コパが熱くなってきた…/原ゆみこのマドリッド
2025.01.08 20:00 Wed
「これはいよいよ、マドリッドでも試合が見られそう」そんな風に私がワクワクしていたのは火曜日、まだ夜には最後のカード、エルデンセvsバレンシア戦があるものの、コパ・デル・レイ32強対決でマドリッドの1部5チームが全員突破となった翌朝のことでした。いやあ、この大会、以前はホーム・アウェイの2試合制だったため、正月早々、スタジアム観戦となるのも珍しくはなかったんですけどね。それが2019-20シーズンに準決勝以外、一発勝負形式になってから、リーガ1部チームはその1試合を下位カテゴリーチームのホームでプレーすることになり、準々決勝ぐらいまで、ずっとTVで見ているばかりに。
実際、その段階でうっかり敗退してしまうような、そそっかしいマドリー勢がいるのも例年のお約束だったんですけどね。それが何故か、今季は全チームが水曜の16強対決抽選に挑めるという嬉しい展開となったため、そう、この32強対決では来週のスペイン・スーパーカップのサウジアラビア遠征に浮かれていたマジョルカ、年末までずっとクラブのレジェンド、ヘスス・ナバスの引退行事ばかりにかまけていたセビージャ、今はコパどころではないリーガ最下位バジャドリー、そしてラス・パルマスが敗退して、1部勢は11チームにまで減少。
残るは2部2チーム、RFEF1部(実質3部)1チーム、同2部1チームとなったため、下位カテゴリーとマッチングしない1部同士の対戦が、火曜の試合結果にもよるとはいえ、3ないし4カードできるんですよ。相手が同格なら、試合会場は抽選で引かれた順番で決定となれば、マドリッド開催も十分あり得ますし、それどころか、本家ダービーはもとより、兄弟分、弟分ダービーもあるかもしれないって、いきなりコパのボルテージ、高くなっていない?
まあ、そんなことはともかく、先週金曜から始まったマドリッド勢のコパの試合がどうだったか、お伝えしていくことにすると。先陣を切ったのは弟分のヘタフェとラージョで、どちらも2部チームとの対戦だったんですが、ヒヤリとさせられたのはボルダラス監督のチームの方。そう、グラナダ相手にもリーガでのゴール日照りを引きづって、ほぼレギュラーを並べたにも関わらず、前後半をスコアレスドローで終了し、更にはバイスマンに2度もゴールを決められ、オフサイドで命拾いしている始末だったからですが、同時に新年早々の朗報もあったんです!
というのも満を持して後半40分、昨季のヒザの半月板損傷がようやく治り、3カ月ぶりの出場を果たしたエースのボルハ・マジョラルが延長戦前半3分、ベルトゥの折り返しから、決勝ゴールを決めてくれたためで、彼らはそのまま0-1で勝利。ただ、これで全てが解決と信じるのは時期尚早で、何せ、9月に最初の復帰試合となったレガネス戦でもPKでゴールを挙げた当人はその後すぐ、再手術となって、今までピッチに戻れませんでしたからね。
そして同日同時刻、同じく2部のラシン・フェロルと対戦したラージョはしっかり快勝していて、前半8分のエスピーノのエリア外シュートによる先制点を皮切りに、32分にはデ・フルートスが個人技で2点目をゲット。後半14分にもエスピーノとエ・フルートスのコンビで3点目を奪い、昨季までラージョにいたベベのバーに当たるシュートなどはあったものの、ロスタイムに1点返されただけの1-3でラウンド突破を決めたんですが、こちらの注目はベンチ外だったハメス・ロドリゲスだったんですよ。
そう、年末数試合も大した理由付けもなく招集されていなかった彼ですが、どうやらいよいよ契約解消が秒読み状態になっているようで、まあ、イニゴ・ペレス監督の全員が走るサッカーに適応できないのでは仕方ないんですけどね。それでは、せっかくのクラブ創立100周年の華になるはずだったはずの有名選手の獲得が水の泡になってしまう?ラージョの場合、順位的には降格圏と勝ち点7差の12位と問題はないため、来週の金曜には巡ってくるエスタディオ・バジェカスでの年明け最初のリーガ、セルタ戦でもいいところを見せて、スタンドのファンを盛り下げないようにしてほしいものです。
