「もう少し自分発信で」ポルトガルで3年目、苦しみを乗り越えて藤本寛也が得たもの
2023.08.04 11:40 Fri
育成の名門である東京ヴェルディの下部組織で育ち、2020年8月にポルトガルのジル・ヴィセンテへと渡った藤本寛也。
取材協力:アディダスジャパン
ー3シーズン目を迎えたポルトガルでは全試合に出場しました
3シーズン目は特にチームの結果が思ったように出ず、個人としても一昨年(2021-22シーズン)に比べると苦労したシーズンになりました
ー今シーズンはポルトガル移籍後初めてゴールがなかった。一番苦しんだところはどこですか?
特に監督だったりスタッフから求められるものが、良かったシーズンと違うものがあって、そこを自分として要求に応えようと色々なものを試行錯誤してやったんですが、なかなかチームも選手も苦しいシーズンだったので、大変なシーズンだったと思います
ーチームメイトとの関係も変わりました?
監督の要求も変わりましたが、他の選手とのプレーでの関わり方というのは、少し難しかったかなと思います
ー苦しい中で、どういう感じにしていきたかったでしょうか
もう少し自分発信で色々なプレーを味方の選手と繋がってやっていければ良かったです
受け身になったというか、自分から発信することが良い時とは少し違っていたので、後悔というか、改善の余地があったと思っています
ーチームメイトに対して主張できなくなった理由は何かありますか?
監督の要求と自分のやりたいことが少し違っていて、そこを他の選手に提示して良いのか、試合中に思ったことをやって良いのかという葛藤がありました。そこが難しかったです
ー周りの選手をもっと巻き込みたかったということですね
今思えば、そっちの方が良いプレーに繋がったと思うので、タラレバにはなってしまいますが、今後に生かさればと思います
今後そういう状況になった時には、もっと自分から発信していければと思っています
ー日本人選手がポルトガルでも増え、対戦も増えたと思います。日本人選手との対戦が増えたことで感じることはありますか
より日本人ということを意識するようになりました。相手にもいますし、日本にいる時とは違って気持ちが上がった状態で対戦していました
相手には日本代表選手もいますし、自分としてはモチベーションが少し上がった状態で試合に臨んでいましたね
ー日本代表選手とも対戦する中で、今後日本代表に入るために見せていきたいところはどこでしょう
もっと印象に残るようなプレーをしていけたら、そこには繋がっていくと思います
良い時のシーズンとあまり良くないシーズンでは、自分の中で違和感もあるので、良い時のプレーをもっと出せたらと思っています
ー苦しいシーズンを過ごす中、3強との対決では戦い方も変わると思います
チームは慎重になりますが、そういう時こそ大胆さが必要で、相手にプレッシャーになるし、攻撃でも守備でも与えられると思います
ちょっと守備気味に気持ちもプレーもなってしまいがちですが、そことのバランスを考えて、もっと相手にプレッシャーを与えられるプレーをしていければ、勝利のチャンスが増えていくと思います
ーまた、ヨーロッパ・カンファレンスリーグのプレーオフを戦いました。ヨーロッパの他の国のチームとの対戦はいかがでしたか
ポルトガルのチームとは全く違ったプレーや選手もいます。自分としては楽しかったですし、レベルの高いチームが集まってくるので、自分にとってもまた新しい経験が増えました
負けてしまいましたが、得られるものは良かったです
ー今後、ヨーロッパの大会でやっていきたいという思いはありますか?
自分たちはカンファレンスリーグのプレーオフでしたが、ヨーロッパリーグ、チャンピオンズリーグになるとよりレベルが上がるとなると、そこでプレーしたいという気持ちはあります
ヨーロッパの主要大会に出ていくというのは、いち選手として良い経験になると思います
ー代表や日本で対戦したり一緒にプレーした選手などはすでに経験していますが、刺激はありますか?
見ても刺激になりますし、自分が実際にやって上のことをイメージすると余計に出たいという気持ちが増しています
ーポルトガルでチャレンジしている中で、日本にいた時からの1番の変化、または変えた部分というのはどこでしょう
日本のJリーグでのサッカーとヨーロッパのサッカーは全く違うものになって、やっぱり1試合での流れは真反対と言えるぐらいです
より攻撃での自分の良いところが出せるというシーンは日本よりも増やせていて、そこは自分でも実感しています
ー特に判断スピードが必要と他の選手もよく口にしていますが、大きく違いますか?
