高みの見物は終わった…/原ゆみこのマドリッド
2025.02.22 23:00 Sat
「恐れていた通りになっちゃった」そんな風に私が嘆いていたのは金曜日、CL16強対決がマドリーダービーになったのをライブストリーミングで目撃した時のことでした。いやあ、今季の改定版CL決勝トーナメントはリーグフェーズの順位により、対戦相手のオプションが限られていて、事前から、5位で直接進出したアトレティコはプレーオフ勝者のレアル・マドリーかバイエルンという、突極の選択だったんですけどね。同様にマドリーもアトレティコかレバークーゼンの2択だったんですが、うーん、UEFAは同じ国のチームに潰し合ってもらいたかった?
そう、マドリーvsアトレティコとなったため、ドイツ勢もバイルンvsレバークーゼンで準々決勝の席を争うことになったんですが、何が困るかというと、いえまあ、カードが違っていれば、2月の最初のミッドウィーク2週間、マドリッド勢の計4試合が楽しめたはずなのが、4日(火)の1stレグと12日(水)の2ndレグの2試合だけになったというのはまだいいんですけどね。要はアンチェロッティ監督のチームが勝っても、シメオネ監督のチームが勝っても、準々決勝にはマドリッドのチームが1つしかなくなることで、しかもアトレティコはお隣さんとのCL対決で2014、2016年の決勝を含めて、5回全てに負けているんですよ。
それを知ってか、知らずか、マドリーがプレーオフに勝った後、エムバペが「Mejor el Atleti, porque así no viajamos/メホール・エル・アトレィ、ポルケ・アシー・ノー・ビアハモス(アトレティコの方がいい。それなら遠征せずに済むから)」が言っていたのはともかく、巷のマドリーファンはもちろん大喜び。逆に丁度、抽選会の後、バレレンシア戦前日記者会見があったシメオネ監督など、「partidazo y estamos preparados/パルティダーソ・イ・エスタモス・プレパラードス(ビッグゲームでウチの準備はできている)」と繰り返すに留めていたんですが、はあ。
すでに決勝までのトーナメント表ができあがった今季のCLではたとえ、16強対決を勝ち上がっても準々決勝はアーセナル、準決勝ではリバプールと当たる可能性が高いですしね。となれば、PSGを避けて、ベンフィカと対戦。準々決勝、準決勝に来そうなチームも怖いのはバイエルンぐらいで、同国勢対決は決勝までないバルサが羨ましくなってしまっても仕方ない?加えて、アトレティコには来週、そのフリック監督のチームとのコパ・デル・レイ準決勝1stレグ、3月16日の週末にはリーガ対決も到来。どうやら、この1カ月少々で今季の全てが決まると言っても過言はないような気がするんですが…。
まあ、そんなことは今は置いておいて、先にマドリーがマンチェスター・シティに引導を渡した水曜のプレーオフ2ndレグがどうだったか、お話ししていかないと。先週、エティハド・スタジアムでの1stレグでは2-3と土壇場のベリンガムのゴールで先勝したマドリーだったんですが、僅差だったにも関わらず、ええ、グァルディオラ監督が「逆転の可能性は1%」と言っていたせいもあったんですけどね。当人は前日会見で「もう少しある」と訂正していたものの、頼みの綱となるはずだった、1stレグで2得点したハーランドが直前のニューキャッスル戦で負傷。
そう、その時は以前、ベリンガムにもロングボールでアシストしていたカンテラーノ(RMカスティージャの選手)CB、アセンシオが自陣から放り込んだボールをルーベン・ディアスがクリアミス。バウンドしたところをエムバペがvaselina(バセリーナ/ループシュート)して、飛び出していたGKエメルソンの頭上を破ったため、一気にマドリーのリードは2倍になることに。そんな初っ端から、守備力の弱さを露呈したシティには8分、ストーンズが負傷するという逆境も発生し、早々にアケに代わったんですが、まあ、誰がCBでも34分、ビニシウス、ロドリゴと繋がったボールを受け、敵選手が何人もいるエリア内でグバルディオルを切り返して決めたエムバペのシュートは防げませんって。