そして翌土曜にコパに挑んだのが昨年末を破竹の12連勝で終えたアトレティコで、RFEF1部のマルベージャとの一戦はマラガ(2部)のロサレダを満員にして開催。コパでは1回戦のビック(地方リーグ/実質6部)戦でも、2回戦のカセレーニョ(RFEF2部/実質5部)戦でも、後半35分過ぎの遅出スタートだった彼らだったため、この日もそうかと思いきや、やはりバケーション明けは選手たちもフレッシュなんですかね。前半16分にはジュリアーノのシュートが敵GKに弾かれたボールをグリーズマンがvolea(ボレア/ボレーシュート)で決めて、早々に先制することに。
ただ、その後は追加点がなく、いえ、後半にはハンドで認められなかったデ・パウルのゴールや敵GKのparadon(パラドン/スーパーセーブ)、ギャラガーのポスト直撃シュートなどはあったんですけどね。珍しく途中出場のセルロートやコレアの追い撃ちもなく、相手もGKムッサを脅かすことができなかったため、そのまま0-1で終わったんですが、この先はリーガ、コパ、CLリーガフェーズと連戦が続くだけにムダ撃ちはせず、ゴールは取っておくのが正解?
おかげで13連勝となったアトレティコは今週末日曜、クリスマス休暇中に設置されたスケートリンクが撤去されたメトロポリターノで開催されるオサスナ戦で、クラブ最長記録の14連勝を狙える立場になったんですけどね。実は昨年をリーガ首位で終えた彼らにはその以外にも新たな目標が生まれていて、それは年明け3日の順延分バレンシア戦での勝利により、勝ち点2差で追い越されてしまったお隣さんの上に再び立つこと。
ここまでの連勝で、CLのPSG戦、セビージャ戦やバルサ戦でも土壇場のremontada(レモンターダ/逆転劇)という底力を見せて勝ってきたアトレティコを思うと、それ程、高いハードルではなさそうに見えますし、その試合にはバルサ戦で負傷したヒメネスも戻る予定。それ以外のケガ人もレマルしかいないという好条件も揃ってはいるとはいえ…今季の残りも彼らがファンを失望させないチームでいてくれることを今は願うばかりかと。
そして日曜には第3の弟分レガネスも2部のカルタヘナにセルヒオ・ゴンサレスに当たって軌道が変わるシュートで先制されたものの、前半28分にはラバのクロスから紆余曲折あって、最後はムニルが同点ゴールをゲット。後半6分にはラバ自身が決めて、1-2で勝ち抜けを決めたんですが、ええ、2回戦でエステポナ(RFEF2部)相手にPK戦までもつれていた彼らですからね。それより上のカテゴリーの相手にあっさり勝てたのは、この先3試合も出場停止でオスカル・エルナンデスを欠くボルハ・ヒメネス監督にとっても週末土曜のリーガ、残留争いの直接ライバル、エスパニョールとの試合に向けて、大きな励みになったのではないでしょうか。
え、それで一番気になるレアル・マドリーのコパはどうだったのかって?いやあ、先程もちょっと触れた通り、休養十分で年明け最初の試合がコパだったマドリッド勢他4チームとは違い、彼らは金曜にバレンシア戦がありましたからね。しかもその試合、年内最終戦後に解任されたバラハ監督の後任、コルベラン監督の初陣だったということもあり、低空飛行を続けていた相手がメスタジャで発奮。前半27分にはハビ・ゲラのシュートをGKクルトワが弾きながら、ウーゴ・ドゥーロに先制点を奪われしまったため、新年早々から、レモンターダを強いられることに。
しかも前半はよくある気の乗らない状態にあったマドリーだったため、前半は1-0のまま終了。後半序盤もせっかくエムバペがタレガにエリア内で倒されてPKをもらいながら、ベリンガムがポストに当ててしまったり、エムバペのゴールがお馴染みのオフサイドで認められなかったり、何と34分には最悪の事態が到来したから、さあ大変!ええ、ママルダシビリの負傷欠場で先発したGKディミトリエフスキにバケーション中にイメチェンしたドレッドヘアを引っ張れたビニシウスが相手の首を両手でコヅいてしまい、レッドカードで退場って一体、どうなっている?