違いますね。ヨーロッパの選手は守備でも攻撃でも前にガツガツきて、後ろを気にせずにくるので、ボールが自分に渡る時、渡る前の判断というのは増やしていかないと自分のミスに繋がるので、上げていかないとダメかなと思っています
◆履き続けるスパイク「エックス(X)」 について
ー今回発表された「エックス クレイジーファスト(X CRAZYFAST)」の進化、感触はどう感じていますか?
フィット感と軽さは「エックス(X)」 の良さでもあるんですが、その良さがより増えたと思います
アジリティの部分。ボールを持った時、持っていない時のアジリティは自分も助けられています
ーアジリティはポジションとしても大事なこと。こだわりや重要なポイントはどこでしょうか
個人的には軽さと、次のプレーへの行きやすさが「エックス(X)」 にあると思っています
ボールを持っている時でも、持っていない時でも、今のプレーは「エックス(X)」 でも良さが出ますが、2つ目、2歩目の良さという点もあるかなと思います
ー「エックス クレイジーファスト(X CRAZYFAST)」は非常に軽量化されていますが、アッパーもかなり薄くなっていますよね
人工皮ということもありますし、自分の足とボールが接着するときに、人工皮だとより薄くなるので、その薄さというのは僕個人的には好きです。素足が直接触れている感覚なので、プレーしやすいです
ーその辺りの感触は、かなり違いますか?
1回「COPA」を履いたことがあるんですが、天然皮で少し厚さがあって、ボールと足がつくときに厚さがあるので、ボールタッチはより素足感覚でやりたいなと思っています。「エックス(X)」 は凄くやりやすいスパイクです
ートラップ、キックのインパクトの瞬間は結構差があるということでしょうか
結構ありますね。自分は凄く感じています
シュートに行く前の動作も「エックス(X)」 だと行きやすいですし、足も運びやすく、次のプレーに転換しやすいです。とても履きやすいスパイクになっていると思います
ープレーの面ではピッチが日本とポルトガルでは全然違うと思います。スパイクが影響する部分はありますか?
スパイクは「エックス(X)」 だと足がズレにくいので、そこはやりやすいですし、踏み込みの時もズレないですし、アジリティ出す時も運びやすいので、海外に居る時の方が「エックス(X)」 の使いやすさがより増していると感じます。他のスパイクもフィット感はありますが、より足を包んでくれる感覚がありますね
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3シーズンを過ごしたポルトガルではレギュラーとしてプレーを続けた中、2022-23シーズンは苦しいシーズンとなった。そのポルトガルでの成長と苦しんだ3年目のシーズンについて話を聞いた。取材・文・写真:菅野剛史取材協力:アディダスジャパン
3シーズン目は特にチームの結果が思ったように出ず、個人としても一昨年(2021-22シーズン)に比べると苦労したシーズンになりました
昨シーズン(2022-23シーズン)は良い経験になって、下の戦い方であったり、また違った得られるものが多くて、自分のためになったシーズンでした
ー今シーズンはポルトガル移籍後初めてゴールがなかった。一番苦しんだところはどこですか?
特に監督だったりスタッフから求められるものが、良かったシーズンと違うものがあって、そこを自分として要求に応えようと色々なものを試行錯誤してやったんですが、なかなかチームも選手も苦しいシーズンだったので、大変なシーズンだったと思います
ーチームメイトとの関係も変わりました?
監督の要求も変わりましたが、他の選手とのプレーでの関わり方というのは、少し難しかったかなと思います
ー苦しい中で、どういう感じにしていきたかったでしょうか
もう少し自分発信で色々なプレーを味方の選手と繋がってやっていければ良かったです
受け身になったというか、自分から発信することが良い時とは少し違っていたので、後悔というか、改善の余地があったと思っています
ーチームメイトに対して主張できなくなった理由は何かありますか?