おかげで2-0として試合を折り返したマドリーだったんですが、後半になってもフランス代表キャプテンの当たり日は続き、16分、今度はエリア内右側からのシュートで3点目をゲット。マドリーで初のCLハットトリックを達成することになったんですが、これで総合スコアは6-2ですからね。ハーランドも使えないとなると、もうグァルディオラ監督も諦めるしかなかった?いえまあ、マドリーはここで打ち止めとなり、後半ロスタイムにはマーモウシュのFKがゴールバーに当たって跳ね返ったところ、ニコ・ゴンサレスが押し込んで、シティは1点を返したんですけどね(最終結果3-1、総合スコア6-3)。
実際、試合後は、これまでCLでマドリーに勝ったり負けたりの激戦を繰り広げていたグァルディオラ監督も「Me he encontrado al mejor Madrid de los últimos años/メ・エ・エンコントラードー・アル・メホール・マドリッド・デ・ロス・ウルティモス・アーニョス(ここ数年で一番いいマドリーに出会った)」と完敗宣言をしていた程、文句のつけようのない勝ちっぷりだったんですが、いやあ。「No pudimos competir a nivel físico ni con su ritmo/ノー・プディモス・コンペティール・ア・ニベル・フィシコ・ニ・コン・ス・リトモ(ウチはフィジカルのレベルでもリズムでも競うことができなかった)」(グァルディオラ監督)という、シティの惨状は目を覆うばかり。挙句の果てには「今季残りの目標は来季のCL出場権獲得」って、それじゃあ、マドリーのお隣さんの例年と同じじゃない?
その一方で、このところ、リーガでは3試合白星がないのと対照的に、得意なCLでチームが本領を発揮したアンチェロッティ監督は、「Hemos hecho un partido completo. En ataque, en defensa.../エモス・エッチョー・ウン・パルティードー・コンプレトー。エン・アタケ、エン・デフェンサ…(ウチは完璧な試合をやった。攻撃でも守備でも)」と大満足してたんですが、いやいや、これまでマドリーでは1度もなかった16強対決前の敗退をしようもんなら、赤っ恥もいいところですからね。
内心はホッとしていたんじゃないかと思いますが、監督も「16強対決までに10試合も必要だったのはいいことじゃないが、es verdad que a nivel emocional nos ha venido bien/エス・ベルダッド・ケ・ア・ニベル・エモシオナル・ノス・ア・ベニードー・ビエン(感情的なレベルでウチに良かったのは本当だ)」と告白。この先、CLで行け行けになりそうなのは正直、アトレティコにとっては災難ですよね。
そんなマドリーはこの週末、日曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)から、再びサンティアゴ・ベルナベウでジローナ戦となるんですが、相手はCLリーグフェーズで敗退したばかり。よって、この2週間のプレーオフ中はミッドウィークフリーで体力温存しているんですが、それでもミチェル監督のチームは前節も弟分のヘタフェに1-2で負けていましたからね。シティ戦でリュディガー、アラバが負傷から復帰し、もうルーカス・バスケスも出場OKになったため、マドリーはここ最近の悩みの種だった守備要員不足も解消。
おまけに彼らには「Tenemos una calidad arriba como nunca en los años pasados/テネモス・ウナ・カリダッド・アリバ・コモ・ヌンカ・エン・ロス・アーニョス・パサードス(過去数年間でなかった前線の質がある)」(アンチェロッティ監督)となれば、やっぱり心配なのはジャッジ関連オンリーになる?ええ、結局、前節オサスナ戦で「Fuck off」を「Fuck you」と言ったと主審に間違われ、レッドカードで退場。出場停止2試合のベリンガムへの処分は上訴委員会でも取り消しにはなりませんでしたしね。まあ、彼の場合はシティ戦でもイエローカードをもらい、累積警告で16強対決1stレグも出場停止となるため、節約できる分の体力を来週水曜のコパ・デル・レイ準決勝レアル・ソシエダ戦1stレグに注ぎ込んでくれればいいだけですが、ビニシウスといい、マドリーってこういう選手、何か多いような。
最後に他のマドリッド勢のカードも見ておくと、この25節は土曜にまず、ラージョがエスアディオ・バジェカスにビジャレアルを迎える試合からスタートして、こちら、間に勝ち点6あるものの、6位と5位の対戦とあって、CL16強対決プレーオフの結果でいきなり注目の的になることに。というのもこのラウンドでユベントス、アタランタ、ミランが敗退し、イタリア勢の生き残りが直接進出したインテルだけになったため、UEFAランキングでスペインが2位に上昇。来季のCL出場が5チームになるかもしれないから。