でもねえ、残り10分ちょっとでもマドリーが決して侮れないのはリーガの常識なんですよ。1人減ったせいで尚更、ANDに刻まれたレモンターダ根性に火が点いた彼らは40分、ベリンガムのアシストでモドリッチがマドリー史上最年長記録となるゴールを挙げて同点にすると、ロスタイム5分にもベリンガムがPK失敗のリベンジに成功。ギジャモンが自陣エリア前でミスッたパスを奪い、勝ち越し点を入れたとなれば、まさに経験者は語るですって。
そう、「Ganamos un partido que a final de temporada te puede llevar a ganar títulos/ガナモス・ウン・パルティードー・ケ・ア・フィナル・デ・テンポラーダ・プエデ・ジェバール・ア・ガナール・ティトゥロス(ボクらはシーズン末にタイトルを獲得に繋がる試合に勝った)」というモドリッチの言葉にはそれこそ、実感が詰まっているんですが、その逆もまた真理。「No podemos mostrar estas dos caras/ノー・ポデモス・モストラール・エスタス・ドス・カラス(ウチはこんな2つの顔を晒す訳にはいかない)。前半は最悪で、後半は凄まじくいいというようなね」(アンチェロッティ監督)というのも今季は使い古されたコメントで、加えて、ビニシウスなど、昨年末、最後から2番目のラージョ戦で退場した後、セビージャ戦は出場停止。戻って来て早々、また退場ですからね。
一応、クラブは競技委員会にカード取り消しを訴えてはいるものの、下手すると4試合の出場停止処分が課される恐れもなきにしろあらずとなれば、その辺は当人も重々、反省してもらいたいところかと。ただ、その一方で月曜のデポルティボ・ミネイラ(RFEF2部)戦はまったく違った展開となり、来週木曜にはスペイン・スーパーカップ準決勝マジョルカ戦があるため、アンチェロッティ監督はしっかりローテーションして、クルトワ、リュディガーはお留守番。アセンシオに加え、ロレンソ・アグアドとディエゴ・アグアドの3人のカンテラーノ(RMカスティージャの選手)を守備陣に先発させながら、まったく後顧の憂いのないgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を見せてくれることに。
始まりは前半5分でブライムのクロスを敵DFがヘッドクリアしたボールをバルベルデが撃ち込んで先制点を挙げたかと思えば、13分にもフラン・ガルシアのクロスをカマビンガがヘッドで2点目に。28分にもギュレルがエリア内からのシュートで3点目を入れたところでほぼ、勝負はついたんですが、この日のマドリーは後半も力を緩めません。モドリッチが最年長得点記録のハードルを更に挙げる4点目を決めた後には、うーん、アンチェロッティ監督も奇しくも日曜のレガネス戦から連日興行となった会場のカルタノバを満員にしたファンに応えたかったんでしょうか。
いえ、必要もないのにエムバペ、ビニシウスを投入したのは次戦まで、あまり間が空くのはリズムが狂うという配慮だったかもしれませんけどね。とはいえ、マドリー最後のゴールを決めたのはプレー時間を増やそうと虎視眈々と狙っている19才のギュレルで、43分、再びエリア内からのシュートがネットに突き刺さることに。この日、何度もあったチャンスに敵GKに止められてばかりいた、1つ下のエンドリックとの差別化を図っていましたが、おかげでスコアも0-5まで拡大。カテゴリー差を考えれば、当然の結果とも言えますが、これって同じRFEF2部のポンテベドラにマジョルガが3-0で負けたのとはまさに真逆だった?