監督の要求と自分のやりたいことが少し違っていて、そこを他の選手に提示して良いのか、試合中に思ったことをやって良いのかという葛藤がありました。そこが難しかったです
ー周りの選手をもっと巻き込みたかったということですね
今思えば、そっちの方が良いプレーに繋がったと思うので、タラレバにはなってしまいますが、今後に生かさればと思います
今後そういう状況になった時には、もっと自分から発信していければと思っています
ー日本人選手がポルトガルでも増え、対戦も増えたと思います。日本人選手との対戦が増えたことで感じることはありますか
より日本人ということを意識するようになりました。相手にもいますし、日本にいる時とは違って気持ちが上がった状態で対戦していました
相手には日本代表選手もいますし、自分としてはモチベーションが少し上がった状態で試合に臨んでいましたね
ー日本代表選手とも対戦する中で、今後日本代表に入るために見せていきたいところはどこでしょう
もっと印象に残るようなプレーをしていけたら、そこには繋がっていくと思います
良い時のシーズンとあまり良くないシーズンでは、自分の中で違和感もあるので、良い時のプレーをもっと出せたらと思っています
ー苦しいシーズンを過ごす中、3強との対決では戦い方も変わると思います
チームは慎重になりますが、そういう時こそ大胆さが必要で、相手にプレッシャーになるし、攻撃でも守備でも与えられると思います
ちょっと守備気味に気持ちもプレーもなってしまいがちですが、そことのバランスを考えて、もっと相手にプレッシャーを与えられるプレーをしていければ、勝利のチャンスが増えていくと思います
ーまた、ヨーロッパ・カンファレンスリーグのプレーオフを戦いました。ヨーロッパの他の国のチームとの対戦はいかがでしたか
ポルトガルのチームとは全く違ったプレーや選手もいます。自分としては楽しかったですし、レベルの高いチームが集まってくるので、自分にとってもまた新しい経験が増えました
負けてしまいましたが、得られるものは良かったです
ー今後、ヨーロッパの大会でやっていきたいという思いはありますか?
自分たちはカンファレンスリーグのプレーオフでしたが、ヨーロッパリーグ、チャンピオンズリーグになるとよりレベルが上がるとなると、そこでプレーしたいという気持ちはあります
ヨーロッパの主要大会に出ていくというのは、いち選手として良い経験になると思います
ー代表や日本で対戦したり一緒にプレーした選手などはすでに経験していますが、刺激はありますか?
見ても刺激になりますし、自分が実際にやって上のことをイメージすると余計に出たいという気持ちが増しています
ーポルトガルでチャレンジしている中で、日本にいた時からの1番の変化、または変えた部分というのはどこでしょう
日本のJリーグでのサッカーとヨーロッパのサッカーは全く違うものになって、やっぱり1試合での流れは真反対と言えるぐらいです
より攻撃での自分の良いところが出せるというシーンは日本よりも増やせていて、そこは自分でも実感しています
ー特に判断スピードが必要と他の選手もよく口にしていますが、大きく違いますか?
違いますね。ヨーロッパの選手は守備でも攻撃でも前にガツガツきて、後ろを気にせずにくるので、ボールが自分に渡る時、渡る前の判断というのは増やしていかないと自分のミスに繋がるので、上げていかないとダメかなと思っています
◆履き続けるスパイク「エックス(X)」 について
ー今回発表された「エックス クレイジーファスト(X CRAZYFAST)」の進化、感触はどう感じていますか?
フィット感と軽さは「エックス(X)」 の良さでもあるんですが、その良さがより増えたと思います
アジリティの部分。ボールを持った時、持っていない時のアジリティは自分も助けられています
ーアジリティはポジションとしても大事なこと。こだわりや重要なポイントはどこでしょうか
個人的には軽さと、次のプレーへの行きやすさが「エックス(X)」 にあると思っています
ボールを持っている時でも、持っていない時でも、今のプレーは「エックス(X)」 でも良さが出ますが、2つ目、2歩目の良さという点もあるかなと思います
ー「エックス クレイジーファスト(X CRAZYFAST)」は非常に軽量化されていますが、アッパーもかなり薄くなっていますよね
人工皮ということもありますし、自分の足とボールが接着するときに、人工皮だとより薄くなるので、その薄さというのは僕個人的には好きです。素足が直接触れている感覚なので、プレーしやすいです
ーその辺りの感触は、かなり違いますか?