そうなると6位がELに出場、それこそラージョが頑張って5位に上がれば、CLでファンの歌う「El año que viene, Rayo – Liverpool/エル・アーニョ・ケ・ビエネ・ラージョ・リバプール(来季はラージョvsリバプール戦)」が実現する可能性もある?もちろん、イニゴ・ペレス監督は残留確定しか考えていないとしか言いませんが、前節はパテ・シスの犯したペナルティで1-0と負けたとはいえ、もうちょっとだけ運があれば、ムニンやシスがエリア内で倒されたプレーでPKをもらえて、勝てたかもしれなかった彼らでしたからね。相変わらず、足中骨骨折のカメージョとメンタル疾患から復帰してきたばかりのRdT(ラウール・デ・トーマス)はいないものの、ホームで勝って、少しでもビジャレアルとの差を縮められたらいいかと。
そして土曜午後6時30分からはアトレティコの番で、こちらはメスタジャでバレンシア戦なんですが、今週火曜には前節セルタ戦でコケが右脚の筋肉を負傷していたことが発覚。全治3週間と、この激戦が続く大事な時期にキャプテンが抜けるのは痛いんですが、加えて、今節は出場停止でバリオスもいなくてねえ。シメオネ監督は今週、原点回帰してジョレンテをボランチに充てていたんですが、今は言い訳なしでただただ、勝ち癖を取り戻す努力をしないと。
ええ、クラブ記録の15連勝を弟分のレガネスに止められて以来、彼らはリーガ5試合で1勝3分け1敗と振るっていませんからね。まだ首位との差が勝ち点1のうちに体勢を立て直しておきたいところですが、相手のバレンシアは降格圏の18位ながら、17位のラス・パルマスと同じ勝ち点と最近上昇基調に。実際、16位のレガネスとも勝ち点差1だけのため、ちょっと思うところはあるかもしれませんが、ここは勝って援護射撃をするのが正解になりましょうか。
一方、残りの弟分2チームは日曜試合で、ヘタフェはコリセウムにベティスを迎え、レガネスはアウェイでレアル・ソシエダと対戦。どちらも木曜にヨーロッパの大会16強対決プレーオフを勝ち抜いたチーム相手なんですが、コンフェレンスリーグの前者は金曜の抽選でチェルシーを避けて、ポルトガルのビトリア・ギマラエス、ヨーロッパリーグの後者はマンチェスター・ユナイテッドと顔を合わすことに。ちなみにヘタフェの方はここ6試合無敗が続いているとはいえ、アウェイで4連勝なのは立派ながら、ホームでは2引分けと少々停滞中。この試合もまだルイス・ミジャは回復せず、ウチェが出場停止というハンデはありますが、そろそろマジョラルの先発入りも見えてきたようですし、大体がして、8位の相手とはたったの勝ち点2差ですからね。
相手も2週連続のヘント戦の疲れが残っているはずですし、今の13位からちょっとでも上がって、コリセウムのファンを喜ばす試合ができたらいいかと。逆に心配なのはレガネスの方で、ええ、ソシエダはミティラン戦2ndレグでも5-2の大勝をしたばかりですからね。前節にアラベスと引き分けた試合で3点を取ったボルハ・ヒメネス監督のチームとはいえ、うち2点はPKでしたし、同点に追いつくゴールを挙げたムニルはその後、敵にパンチを見舞って退場。出場停止3試合を喰らってしまったため、アトレティコに勝って以来、2分け2敗と白星のないレガネスには荷が重いかもしれませんが…とにかく残り14試合、あと5、6勝挙げて、残留確定するまで、頑張ってほしいものです。
そう、マドリーvsアトレティコとなったため、ドイツ勢もバイルンvsレバークーゼンで準々決勝の席を争うことになったんですが、何が困るかというと、いえまあ、カードが違っていれば、2月の最初のミッドウィーク2週間、マドリッド勢の計4試合が楽しめたはずなのが、4日(火)の1stレグと12日(水)の2ndレグの2試合だけになったというのはまだいいんですけどね。要はアンチェロッティ監督のチームが勝っても、シメオネ監督のチームが勝っても、準々決勝にはマドリッドのチームが1つしかなくなることで、しかもアトレティコはお隣さんとのCL対決で2014、2016年の決勝を含めて、5回全てに負けているんですよ。