それだけに木曜午後8時(日本時間翌午前4時)からのスペイン・スーパーカップ準決勝もマドリーの心配をする必要はあまりない気がしますが、こればっかりはねえ。ちなみにもう1つの準決勝、アスレティックvsバルサ戦は水曜開催で、決勝は日曜になるため、中日が少ないアンチェロッティ監督のチームはやや不利になるんですが、大体がして、1月の彼らは勝てば勝つ程、試合が増えて、最多9試合という年明けから大車輪状態に。それこそ強者故の悩みと言うしかありませんが、1月の補強もあるのかないのか、未だに定かではありませんし、せめてアラバぐらいは早く戻って来てくれたら、助かりますよね。
実際、その段階でうっかり敗退してしまうような、そそっかしいマドリー勢がいるのも例年のお約束だったんですけどね。それが何故か、今季は全チームが水曜の16強対決抽選に挑めるという嬉しい展開となったため、そう、この32強対決では来週のスペイン・スーパーカップのサウジアラビア遠征に浮かれていたマジョルカ、年末までずっとクラブのレジェンド、ヘスス・ナバスの引退行事ばかりにかまけていたセビージャ、今はコパどころではないリーガ最下位バジャドリー、そしてラス・パルマスが敗退して、1部勢は11チームにまで減少。
残るは2部2チーム、RFEF1部(実質3部)1チーム、同2部1チームとなったため、下位カテゴリーとマッチングしない1部同士の対戦が、火曜の試合結果にもよるとはいえ、3ないし4カードできるんですよ。相手が同格なら、試合会場は抽選で引かれた順番で決定となれば、マドリッド開催も十分あり得ますし、それどころか、本家ダービーはもとより、兄弟分、弟分ダービーもあるかもしれないって、いきなりコパのボルテージ、高くなっていない?
というのも満を持して後半40分、昨季のヒザの半月板損傷がようやく治り、3カ月ぶりの出場を果たしたエースのボルハ・マジョラルが延長戦前半3分、ベルトゥの折り返しから、決勝ゴールを決めてくれたためで、彼らはそのまま0-1で勝利。ただ、これで全てが解決と信じるのは時期尚早で、何せ、9月に最初の復帰試合となったレガネス戦でもPKでゴールを挙げた当人はその後すぐ、再手術となって、今までピッチに戻れませんでしたからね。
まさかの不幸を望む訳ではありませんが、これでクラブのフロントも冬の移籍市場で出費を抑えられたと喜ぶのではなく、ゴールの当てにできるFW探しをしっかり続けてもらいたいものですが、さて。どちらにしろ、今週日曜のリーガ戦、降格圏との勝ち点1差を広げるべく必勝が求められるラス・パルマス戦には間に合わないとは思いますが、コパとの週3試合日程が始まる前に誰か助っ人が来てくれるといいですよね。
そして同日同時刻、同じく2部のラシン・フェロルと対戦したラージョはしっかり快勝していて、前半8分のエスピーノのエリア外シュートによる先制点を皮切りに、32分にはデ・フルートスが個人技で2点目をゲット。後半14分にもエスピーノとエ・フルートスのコンビで3点目を奪い、昨季までラージョにいたベベのバーに当たるシュートなどはあったものの、ロスタイムに1点返されただけの1-3でラウンド突破を決めたんですが、こちらの注目はベンチ外だったハメス・ロドリゲスだったんですよ。
そう、年末数試合も大した理由付けもなく招集されていなかった彼ですが、どうやらいよいよ契約解消が秒読み状態になっているようで、まあ、イニゴ・ペレス監督の全員が走るサッカーに適応できないのでは仕方ないんですけどね。それでは、せっかくのクラブ創立100周年の華になるはずだったはずの有名選手の獲得が水の泡になってしまう?ラージョの場合、順位的には降格圏と勝ち点7差の12位と問題はないため、来週の金曜には巡ってくるエスタディオ・バジェカスでの年明け最初のリーガ、セルタ戦でもいいところを見せて、スタンドのファンを盛り下げないようにしてほしいものです。
そして翌土曜にコパに挑んだのが昨年末を破竹の12連勝で終えたアトレティコで、RFEF1部のマルベージャとの一戦はマラガ(2部)のロサレダを満員にして開催。コパでは1回戦のビック(地方リーグ/実質6部)戦でも、2回戦のカセレーニョ(RFEF2部/実質5部)戦でも、後半35分過ぎの遅出スタートだった彼らだったため、この日もそうかと思いきや、やはりバケーション明けは選手たちもフレッシュなんですかね。前半16分にはジュリアーノのシュートが敵GKに弾かれたボールをグリーズマンがvolea(ボレア/ボレーシュート)で決めて、早々に先制することに。
ただ、その後は追加点がなく、いえ、後半にはハンドで認められなかったデ・パウルのゴールや敵GKのparadon(パラドン/スーパーセーブ)、ギャラガーのポスト直撃シュートなどはあったんですけどね。珍しく途中出場のセルロートやコレアの追い撃ちもなく、相手もGKムッサを脅かすことができなかったため、そのまま0-1で終わったんですが、この先はリーガ、コパ、CLリーガフェーズと連戦が続くだけにムダ撃ちはせず、ゴールは取っておくのが正解?