1回「COPA」を履いたことがあるんですが、天然皮で少し厚さがあって、ボールと足がつくときに厚さがあるので、ボールタッチはより素足感覚でやりたいなと思っています。「エックス(X)」 は凄くやりやすいスパイクです
ートラップ、キックのインパクトの瞬間は結構差があるということでしょうか
結構ありますね。自分は凄く感じています
シュートに行く前の動作も「エックス(X)」 だと行きやすいですし、足も運びやすく、次のプレーに転換しやすいです。とても履きやすいスパイクになっていると思います
ープレーの面ではピッチが日本とポルトガルでは全然違うと思います。スパイクが影響する部分はありますか?
スパイクは「エックス(X)」 だと足がズレにくいので、そこはやりやすいですし、踏み込みの時もズレないですし、アジリティ出す時も運びやすいので、海外に居る時の方が「エックス(X)」 の使いやすさがより増していると感じます。他のスパイクもフィット感はありますが、より足を包んでくれる感覚がありますね
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overflow:hidden; padding:8px 0 7px; text-align:center; text-overflow:ellipsis; white-space:nowrap;"><a href="https://www.instagram.com/p/C7FDyzDIU15/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:normal; line-height:17px; text-decoration:none;" target="_blank">Murilo Costa(@murilo77)がシェアした投稿</a></p></div></blockquote> <script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script> 2024.07.26 09:40 Fri2
【2022年カタールへ期待の選手㊽】柴崎二世の天才肌のボランチ、再開J2で完全復活へ。ポルトガル行きの行方は?/藤本寛也(東京ヴェルディ/MF)
新型コロナウイルス感染拡大でストップしていたJ2の再開がいよいよ27日に迫ってきた。2月23日の第1節終了時点での状況をおさらいしてみると、上位はアルビレックス新潟、徳島ヴォルティスら10チームが勝ち点3で並んでいる。非常に混とんとした状態からのリスタートとなるのだ。 J1最多得点記録の185ゴールを挙げている大久保嘉人が今季、鳴り物入りで加入した東京ヴェルディは、初戦で徳島に0-3で大敗。目下、ザスパクサツ群馬と並んで最下位に沈んでいる。しかしながら、再開後は長期離脱を余儀なくされていた若きキャプテン・藤本寛也がピッチに戻ってくると見られるだけに、巻き返しのチャンスは大いにある。「柴崎岳(デポルティボ・ラ・コルーニャ)二世」とも称される卓越したパスセンスと戦術眼を備えた技巧派ボランチの復帰は、J屈指の名門クラブに光明をもたらすに違いない。 「『柴崎岳選手に似てる』というのはよく言われます。僕もA代表の試合をよく見ますけど、なんか自分を見ているような感じがする。柴崎選手みたいな存在感の大きな選手になりたいですね」と本人も目を輝かせる。 99年生まれの藤本は山梨県出身。地元のアミーゴスFC、FCヴァリエ都留を経て、東京Vジュニア入りし、順調にカテゴリーを上げて2018年にはトップ昇格を果たした。非凡な才能は15歳の時点で高く評価されており、2014年には1つ年上の堂安律(PSV)、冨安健洋(ボローニャ)、田中碧(川崎フロンターレ)らとともにAFC・U-16選手権(タイ)に参戦。当時の指揮官は今季から東京Vコーチに就任した吉武博文監督だった。 「吉武さんに会ってなかったら、15歳から先のサッカー人生は充実したものにはならなかった。今のプレースタイルの原点は全て吉武さんに学んだもの。本当に感謝してます」と本人もしみじみ言う。当時のU-16日本代表はアジアを突破できず、批判も浴びたが、藤本自身は成長の歩みを止めることはなかった。堂安や冨安の後を追うようにユース代表へとステップアップ。2019年U-20ワールドカップ(ポーランド)で初めて年代別世界大会の舞台に立った。同大会では齊藤未月(湘南ベルマーレ)と鉄板ボランチを形成。第2戦・メキシコ戦(グディーニャ)では2アシストを記録するなど、絶大な存在感を示した。 