それを知ってか、知らずか、マドリーがプレーオフに勝った後、エムバペが「Mejor el Atleti, porque así no viajamos/メホール・エル・アトレィ、ポルケ・アシー・ノー・ビアハモス(アトレティコの方がいい。それなら遠征せずに済むから)」が言っていたのはともかく、巷のマドリーファンはもちろん大喜び。逆に丁度、抽選会の後、バレレンシア戦前日記者会見があったシメオネ監督など、「partidazo y estamos preparados/パルティダーソ・イ・エスタモス・プレパラードス(ビッグゲームでウチの準備はできている)」と繰り返すに留めていたんですが、はあ。
まあ、そんなことは今は置いておいて、先にマドリーがマンチェスター・シティに引導を渡した水曜のプレーオフ2ndレグがどうだったか、お話ししていかないと。先週、エティハド・スタジアムでの1stレグでは2-3と土壇場のベリンガムのゴールで先勝したマドリーだったんですが、僅差だったにも関わらず、ええ、グァルディオラ監督が「逆転の可能性は1%」と言っていたせいもあったんですけどね。当人は前日会見で「もう少しある」と訂正していたものの、頼みの綱となるはずだった、1stレグで2得点したハーランドが直前のニューキャッスル戦で負傷。
「Lo dolía al caminar o, por ejemplo, al subir y bajar escaleras/ロ・ドリア・アル・カミナル・オ、ポル・エヘンプロ、アル・スビール・イ・バハール・エスカレラス(歩く時、例えば、階段の昇り降りなんかで痛みがあって)、当日の朝、私に用意できていない、いい感じがしないと言ってきた」(グァルディオラ監督)ため、先発CFをこの冬にアイントラハト・フランクフルトから加入したマーモウシュにせざるを得なくなる前から、世間はマドリーを大本命と見なしていたんですけどね。だからといって、まさか前半4分には、早くもエムバペが先制ゴールを決めているとは一体、誰が予想したかと。
そう、その時は以前、ベリンガムにもロングボールでアシストしていたカンテラーノ(RMカスティージャの選手)CB、アセンシオが自陣から放り込んだボールをルーベン・ディアスがクリアミス。バウンドしたところをエムバペがvaselina(バセリーナ/ループシュート)して、飛び出していたGKエメルソンの頭上を破ったため、一気にマドリーのリードは2倍になることに。そんな初っ端から、守備力の弱さを露呈したシティには8分、ストーンズが負傷するという逆境も発生し、早々にアケに代わったんですが、まあ、誰がCBでも34分、ビニシウス、ロドリゴと繋がったボールを受け、敵選手が何人もいるエリア内でグバルディオルを切り返して決めたエムバペのシュートは防げませんって。
おかげで2-0として試合を折り返したマドリーだったんですが、後半になってもフランス代表キャプテンの当たり日は続き、16分、今度はエリア内右側からのシュートで3点目をゲット。マドリーで初のCLハットトリックを達成することになったんですが、これで総合スコアは6-2ですからね。ハーランドも使えないとなると、もうグァルディオラ監督も諦めるしかなかった?いえまあ、マドリーはここで打ち止めとなり、後半ロスタイムにはマーモウシュのFKがゴールバーに当たって跳ね返ったところ、ニコ・ゴンサレスが押し込んで、シティは1点を返したんですけどね(最終結果3-1、総合スコア6-3)。
実際、試合後は、これまでCLでマドリーに勝ったり負けたりの激戦を繰り広げていたグァルディオラ監督も「Me he encontrado al mejor Madrid de los últimos años/メ・エ・エンコントラードー・アル・メホール・マドリッド・デ・ロス・ウルティモス・アーニョス(ここ数年で一番いいマドリーに出会った)」と完敗宣言をしていた程、文句のつけようのない勝ちっぷりだったんですが、いやあ。「No pudimos competir a nivel físico ni con su ritmo/ノー・プディモス・コンペティール・ア・ニベル・フィシコ・ニ・コン・ス・リトモ(ウチはフィジカルのレベルでもリズムでも競うことができなかった)」(グァルディオラ監督)という、シティの惨状は目を覆うばかり。挙句の果てには「今季残りの目標は来季のCL出場権獲得」って、それじゃあ、マドリーのお隣さんの例年と同じじゃない?