おかげで13連勝となったアトレティコは今週末日曜、クリスマス休暇中に設置されたスケートリンクが撤去されたメトロポリターノで開催されるオサスナ戦で、クラブ最長記録の14連勝を狙える立場になったんですけどね。実は昨年をリーガ首位で終えた彼らにはその以外にも新たな目標が生まれていて、それは年明け3日の順延分バレンシア戦での勝利により、勝ち点2差で追い越されてしまったお隣さんの上に再び立つこと。
ここまでの連勝で、CLのPSG戦、セビージャ戦やバルサ戦でも土壇場のremontada(レモンターダ/逆転劇)という底力を見せて勝ってきたアトレティコを思うと、それ程、高いハードルではなさそうに見えますし、その試合にはバルサ戦で負傷したヒメネスも戻る予定。それ以外のケガ人もレマルしかいないという好条件も揃ってはいるとはいえ…今季の残りも彼らがファンを失望させないチームでいてくれることを今は願うばかりかと。
そして日曜には第3の弟分レガネスも2部のカルタヘナにセルヒオ・ゴンサレスに当たって軌道が変わるシュートで先制されたものの、前半28分にはラバのクロスから紆余曲折あって、最後はムニルが同点ゴールをゲット。後半6分にはラバ自身が決めて、1-2で勝ち抜けを決めたんですが、ええ、2回戦でエステポナ(RFEF2部)相手にPK戦までもつれていた彼らですからね。それより上のカテゴリーの相手にあっさり勝てたのは、この先3試合も出場停止でオスカル・エルナンデスを欠くボルハ・ヒメネス監督にとっても週末土曜のリーガ、残留争いの直接ライバル、エスパニョールとの試合に向けて、大きな励みになったのではないでしょうか。
え、それで一番気になるレアル・マドリーのコパはどうだったのかって?いやあ、先程もちょっと触れた通り、休養十分で年明け最初の試合がコパだったマドリッド勢他4チームとは違い、彼らは金曜にバレンシア戦がありましたからね。しかもその試合、年内最終戦後に解任されたバラハ監督の後任、コルベラン監督の初陣だったということもあり、低空飛行を続けていた相手がメスタジャで発奮。前半27分にはハビ・ゲラのシュートをGKクルトワが弾きながら、ウーゴ・ドゥーロに先制点を奪われしまったため、新年早々から、レモンターダを強いられることに。
しかも前半はよくある気の乗らない状態にあったマドリーだったため、前半は1-0のまま終了。後半序盤もせっかくエムバペがタレガにエリア内で倒されてPKをもらいながら、ベリンガムがポストに当ててしまったり、エムバペのゴールがお馴染みのオフサイドで認められなかったり、何と34分には最悪の事態が到来したから、さあ大変!ええ、ママルダシビリの負傷欠場で先発したGKディミトリエフスキにバケーション中にイメチェンしたドレッドヘアを引っ張れたビニシウスが相手の首を両手でコヅいてしまい、レッドカードで退場って一体、どうなっている?
