることとなった。 前年には、ペレス会長がトップに返り咲き、マヌエル・ペジェグリーニ前監督の下でFWクリスティアーノ・ロナウドら大型補強を敢行していたマドリー。しかし、CLでは6シーズン連続のベスト16敗退、リーガエスパニョーラ、コパ・デル・レイでの優勝にも届かず。モウリーニョ監督には、初年度に何らかのタイトルを獲得した上で、クラブを世界最高峰に復権させる仕事が求められていた。 <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">◆基本フォーメーション[4-2-3-1]</span><div style="text-align:center;"><img src="http://ultra-soccer.jp/division_image/TOP/get20190309_23_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(c) CWS Brains, LTD.<hr></div>モウリーニョ監督は、FWクリスティアーノ・ロナウドやMFシャビ・アロンソら前年度に加入した選手を最大限生かせるよう、MFメスト・エジルやMFサミ・ケディラらを初年度に獲得。一方でFWラウールやMFグティら年齢を重ねていたスター選手たちを容赦なく切り捨てた。また、後に欠かせない選手となるMFルカ・モドリッチ、DFラファエル・ヴァランもモウリーニョ政権時に獲得している。 最前線のチョイスではFWベンゼマとFWイグアインに競争を強いていたが、その他はあまり変化させず。ベンゼマが落とし、エジルが前を向き、前線のC・ロナウドが電光石火のシュートを見舞う形は、“世界最高のカウンター”と評された。また、カバーリング範囲の広いDFペペと、インターセプトに優れるDFセルヒオ・ラモスの相性はすこぶる良く、指揮官の重視する守備戦術の根幹を担った。 <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">◆Turning Point!~レヴァンドフスキの悪夢~</span> “スペシャル・ワン”という代名詞を引っ提げてやってきたモウリーニョ監督は、初年度からコパ・デル・レイ決勝で宿敵バルセロナを撃破し、3年ぶりの主要タイトルをもたらした。そして、2年目にはリーガ史上最多勝ち点100、得点121でリーガを制覇。ジョゼップ・グアルディオラ監督の下で史上最強とも呼ばれていたバルセロナと激しく火花を散らし、対等に渡り合った。 また、初年度からCLでも7シーズンぶりにベスト16を突破。3年連続でベスト4で終わってしまったものの、確実にクラブを前進させていた。しかし、指揮3年目にはロッカールーム内から不穏な空気が漏れ伝えられ、特にクラブのリビング・レジェンドでもあるGKカシージャスとの軋轢はモウリーニョ監督へのバッシングに繋がった。 そして、その2012-13シーズン、CL準決勝1stレグ・ドルトムント戦でFWロベルト・レヴァンドフスキに4得点を奪われて1-4と大敗。既にリーガではバルセロナの優勝が確実視されており、批判は加速することとなった。 結局、10度目の欧州制覇“デシマ”を達成できなかったモウリーニョ監督は、2013年5月に追われるようにして契約解除に同意している。<hr>▽ジョゼ・モウリーニョ 【在任期間】 3シーズン(2010-13) 【戦績】 [2010-11] 公式戦59試合44勝9分け6敗 チャンピオンズリーグ:ベスト4 リーガエスパニョーラ:2位(勝ち点92) コパ・デル・レイ:優勝 [2011-12] 公式戦58試合45勝7分け6敗 チャンピオンズリーグ:ベスト4 リーガエスパニョーラ:優勝(勝ち点100) コパ・デル・レイ:ベスト8 [2012-13] 公式戦61試合38勝12分け12敗 チャンピオンズリーグ:ベスト4 リーガエスパニョーラ:2位(勝ち点85) コパ・デル・レイ:準優勝 [合計] 公式戦178試合127勝28分け23敗 【主な獲得選手】 MFアンヘル・ディ・マリア、MFメスト・エジル、MFサミ・ケディラ、MFルカ・モドリッチ、MFカゼミロ、DFラファエル・ヴァラン 【主な放出選手】 FWラウール、MFラファエル・ファン・デル・ファールト、MFグティ、MFフェルナンド・ガゴ、MFエステバン・グラネロ、MFラサナ・ディアッラ 2019.03.10 18:00 Sun5