その一方で、このところ、リーガでは3試合白星がないのと対照的に、得意なCLでチームが本領を発揮したアンチェロッティ監督は、「Hemos hecho un partido completo. En ataque, en defensa.../エモス・エッチョー・ウン・パルティードー・コンプレトー。エン・アタケ、エン・デフェンサ…(ウチは完璧な試合をやった。攻撃でも守備でも)」と大満足してたんですが、いやいや、これまでマドリーでは1度もなかった16強対決前の敗退をしようもんなら、赤っ恥もいいところですからね。
内心はホッとしていたんじゃないかと思いますが、監督も「16強対決までに10試合も必要だったのはいいことじゃないが、es verdad que a nivel emocional nos ha venido bien/エス・ベルダッド・ケ・ア・ニベル・エモシオナル・ノス・ア・ベニードー・ビエン(感情的なレベルでウチに良かったのは本当だ)」と告白。この先、CLで行け行けになりそうなのは正直、アトレティコにとっては災難ですよね。
そんなマドリーはこの週末、日曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)から、再びサンティアゴ・ベルナベウでジローナ戦となるんですが、相手はCLリーグフェーズで敗退したばかり。よって、この2週間のプレーオフ中はミッドウィークフリーで体力温存しているんですが、それでもミチェル監督のチームは前節も弟分のヘタフェに1-2で負けていましたからね。シティ戦でリュディガー、アラバが負傷から復帰し、もうルーカス・バスケスも出場OKになったため、マドリーはここ最近の悩みの種だった守備要員不足も解消。
おまけに彼らには「Tenemos una calidad arriba como nunca en los años pasados/テネモス・ウナ・カリダッド・アリバ・コモ・ヌンカ・エン・ロス・アーニョス・パサードス(過去数年間でなかった前線の質がある)」(アンチェロッティ監督)となれば、やっぱり心配なのはジャッジ関連オンリーになる?ええ、結局、前節オサスナ戦で「Fuck off」を「Fuck you」と言ったと主審に間違われ、レッドカードで退場。出場停止2試合のベリンガムへの処分は上訴委員会でも取り消しにはなりませんでしたしね。まあ、彼の場合はシティ戦でもイエローカードをもらい、累積警告で16強対決1stレグも出場停止となるため、節約できる分の体力を来週水曜のコパ・デル・レイ準決勝レアル・ソシエダ戦1stレグに注ぎ込んでくれればいいだけですが、ビニシウスといい、マドリーってこういう選手、何か多いような。
最後に他のマドリッド勢のカードも見ておくと、この25節は土曜にまず、ラージョがエスアディオ・バジェカスにビジャレアルを迎える試合からスタートして、こちら、間に勝ち点6あるものの、6位と5位の対戦とあって、CL16強対決プレーオフの結果でいきなり注目の的になることに。というのもこのラウンドでユベントス、アタランタ、ミランが敗退し、イタリア勢の生き残りが直接進出したインテルだけになったため、UEFAランキングでスペインが2位に上昇。来季のCL出場が5チームになるかもしれないから。
そうなると6位がELに出場、それこそラージョが頑張って5位に上がれば、CLでファンの歌う「El año que viene, Rayo – Liverpool/エル・アーニョ・ケ・ビエネ・ラージョ・リバプール(来季はラージョvsリバプール戦)」が実現する可能性もある?もちろん、イニゴ・ペレス監督は残留確定しか考えていないとしか言いませんが、前節はパテ・シスの犯したペナルティで1-0と負けたとはいえ、もうちょっとだけ運があれば、ムニンやシスがエリア内で倒されたプレーでPKをもらえて、勝てたかもしれなかった彼らでしたからね。相変わらず、足中骨骨折のカメージョとメンタル疾患から復帰してきたばかりのRdT(ラウール・デ・トーマス)はいないものの、ホームで勝って、少しでもビジャレアルとの差を縮められたらいいかと。