でもねえ、残り10分ちょっとでもマドリーが決して侮れないのはリーガの常識なんですよ。1人減ったせいで尚更、ANDに刻まれたレモンターダ根性に火が点いた彼らは40分、ベリンガムのアシストでモドリッチがマドリー史上最年長記録となるゴールを挙げて同点にすると、ロスタイム5分にもベリンガムがPK失敗のリベンジに成功。ギジャモンが自陣エリア前でミスッたパスを奪い、勝ち越し点を入れたとなれば、まさに経験者は語るですって。
そう、「Ganamos un partido que a final de temporada te puede llevar a ganar títulos/ガナモス・ウン・パルティードー・ケ・ア・フィナル・デ・テンポラーダ・プエデ・ジェバール・ア・ガナール・ティトゥロス(ボクらはシーズン末にタイトルを獲得に繋がる試合に勝った)」というモドリッチの言葉にはそれこそ、実感が詰まっているんですが、その逆もまた真理。「No podemos mostrar estas dos caras/ノー・ポデモス・モストラール・エスタス・ドス・カラス(ウチはこんな2つの顔を晒す訳にはいかない)。前半は最悪で、後半は凄まじくいいというようなね」(アンチェロッティ監督)というのも今季は使い古されたコメントで、加えて、ビニシウスなど、昨年末、最後から2番目のラージョ戦で退場した後、セビージャ戦は出場停止。戻って来て早々、また退場ですからね。
一応、クラブは競技委員会にカード取り消しを訴えてはいるものの、下手すると4試合の出場停止処分が課される恐れもなきにしろあらずとなれば、その辺は当人も重々、反省してもらいたいところかと。ただ、その一方で月曜のデポルティボ・ミネイラ(RFEF2部)戦はまったく違った展開となり、来週木曜にはスペイン・スーパーカップ準決勝マジョルカ戦があるため、アンチェロッティ監督はしっかりローテーションして、クルトワ、リュディガーはお留守番。アセンシオに加え、ロレンソ・アグアドとディエゴ・アグアドの3人のカンテラーノ(RMカスティージャの選手)を守備陣に先発させながら、まったく後顧の憂いのないgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を見せてくれることに。
始まりは前半5分でブライムのクロスを敵DFがヘッドクリアしたボールをバルベルデが撃ち込んで先制点を挙げたかと思えば、13分にもフラン・ガルシアのクロスをカマビンガがヘッドで2点目に。28分にもギュレルがエリア内からのシュートで3点目を入れたところでほぼ、勝負はついたんですが、この日のマドリーは後半も力を緩めません。モドリッチが最年長得点記録のハードルを更に挙げる4点目を決めた後には、うーん、アンチェロッティ監督も奇しくも日曜のレガネス戦から連日興行となった会場のカルタノバを満員にしたファンに応えたかったんでしょうか。
いえ、必要もないのにエムバペ、ビニシウスを投入したのは次戦まで、あまり間が空くのはリズムが狂うという配慮だったかもしれませんけどね。とはいえ、マドリー最後のゴールを決めたのはプレー時間を増やそうと虎視眈々と狙っている19才のギュレルで、43分、再びエリア内からのシュートがネットに突き刺さることに。この日、何度もあったチャンスに敵GKに止められてばかりいた、1つ下のエンドリックとの差別化を図っていましたが、おかげでスコアも0-5まで拡大。カテゴリー差を考えれば、当然の結果とも言えますが、これって同じRFEF2部のポンテベドラにマジョルガが3-0で負けたのとはまさに真逆だった?