「未月とは相性がよかった。ハードワーカーの彼は動いてボールを取ってさばいて前に出る感じの選手。僕はどっちかというと真逆なタイプで、組み立てや予測が得意。攻守両面の特徴が全然違うので、やってて息が合うなと感じてました。カゲさん(影山雅永現U-19日本代表監督)からも『サボるな』『チームのために走れ』とかいろいろ言われていたけど、僕もそういうことは嫌いじゃなかった。世界で勝つために必要なサッカーが何なのかを理解できた気がします」と彼は神妙な面持ちで語っている。 貴重な経験を東京Vに還元すべく意欲を高めていたが、直後の昨年8月の鹿児島ユナイテッド戦で右ひざ前十字じん帯と半月板の損傷を負ってしまう。診断結果は全治8カ月。昨季後半を棒に振り、辛いリハビリ生活を強いられることになった。影山ジャパンの盟友だった安部裕葵(バルセロナ)や久保建英(マジョルカ)が世界に羽ばたく傍らで、藤本は大きな出遅れを強いられたのだ。 けれども、2020年に入ってから、環境は確実に変わりつつある。前述の通り、まず恩師・吉武監督が東京Vの一員に加わったのだ。「また吉武さんと一緒に戦えるのはすごく嬉しい」と本人も息を弾ませていたが、自身を高く買ってくれた指導者が近くにいてくれることは本当に心強いはず。実際、メンタル的な力強い支えになったことだろう。 J2開幕の2月はまだリハビリ中だったが、コロナ騒動で空白期間ができ、ケガを癒す時間が生まれた。「早くても3〜4月くらいに戻れればいい」と藤本は1月時点で復帰見通しを話していたが、リーグ中断期間を有効活用することができたのだ。 その5月にはポルトガル1部のジル・ヴィセンテへの移籍報道も浮上した。仮に海外移籍を選ぶにしても、欧州組の今夏はプレシーズンがほとんどない。ポルトガルも7月26日の最終節の後、新シーズンに向けて間髪入れず始動することになるため、選手の肉体的負担は大きい。今からJ2で何試合か戦い、徐々に状態を引き上げることができれば、過酷な環境に身を投じても耐えられるようになる。当の藤本が何を選択するか未知数ではあるが、ここから本格的に始まるシーズンが自身のキャリアを大きく左右するのは間違いないだろう。 かつて柴崎も2010年U-20ワールドカップ出場を逃し、2012年ロンドン五輪落選を強いられ、A代表に呼ばれるたびにケガや病気で離脱するという苦境を強いられてきた。回り道を重ねて2018年ロシアワールドカップで大輪の花を咲かせ、今の地位を確実なものにしたのだ。ここまでは紆余曲折の連続だった藤本も挽回できるチャンスはまだまだいくらでもある。「柴崎以上の才能」と言われるボランチにはこの先、爆発的な成長を遂げ、五輪代表、日本代表へとステップアップしてもらわなければならないのだ。 「この1年は自分にとってすごく大きい。この1年が充実したものになるかならないかは自分次第。まずは公式戦に復帰して、そこで持ってる力のすべてを出せるようにしたいと思ってます」 そう語気を強める藤本の復帰戦は27日の町田ゼルビア戦になることが濃厚だ。将来の日本を背負うことになるかもしれない稀代のボランチの一挙手一投足を今、我々はしっかりと目に焼き付けておきたいものだ。 2020.06.27 14:00 Sat3
かつては85億円を設定された元スポルティングの田中順也、ポルトガル移籍が増える現状を語る「何人かの背中を押した」
かつてスポルティング・リスボンでもプレーしたことのあるFC岐阜の元日本代表FW田中順也が、日本人選手のポルトガル移籍が増えていることに言及した。ポルトガル『レコルド』が伝えている。 田中は順天堂大学から2010年2月に柏レイソルへと入団。強烈な左足のキックを武器に活躍。日本代表としても4試合に出場するなど、その実力を示していた。 その田中は2014年7月にスポルティングへと完全移籍。当時ヨーロッパでは全くの無名でもあった田中だが、スポルティングが違約金に6000万ユーロ(約85億円)という破格の金額を設定。このことがヨーロッパでも大きな話題を呼び、「タナカとは何者だ」と話題となった。 田中はスポルティングで公式戦35試合に出場し7ゴール6アシストを記録。加入1年目こそリーグ戦17試合で5ゴール2アシストを記録するも、シーズン終了後に監督が交代。すると構想外となり、2年目は公式戦7試合の出場に終わっていた。 その後は、日本へと復帰。柏の他、ヴィッセル神戸でもプレー。現在は岐阜に所属している。 