そして土曜午後6時30分からはアトレティコの番で、こちらはメスタジャでバレンシア戦なんですが、今週火曜には前節セルタ戦でコケが右脚の筋肉を負傷していたことが発覚。全治3週間と、この激戦が続く大事な時期にキャプテンが抜けるのは痛いんですが、加えて、今節は出場停止でバリオスもいなくてねえ。シメオネ監督は今週、原点回帰してジョレンテをボランチに充てていたんですが、今は言い訳なしでただただ、勝ち癖を取り戻す努力をしないと。
ええ、クラブ記録の15連勝を弟分のレガネスに止められて以来、彼らはリーガ5試合で1勝3分け1敗と振るっていませんからね。まだ首位との差が勝ち点1のうちに体勢を立て直しておきたいところですが、相手のバレンシアは降格圏の18位ながら、17位のラス・パルマスと同じ勝ち点と最近上昇基調に。実際、16位のレガネスとも勝ち点差1だけのため、ちょっと思うところはあるかもしれませんが、ここは勝って援護射撃をするのが正解になりましょうか。
一方、残りの弟分2チームは日曜試合で、ヘタフェはコリセウムにベティスを迎え、レガネスはアウェイでレアル・ソシエダと対戦。どちらも木曜にヨーロッパの大会16強対決プレーオフを勝ち抜いたチーム相手なんですが、コンフェレンスリーグの前者は金曜の抽選でチェルシーを避けて、ポルトガルのビトリア・ギマラエス、ヨーロッパリーグの後者はマンチェスター・ユナイテッドと顔を合わすことに。ちなみにヘタフェの方はここ6試合無敗が続いているとはいえ、アウェイで4連勝なのは立派ながら、ホームでは2引分けと少々停滞中。この試合もまだルイス・ミジャは回復せず、ウチェが出場停止というハンデはありますが、そろそろマジョラルの先発入りも見えてきたようですし、大体がして、8位の相手とはたったの勝ち点2差ですからね。
相手も2週連続のヘント戦の疲れが残っているはずですし、今の13位からちょっとでも上がって、コリセウムのファンを喜ばす試合ができたらいいかと。逆に心配なのはレガネスの方で、ええ、ソシエダはミティラン戦2ndレグでも5-2の大勝をしたばかりですからね。前節にアラベスと引き分けた試合で3点を取ったボルハ・ヒメネス監督のチームとはいえ、うち2点はPKでしたし、同点に追いつくゴールを挙げたムニルはその後、敵にパンチを見舞って退場。出場停止3試合を喰らってしまったため、アトレティコに勝って以来、2分け2敗と白星のないレガネスには荷が重いかもしれませんが…とにかく残り14試合、あと5、6勝挙げて、残留確定するまで、頑張ってほしいものです。
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トッテナムのジョゼ・モウリーニョ監督が現役引退を表明した元スペイン代表GKのイケル・カシージャス氏との関係性について言及した。スペイン『アス』が伝えた。 昨年5月に所属するポルトでの練習中に心臓発作を起こしたカシージャスは、事実上の引退状態だった中、4日に現役引退を正式に発表。22年間の現役生活に幕を下ろした。 そんなカシージャス氏はマドリーで公式戦通算725試合の出場を誇るも、モウリーニョ監督の下では守護神の座を外されることに。その結果、両者には軋轢が生じていたとされた中、ポルトガル人指揮官はカシージャス氏の引退について言及した。 「彼の知性と完成度はに対し、常に互いをリスペクトしてきた。数年後には良い友人になれたことを意味していた」 「素晴らしいGKであり、素晴らしい男だ。レアル・マドリーの歴史、スペインの歴史、サッカーの歴史の中でも最も偉大なGKの1人だ。彼とともに、我々は全ての記録を破ってリーグ戦を優勝した」 「私が下した判断により、我々の間には難しい時期もあった。他の選手を守護神に指名したのは個人的な決定ではなく、プロとしての決定だった」 また、カシージャスが心臓発作で倒れた際にもメッセージを送っていたというモウリーニョ監督。当時は衝突していたことを認め、その関係は修復していると強調した。 「誰もが知っている。私がチームから彼を外すと決めた時に対立していた。それは自我の衝突ではなく、マドリーのキャプテンとマドリーの監督としての対立だった。この決定をするのは簡単ではなかった」 「彼もまたこれを受け入れるのに簡単ではなかった。しかし、我々の関係はポジティブだ。多くの人が考えているようなものではない」 2020.08.05 16:00 Wed4