それだけに木曜午後8時(日本時間翌午前4時)からのスペイン・スーパーカップ準決勝もマドリーの心配をする必要はあまりない気がしますが、こればっかりはねえ。ちなみにもう1つの準決勝、アスレティックvsバルサ戦は水曜開催で、決勝は日曜になるため、中日が少ないアンチェロッティ監督のチームはやや不利になるんですが、大体がして、1月の彼らは勝てば勝つ程、試合が増えて、最多9試合という年明けから大車輪状態に。それこそ強者故の悩みと言うしかありませんが、1月の補強もあるのかないのか、未だに定かではありませんし、せめてアラバぐらいは早く戻って来てくれたら、助かりますよね。
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ヴィニシウスにトラブル…クラブ買収巡る問題で2年間の出場停止求める訴え起こされる
レアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールが、国際サッカー連盟(FIFA)の倫理規定違反で2年間の出場停止処分を科される可能性が浮上している。 昨年はバロンドールこそ逃したもののFIFAザ・ベストを受賞し、チャンピオンズリーグとラ・リーガの2冠に貢献したヴィニシウス。今シーズンは昨シーズンほどのインパクトこそ残せていないが、公式戦20ゴール14アシストと十分なスタッツを残し、マドリーの主軸として活躍。直近では2030年までの新契約締結で合意に至ったとの報道も出ていた。 そんななか、イタリア『ジャンルカ・ディ・マルツィオ』などの報道によれば、現在フットボール界屈指のスーパースターには父親と代理人とともに経営する『ALL Agenciamento Esportivo』社のサッカークラブ買収に関する問題で、FIFAから調査を受けているという。 『ALL』はポルトガルのFCアルベルカと、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエB(ブラジル2部)のアスレティック・クラブを買収した。 後者のアスレティック・クラブに関しては16.5%の株式を保有するブラジル企業『ティベリス・ホールディング・ド・ブラジル』が、クラブのセリエB昇格を受けて、株式過半数を取得する優先購入権を行使する計画を立てていた。 しかし、実際に株式はヴィニシウスと関係のある『ALL』に直接売却され、サンパウロ商事裁判所は調査のため取引を停止。 だが、捜査が行われている間に『ALL』がクラブの運営権を握ったことに激怒した『ティベリス』は4月7日、FIFA倫理委員会の調査委員会に申し立てを行い、ヴィニシウスに対して2年間の出場停止処分を要求した。 『ティベリス』の訴えによると、これはFIFA倫理規定第20条およびスペインサッカー連盟(RFEF)スポーツ正義規定第22条に違反するとして国際訴訟を起こすことを決定。これらの規定はいずれも、利益相反の明らかなリスクがある場合に、現役サッカー選手がプロサッカークラブを直接的または間接的に所有することを禁じている。 懸念されるのは、選手オーナーにとって有利な個人契約、スポーツの試合結果への影響。さらに、異例の形で他の選手を引きつける可能性、税務上の不正行為に至るまで、多岐にわたるという。実際、アスレティック・クラブとアルベルカの間ではここにきて選手移籍の動きもある。 この訴えはFIFAに審査される予定であり、出場停止処分に至らない可能性もあるが、『ティベリス』は2年間の出場停止処分を求めており、この訴えが全面的に認められた場合、ヴィニシウスの選手生命に関わる事態となる。 ただ、現状の見立てでは両者間での和解を目指しつつ、ヴィニシウス側に処分が下ったとしても、罰金といったより軽微な処分にとどまる可能性が高いようだ。 2025.04.23 20:51 Wed3
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バルセロナのスペイン代表FWラミン・ヤマルがレアル・マドリーに対して豪語した。 ヤマルは26日に行われたコパ・デル・レイ決勝マドリー戦で先制点と2点目をアシスト。延長戦の末3-2で勝利したチームの優勝に大きく貢献していた。 コパ・デル・レイ決勝での勝利により今季のクラシコの戦績はバルセロナの3戦3勝となった中、ヤマルは試合後のインタビューで「例え1点決められても、2点決められても関係なかった。今季彼らは僕らに勝てない。それが証明された」と豪語。 優勝決定後には派手なサングラスを着用してお茶らけていたヤマル。17歳の言動が来月11日に行われるラ・リーガでの今季最後となるエル・クラシコにどのような影響を与えるだろうか。 2025.04.27 13:00 Sun4
40歳C・ロナウドが約400億円で3年連続最も稼いだアスリートに! メッシが5位、ドジャース・大谷翔平は9位