ポルトガルリーグは日本人選手がほとんどプレーしていなかった中、現在は日本代表MF守田英正やFW田川亨介(共にサンタ・クララ)、MF中島翔哉、GK中村航輔、FW川﨑修平(いずれもポルティモネンセ)、MF藤本寛也(ジル・ヴィセンテ)、FW食野亮太郎(エストリル)、GK小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)が所属。新シーズンからはDF小川諒也(ヴィトーリア・ギマランイス)の参戦が決まっている。 守田もスポルティングへのステップアップが確実視されるほか、日本人選手の獲得の噂が他にもあるポルトガル。田中はこの現状についてコメントした。 「ポルトガルにはクオリティの高い日本人選手がたくさんいる。すでにプレーできている選手もいる。他の選手がすぐに向かうことも願っている」 「僕は一部の選手の背中を押したと感じている。ポルトガルでは幸せだったし、それのおかげで他の選手がポルトガルのリーグをポジティブに捉えることができたと思う」 ポルトガルへの道を切り拓いたと言っても良い田中。日本人選手がポルトガルで順応できる理由についても語った。 「ポルトガルはクオリティとスピードでプレーするレベルの高いリーグだ。日本には、そう言った特徴を備え、考えてプレーするのが速い選手がたくさんいる」 「他の日本人選手にもぜひポルトガルに行ってもらい、良さを知ってもらいたい」 日本人選手に向いているリーグだと語る田中。最後には、かつての仲間やファンたちへのメッセージを残した。 「この場を借りて、スポルティングに関わる仲間たちにメッセージを残したいと思う。僕はクラブを永遠に愛している。とても嬉しかったし、ぜひ頑張ってもらいたい。チャンピオンになることを願っている」 日本人選手の多くはドイツやベルギーでプレーしているが、ポルトガルも人数は増えてきている状況。良い結果を残す選手が増えることを望むばかりだ。 2022.06.17 12:55 Fri4
「100周年にふさわしい」「美しいデザイン」ポルトガル1部ジル・ヴィセンテのユニフォームは創設100周年記念、藤本寛也が今年も10番着用
ジル・ヴィセンテの2023-24シーズンのユニフォームが発表されている。 2020年8月に東京ヴェルディから加入したMF藤本寛也が10番をつけるジル・ヴィセンテ。昨シーズンはMF新井瑞希が期限付き移籍で加入していたものの退団し、今シーズン所属する日本人選手は藤本のみだ。 そのジル・ヴィセンテは1924年に創設されており、今シーズン中に創設100周年を迎える。ホームユニフォームでも創設100周年が祝われており、赤をベースとしたユニフォームの胸には「100」の数字が入っている。 シャツ全体には、クラブのホームであるバルセロス市の文化と街のシンボルである雄鶏に関連する柄が描かれ、Vネックの襟はゴールド。「Unidos pela Lenda」の文字が刻まれている。ユニフォームのサプライヤーは引き続きポルトガルのスポーツブランド「Lacatoni」が務めている。 なお、このユニフォームを着用したプリメイラ・リーガ開幕節のポルティモネンセ戦では藤本が2ゴールを挙げる活躍を見せ、チームも5-0で大勝。その後のアウェイでのヴィトーリア戦には敗れたが、ジル・ヴィセンテは26日に再びホームでベンフィカと対戦する予定だ。 また、ジル・ヴィセンテは24日に2023-24シーズンのアウェイユニフォームとGK用ユニフォームも発表。ホームと同じデザインが採用され、アウェイが青基調、GKが白基調となっている。 <span class="paragraph-title">【写真】ジル・ヴィセンテの創設100周年を記念するユニフォーム3種</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="instagram-media" data-instgrm-captioned data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/Cu-NbmesfYx/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" data-instgrm-version="14" style=" background:#FFF; border:0; border-radius:3px; box-shadow:0 0 1px 0 rgba(0,0,0,0.5),0 1px 10px 0 rgba(0,0,0,0.15); 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