カシージャスの心臓発作後に最初に連絡を入れたのはモウリーニョ! 「最初に心配してくれた人」
かつてレアル・マドリー、スペイン代表で活躍したイケル・カシージャス氏が、昨年の心臓発作後にジョゼ・モウリーニョ監督から最初に連絡を受けていたことを明かした。 これまでマドリー、スペイン代表で多くのトロフィーを獲得した世界屈指の名GKだったカシージャス氏は、自身最後の所属先となったポルト時代の昨年5月に心臓発作を起こした。その後、同年11月に練習復帰を果たしたものの、実戦復帰を果たせぬまま、今年8月に現役引退を発表した。 <div id="cws_ad"><br/><div style="margin:0 auto; max-width:100%; min-width:300px; " ><div style="position: relative; padding-bottom:56.25%; height: 0; overflow: hidden; "><iframe src="https://embed.dugout.com/v2/?p=eyJrZXkiOiI4VVVPckFSTCIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0=" style="width: 300px; min-width: 100%; position: absolute; top:0; left: 0; height: 100%; overflow: hidden; " width="100%" frameborder="0" allowfullscreen scrolling="no"></iframe></div></div></div> また、カシージャス氏によると、自身に心臓発作が起こった数週間後には妻であるサラ・カルボネロさんにも卵巣がんが見つかり、治療を受ける必要があり、同時期はカシージャス一家にとって非常に困難な時期だったという。 そういった苦境の中、カシージャス氏には世界中のフットボールコミュニティから多くの励ましの声が届いていたが、いの一番に連絡をくれたのは、マドリー時代に確執が公のものとなっていたモウリーニョ監督という意外な人物だった。 モウリーニョ監督はマドリーを率いた時代に、当時“アンタッチャブル”と思われていたカシージャス氏から守護神の座をはく奪し、実績で大きく劣るGKディエゴ・ロペスを起用。だが、その数年後には両者の関係は修復され、良好な関係を築けている。 今回、スペイン『ESPN Deportes』のインタビューに応じた元スペイン代表GKは、自身と妻に対するポルトガル人指揮官からの思いやりある行動を明かしている。 「(病気を経験して)以前は親しくなかった人たちとも親しくなれる」 「多くの人は知らないだろうけど、例えば、私の昔の監督であるモウリーニョが最初に私の身に起こったことを心配してくれた人だった。その後、彼は私の妻のことも心配してくれたんだ」 また、カシージャス氏は心臓発作を経験したことにより、自身の人生観にも大きな変化が生まれたことを認めている。 「長い間会っていなかった人たちと再会したよ。これまでよりも普通の日常を大切にしていると思う」 「明日や来週に何をすべきかを考えるのに悩まされることはないよ。今日が何をもたらすのかを考え、その瞬間をより楽しむことが重要なんだ」 「私は多くの部分でとても幸運だったと思っているが、多くの人はそうではない。あの日は絶対に死ぬと思っていたし、あの経験が私に多くのことを考え直させた。自分が特権を与えられている幸運な人間であることを思い知らされたよ」 2020.10.11 14:50 Sun5