アル・ナスルのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(40)が、再び世界で最も稼ぐアスリートとなった。アメリカ『フォーブス』が伝えた。 サッカー界のスーパースターの1人であるC・ロナウド。初めて世界で最も稼ぐアスリートになってから9年。40歳になった中で、3年連続5度目のナンバーワンとなった。 スポルティングCPで才能を見出され、マンチェスター・ユナイテッドで輝きを放ち、レアル・マドリーで全盛期を迎えると、ユベントス、ユナイテッドでプレーし、現在はサウジアラビアのアル・ナスルでプレー。AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)では準決勝で川崎フロンターレに敗れてアジア王者は逃したが、その存在感は健在だ。 サッカー界のNo.1プレーヤーという肩書きは譲りつつあるものの、この1年間で稼いだ金額は推定2億7500万ドル(約399億6000万円)とのこと。これは自己最高記録であり、歴代でも2015年に3億ドル、2018年に2億8500万ドルを稼いだプロボクサーのフロイド・メイウェザーだけとなっている。 内訳としては2億2500万ドル(約326億9000万円)がアル・ナスルとの契約で手にしており、残りの5000万ドル(約72億7000万円)はピッチ外での収入となり、スポンサー契約などの収入と見られている。 サッカー選手ではトップ10にはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(インテル・マイアミ)が1億3500万ドル(約196億3000万円)で5位。8位に元フランス代表FWカリム・ベンゼマ(アル・イテハド)が1億400万ドル(約151億2000万円)でランクイン。トップ50に広げると、フランス代表FWキリアン・ムバッペ(レアル・マドリー)が9000万ドル(約130億9000万円)で16位、ブラジル代表FWネイマール(サントス)が7600万ドル(約110億5000万円)で25位、ノルウェー代表FWアーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)が6200万ドル(約90億1000万円)で34位、ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオール(レアル・マドリー)が5500万ドル(約80億円)で46位、セネガル代表FWサディオ・マネ(アル・ナスル)が5400万ドル(約78億5000万円)で48位となった。 全体では2位にNBAのゴールデンステート・ウォリアーズのステフィン・カリーで1億5600万ドル(約226億7000万円)、3位にイングランドのプロボクサーであるタイソン・フューリーで1億4600万ドル(約212億2000万円)、4位にNFLのダラス・カウボーイズに所属するダック・プレスコットで1億3700万ドル(約199億1000万円)、5位がメッシとなった。 なお、日本人では9位にはMLBのロサンゼルス・ドジャーズに所属する大谷翔平が唯一入り1億250万ドル(約148億9000万円)。フィールド上で250万ドル(約3億6000万円)、フィールド外で1億ドル(約145億3000万円)を稼いでいるとされている。 <h3>◆最も稼ぐアスリートランキング 2025</h3> 1位:クリスティアーノ・ロナウド(サッカー/ポルトガル/40歳) 総収益:2億7500万ドル(約399億6000万円) 2位:ステフィン・カリー(バスケットボール/アメリカ/37歳) 総収益:1億5600万ドル(約226億7000万円) 3位:タイソン・フューリー(ボクシング/イギリス/36歳) 総収益:1億4600万ドル(約212億2000万円) 4位:ダック・プレスコット(アメリカン・フットボール/アメリカ/31歳) 総収益:1億3700万ドル(約199億1000万円) 5位:リオネル・メッシ(サッカー/アルゼンチン/37歳) 総収益:1億3500万ドル(約196億3000万円) 6位:レブロン・ジェームズ(バスケットボール/アメリカ/39歳) 総収益:1億3380万ドル(約194億4000万円) 7位:フアン・ソト(野球/ドミニカ共和国/26歳) 総収益:1億1400万ドル(約165億8000万円) 8位:カリム・ベンゼマ(サッカー/フランス/36歳) 総収益:1億400万ドル(約151億2000万円) 9位:大谷翔平(野球/日本/歳) 総収益:1億250万ドル(約148億9000万円) 10位:ケビン・デュラント(バスケットボール/アメリカ/35歳) 総収益:1億140万ドル(約147億3000万円) 2025.05.16 17:40 Fri5
